Sasayama’s Weblog


2008/10/19 Sunday

金融恐慌下で巨利を得ているNassim Taleb氏のオプション戦略

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 10:45:15

 
nullこのブルームバーグの記事「Taleb’s `Black Swan’ Investors Post Gains as Markets Take Dive 」については、池田信夫氏も氏のブログで触れられているが、私の専門のオプションの戦略の観点から、この記事の内容を、もう少し、詳しく見てみたい。

このブルームバーグの記事によれば、日本でも「まぐれ(Fooled by Ramdomness)」などの著書で有名なNassim Taleb氏がアドバイザーをしているUniversa Investments LP(カリフォルニアのサンタモニカに本部がある)では、近時の金融市場の激動のさなかに、10億ドルのファンドで50パーセント増の巨利を得たとされる。

その巨利の原動力となった戦略が、the Black Swan Protection Protocol という戦略で、その内容は、オプションによるヘッジ戦略であったとされる。

Nassim Taleb氏の有力なパートナーであったMark Spitznagel氏によれば、その戦略は次のようなものであったという。

基本的には、S&P500を原資産とするOTMのオプションの買い持ち(ロング)と、「�仝鎚務堯↓�S&P500インデックス先物、��ヨーロッパの株式」との組合せによるものだという。
(OTMとはOut-of-The-Moneyの略、コールであれば、原資産の相場よりも、高い行使価格を持つオプション。プットであれば、原資産の相場よりも、低い行使価格を持つオプション。オプションの満期日には、無価値となりうるオプションで、オプションのプレミアムが安く、買いやすい。)

おそらく、この記事から察すれば、オプションと株式・先物とを組み合わせた「シンセティック・ロング・コール」と「シンセティック・ロング・プット」の戦略を採用しているものと推測される。

この「シンセティック・ロング・コール」と「シンセティック・ロング・プット」の戦略をわかりやすく説明すれば次のようになるだろう。

「シンセティック・ロング・コール」戦略(Synthetic Long Call)
株を買い持ち(ロング)する一方で、OTMのプットのオプションを買い持ち(ロング)する。
株式相場が世界的に大幅下降すると、株式のほうでは、レバレッジなしの損失が発生するが、OTMのプットのオプションのほうで、レバレッジの利いた大幅な利益が生じる。
null.
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「シンセティック・ロング・プット」戦略(Synthetic Long Put)
株を売り持ち(ショート)する一方で、OTMのコールを買い持ち(ロング)する。
株式相場が世界的に大幅下落すると、OTMのコールのオプションの方で、損失が発生するが、レバレッジのある損失ではあるが、もともと、OTMのコールなので、最大損失は、当初買ったオプションの安いプレミアムの金額に限定される。
一方、株式の方では、相場の下落に応じた利益が、こちらのほうはレバレッジなしに、発生する。
null.

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この両戦略のミソは、オプションのポジションのほうを、どちらも、損失限定のロング(買い持ち)としたこと、、しかも、オプション・プレミアムが安いOTMのオプションをロングにしたこと、なのだろう。

(もっとも、株式・先物のデルタ値(=1)とOTMオプションのデルタ値(=期近のOTMだと、0.02くらいになっているかも知れない。)とのデルタ・バランスはとっておかなければならない。
具体的なデルタ・バランスは、次のようにする。
一株式は、1デルタ、一オプションは、100株とすると、
OTMオプションのデルタ値が0.2とすると、
OTMロング50単位に相当する株式数は、
50(オプション単位)×0.2(デルタ値)×100(乗数-オプション一単位に相当すする原資産(この場合は株式)の一定の倍率)=1000株
つまり、オプションのデルタ値が0.2の場合は、オプション50単位のロングで、1000株のショートまたはロング(オプションがコールの場合は、ショートの株式をヘッジ、オプションがプットの場合は、ロングの株式をヘッジ)の株式をヘッジできるということになる。
オプションのデルタ値が0.02の場合は、OTMロング50単位で100株の株式をヘッジできるということになる。
逆に、たとえば、デルタ値0.3のオプション何単位で、株式千株をヘッジできるかを試算するには、
1000株÷(0.3デルタ値×100乗数)=1000÷30=33オプション単位
ということになる。)

このことで、相場の下落でコールに損失が発生しても、レバレッジが利いたとしても、OTMオプションなので、少ない最大損失ですみ、一方、プットのほうは、相場の下落で、レバレッジの利いた巨利を得ることができた、ということなのだろう。

そのことは、『Fooled by Randomness by Nassim Taleb 』の著述にも、現れている。

すなわち、90パーセントの損失の機会の恐れ、10パーセントの利益の機会の期待があっても、後者の10パーセントの利益の機会に、損失の100倍の利益の確保が可能なら、トータルでは、損失の10倍の利益を生みうる、という考え方である。

通常、この「シンセティック・ロング・コール」と「シンセティック・ロング・プット」の戦略は、たとえば「S&P500を原資産とするインデックス・オプションやETFオプションと、S&P500の先物やETFとの組合せ」や、「個別株オプションと個別株との組合せ」や「S&P500を原資産とするインデックス・オプションと、ベータ・ウェイティング(インデックスが動いた率に対して、個別株が、何パーセント連動して動くか、その変数を掛けたもの)した上での個別株との組合せ」などによるのだか、ここで、原資産上では両者まったく関係がない「ヨーロッパ株式とS&P500オプションの組合せ」というのが、まさに、裁定取引(アービトラージ(Arbitrage)といい、異なった動きをする金融商品を組み合わせて、その利ざやを稼ぐ取引)の妙なのだろう。

このブルームバーグの記事によれば、the Black Swan Protection Protocol 戦略では、損失を数パーセント以下にとどめうるように設計されているという。

また、Nassim Taleb氏は、今回の金融危機で問題になっている”Credit Default Swap”には、決して触らないようにしていたという。

なお、私が今年2008年4月に刊行した『シカゴ・オプション売買戦略マニュアル』が、今回の金融恐慌後、妙に売れ行きがいいのは、ここにきて、金融恐慌に強みを発揮したオプションのメリットが、見直されてきたのであろうか?

ちなみに、ここで、オプションの歴史を振り返ってみれば、オプションが見直されたのは、1934年の大恐慌以降のことであったということだ。

その意味で、今回のオプションの見直し機運は、ちょっと、不気味な現象ではある。

なお、Nassim Nicholas Taleb氏のオプション戦略の一端は『Nassim Nicholas Taleb:Profiting from market uncertainty』や『The Black Swan: Quotes & Warnings that the Imbeciles Chose to Ignore』や『We Don’t Quite Know What We are Talking About When We Talk About Volatility 』に垣間見ることができる。

 

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2008/10/13 Monday

金融危機で、韓国が米国債売却の可能性について言及

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 08:24:12

2008/10/13(Mon)
 
nullここに来て、私が4年前に書いたブログ記事「米国債保有は、日本の財政再建の最後の足かせとなるのか?」に、再び、多くのアクセスをいただいているのだが、それを裏付けるかのように、各国で、その国保有の米国債の売却について言及する動きが激しくなってきたようだ。

ちなみに、韓国企画財政部の姜万洙(カン・マンス)長官は10月11日に、金融危機が長期化し実体経済まで悪化すれば、韓国のような新興国は外貨準備高で解決するしかなく、米国債などを売れば先進国も苦しくなると説明した。(このような強気の発言だが、韓国は、米国とFTAを組んでいる以上、このようなことはできない、と、踏んでいる消息筋もあるようだ。せいぜい、韓国でできることは、米国債を担保に米連邦準備理事会(FRB)からドルを受ける「米国債−ドルスワップ」程度であり、これを飛び石として今後の展開につなげるという見方だ。)

一方、米国の公的資金導入に伴う財政逼迫状況に、米国債購入で協力しようとする動きも、中国などある。

米国の7000億ドルの公的資金投入の原資となる米国債について、中国が2000億ドル分の買い増しに応じるとの観測(香港紙・明報によれば、第1段階として700億−800億ドル分を購入する予定としているが、真偽の程は明らかではない。)もあるようだが、内実は、下記のもののようで、決して、潔いものではないようだ。

ちなみに、この記事「End of US era - now China calls the tune」では、アメリカが公的救済(公的保証ではなく、公的保護であるとしているのだが、市場価値以上の救済とはならないという意味であろう。)にのりだしたフレディマックとファニイメイのGSE(Government Sponsored Enterprises )2社の発行した債券総額は、5兆ドルであり、このうち、中国が五千億ドルから六千億ドルを保有しているものとみられ、一方、7月発表の統計によれば、この一ヶ月間で、外国の中央銀行などが購入した米国債は、343億ドルであるとされ、その代わりに、連邦政府機関債(エージェンシー・ボンド、agency bonds)と呼ばれるフレディマックとファニイメイなどの発行した債券が、577億ドル売られたとされる。

特に注目すべきなのは、中国は、エイジェンシイ・ボンドの売却代金のほとんどを、米国債の購入に当てたとされることである。

それでも、中国は、エイジェンシイ・ボンド保有のリスクから逃れられているわけではないという。

中国自らのものを含め、投売りによる市場価値の実質減価についてのリスクは、依然保有している分については、あるということなのだろう。

中国は、フレディマックとファニイメイの債券保有で、四千億ドルから六千億ドルの損失をこうむっているとされる。

いわば、中国のエイジェンシイ・ボンドから米国債への買い替えは、そのまま、アメリカ財政のリスクの移転に過ぎないものであり、中国は、その意味で、アメリカの財政危機と、運命共同体の立場になったとみられても、おかしくないだろう。

つまり、アメリカがフレディマックとファニイメイの公的救済の原資として米国債発行し、それを中国などが、フレディマックとファニイメイのエイジェンシイ・ボンドの買い替えとして、購入するのだから、まさに、これらの国は、アメリカの蛸の足を、代わりに迂回して食わされていることになる。(中国の外貨準備高は2008年5月末現在で1兆7970億ドルであり、外貨準備高に占める米国国債の比率は30%近い。)

このことは、中国に劣らず大量の米国債を保有している日本とて同じ事情なのだろう。

参考 米国債など米国証券投資の近況

2008年8月の対米証券投資統計によると、エイジェンシィ・ボンドの、売越額は295億ドル、米国債の買越額は348億ドル(7月は343億ドルの買い越し)
外国政府機関による中長期米国債の買越額は48億ドル(7月は101億ドルの買い越し)
8月の日本の投資家による米国債の保有額は5859億ドル(75億ドル純減)
中国の投資家の保有額は5410億ドル(223億ドル純増)
英国は3704億ドル(159億ドル純増)

なお、現在の米国債の市場動向には、次のような特徴が見出せる。

�(得�府による金融システム救済策用に、借り入れ需要が高まるとの見方が強まった。
��株式市場におけるマージン・コール(追加担保差し入れ請求)に充てる資金調達のため米国債を売却する投資家がふえている。
��クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場で、米国債の保証コストが過去最高に上昇した。
�ぅ▲瓮螢�が当初中期債の増発をするのではないかとの憶測があったが、その後、中期債の増発ではなく、短期債の増発ではないかとの思惑の修正があった。
�ジ酋發鮹簡櫃吠胴餾弔鯊澆啓擇蠅垢觝跳凜譽飮埔譴�、機能しなくなりつつある。

最近の米国債の相場は、こちらのサイトや、こちらのサイト「Daily Treasury Yield Curve Rates」ご参照(イールド金利の上昇は、債券価格の下落を意味しています。)

その他参考となりうる私のブログ記事
「中国が「第二の橋本発言」で、保有米国債売却を匂わす。」

参考
2008年7月末時点での各国の米国債保有高

参照「MAJOR FOREIGN HOLDERS OF TREASURY SECURITIES」

��5,934億ドル 日本
��5,187億ドル 中国
��2,908億ドル 英国
��1,739億ドル 産油国
��1,484億ドル ブラジル
��1,335億ドル カリブ金融センター
��758億ドル ルクセンブルグ
��741億ドル ロシア
��606億ドル 香港
��451億ドル スイス
��423億ドル 台湾
��418億ドル ノルウェー
��411億ドル ドイツ
��360億ドル メキシコ
��353億ドル 韓国
��324億ドル トルコ
��318億ドル タイ
��314億ドル シンガポール
��266億ドル カナダ
��149億ドル オランダ
(21)139億ドル ポーランド
(22)134億ドル エジプト
(23)131億ドル チリ
(24)130億ドル インド
(25)124億ドル スウェーデン
(26)120億ドル ベルギー
(27)112億ドル アイルランド
(28)1,395億ドル その他

総計26,764 億ドル

 

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2008/10/11 Saturday

環境問題解決のスキームは、トレード・オフのスキームだけで、十分なのか?

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 13:21:49

 

昨年秋から、明治大学の学部間共通総合講座という講座で、年一回、90分程度、「環境と政治」というようなテーマで、講義らしきものを受け持っている。

今年も、今週の木曜日(2008年10月9日)に、行なった。

前回は、政経学部の学部生と院生のみであったが、今年からは、法学部や情報コミュニケーション学部などの方も、見えているらしく、教室は、昨年よりも、かなり広い階段教室。

まあ、昨年とおんなじようなことをしゃべればいいようなもんだが、それでは、進化がないと思って、日ごろ私が、環境スキームについて、考えていることまで、しゃべってしまった。(私の板書は、かなり汚いもんなんで、学生さん、お目汚しで、ごめんなさいね。)

つまり、話したかったことは、現在の環境解決スキームは、そのほとんどが、トレードオフのスキームから成り立っていることへの疑念についてだ。

特に取り上げたのは、次の4つのスキームだ。

汚染者負担(PPP)原則

もはや、古典的な原則だが、国の段階では、金科玉条のごとく、守られているのだが。
私的企業がいったん垂れ流した外部不経済を、再び、当該企業に内部化させると いう、まことにスマートな発想なのだが、実際の外部不経済には、市場(企業)の失敗による外部不経済以外に、政府の失敗(官僚や国会議員の不作為)による外部不経済も伴っている。

当該企業が内部化できないことはわかりながら、いたずらに汚染者負担(PPP)原則をかざすばかりで、時の浪費をもって、実は、当の被害者の老齢化を待っているというような例は、水俣病問題以外にも、たくさんある。

そもそも、外部不経済には、企業が利益拡大のみを目指したがために生じた「一方向外部経済」(One-Directional External DisEconomy)とともに、一地域において、面的に発生する外部不経済は、その地域の被害者が加害者でもある、という複雑な因果関係の下に生じている外部不経済(相互外部不経済-Reciprocal External DisEconomy-)もある。

このような一見スマートな汚染者負担原則でもってすべてを解決できるような妄想を政策当事者が抱くことは、「時のアセス」の観点から言えば、解決の遅れをすべて被害者の犠牲に負わせてしまうという欠陥となってしまう。

No-Net-Loss原則

ミチゲーションの考え方は、たとえば、湿地の開発行為による損傷について見た場合、開発行為による湿地の環境価値の損失を、開発者が新たに創造しうる湿地の環境価値が補いうれば、その開発行為は是認されうる、という考え方が、No-Net-Loss原則の考え方なのだが、ここには、時間的な要素が含まれていない。

すなわち、垂直的なトレードオフさえ図られれば、オンサイトでの湿地の損傷と、オフサイトでの湿地の創造とが、環境価値が一致することによって、この環境問題は解決しうるという考え方なのだが、果たして、どうなのだろうか。

このNo-Net-Loss原則に、時間的な要素を取り込むべし、としたのが、以前、このブログでも紹介したことのある久野武さんの『拡大ミチゲーション論』だ。

つまり、No-Net-Loss原則が、オンサイトとオフサイトとのトレード・オフだ けでなく、期近と期先との間のトレード・オフも成り立ちうるスキームを作れば、より柔軟なトレードオフも成り立ち、早期の環境問題解決に資するスキームとなるのではなかろうか。

排出権取引

A国排出枠の余力を排出権化し、これを、自国の排出枠が不足しているB国と排出権の取引をすれば、トレードオフの関係が生じ、環境問題の解決に資する、という考え方だが、Patrick Dixon氏の指摘(「Carbon Neutral?」)のとおり、きわめて、漏れ(リーケージ)のおおいトレードオフのように見える。

第一、国の排出枠そのものが、一見、計量化されているようで、実は、バーチャルなもので、政治的に決められたものである。

狐の世界のハッパによる取引に近い滑稽さも、伴ったものだ。

また、排出枠の購入費用を 購入者側の国の環境対策費に使途限定しうる「グリーン投資スキーム」(GIS)も、これによって、乗数的に購入者側の国の排出枠の余力が生じるという保障もない限り、奇麗事のスキームにも見える。

環境スワップ(DNS)

発展途上国の累積債務の返済負担を軽減する代わりに,保護区の設定など, 自然保護政策を確約させ、環境 NGO が金融機関から債権を割引価格で購入し,金融機関は途上 国の現地通貨を債務国に提供する,という形をとるのだが、ここにもリーケージは生じないのか?、疑念が残る。

以上が、今回、講義の中で指摘した点だが、この指摘の共通にあるのは、「環境解決スキームに時間の概念を」ということである。

私は、時間の概念を取り入れた環境解決スキームを考える上で、参考にしたいのが、オプション概念である。

つまり、オプションの概念のポイントは、「一定の期日までにおいて、一定の権利価格以上にならなければ、当初約束した権利価格での原資産取得権利の権利取得価格は、無価値になってしまう。」(これは、コールの場合で、プットの場合は、逆に「一定の期日までにおいて、一定の権利価格以下にならなければ、当初約束した権利価格での原資産取得権利の権利取得価格は、無価値になってしまう。」ということになる。)という、原資産取得権の期限付きのトレードオフの概念である。

「問題解決が期限内であればトレードオフは成立しうる」ということで、このスキームにおける時間の要素は、トレードオフの成立を時間的に促進しうる要素ともなりうる。
(オプションについてもっと詳しく知りたい方は、私が書いたマニュアルをご参照)

環境オプションとでもいうかんがえかたが、あらゆる環境解決スキームに必要な感じがしている。

これについては、また、日を改めて、論じることにしたい。

同時に、環境問題の解決が司法の場に移された場合、これまでの応報的司法から、修復的司法の立場に立った、被害者・加害者和解プログラム(VORP Victim offender Reconciliation Program)や、被害者・加害者仲裁プログラム(VOM Victim Offender Mediation Program)のスキームが導入されるべきである。

なお、以下は、当日の講義内容のポイントである。

ご参考までに、記載しておく。

講義メモ

わが国における環境政治家の役割の変化について
     
1.代議制の形骸化と環境NPO/NGOの変質

(1)これまでの「政・官・民」の力関係から、「NPO/NGO・官・民」の力関係へ

(2)代議制の形骸化と、環境NPO/NGOの変質を促した要因

これまでの「政・官・民」の力関係は、グー・チョキ・パーの関係 政治家は、予算を取れなくなってきたし、小選挙区なので、専門力を行使できなくなってきた。

官僚は、許認可権限を奪われたり、委託研究による民間への甘いえさが行使出来なくなってき た。

民は、業界圧力としての政治家への働きかけが出来なくなってきた。

このような中で、新しい「三権」として「NPO/NGO・官・民」の力関係が生まれてきた。

一方、環境NPO/NGOは、これまでの抵抗型の活動から、提案型の活動にシフトしてきた。
特に諫早干潟問題における山下弘文さんらの活動が契機になった。

また、行政側も、パブリックコメントなどを通じて、代議制をスルーして、直接、環境 NPO/NGOに働きかける比重が多くなってきた。

2.住民の具体的な環境要望を法制度の実現にまで向かわせるための手順

(1)マスコミ報道などを契機にしての政策変更を促すキーワードの発生と、そのキーワードに関心 を示すNGO/NPOやオブ二オンリーダー、政治家、官僚の発生

(2)その機会を捉えての政治家を中心にしての勉強会やシンポジウムの開催を仕掛けるとともに、 NGO/NPOとの接触・情報交換などの機会の発生

(3)それらを契機にして、これらのテーマを省益にしたい官僚の取り込みと、これらのキーワード を法制化する際の、インセンティブの確定と、調査費などの予算措置の確保

(4)法制化を議員立法(衆法)でやるのか、内閣法(閣法)でやるのかの選択。議員立法でやる場合、担当 する委員会の選択。野党窓口の確保。野党との修正合意の根回し。 内閣法でやる場合は、キーワードが複数省庁にまたがる場合、その繋ぎとして、まず、議員立法 先行型で行う必要もあり。

(5)議員立法でやる場合は、与野党の委員会理事間で合意をはかり、委員長提案で、討論省略、一 挙に採決する方法もある。

(6)パブリック・コメントによる内容修正のフォロー

3.トレードオフのスキームによる環境利害調整の限界

排出権取引−A国排出枠の余力と、B国排出枠の不足との間にリーケージはないのか?

汚染者負担原則-私的企業がいったん垂れ流した外部不経済を、再び、当該企業に内部化させると いう発想でいいのか?

No-Net-Loss原則-ミチゲーション・バンキング−オンサイトとオフサイトとのトレード・オフだ けでなく、期近と期先との間のトレード・オフも成り立つのではないのか?

環境スワップ(DNS)-発展途上国の累積債務の返済負担を軽減する代わりに,保護区の設定など, 自然保護政策を確約させ、環境 NGO が金融機関から債権を割引価格で購入し,金融機関は途上 国の現地通貨を債務国に提供する,という形をとるのだが、ここにもリーケージは生じないのか?

4.環境政治家に求められる新たな役割

(1)先進的な司法見解の取り入れと、行政に対する牽制力の発揮

(2)提案するNGOからの提案の積極的取り入れと、それをたたき台にして省庁と、解決策を探る努 力

(3)官僚任せにしない、政治家自身の環境要望のシーズ探し 特に、改革特区制度を利用した環境要望の実現化

(4)環境紛争を長期化させない、時のアセスの観点からの「和解スキーム」の確立。

(5)環境価値のオプション的なトレードについての新しいスキームの構築-拡大ミチゲーション構 想など。

(6)貧弱な議員立法のインセンティブの改善

(7)NPO提案を法制化に結びつけられうるようなアドボケート・プランナーの活用

(8)憲法における「環境権」の位置づけ

(9)代議制とNPOとを結びつけうるNPO of NPO的存在の充実

(10)その他の新しい政策スキームへの取り組み

以上

 

2008/09/30 Tuesday

麻生さん。解散をしている場合ではないですよ—

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 10:07:43

9月29日、米下院本会議が、金融安定化法案を反対228票・賛成205票で否決したたことで、アメリカのダウを始めとして、9月30日に入ってのオーストラリア市場、東京市場アジア市場とも、軒並み、9.11ショック以上の株価の値下がりに見舞われている。

今日の世界の株価は、このサイト『株価指数世界一周 』をご参照

なぜ、米下院会議で、ブッシュの足元の共和党の議員まで、法案の反対に回ったのかだが、法案の必要性や効果について共和・民主両党の間で懐疑的な見方が 強まったためといわれているが、大統領選挙を前にしてのブッシュのレイムダック状況が、これを機に、一挙に露呈してしまったものと思われる。

日本の株価も、一時のパニックから立ち直れるかだが、不幸なことに、日本の政治主導での解決策は、期待できそうもないのだから、このまま、アメリカ次第で、株価は、ずるずる下がっていくのだろう。

さらに加えて、この政治的なメッセージと決断がもっとも必要とされるこのときに、麻生さんは、解散を考えているというのだから、日本の経済立て直しは、絶望的であるともいえる。

おまけに、今日は、9月末という日本の銀行にとっての決算月であるところから、銀行向けの短期金融市場(銀行間資金調達市場)は、資金繰りにもっとも、敏感な日である。

このことから、オーバーナイトが末超えになるという中で、流動性確保のための日銀の采配が、もっとも必要となるときに、政治は、解散にうつつを抜かしている場合ではないように、見えるのだが。

果たしてどうなのだろう?

2008/09/27 Saturday

「伝統芸能のコラボレーション」の本当の意味ってなあに?

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 21:57:22

 

今日は、学習院百周年記念会館大講堂で開かれた『伝統文化の夕べ』という催しのなかの、パネルディスカッション「能と日本舞踊のコラボレーション」の司会役という、私にとっては、まさに畑違いの役割を、つとめてきた。

まあ、この種のパネルディスカッションの司会者の役割は、額縁のようなもんだから、中心の絵たるパネラーの皆さんが、生き生きと、止まらないくらい、話が談論風発しえたのだから、畑違いの司会者でも、その役割は、一応は、果たせたのだろう。

なんでも、能と日本舞踊の演目とでは、主題が同じものがかなりあるということのようだ。

ただ、そこには、片方が、後日譚といって、伝説における事象が、その後どうなったのか( Once Upon A Timeのお話が、その後、どうなっちゃったのか?)、というようなものがあるところに、差異があるということのようだ。

それが、「能の江口と日本舞踊の時雨西行」だったり、「能の道成寺と日本舞踊の京鹿子娘道成寺」だったり、といった具合のようだ。

この後日譚という手法は、何も日本の伝統芸能に限られることなく、たとえば、ギリシャ神話とギリシャ悲劇との関係などにも見られるようだ。

後日譚は、英語では、post-fin または post-fin-de-siecle などというらしい。

その代表的なものは、アメリカのテレビの人気番組だったらしい「Xena: Warrior Princess」や「Hercules: The Legendary Journey 」で、ここでは、ギリシャ神話のヒロインやヒーローたちが、現代人の姿をして、ギリシャ神話になぞらえたストーリーの元、活躍するという仕立てのようだ。

今日の演目では、能の江口と日本舞踊の時雨西行が並立して演じられたが、パネラーのおひとり、金春安明さんのお話によると、「能と日舞とのコラボレーションといっても、能と日舞を混ぜるものではない。」といわれている。

それにしても、このコラボレーションという言葉、いろいろなところで、それぞれ、いろいろな意味で、混乱して使われているようですね。

で、ちょっと調べてみますと、このコラボレーションという言葉が最初に使われたのは、第二次世界大戦中で、ナチにより占領された国の人々と、占領国ナチとが、協力してひとつの作業を行うことをさしたらしい。

たとえば、フランスへのナチの占領を助けたペタン(Marshal Petainまたは、Philippe Pétainともいう。)は、その意味でのナチ・シオニスト(Nazi-Zionist )としてのコラボレーターの最たるものであるとの汚名を着せられている。
(ペタンは、ドイツ軍支配によるフランス国傀儡政権ヴィシー政府の主席、これを打ち破ったのが、レジスタンス組織をまとめたドゴール。「世界シオニスト機構」は、ヒトラーに抵抗せず、むしろヒトラーと共働しようとした。)

つまり、当時のコラボレーションという言葉の対極には、レジスタンス(Resistance)という言葉があったのだ。

占領者にまつろうものがコラボレーションで、まつろわぬものがレジスタンスというわけだ。

それは、文化においてもしかりであったのだろう。

(伝統文化が占領者に陵辱された例、または、伝統文化の承継者が占領者にまつろった世界の過去の例なんか調べてみるとおもしろいかも—。
そうか、レジスタンスの例としては、サウンド・オブ・ミュージックのモデルのトラップ(Georg Ritter von Trapp)大佐なんて例も考え付きますが。
ファシズムと伝統文化の関係というのも、興味ありますね。
イタリアのムッソリーニは、むしろ、伝統文化を基軸にした『やわらかいファシズム』(ドーポラヴォーロ運動(Opera Nazionale Dopolavoro)や伝統への回帰運動( ritorno alle tradizioni))を演出したようですが。
フォークロアを国家主義的精神高揚のための求心力の源泉として、権力者が利用した例などは、そのほかにも数限りなくあるのだろう。
日本の伝統文化が、時の支配者の庇護の下にあったのと対比してみるのも、面白いのかもしれません。)

このように、コラボレーションの語源をたどれば、現代のコラボレーションの言葉の持つ、ボランティックで、かつ極めて互恵平等的な意味とは、まるでかけ離れた意味を持つようだ。

このコラボレーションの元来の意味をたどれば、金春安明さんの言われる『コラボレーションは、混ぜるものでない』との意味は、伝統芸能の間での相互不可侵の規律を重んずべし、とのメッセージにも、聞こえてくる。

そのことへの理解こそが、伝統芸能の真正性(オーセンティシティ)を保つ決め手になるのかもしれない。

そんな中に、強いて、「伝統文化のコラボレーション」なるものを求めるとすれば『複数の和なるものへの感動の交差から、何を生み出しうるのか?』ということになるのかもしれない。

それにしても、日本の総理を生んだばかりの学び舎は、妙に神々しい。

再来週は、明治大学で、『環境と政治』という題目で、昨年に引き続き、講演をする予定である。

私にとっては、妙にアカデミックな行事が、このところ、続く。

参考 
当日参加された龍岡まきさんのブログでの感想

当日の会の模様の写真を載せた「権田功(株式会社 計画機構) さんのブログ」

おー、私の顔もうつってますねーーー

 

2008/09/24 Wednesday

当面の自民党の敵は、民主党ではないはずなのだが。

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 06:54:23

2008/09/24(Wed)

就任早々の麻生自民党総裁が、公明党の大会などで、当面の敵を民主党だとする発言を延々と続けているのを聞いて、自民党にとっての当面の敵は、民主党なんかじゃなくて、国民の政治の停滞に対する不信感でもって、国民の民意が敵意にならないようにすることこそ、当面の自民党にとっての最大の課題なのではないのかな、などと、おもったりしている。

なんとも頓珍漢な政治感覚ではある。

私の政治経験からすると、選挙に臨んで、あんまりライバルの攻撃をすると、かえって足元を見られてうまくいかないことが多いものなのだが。

2008/09/17 Wednesday

事故米問題の根本には、ミニマムアクセス米がある

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 18:58:26

2008/09/16(Tue)
 
null今回の事故米問題を取り上げるジャーナリズムは、本来の問題のポイントを故意にか見逃しているようにも見える。

問題は、さかのぼって、ミニマムアクセス米が、なぜこのように事故米となって、市場にエントリーしていったのか、ということについての問題意識の欠如である。

本来は、ミニマムアクセス米の輸入は、主要食糧の需給及び価格の. 安定に関する法律第30条及び第31条に基づく互恵平等の観点からのものではあるが、実質は、厄介ものの輸入としてしか、行政担当者には、受け入れられていないというのが実態である。

(関税米とミニマムアクセス米の検査基準については、「輸入食品等モニタリング計画」をご参照)

加工用コメ(特定米穀)にまわされるものとしては、
�,佞襪げ�(くず米)
コメの大きさによる選別のための網目(1.8-1.85mm)以下のもの
��標準変形加工製品
生産調整面積にカウントされた加工用米
��ミニマムアクセス米(破砕精米=ブロークン)
などがある。

このうち、ミニマム・アクセス米(MA米)は、1993年のコメ自由化の受け入れに伴い、コメへの高関税を課す代償として、一定量の輸入義務を受け入れたことから始まり、現在は米国、豪州、中国、タイなどから年間約77万トン輸入しているようだ。

ミニマムアクセス米には、一般とSBS(売買同時契約方式)とがある。
(SBS(売買同時契約方式)=Simultaneous Buy and Sellの略。国家貿易の枠内で実需者(メーカー等)の多様なニーズに柔軟に対応できるよう、輸入業者と買受予定者の需要者が連名で、外国産米の「政府への売渡し」と「政府からの買受け」に関する申込みを同時に行う契約方式で価格・数量を申込む。毎年約10万トン)

輸入先国別では、
一般では、米国、タイ、オーストラリアが中心
SBSでは、中国、アメリカ、オーストラリアが中心
となっている。

ミニマム・アクセス水準は当初の1995年には国内消費量の4%、以降1998年まで0.8%ずつ増加してきた。

1999年4月より関税措置に切り換えたことにより、毎年0.4%の増加となった。

2000年度は国内消費量の7.2%(76.7万玄米トン)の輸入を行うこととなった。

2000年度以降はドーハ・ラウンドの合意が実施に移されるまでこの輸入数量が暫定的に続けられている。

ミニマムアクセス米の在庫は、昨年時点で203万トン(玄米換算)(今年3月末では112万、5月末では、130万トン)と、主食用国産米の年間需要の4分の1にあたり、その保管費用は217億円に上ると見られる。
参考「全国食料保管協会 平成20年度事業計画 」

このようななかで、ミニマムアクセス米が、主食用米に転用されているのではないかという疑念は、以前からあった。

特に、ミニマムアクセス米を変形加工する変形加工工場(政府所有米穀委託変形加工工場、さらに細かい破砕精米に変形加工)の業者の中には、主食用卸業者の許可も同時に受けている兼業業者も多く、また、破砕米の形ではなく、丸米のまま購入するところも多いため、このような懸念が生まれてきたものと思われる。

農林水産省も、時々は、実態調査をしているようだが、問題の根幹には、触れずじまいで、今日に来ているのだろう。

(備考
食糧庁は、 2002年8月9日付けで加工団体に「加工原材料用米穀の適正流通の確保について」一部改正を通知し、加工用米における丸米の流用防止に、委託工場の調査を行うなどチェック体制の強化を打ち出していた。
主な内容は以下の通り。
(1)丸米を使用している買受人の工場倉庫等に対して加工等を行う都度、調査する
(2)丸米については買い受けた全量が主食用へ転用できなくなる状態まで加工処理されていることを確認することを明文化
(3)破砕精米と砕精米については丸米(完全粒)と破砕米に分離して使用していないことを確認する
(4)買受人が買い受けた米穀を再調整、または搗精するために委託した工場を調査の対象とした
(5)変形加工工場において変形加工された破砕精米からサンプリングを行うことを明文化。)

とにかく、毎年増え続ける在庫負担に、行政当局は、いかに、ミニマムアクセス米の在庫を減らすかにのみ、精力が注がれてきた、というのが実態なのだろう。

汚染されていないミニマムアクセス米でさえ、この体たらくだから、ましてや、汚染されたミニアクセス米の事故米となれば、農林水産省で、いかに厄介者扱いされていたか、このことからもわかるだろう。

2003年度から2007年度の間における政府の汚染米販売量は、約7400トンであり、そのうち、ミニマムアクセス米は約5285トンとなっている。

参考-ミニマムアクセス米の異物混入の例はこちらのサイト「うるち精米等の異物混入について」などをご参照

ミニマムアクセス米の汚染米の占める比率がおおいのは、汚染されたミニマムアクセス米を輸出国に返品すれば、輸入義務量のカウント数量からその分が削減されるため、輸入義務量の消化に支障をきたすためであると見られる。

このように、ミニマムアクセス米が本来持つ互恵平等の観点からは程遠い、「日本の米を守るための高関税のトレードオフとなるのであれば、ミニマムアクセス米は、汚染されたものであっても、目を瞑っておく」、というのが、これまでの農林水産省のミニマムアクセス米の質に関するスタンスだったのだろう。

こんななかでの農林水産省にとっては、事故米大量購入の業者などは、地獄の中で出会った仏か神様のように見えても、おかしくはないだろう。

その辺の不祥事が必然的に起きうるマクロの構図というものも、ジャーナリズムは、見落としてはならないものと思われる。

ここにきて、国際商品市況の高騰によって、米の輸出停止をする国が多くなり、日本のミニマムアクセス米も、幸か不幸か、輸入義務に7万トンたりないという事態になってきた。(19年度未達分7万トンについては、再入札を行わないことが決まり、19年度の輸入量は70万トンで確定)

ちなみに、農水省では、おりしも、9月5日にミニマムアクセス米の一般入札(20年度第1回ミニマムアクセス一般輸入米入札)をしている。

米国・タイ産が中心で、予定数量4万1千トンのうち2万8千トンが落札(加重平均落札価格はトン10万2,361円)されたという。
(9月17日予定の平成20年度第1回SBS入札は、事故米問題の余波で延期となった。)
参考「第1回MA一般輸入米入札結果の概要(20年9月5日)」
「加工原材料用MA米の9月分定例販売の結果」「原料用穀類の販売価格」

このような中での、今回の汚染ミニマムアクセス米の不祥事だ。

いわば、この問題は、国際的な商品市況の高騰の中で、必然的に浮かび上がってきた、あぶり出しの構図の元に生まれてきた構造的な問題とも見られる。

 

2008/09/16 Tuesday

三笠フーズの汚染米流通先の都府県別リスト

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 06:46:28

 

農林水産省などが本日(2008年9月16日)公表した、三笠フーズの汚染米流通先の都府県別リストです。
かっこ内は、業者から納入を受けた施設の所在地、名称 です。

【茨城県】
▽菓子製造・藤永製菓

【千葉県】
▽米穀販売・織戸

【東京都】
▽酒造・アサヒビール
▽同・福徳長酒類

【富山県】
▽食材卸・麻生圓兵衛商店

【福井県】
▽米穀販売・幸池商店
▽食材卸・福井物産
▽同・福穀食糧
▽同・前田充商店

【静岡県】
▽米穀販売・西田米穀

【岐阜県】
▽米穀販売・岐阜米穀卸
▽食材卸・タナカ商店
▽米穀販売・毛利米穀

【愛知県】
▽和菓子製造・きよめ餅総本家
▽食材卸・きくや
▽同・福田商事

【三重県】
▽食材卸・ミルズカトウ

【滋賀県】
▽和菓子製造・親玉商店
▽菓子製造・粉卯商店
▽和菓子製造・大菅製菓
▽給食・日清医療食品(近江八幡市、特別養護老人ホーム水茎の里)
▽同(近江八幡市、八幡青樹会病院)
▽同(大津市、琵琶湖養育院病院)
▽同(大津市、老人保健施設サンビューしが)
▽同(草津市、老人保健施設草津ケアセンター)
▽同(草津市、医療法人よつば会ケアタウン南草津)
▽同(湖南市、ケアハウス ピスガこうせい)
▽同(東近江市、介護老人福祉施設もみじ)
▽同(彦根市、特養 近江第二ふるさと園)
▽同(米原市、地域包括ケアセンターいぶき)

【京都府】
▽社会福祉法人上賀茂福祉会上賀茂保育園
▽米穀仲介・関西米穀市場
▽米穀販売・京山
▽給食・日清医療食品
▽同(宇治市、笠取ふれあい福祉センター)
▽同(京都市、医療法人財団浜田会浜田病院)
▽同(京都市、医療法人親友会島原病院)
▽同(京都市、医療法人社団行陵会京都大原記念病院)
▽同(京都市、ケアハウスやまびこ)
▽同(京都市、介護老人保健施設おおはら雅の郷)
▽同(京都市、洛和ビィラ大山崎)
▽同(京都市、社会福祉法人京都ライトハウス)
▽同(京都市、ライフピア八瀬大原�吉峇曄�
▽同(京都市、特別養護老人ホーム長楽園)
▽同(京都市、特別養護老人ホーム亀岡園)
▽同(木津川市、社団法人京都南山城会山城ぬくもりの里)
▽同(城陽市、社団法人城陽福祉会ひだまり久世)
▽同(城陽市、あそかビハーラクリニック)
▽同(井手町、特別養護老人ホームいでの里)
▽同(福知山市、渡辺病院)
▽同(福知山市、介護老人保健施設さくら苑)
▽同(舞鶴市、社会福祉法人大樹会やすらぎ苑)
▽同(舞鶴市、社会福祉法人大樹会舞鶴市南デイサービスセンター)
▽同(京都市、洛和ビィライリオス)
▽同(井手町、社会福祉法人弥勒会井手町デイサービスセンター)
▽同(京都市、社会福祉法人行風会介護老人福祉施設大原ホーム)
▽同(行陵会介護老人保健施設博寿苑)
▽同(井手町、社会福祉法人弥勒会井手町高齢者総合福祉センターいでの里ケアハウスいでの里)

【大阪府】
▽米穀販売・大阪ランド(紺谷米穀)
▽同・サガン商会
▽同・大豆油糧
▽食材卸・アワジヤ
▽同・上野忠
▽同・タンバヤ
▽米穀仲介・辰之巳
▽米穀販売・ツジヒサ
▽食材卸・藤原穀粉
▽同・マツウラ
▽同・大和商会大阪北営業所
▽米穀販売・ウメダ商事
▽同・大東米穀
▽和菓子製造・播彦
▽食材卸・モリモト
▽給食・日清医療食品(池田市、特別養護老人ホーム伏尾荘)
▽同(泉大津市、特別養護老人ホームオズ)
▽同(泉佐野市、医療法人仙寿会西田病院)
▽同(和泉市、医療法人育生会奥村病院)
▽同(茨木市、財団法人北大阪警察病院)
▽同(茨木市、医療法人恒昭会藍野病院)
▽同(茨木市、医療法人恒昭会藍野花園病院)
▽同(大阪市、医療法人浩治会大今里ケアホーム)
▽同(大阪市、互恵会大阪回生病院)
▽同(大阪市、医療法人山紀会山本第3病院)
▽同(大阪市、中山報恩会カルチェ住吉川)
▽同(大阪市、中山製鋼所附属病院)
▽同(大阪市、金城外科脳神経外科)
▽同(大阪市、大阪府立急性期・総合医療センター内外来・職員食堂)
▽同(大阪市、東住吉森本リハビリテーション病院)
▽同(大阪市、社団法人森の宮福祉会ハミングベル中道)
▽同(大阪市、多根第2病院)
▽同(大阪市、山本第1病院)
▽同(大阪市、介護老人保健施設ユーアイ)
▽同(大阪市、成仁会病院)
▽同(貝塚市、医療法人河崎病院)
▽同(柏原市、特養大阪好意の庭)
▽同(柏原市、特養第2好意の庭)
▽同(門真市、特養ナーシングホーム智鳥)
▽同(門真市、特養美野の里)
▽同(堺市、社会福祉法人マーヤ マーヤの家)
▽同(堺市、特別養護老人ホームやすらぎの園)
▽同(堺市、やすらぎの園津久野)
▽同(堺市、特別養護老人ホーム槙塚荘)
▽同(吹田市、介護老人福祉施設あすーる吹田)
▽同(吹田市、特別養護老人ホーム青藍荘)
▽同(豊中市、介護老人福祉施設豊中あいわ苑)
▽同(寝屋川市、老人保健施設ハーモニイー)
▽同(東大阪市、老人保健施設ベルフラワー)
▽同(枚方市、老健ふじさか)
▽同(枚方市、社団法人大潤会特養御殿山カーム)
▽同(枚方市、香里ケ丘有恵会病院)
▽同(藤井寺市、特別養護老人ホーム第2ひかり)
▽同(藤井寺市、特別養護老人ホームひかり)
▽同(松原市、社団法人聖徳会まつばら駅前おおぞら保育園)
▽同(箕面市、清順道ためなが温泉病院)
▽同(八尾市、特養ホーム太子堂)
▽同(八尾市、医療法人厚生医学会厚生会第1病院)
▽同(大阪市、医療法人きつこう会多根老人保健施設てんぽーざん)
▽同(堺市、社会福祉法人上神谷福祉会ケアハウス逆瀬川)
▽同(豊中市、社会福祉法人豊中愛和会ケアハウス花みずき)
▽同(東大阪市、社会福祉法人サンタマリア会特別養護老人ホーム恵の里)
▽同(池田市、社会福祉法人大協会ハートフル神田)

【兵庫県】
▽菓子製造・明植堂
▽同・播磨屋
▽同・三島製菓
▽同・かん川本舗
▽同・総本家かん川
▽同・宮崎蜜月堂
▽同・巴屋
▽同・春光堂
▽米穀仲介・大穀
▽米穀加工・コムズジャパン
▽同・高田穀粉
▽食材卸・大阪屋商事
▽同・延命寺商店
▽外食・栄和飯店
▽同・香港点心菜館
▽菓子製造・松永製餡
▽同・広島屋菓子舗
▽小売り・朝日屋商店
▽菓子製造・御菓子司京香堂
▽同・日乃出庵
▽同・ミツヤ本舗
▽同・恵記商行
▽同・中和堂製菓
▽食材卸・小谷商店
▽外食・力餅
▽食材卸・カネトミ商店
▽菓子製造・桔梗堂
▽米穀加工・五百城ニュートリイ
▽菓子製造・白鷺陣屋
▽同・杵屋
▽食材卸・アワジヤ商店
▽菓子製造・村井製菓
▽同・小川堂安芸国
▽同・福壽堂
▽同・ゑびす屋
▽同・泉屋菓子店
▽同・松岡月見堂
▽同・栃泉(本社工場)
▽同・谷常製菓
▽給食・日清医療食品(明石市、養護老人ホーム高岡園)
▽同(明石市、西江井島デイサービスセンター)
▽同(朝来市、重度身体障害者授産施設恵生園)
▽同(芦屋市、芦屋市立養護老人ホーム和風園)
▽同(淡路市、ナーブNARVサザンクロス)
▽同(小野市、介護施設シルバーランド)
▽同(加古川市、特別養護老人ホーム万亀園)
▽同(加古川市、社会福祉法人鶴林園)
▽同(加古川市、社会福祉法人鶴林園デイ・センター)
▽同(神戸市、エリーネス須磨)
▽同(神戸市、白鷺サナトリューム)
▽同(神戸市、医療法人老人保健施設いきいきの郷)
▽同(神戸市、特別養護老人ホーム萬寿園)
▽同(神戸市、介護老人保健施設風と緑)
▽同(神戸市、社団法人神戸自興会ケアハウスかんで)
▽同(神戸市、医療法人倫生会みどり病院)
▽同(神戸市、知的障害者更生施設ひふみ園)
▽同(姫路市、特養香照苑)
▽同(新温泉町、浜坂町老人保健施設ささゆり)
▽同(新温泉町、公立浜坂病院)
▽同(南あわじ市、南あわじ市養護老人ホームさくら苑)
▽同(養父市、公立八鹿病院老人保健施設)
▽同(佐用町、医療社団法人一葉会佐用共立病院)
▽同(神戸市、特定医療法人慈恵会新須磨リハビリテーション病院)

【和歌山県】
▽農事組合法人・遊農
▽給食・天巳大神神本部
▽米穀販売・米定商店
▽菓子製造・きたの
▽給食・日清医療食品(那智勝浦町、介護老人保健施設ルピナス)
▽同(和歌山市、浜之宮病院)
▽同(和歌山市、医療法人福慈会福外科病院)

【奈良県】
▽和菓子製造・御菓子司いろは
▽同・おのえ製菓
▽同・寿堂
▽同・小原製菓
▽同・指月堂
▽同・西尾菓舗
▽同・金時堂
▽米穀加工・葛城食品産業
▽和菓子製造・たかまつ
▽米菓製造・小川一歩堂
▽食材卸・前田商店
▽和菓子製造・白井梅花堂
▽米穀販売・ナカガワ
▽給食・日清医療食品(生駒市、近畿大学医学部奈良病院)
▽同(香芝市、介護老人保健施設オークピア鹿芝)
▽同(橿原市、介護老人保健施設ケアステージみみなし)
▽同(河合町、介護老人保健施設奈良ベテルホーム)
▽同(大淀町、総合施設 美吉野園)
▽同(大淀町、大淀授産所)
▽同(吉野町、老人福祉施設ホームさくら苑)

【鳥取県】
▽和菓子製造・お菓子のかわしま
▽食材卸・田口彦商店
▽和菓子製造・つるだや

【島根県】
▽和菓子製造・山根甘泉堂
▽同・かめや菓子店

【岡山県】
▽和菓子製造・和菓子 たむら
▽食材卸・コウリョー
▽同・大月
▽和菓子製造・菊花堂
▽同・みづゑ菓子店
▽同・白十字ファクトリー
▽同・栄太楼菓子司
▽同・西楽庵
▽同・御菓子処清邦庵
▽同・昭和堂
▽同・天龍庵
▽同・甘月堂
▽同・風美堂
▽同・おふく
▽同・平川本店 雪舟庵
▽同・西平光月堂
▽同・ファリーヌ
▽同・頌山堂

【広島県】
▽和菓子製造・多津美家
▽同・小田風美堂
▽同・協業組合 浜だんな製菓

【福岡県】
▽食材卸・浮羽物産
▽肥料製造・山本商店
▽食材卸・河商
▽同・サン商事
▽米穀販売・山川食糧
▽食材卸・馬場物産
▽酒造・光酒造
▽食材卸・Jアグリ

【佐賀県】
▽米穀仲介・マルモ商事
▽米穀販売・村岡商店

【熊本県】
▽和菓子製造・田野製菓
▽同・田崎製菓
▽酒造・美少年酒造
▽米穀加工・塚本製粉
▽酒造・六調子酒造
▽同・抜群酒造
▽和菓子製造・霜上製菓
▽米穀販売・森本商店
▽米穀加工・久保商事熊本支店
▽和菓子製造・熊本菓房
▽同・司屋菓舗
▽同・招美堂菓舗
▽同・菓舗梅園
▽米穀加工・大西商事熊本営業所
▽和菓子製造・阿部永和堂
▽同・梅田屋製菓
▽同・田口製菓
▽同・菓舗木村屋
▽米穀販売・天草食糧
▽和菓子製造・深田製菓
▽同・橋本製菓
▽同・野村製菓
▽同・園田製菓舗
▽同・上野商店製餡部
▽同・おざや製菓
▽同・菓子の末広
▽同・菓心梅山
▽同・園田菓子舗
▽同・彦一製菓
▽同・松永製菓
▽同・橋本製菓
▽同・伊藤製菓店
▽同・肥後ふるさと万十
▽同・菓子工房MOMO太郎
▽同・お菓子のふくさや
▽同・内田福寿製菓
▽同・山本商店
▽同・豊田宝月堂
▽同・岩田商店
▽同・園田製菓店
▽同・宮本菓子店

【宮崎県】
▽和菓子製造・香菊
▽同・岩切
▽同・ベルグレフィン
▽同・水野屋
▽同・井上松味堂
▽同・石淵屋
▽同・ハタ花月堂
▽同・服部巷製菓
▽米穀加工・井之上製粉
▽和菓子製造・ささりん堂本舗
▽食材卸・西岡商店
▽和菓子製造・深水
▽同・上野静花堂
▽同・サトウ
▽同・岩崎
▽同・309
▽同・日向庵
▽同・つるや
▽同・弁天堂
▽同・大福堂菓子舗
▽同・工藤菓子店
▽同・わにつか堂
▽同・石川菓子店
▽同・しょうき庵市場店
▽同・浩屋
▽同・中武菓子店
▽同・かしわ樹
▽同・田園
▽同・よし田菓子舗
▽同・川崎菓子店
▽同・あかり茶屋
▽同・香久堂
▽同・まるや菓子店
▽同・いなはる菓子舗
▽外食・天ケ城茶屋
▽和菓子製造・きくや菓子舗
▽同・谷口菓子舗
▽同・黒木製菓
▽同・斉藤菓子店
▽同・深町
▽同・雀おどり
▽同・天竜庵
▽同・ことぶきや
▽同・松月堂
▽同・さくら庵
▽同・南国屋今門
▽同・山ろく路
▽同・まきひら
▽同・河野製菓
▽同・奈良屋菓子店
▽外食・のじり茶屋
▽和菓子製造・おぐらや
▽同・川村製菓
▽同・大黒屋菓子店
▽同・おかし花月
▽同・長倉菓子舗
▽同・三原菓子舗
▽同・伊井菓子店
▽同・紅葉堂
▽同・亮栄
▽同・柚木崎菓子舗
▽同・秋田屋
▽同・桃乃屋
▽同・志津屋
▽同・はとや
▽同・くろき菓子店

【鹿児島県】
▽酒造・西平本家
▽同・喜界島酒造
▽食材卸・馬場園商店
▽同・しのはら食品
▽和菓子製造・味覚屋
▽酒造・鹿児島酒造
▽食材卸・若松産業
▽和菓子製造・富士屋
▽同・富久屋
▽同・長崎屋
▽同・東京屋
▽同・吉川菓子店
▽同・桃太郎屋菓子店
▽同・佐伯菓子店
▽同・田代製菓
▽同・ぎんじ堂
▽同・中鶴菓子店
▽同・末野菓子店
▽米穀仲介・ウエストコーポレーション
▽酒造・西酒造

以上

 

2008/09/15 Monday

詳報・BSEの遺伝子発症についてのアメリカ研究チームの論文

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 14:03:07

 
null9月12日に、アメリカ農務省の研究チームが、2006年にアメリカのアラバマ州で発見されたBSEメス牛についての研究成果を米科学誌「Pros in the Media」に発表した。

この論文名は「BSE Case Associated with Prion Protein Gene Mutation」というもので、研究チームは、Jürgen A. Richt氏(カンサス州立大学、National Animal Disease Center、USDA)とS. Mark Hall氏(National Veterinary Services Laboratories, Pathobiology Laboratory, Animal and Plant Health Inspection Service、USDA)である。

2006年にアラバマ州で発見されたBSE牛は、コブウシ(Bos Indicus)と在来牛(Bos Taurus)とのハイブリッドであり、歯列推定年齢は、10歳であった。

このBSE牛の認識番号は、『Animal B14842』と名づけられた。、

発見当時、この牛の脳組織は、まず、ジョージア獣医学診断研究所(the Georgia Veterinary Medical Diagnostic Laboratory)iに送られ、ここで、ELISA法によるラピッド検査を受けた後、さらに、国立獣医サービス研究所(the National Veterinary Services Laboratories)に送られ、ここでは、その他の検査を受けた。

ELISA法では、5回の検査が繰り返された。

そして、光学密度(OD=optical density)値は、脳閂部(Brain Stem)においては、2.40±0.57という高い陽性反応を示したのに対して、脳幹部(Obex)では、0.04以下という低い値を示した。

そこで、さらに、ウエスタンブロット法とIHC法による確認検査をした。

その結果、イムノ・ブロット検査においては、次のことが明らかになった。

��PrPd(プリオン、 “PRion Protein Disease “の大文字・太字部分の略)の存在が確認された。 ��同量のモノクローナル抗体(単一の抗体産生細胞に由来するクローンから得られた抗体で、抗体分子が完全に均一であるため、単一の特異性を有する)である、P4と6H4の抗体に対して、同様の強い反応を示した。

この二つの反応は、不定型BSEの反応と同一のものであった。

また、プリオン蛋白質バンドの分子量分析においては、非グリコシル化(糖分子なし)・モノグリコシル化(糖分子 1 個)したPrPdのアイソフォーム(立体構造)が、古典的なC型BSEのそれに比して相当高い分子量で存在していた。

(注-酵素分解されたプリオン蛋白質は、定型BSEでは、グリコシル化(糖分子あり)と呼ばれる上部バンドに現れる。
非定型BSEでは、非グリコシル化(糖分子なし)と呼ばれる下部バンド、モノグリコシル化(糖分子 1 個)とよばれる中間バンドに現れるのが通常のようだ。
これらのバンドは、分子量によって決定され、分子量が高い場合は、上部バンドに現れ、分子量が低い場合には、下部バンドに現れるとされる。
したがって、グリコシル化(糖分子あり)は、分子量が高く、非グリコシル化(糖分子なし)は、分子量が低く、モノグリコシル化(糖分子 1 個)は、分子量が両者の中間ということになる。
上記では、そのいずれも、古典的なC型BSEのそれに比して、やや高いバンドに現れていたということになるのだろう。
なお、この辺のところは、「非定型スクレイピーと非定型 BSE に関する TAFS ポジションペーパー」をご参照)

同じようなことは、2004年に発見されたH型BSEにおいても、見られた。

さらに、脳障害についてみれば、BSEによると見られる明らかな脳障害は脳幹には見られなかったが、IHC検査では、明らかに、PrPdが存在していた。

脳幹におけるPrPdの分布状態は、2003年に発見のC型BSEに見られるような一率のものではなく、かつ、激しいものではなかった。

これらのことから、研究グループは、このアラバマ州のBSE牛(Animal B14842)を、H型BSEであり、不定型BSE(Atypical BSE)であると結論付けた。

この不定型BSE(Atypical BSE)の特徴は、PrPdの分子特性が、多くのH型BSEのそれと、ことなっているところにある。

さらに、この不定型BSE(Atypical BSE)には、以下の二つのタイプがある。

��Lタイプ-C型BSEと比較して、非グリコル化したアイソフォーム(立体構造)の分子量がすくないタイプ(バンドが低いので、ローのLをとったもの)
��Hタイプ-C型BSEと比較して、非グリコル化したアイソフォーム(立体構造)の分子量が多いタイプ(バンドが高いので、ハイのHをとったもの)

これらの検査のほか、次のようないろいろな検査が試みられた。

�.魯ぅ屮螢奪鼻Εぅ爛離屮蹈奪噺〆此�
�▲▲薀丱渊�のH型BSE牛についてのイムノヒストケミカリー検査(抗体は、PrPd特有の単クローン抗体であるF99/97.6.1使用) 
�8電掬�C型BSE牛についてのイムノヒストケミカリー検査(抗体は、同じくF99/97.6.1使用) 
�ぐ篥岨匕〆�
PrnpのDNA塩基配列検査を、牛、羊、シカ類(Cervid)について、行った。
DNA塩基配列は、二つのポジションにおいて、異型接合があった。
すなわち、ひとつは、コドン78における同義置換(配列は変わらない)多型(Q78Q)であり、もうひとつは、コドン211における非同義置換(配列が変わる)多型(E211K)である。

このうち、E211K変異(塩基配列211番目におけるE-アスパラギン酸-からK-リシン-への変異)が、研究チームで注目された。

なぜなら、E-アスパラギン酸-からK-リシン-への変異は、人間のPrnp(プリオン蛋白遺伝子)においても塩基配列200番目に、E200K変異として見られるからである。

しかも、このE200K変異は、人間のCJD症状に、見られていたからである。

そこで、牛以外の他の牛、羊、シカ類(Cervid)についても、そのヌクレオチド配列とアミノ酸塩基配列を見ると、次のようであった。

ヌクレオチド配列
( Y = C またはT; R = A-アラニン- またはG-グリシン-; K = G-グリシン- または T-スレオニン-; W = A-アラニン- または T-スレオニン-)
�.▲薀丱渊�のBSE牛(Animal B14842)=AY335912
�⇒咫�AJ567986
��ヘラジカ(Elk)=AF016227
�だ犠錣平祐�(HsapM13899)
��vCJDに罹患した人間(HsapPRNPvar )

アミノ酸塩基配列
�.▲薀丱渊�のBSE牛(Animal B14842)=AY335912
�⇒咫�AJ567986
��ヘラジカ(Elk)=AF016227
�だ犠錣平祐�(HsapM13899)
��vCJDに罹患した人間(HsapPRNPvar)

これらの検査から、研究チームは、次のような議論を重ねた。

��Prnp遺伝子でのH型BSE牛に見るE211K変異と、人間のCJD罹患者に見るE200K変異とは、いずれも、TSEと関連している。

�△海譴蕕諒儖曚蓮�非定型BSE牛のうち、C型BSE牛には、見られなかった。

しかし、この発見によっても、BSEがどこから出たものであるのか、その起源は、わからないままにある。

そこで、研究チームは、次のような仮説を立てた。

仮説��
イギリスのBSEは、家畜牛のBSEの遺伝子から得たものである。

仮説��
人間のBSE(TSE)であるCJD(人間のTSE-伝達性海綿状脳症-としては、このクロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)のほか、クル、ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー病、致死性家族性不眠症(fatal familial insomnia)などがある)は、それが、孤発性であろうと、遺伝性であろうと、伝染性であろうと、すべて、それは、家畜にも存在する。

仮説��
BSEはインド亜大陸から発生した。

しかし、これらの仮説を立証するためには、より多くのデータが必要であると、研究チームは言っている。

特に、仮説��については、1970年代後半から1980年代の初期にかけて、インドからイギリスへ、大量の哺乳類のたんぱく質が肉や骨の形で輸入されたことは、周目の見るところで、これらの肉や骨が、動物の飼料を経て、遺伝子由来のBSEとなった仮説はすてきれないという。

(注−この「BSEインド起源説」は、別名「2005年理論」ともいわれるもので、2005年9月にイギリスのケント大学のColchester 両氏が、Lancet(2005 Sep 3-9;366(9488):856-61)に発表した論文「The origin of bovine spongiform encephalopathy: the human prion disease hypothesis.」から由来する。
これによると、インドの牛の糞で汚染された飼料や、ガンジス川ての人間の糞で汚染された飼料がイギリスへ、哺乳類のたんぱく質などに混じって輸入され、BSEの起源になった,などの仮説を立てている。)

また、今回のアメリカアラバマ州のBSE牛についてみれば、次の疑問が成り立ちうる。

�,修諒儖杆紊�Prnp K211対立遺伝子は、その牛の親の片方から受け継いだものなのか、それとも、このアラバマ牛の代であらたに変異したものなのか。
�△△蠅修Δ發覆い海箸任呂△襪�、体細胞突然変異で起こった変異なのか
��このアラバマ牛のほかに、いまだに発見されていない牛群が存在しているのか

この��の疑問を裏付けうるものとして、近年、2歳のメス牛で、同様のE211K変異を持つ牛が発見されているという。

では、もし、これらの群が存在するとして、その存在確率は、どれほどのものであるか、であるが、研究チームが新たに開発した、K211変異検査方法で、5つの牛肉加工工場での6062の死骸と、42品種からなる2170の牛を検査し、試算したところによると、E211K変異の確率は、二千分の一であることがわかったという。

そこで、研究チームでは、これらのE211K変異診断専用検査方法によって、牛の生育段階での生体検査をすることによって、選別飼育や、淘汰飼育が可能となり、未然に、遺伝子由来によるBSE牛の撲滅をすることができるとしている。

なお、研究チームでは、この検査方法についての特許を獲得しているといわれる。

この遺伝子変異によるBSE発症説は、なぜ、BSEの発症までの潜伏期間が長いか?のなぞにも迫りうるものだとされている。

一方で、これによって、これまでの肉骨粉原因説の一環が崩れることによって、肉骨粉飼料禁止一辺倒による清浄化によっても、今後、BSEは、孤発的にも発症しうることになり、さらに、牛の母子感染の可能性が有力になってくるなど、これまでのBSE対策の抜本的な見直しを迫りうる環境ともなりうる。

さらに、今年の5月には、カナダで、牛のためのBSEワクチンが開発されたなど、これまでのBSE対策に対する考え方についても、アグレッシブな対策へと、大きく修正を迫られるような雲行きになってきたようである。

下記は、私のブログ記事における上記記事に関連するこれまでの記事である。

「疑問の残る今朝の朝日新聞の非定型BSE牛の記事の視点」
「BSEとBASEについての新たな研究」
「「BSEは、プリオンが原因ではない」とのイェール大学の研究」
「輸血感染で死亡前にvCJDとわかったケースについてのコリンジ博士等の研究」
「ロンドンで開かれた非定型BSEに関する会議の模様」
「「異常型プリオンタンパク質(PrP)の果たしている役割は、TSEの副次的なマーカーとしての役割」とのイギリス研究グループの論文」
「「羊がBSEに母子感染する」という、ショッキングなイギリスの実験結果」
「プリオン仮説以外の仮説を検証する必要はないのか?」
「非定型BSEの位置づけ方のむづかしさ」
「「輸血にリンクし発生した第二のvCJD死者が、PRNPのコドン129の異型遺伝子を持っていたことは、リスクの恐れのある人口が、より大きくなったことを意味する。」との記事」
「「プリオン蛋白遺伝子(PRNP)のコドン129に異型遺伝子をもつ患者における輸血後の未発症vCJD」とのLancet論文の仮訳」
「「日本の若齢BSEのケースについて、ただいま日米間論争中」という報道」
「「新型BSE」を強調する日本の学者の怪」
「いよいよ、日本のBSEにも、BARB問題到来。」
「全頭検査廃止の大義名分となりつつある「若齢牛のBSE検出限界論」の「検証限界」」

参考
ハイブリッド・イムノブロット分析の結果

1から5までが6Hモノクローナル抗体反応
6から7までがプロティン・ウェイト・マーカー
8から12までが、P4モノクローナル抗体反応

6Hモノクローナル抗体反応
01=羊のスクレイピーコントロール 2mg 
02=2003年にアメリカで発見された古典的BSE 2mg
03=2004年にアメリカで発見されたH型BSE 2mg
04=今回のアラバマのH型BSE(Animal B14842)1 mg
05 =今回のアラバマのH型BSE(Animal B14842)2.5 mg

06=プロティン・ウェイト・マーカー
07=プロティン・ウェイト・マーカー

P4モノクローナル抗体反応
08=今回のアラバマのH型BSE(Animal B14842)2.5 mg
09=今回のアラバマのH型BSE(Animal B14842)1 mg
10=2004年にアメリカで発見されたH型BSE 2mg
11=2003年にアメリカで発見された古典的BSE 2mg
12=羊のスクレイピーコントロール 2mg 

null
.
.
.
.

参考
「Are Mad Cow Disease and Creutzfeldt-Jakob Disease Identical?」

 

2008/09/11 Thursday

内閣広報室メールマガジンのリスト管理に異議あり。

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 09:08:13

 

内閣広報室から次のようなメールが届いた。

「 内閣広報室からのお知らせ(2008/09/11)
●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●

 これまで、福田内閣メールマガジンをご愛読いただきましてありがとうご
ざいました。

 昨年10月の創刊から第46号まで、読者のみなさんから、5万件近い多
数のご意見をいただきましたことにまず御礼申し上げます。

 福田康夫総編集長をはじめ編集部一同、みなさんからのご意見を糧にしな
がら、よりよいメルマガ作りを目指して努力してまいりました。このメルマ
ガの場を通じてみなさんとの対話が深まったことに厚く御礼申し上げます。

 今後も、メールマガジンに関して内閣広報室よりご連絡メールを配信させ
ていただくことがございます。あらかじめご了承ください。

—————————————————————–
[ご意見、ご感想]

 福田内閣メールマガジン第46号の結果はこちらから(9月17日まで)
http://www.mmz.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/kekka.html

=====================================
発行:内閣官房内閣広報室(〒100-8968 東京都千代田区永田町1-6-1)」

まあ、『福田内閣が終わったんで、このメールマガジンが福田内閣最後のメールマガジンになる』っていうお知らせのようだ。

ただ、問題は、次の語句である。
「今後も、メールマガジンに関して内閣広報室よりご連絡メールを配信させ
ていただくことがございます。あらかじめご了承ください。」

私がこの内閣広報室のメールマガジンをとり始めたのは、小泉内閣のときである。

で、小泉内閣が終わって、その後の安倍内閣になって、安倍内閣のメールマガジン、それが終わって、福田内閣のときのメールマガジンと、引き続き、シームレスに、この内閣広報室のメールマガジンが届いている。

いわば、小泉内閣の時にいったん登録した私のメールアドレスが、内閣広報室の資産となって、その後の内閣のメールマガジンのデータベースとなっているらしいのだ。

でも、これって、ちょっとおかしくはありませんか?

われわれメールマガジンの読者が、膨大な貴重なアドレスという資産を内閣広報室に無料で提供したのは、そのときの内閣にたいして、提供したのであって、別に、内閣広報室に恒久的な膨大なアドレスのデータベースを構築させるために提供したのではないはずだ。

いわば、こんごあるかもしれない政治的バイアスのかかったスパムメールのデータベース作りのために、われわれ内閣広報室のメールマガジンの読者となったわけではないはずである。

提言したい。

ひとつの内閣が終わったら、その内閣時に内閣府が収集したメールアドレスの膨大な資産は、いったん消去すべきである。

そして、次の内閣は、自助努力によって、新たなメールマガジンの読者のメールアドレスのデータベースの構築につとめるべきである。

内閣広報室は、もし、政権交代して、メールマガジンの読者が、政党的に違ったバイアスをもった読者に代わった場合、これまで蓄積したもうひとつのバイアスのかかったメールアドレスのデータベースがどのように恣意的に使われるかが想像できているのだろうか。

いわば、この内閣広報室のメールマガジンの読者のメールアドレスのデータベースは、内閣官房機密費とおんなじ様なもんで、内閣交代時に、いったんリセットすべきものなのである。

追記
2008/09/25

昨日の麻生新内閣の発足とともに、以下のようなメールが内閣広報室から届いた。
私の真意は、まだ理解されていないらしい。

                     記

●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●
       内閣広報室からのお知らせ(2008/09/25)
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**** 様

 このメールは、福田内閣メールマガジンにご登録いただいているメールア
ドレスに送付しております。

 福田内閣メールマガジンのご愛読ありがとうございました。

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 麻生内閣でもメールマガジンの配信を予定しております。
==========================

 麻生内閣が9月24日にスタートしたところですが、国民のみなさんとの
対話を積極的に進めるため、麻生内閣メールマガジンの配信を予定しており、
みなさんからご愛読いただけるような内容の企画にとりかかっているところ
です。つきましては、現在登録いただいている*******に配
信いたしたいと考えておりますので、是非ご愛読ください。

 なお、登録いただいているアドレス等の解除・変更を希望する場合は、下
記リンク先をクリックしてください。

http://www.mmz.kantei.go.jp/jp/m-magazine/henkou.html

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発行:内閣官房内閣広報室(〒100-8968 東京都千代田区永田町1-6-1)