2007/02/06(Tue)
これは、『Neuron』誌の2007年2月1日号に発表されたもので、論文の題は、『Targeting Cellular Prion Protein Reverses Early Cognitive Deficits and Neurophysiological Dysfunction in Prion-Infected Mice』というものだ。
Giovanna R. Mallucci博士らによる研究で、まず、研究チームは、もし、脳の中に、自然のプリオンがなかったら、悪玉プリオンへの変換もないであろうし、悪玉プリオンによる脳細胞の損傷も防ぎうるはずだと考えた。
そこで、生後9週間のマウスについて、プリオンを作る遺伝子を取り除きうる酵素を生成しうるよう、遺伝子操作したうえで、そのマウスに、プリオンを感染させてみた。
そうすると、そのマウスは、一定の感染症状を見せ始めるのだが、そのマウスが、自らのプリオンを生成し始めると、それまでの感染症候が、ストップすることがわかったという。
そして、もう一方の遺伝子操作を施さないマウスは、症状がますますひどくなり、死んでしまったという。
このことから、研究グループでは、BSEによる脳疾患は、プリオンが原因ではなく、ウイルスのような一過性神経毒性種( transient neurotoxic species)と言うべきものによって、引き起こされているものとした。
参考
「UK scientists reverse symptoms of mad cow disease」
「Blocking protein reverses mad cow disease in mice」
「Reversal Of Early VCJD Symptoms May One Day Be Possible」
「Mad cow reversed in mice」
「BSE May Be Caused By A Virus, Yale Says」
「Targeting Cellular Prion Protein Reverses Early Cognitive Deficits and Neurophysiological Dysfunction in Prion-Infected Mice」
なお、プリオン仮説以外の各種説については、私のブログ『プリオン仮説以外の仮説を検証する必要はないのか?』もご参照
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