Sasayama’s Weblog


2008/11/30 Sunday

アメリカ連邦準備銀行アセット救済プログラムの概要

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 21:55:55

 

明日からのFEDの動きの中で、市場に対してインパクトがあると思われるのが、FARP (Fed Asset Relief Program)である。

先週、ポールソン財務長官は、シティ救済策とともにファニイ・メイ、フレディ・マックの救済策やABS担保融資も発表した。

ポールソンの発表内容は、こちらのサイトをご参照

これらを総称してFARP (Fed Asset Relief Program)と言っているようだ。

内容は、下記のとおり。

]∨準備銀行が、ファニイ・メイ、フレディ・マック、ジニイ・メイなどGSEが発行してきたMBS(mortgage-backed securities)を、今週は1,000億ドルを上限として、買い上げる。
買い上げの実施は、連邦準備銀行のプライマリー・ディーラーによって、競争入札によって行われる。
そして、年内に、5,000億ドルを上限にして、競争的に選ばれたアセットマネージャーによって、さらなる買い上げが行われる。
専門家によると、この買い上げの開始によって、今週は、モーゲージ・レートの低下が、直ちに起きると予想されている。

∀∨準備銀行は、TALF(Term Asset-Backed Securities Loan Facility)(AAA格のABSを担保としたFRB融資)を実施する。

融資総額は、総額2千億ドルで、融資は、ノン・リコースで、ニューヨーク連邦準備銀行が行う。

適格担保となるABSのアセットは、student loans, auto loans, credit card loans, and loans guaranteed by the Small Business Administration (SBA)などが対象となる。

融資条件は、このサイトご参照

参照
Fed Creates Two New Facilities Aimed at Improving Financial System
「U. S. bailout of banks morphs into investment

 

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タレブ氏の『私は経済学を信じない』論

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 09:17:40

2008年11月30日
 

以前のブログ記事「金融恐慌下で巨利を得ているNassim Taleb氏のオプション戦略」でも紹介した例のブラック・スワンタレブ氏だが、このニューズウイークのインタビュー記事「私は経済学を信じない」(原題は「Don’t Trust Anyone In A Tie」、この原題だと、「誰をも、掛け目なしに、まともに信じてはいけない」と言う題になりますね。))でも、相変わらず、その意気軒昂ぶりを示している。

その中で、いくつか、格言的な部分を取り上げると

.悒奪献侫.鵐匹採用するリスク管理モデルは信用できない。
ビジネススクールでそうしたモデルを教えるのはやめるべきだ。

¬簑蠅覆里蓮▲縫紂璽茵璽タイムズだ。
ありとあらゆる金融情報を掲載するのはよくない。
人々は、それを正しく読みとれないからだ。 

ヘッジファンドが用いる数値の多くは、くだらないものだ。

せ埔譴躁うつ病的であることを理解し、その恩恵を受けることだ。
予測せぬ事態は、危険でもあるが、利益をもたらすこともある。

ゥ璽蹇鵑陵息でも、40パーセント損するよりはいい。

Χ睛惨愀玄圓僚言は一さい聞いてはいけない。
破産させられてしまう。

Ю鐐茲亡悗垢觸言を将軍に求めてはならないように、お金に関する助言をブローカーに求めないことだ。

╋箙圓忙餠發二倍あり、レバレッジが半分であれば、今のような事態には、陥らなかっただろう。

銀行にはリスクを負わせず、ヘッジファンドと資産家にリスクを負わせることだ。
少なくとも、この両者は、社会を脅かさない。

エコノミストを財務長官に任命してはいけない。
そしても、世界中からエコノミストをもっと減らすべきだ。
私は心理学は信じるが、経済学は信じない。

以上がタレブ氏の格言的発言ですが、今日本でも話題のサブプライム問題発生後も投資銀行的な投機に走ってしまい、1兆円以上の巨額の含み損を出してしまった某銀行の幹部にとっては、ひとつひとつ、耳の痛い発言ですね。

なお、このタレブ氏、金融恐慌後、いろいろな雑誌でのインタビューがふえているようで、このほかにも、サンデー・タイムズ・マガジンでのインタビュー(このビデオ「Nassim Nicholas Taleb: the prophet of boom and doom」ですが、今年の6月に放映したものです。邦訳版は、このサイト「金融危機後の世界にささげる人生論」ご参照) などが出ています。

このインタビューのなかでも、『サンデー・タイムズ以外は、新聞を読んではいけない。』などと、ジョークをいっていますね。

 

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2008/11/29 Saturday

皇族の女性たちは帽子がお好き

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 06:46:57

 

毎週土曜日早朝のテレビには、皇族の一週間の行動を追っての番組が多い。

それにしても、日本の皇族の女性たちは、どうして、こうも、帽子がお好きなんだろう?

まあ、大衆との防護壁のようなものなんだろうが、この防護壁を取っ払うような勇気ある皇族の女性が出現しない限り、あまり、国民からの真の信頼と親しさは得られないんじゃないのかな?
なんて、くだらないことを考えているのだが—-

とおもいながら、世界の王族と帽子との関係をネットで調べていくと、ありましたありました、ここにも、帽子マニアの皇族女性たちが——-

イギリスです。

もっとも、このイギリスでも、結婚式というような場合を除いては、あまり、帽子をつけることはないようで、その意味で、のべつまもなしに、大衆との防護壁として帽子を振りかざしているような日本の皇族の女性の帽子マニア振りとは異なり、もうちょっと、節度のある帽子の使い方をしているようですね。

以下は、今年5月におこなわれた女王の孫息子のPeter Phillips(英国王位継承順位9番目) と Autumn Kelly との結婚式での、王族のみなさんの帽子のギャラリーです。

この中でのある意味出色は、女王エリザベス2世の孫たち二人の異色振りですね。

やー、どうなるんでしょう、この両老大国の女性皇(王)族たちの行く末は—とほほ–

たとえば、帽子をかぶるにしても、その帽子は、アボリジニなどの少数民族が編んだ帽子とか、日本であれば、アイヌ民族が編んだ帽子とか、そんなものであれば、そこに、社会的平等の必要性を皇族から暗黙のメッセージで叫びうるツールになるのにね。

なぜなら、皇(王)族の女性たちが優位に立って発しうる有力なメッセージは、唯一、平和と平等・非差別なのだから。

知恵のない話です。

チャールズ皇太子一家

null.
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ユージェニー・ヴィクトリア・ヘレナ・マウントバッテン-ウィンザー(Eugenie Victoria Helena Mountbatten-Windsor)
ヨーク公アンドルー王子とセーラ・ファーガソン(1996年に離婚)の次女
女王エリザベス2世の孫、1990年3月23日生まれ
現時点では英国王位継承順位6番目

null.
.
.

ユージェニーの姉のベアトリス・エリザベス・メアリー・マウントバッテン=ウィンザー
(Beatrice Elizabeth Mary Mountbatten-Windsor )
1988年8月8日 生まれ
現時点では英国王位継承順位5番目


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エリザベス女王

null
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カミラ夫人

null
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ザラ・フィリップス
(Zara Philips)-帽子はなし-
英国王位継承順位10番目

null
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アン王女

(Anne Elizabeth Alice Louise)-帽子はなし-
英国王位継承順位8番目
むかって右隣は、アン王女の息子で今日の新郎のピーター・フィリップス(英国王位継承順位9番目)

null
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参考「Hat’s off to the fashion at Peter and Autumn’s wedding

イギリス王位継承順位一覧

01. プリンス・オブ・ウェールズ(英国皇太子)(1948年生まれ)
02. ウェールズのウィリアム王子(1982 年生まれ)
03. ウェールズのヘンリー王子(1984 年生まれ)
04. ヨーク公(1960 年生まれ)
05. ヨーク家のビアトリス王女(1988 年生まれ)
06. ヨーク家のユージェイニー王女(1990 年生まれ)
07. エドワード王子(1964 年生まれ)
08. 第一王女、アン王女(1950 年生まれ)
09. 第一王女の男子、ピーター・フィリップス(1977 年生まれ)
10. 第一王女の女子、ザラ・フィリップス(1981 年生まれ)

 

2008/11/27 Thursday

農林中金の一兆円増資を、ブルームバーグではどう伝えているのか?

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 18:48:35

2008年11月27日
 

日本の報道では今ひとつ隔靴掻痒の今回の『農林中金の一兆円増資』問題だが、今日のブルームバーグの記事『Norinchukin Plans to Raise More Than 1 Trillion Yen 』では、その辺の事情を明快に伝えている。

以下、概訳すると下記のとおりである。

「カウンター・トレードで、クレジット・デリバティブに賭け痛手を負った(stung by wrong-way bets on credit derivatives)日本の農林系系統機関である農林中金は、1兆円という、今回の世界的金融恐慌では、アジアで最大規模の資本増強を、今年度中に系統組織から得ようと模索している。

本日、農林中金が発表した2008年9月中間決算では、最終利益が前年同期比92・5%減の104億円と大幅減益となったとしたが、資本増強の方法については、まだ、決定しておらず、来年3月までに、系統下部組織と、はなしあい、増資を目指すとしている。

(訳者注-保有する証券化商品関連の含み損は1兆5737億円、
上記決算表には、注意書きとして次のように付記され、相場変動なり見通しの誤りによる今後の実現損大幅拡大の場合に備えたことへの、または、『時価会計の緩和』を適用したことへの、今後ありうる指弾に対するイクスキューズ的表現となっている。
「上記の予想は,本資料の発表日現在において入手可能な情報および将来の業績に影響を与える不確実な要因にかかる本資料発表日現在における仮定を前提としています。実際の業績は,今後様々な要因によって大きく異なる結果となる可能性があります。上記の予想に基づく投資結果に対して当金庫は一切の責任を負いません。」、

なお、今期実現損は、1017億円計上。内訳はCDOの証券化商品815億円、株式関連202億円

上記の増資の中身とは、Tier 1 (core) capital、定義については、『バーゼル銀行監督委員会–自己資本の測定と基準に関する国際的統一化』をご参照)

中略

Atlantis Investment Research Corp.のEdwin Merner氏によれば、『これらの連中(guys)は、明らかに次に来るであろう巨額な損失を恐れ、今、資本増強を模索しているのであろう。彼等は(もともと)そのような危険資産に足を踏み込めるような、出る幕にはいなかったのだ。(“They had no business getting into such risky assets.” ) 』と言う。

農林中金の9月時点における自動車ローンやサブプライム関係金融商品の残高は、6兆八千億円であったが、これは、ノースカロライナ・シャロットのバンク・オブ・アメリカのもつ市場価値に相当するものである。

中略

農林中金では、系統下部組織に増資を求める際に、給与削減を約束することを考えていると言う。

上野博史農林中金理事長は「私が今すべき最大の責任は、増資によって、農林中金の金融機能の安定化を図ることである。」として、自らの辞職の可能性を否定した。

中略

昨年10月時点では、農林中金の二岡氏は、価格の下降で魅力的になったとして、クレジットカードや自動車ローン関連を含むサブプライム関係金融派生商品を3兆円購入する、と話していた。

(訳者注−この記事のことでしょう。これについては、当時の私のブログ記事もご参照、この当時のブルームバーグ記事の中での二岡氏の発言は下記のとおり
“The market has finally become attractive after recent price falls,'’ “The level to which we can build up credit assets is key to our second-half strategy.'’ )

格付け会社スタンダード・アンド・プアー社は7月に、ムーディーズは今月、農林中金についての格下げを決定した。

スタンダード・アンド・プアー社は、証券投資に極度に傾斜している農林中金の証券投資に由来する危機について、次のような見方をしている。

「農林中金の証券投資残高は、36兆二千億円に達しており、これは、日本の他の金融機関の証券/貸し出し比率が0.4から0.5であるのに比して、その3.6倍の高率となっている。

農林中金のリスク・ボリュームと自己資本とのバランスは、今後、さらに悪化していく可能性がある。」
と、スタンダード・アンド・プアー社は、見ている。

後略」

 

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2008/11/24 Monday

最悪のシナリオへ突入か?シティ・グループの危機

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 07:46:05

2008年11月24日
 
null連日の株価の大幅な値下がりで、シティ・グループの危機の本格化が、週明けの日本時間今晩にも、正念場を向かえ、ここにきて新たな動きが出そうな気配だ。

シティの株価は、先週木曜日に26パーセントダウン、金曜日に20パーセントダウン、先週一週間で60パーセントのダウンとなり、株価は、3.77ドルにまで落ち込んだ。これは、138億ドル分の資産減価にあたる。

これまで、シティ・グループの危機をアメリカ国内の資本で救いうる候補者(deep-pocketed investor )として名が上げられてきたモーガン・スタンレー、ゴールドマンサックス両者とも、その意図がないことが明らかになり、また、アメリカ政府からの資本注入も、望み薄のようだ。

ここにきて、HSBC(香港上海銀行)が、シティ・グループの分割を条件として、その一部を引き受ける意図を示した。

HSBCは、もし、アメリカ当局が、シティ・グループの分割資産譲渡をみとめるのであれば、シティ・グループの2兆ドルに上る資産のうち、アジアとラテンアメリカの資産については、引き受ける用意があるとの意思を示した。

とくに、HSBCでは、ラテンアメリカのブラジル、アルゼンチン、メキシコのシティ・グループの資産に、営業拠点としての価値を見出しているといわれる。

さらに、分割譲渡となれば、他の金融グループも、興味を示す可能性はおおきいといわれている。

このような意味で、注目されるのが、今晩のニューヨーク市場におけるシティの株価の帰趨である。

なぜなら、シティ・グループに関係深いある人がいうように、『今、シティ・グループに信頼を取り戻しうるのは、資本の増強や流動化よりも、なによりも、株価の上昇しかない。』と見られているからだ。

その意味で、日本時間の今晩、ニューヨーク市場が開くころに、シティ・グループは、今後の方向性についての何らかの声明を発表するのではないかと、憶測されている。

すでに、ウォールストリート・ジャーナルは23日までに、シティグループが政府当局者との協議を開始したと報じている。

先週、シティ・グループは、従業員の更なる五万二千人の整理(これにより年間67億ドルの節減)を発表したが、これらのことでの顧客の預金引き出しラッシュが今週起きるとすれば、第二のファニー・メイ、フレディ・マックとなりうる、シティ・グループの政府保証と言う最悪のシナリオにもなりかねない、危機的な状況に、今週陥る可能性も、色濃く出てきた。

シティ・グループは、10月にすでに、250億ドルの公的資本を受け取っているが、消息筋によれば、シティは、政府から、すくなくとも、さらに500億ドルの資本注入を必要としている状況であると言う。

シティ・グループは、これらのことについてのコメントを、今日に至るまで、拒否しつづけている。

参考
「Citigroup in crisis talks over future」

追記 2008/11/24(日本時間午前9時45分)

シティ・グループの救済策策定が進行中とのCNNのニュース

アメリカ財務省関係者の日曜日時点での話によると、シティ・グループ救済策が、シティ関係者と政府関係者、FRB関係者との間で話し合われているようだ。

詳細については、つまびらかではないが、シティ・グループのローンのうち、一定部分を政府が保証するとの方向のようである。

これよって、ローンによる損失を政府がカバーするとの方向のようだ。

この詳細についての発表は、東部時間の日曜日夜(日本時間では、24日の昼以降)に行われるとのことである。

しかし、これらの救済策が発表されたとしても、『それは、バンドエイド−びほう策(弥縫策)-に過ぎない。』との冷静な市場関係者の声も聞かれる。

要注目だ。

続追記 2008/11/24(日本時間午前12時15分)

救済策の中身らしきもの

このサイト『Citi Negotiating Second Capital Infusion with Government』によると、救済策は、三つからなっている模様で、すでに、政府当局は、議会関係者への説明を始めた模様。

救済策
前回の250億ドルに加え、新たに200億ドルの公的資本注入

救済策
シティの劣化金融資産に対して、政府とのロス・シェアリングをするとの合意を交わす。
しかし、詳細は不明。

救済策
経営者交代について、政府が関与する。
しかし、これについても、詳細不明。

上記を見る限り、かねてからささやかれている『会社分割し、不良資産の受け皿となる「バッドバンク」を新規に設立する構想』は、今回は、含まれていないようなのだが、こればかりは、正式発表を待ってみないとわからない。

参考
「Citi rescue plan in the works

続々追記
シティ・グループ救済策の全容  2008年11月24日日本時間午後2時30分

財務省がアメリカ時間11月23日深夜に発表したシティ・グループの救済策の全容は下記のとおり

.轡謄・グループは、米財務省への優先株の発行によって、200億ドルの公的資本注入をえる。優先株の配当利回りは、当分、年8パーセントとする。

◆◆屮轡謄・グループの保有する3,060億ドルのハイ・リスクなローン(Citi’s toxic assets )(MBSを含む)に損失が発生した場合、その損失のうち、シティ・グループは「293億ドル+更なる追加損失額の10パーセント」について、損失をかぶる。
ただし、シティの損失負担額は、最大567億ドルを限度とする。
政府筋の損失負担額は、
「財務省50億ドル、全米預金保険機構50億ドル、FRBは残余分についてノン・リコースのローン貸し出し」とする。

これらの損失補償は、アメリカ居住者債権については、今後10年間、アメリカ非居住者債権については、今後5年間の保証とする。

シティが発行する優先株の引き受け先は、財務省240億ドル、米預金保険機構(FDIC)30億ドルとし、総額270億ドルとなるが、そのうち、保証料として、70億ドルを、政府の保証料とする。

その内訳は、財務省に対しての保証料40億ドル、米預金保険機構に対しての保証料30億ドルとなる。

E面、経営陣の交代はしないが、ボーナスを含む給与の支払いについては、政府は厳格な制限をする。
焦げ付いている3060億ドルのモーゲージの縮小に努める。
また、配当についても、今後3年間、四半期ベースで1株0.01ドル以上の配当を出す場合は財務省の同意が必要、などの厳しい制限をもうける。

以上

なお、今回のシティ救済策が、今後の他の金融機関救済策のモデルとなるのではとの観測が流れている。

このサイト「Plan To Save Citigroup Could Be Model For Bank Of America Plan」では、早くも、次はバンク・オブ・アメリカの救済策にこのスキームがつかわれるのでは?との観測をしている。

なお、フィナンシャルタイムズでは、下記のような記事が流されているようだ。

US agrees bail-out for Citigroup“より

「今回シティとアメリカ政府によるシティ救済策ができたことで、今回のこのシティ救済策のスキームが、金融リスクをとどめ、金融安定化に向かわせるために、もし、必要とあれば、他の銀行へ、拡大しうる、と言うことが明らかになった。」

“Citi and the US government made it clear that the Citi arrangement would be extended to other banks that pose risk to financial system stability, if need be.”

参考
U.S. Treasury to put $20 bln into Citigroup

WRAPUP 1-Citigroup gets $306 bln rescue from US government

 

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2008/11/22 Saturday

再び高まるファニイ・メイ、フレディ・マックへの懸念

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 01:34:16

 
11月には入って、いったんは、緩和するかに見えたファニイ・メイ、フレディ・マックのスプレッドが、再び、ここに来て、急速な拡大をみせている。

ファニイ・メイの2年ものについてみると、今週水曜日には、21べーシス・ポイント拡大し、179へ、5年ものについてみると、17べーシス・ポイント拡大し、160へ、10年ものについてみると、7べーシス・ポイント拡大し、165へ、となっている。

トレーディング・レンジは、10年ものについてみると、3.25パーセントと4.25パーセント、30年ものについてみると、4.25パーセントと5.25パーセントの、いずれも、間にある。

この拡大の原因は、ポールソン財務長官とバーナンキ議長の判断ミスによるものと指摘する向きもある。

このようなことから、これまでアメリカ政府が果たしてきた、これらファニイ・メイ、フレディ・マックなどGSE機関の後見人(conservatorship )的立場が、突然、打ち切られる可能性も、出てきたとしている。

バンク・オブ・アメリカのチーフ・エグゼクティブのKenneth Lewis 氏は、次のように、憂慮している。

すなわち、Kenneth Lewis 氏によれば、これらファニイ・メイやフレディ・マックなどについて、今後もGSE機関として存続させることを、政府が暗黙に保証するかの態度を示していること自体が、超過危険を市場にもたらしている、としている。

このことで、「頭部分の投資家については、リスクがなく、尾っぽ部分の納税者には、これらリスクが移転する」、というスキームとなってしまっていると言うのだ。

「この『投資家は、勝者、納税者は敗者』というスキームが、持続性のあるモデルになりうるとは、到底考えられない」と、Kenneth Lewis 氏は、いう。

さらに、Kenneth Lewis 氏は、以下の提案をしている。

「ファニイ・メイやフレディ・マックなどと、モーゲージ原資産所有者・投資家との間に立つべきは、政府ではなくて、純粋の民間部門であるべきである。

政府の役割は、それら、民・民とのあいだの市場での役割に徹するべきであり、政府がそこでなすべきことは、流動性の確保への保証である。

そして、その流動化のために資金供給しうるのは、公的資本ではなく、民間部門からの借り入れのみである。」

参考
Fannie Mae Spreads widened again on Wednesday By Richard Suttmeier

BoA CEO blames regulators and GSE flaws for crisis

 

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2008/11/19 Wednesday

米国債・各国別保有高・9月実績一覧−中国が日本を抜く-

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 11:53:26

 

米財務省が11月18日に発表した9月の国際資本統計では、中国が日本を抜いて世界最大の米国債の保有国になったことを示している。

外国のアメリカの株式・債券をふくむ長期証券の購入金額は、662億ドルとなり、8月の210億ドル、7月の184億ドルを大幅に上まわった。

ただ、金融危機からの緊急避難的なためか、短期もの証券への需要が増加した。

特に、中国をみてみると、3ヶ月ものから、6ヶ月ものの購入が目立った。

9月の中国の米国債の購入は、394億ドルに上った。

これらのアメリカへの資金流入は、アメリカにとっては歓迎すべきであるが、にもかかわらず、アメリカとしては、長期もの証券の需要が高まることを期待しているようだ。

とくに、今回の金融危機救済に伴う公的資本の原資として、2兆ドルの米国債の調達を計画しているが、これも、長期ものの米国債で調達したいとのことである。

なぜなら、短期ものの米国債を各国が買ったのでは、来年には、容易にアメリカから流動化のため流出してしまいかねないとの憂慮がアメリカ側にはあるようだ。

以下は、各国別9月時点での米国債保有高一覧である。

国別では、中国(7月5187億ドル →8月5414億ドル →9月5850 億ドル )のほか、アイルランド(7月112億ドル→9月273億ドル)の伸張ぶりが際立っている。

|羚顱5850億ドル(7月順位2位)
日本 5732(1)
1儿顱3384(3)
ぅリブ沿岸・キプロス金融センター 1853(6)
ジ玉輸出国 1822(4)
Ε屮薀献襦1419(5)
Д襯センブルグ 318(7)
┘蹈轡◆697(8)
香港 603(9)
ノルウェイ 522(12)
スイス 490(10)
ドイツ 414(13)
台湾 374(11)
韓国 361(15)
メキシコ 342(14)
哀肇襯魁313(16)
吋轡鵐ポール 303(18)
殴織ぁ286(17)
灰▲ぅ襯薀鵐鼻273(27)
乾ナダ 206(19)
21.インド 142(24)
22.エジプト 138(22)
23.オランダ 129(20)
24.チリ 129(23)
25.ベルギー 123(26)
26.ポーランド 121(21)
27.スウェーデン 118(25)
28.イタリア 109()
29.その他 1424

合計 
2兆8605億ドル

2008年08月 27499
2008年07月 26846
2008年06月 26461
2008年05月 26112
2008年04月 25941
2008年03月 25138
2008年02月 24341
2008年01月 24038
2007年12月 23537
2007年11月 23371
2007年10月 22992
2007年09月 22353

21位以下は、『MAJOR FOREIGN HOLDERS OF TREASURY SECURITIES』をご参照

 

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2008/11/16 Sunday

世界各地CDSリスク指標の最近時スプレッド一覧

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 08:02:24

数字は2008年11月14日時点でのスプレッド値です。

CDX Indices

(北米投資適格級指数、企業の信用リスクを取引するCDS(クレジット・デフォルト・ スワップ)市場において米の投資適格企業125社によって構成されている指数)

CDX.NA.HY 5年もの 1,189.57
CDX.NA.HY.B 5年もの 1,072.77
CDX.NA.HY.BB 5年もの 656.70
CDX.EM 5年もの 791.99
CDX.EM.DIVERSIFIED 5年もの 632.19
CDX.NA.IG 5年もの 204.00
CDX.NA.IG.HVOL 5年もの 473.17
CDX.NA.XO 5年もの 477.50

LCDX.NA  

(LCDX指数、米国のレバレッジド(高リスク・高利回り)ローンへの投資家の信頼感を示す指標で、100 機関のローン債権に基づくクレジット・デフォルト・スワップのコストを示したもの。)

3年もの  976.17
5年もの  929.14

iTraxx Europe Indices

(欧州の投資適格級企業125社で構成されたCDS指数)

iTraxx Europe 3年もの 162.50
iTraxx Europe 5年もの 154.10
iTraxx Europe 7年もの 148.15
iTraxx Europe 10年もの 143.90
iTraxx Europe Non-Financial 5年もの 181.05
iTraxx Europe Non-Financial 10年もの 157.31
iTraxx Europe HiVol 3年もの 353.91
iTraxx Europe HiVol 5年もの 330.57
iTraxx Europe HiVol 7年もの 311.76
iTraxx Europe HiVol 10年もの 295.26
iTraxx Europe Senior Financials 5年もの 110.58
iTraxx Europe Senior Financials 10年もの 113.33
iTraxx Europe Sub Financials 5年もの 171.34
iTraxx Europe Sub Financials 10年もの 176.17
iTraxx Europe Crossover 3年もの 885.21
iTraxx Europe Crossover 5年もの 832.10
iTraxx Europe Crossover 7年もの 764.85
iTraxx Europe Crossover 10年もの 719.89

iTraxx Asia Indices

(アジアの50の投資適格級発行体で構成するCDS指数)

iTraxx Japan 5 年もの 245.50
iTraxx Australia 5 年もの 265.00
iTraxx Asia ex-Japan IG 5年もの 371.00
iTraxx Asia ex-Japan HY 5 年もの 1,193.33

参考
Markit Pricing for latest On The Run indices (Default list)」

Markit main site」

Markit Credit Default Swap Pricing」

Credit Index Annexes

eurobondonline.com

「ABX.HE Indices」


「新生証券 新生クレジットマーケット・デイリー」

2008年
10月10日
10月14日
10月15日
10月16日
10月17日
10月20日
10月21日
10月22日
10月23日
10月24日
10月27日
10月28日
10月29日
10月30日
11月04日
11月10日
11月11日
11月12日
11月13日
11月14日

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2008/11/12 Wednesday

中国の景気対策が、アメリカの米国債市場に影響か?

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 21:27:30

2008年11月12日

このロイターの記事「中国の景気対策に伴う資金需要、短期的に米国債市場に打撃も」と「China stimulus may knock U.S. Treasuries near term」は、今後の中国保有の米国債の帰趨をめぐっての、きわめて興味深い記事である。

つまり、これまでアメリカは、今回の金融危機にともなう巨額な公的資本注入の原資として、米国債の発行を考えてきており、その有力な米国債の購入先として、中国を念頭においてきた。

このことについては、私の過去のブログ記事「金融危機で、韓国が米国債売却の可能性について言及」などでも触れてきた。

ところが、今回発表された中国政府の5860億ドルに上る景気対策の原資として、保有する巨額の米国債あるいはエージェンシー債を売却するか、あるいは米国債の購入ペースを落とす必要が生じる可能性があるというのだ。

これは、アメリカにとっては、大きな誤算となるはずである。

現在、中国政府が保有しているアメリカの債券は、米連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ) と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)が発行した債券を加えれば、総額1兆―1兆5000億ドルに上るとされている。

一方で、中国政府は、11月12日、240億人民元の国債発行を発表した。

3ヶ月もので、利率は、2.02%、11月19日に発売され、満期は、2009年2月13日である。

ここでおもいだすのは、これもかつて、2006年1月10日に私のブログ記事『中国が「第二の橋本発言」で、保有米国債売却を匂わす。』でかいたことだが、2006年1月5日に、中国国家外貨管理局が、2006年の方針を示した中で「中国の外貨管理局が、「国有資産をより効率的に運用できる方法を、積極的に模索していく」などとのべたことである。

このときも、いわば第二の橋本発言として、米国債市場に大きな影響をあたえた。

すでに、韓国も米国債売却を示唆し、今度は、中国も米国債売却の観測が流れることで、今後の米国債市場に、どのような影響を与えていくのか、注目である。

ことに、これらの隣国の米国債の売却を巡る思惑の変化が、世界第一の米国債保有国日本に対して、これもかつての私の記事「米国債保有は、日本の財政再建の最後の足かせとなるのか?」で数年前、図らずも予測したような、日本国財政に与える影響も、今後、大いに関心を持って見ていかなくてはならない事態になりつつあるようだ。

参考
Who will finance America’s deficit?」
Winners and losers from China’s $586 billion boost
G20: China won’t save you

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2008/11/11 Tuesday

ファニーメイ決算ショック

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 08:05:18

2008年11月11日
 
null予測されていたとはいえ、昨日2008年11月10日に、注目のファニーメイ(米連邦住宅抵当公社)が、7―9月決算において289億ドル(2兆8900億円)の最終赤字を出した(前年同期は13億ドルの最終赤字)との決算発表を行ったことで、同公社の年末にかけての資金繰りが、さらに憂慮されている。

加えて、〃り延べ税金資産を214億ドル取り崩したことや、7―9月期計上の貸倒引当金が前年同期の8倍弱の92億ドルに拡大していること、J殕有価証券の評価損などの損失が55億ドルにのぼったこと、などから、年内にも公的資金が注入される可能性がいよいよたかまってきた。

とくに年末にかけてのファニーメイにとっての課題は、…拘債(long-term debt securities )の発行先細りの懸念と、△修譴紡紊錣辰討痢短期債(short-term debt securities )発行または、乗り換えへの過度の依存とそれにともなっての、債券イールドの急上昇、そして、ベンチマーク債とよばれる、流動性を確保するために、ファニーメイが同一銘柄を継続的に発行している債券の継続的な発行が不可能になることへの懸念である。

このうち、9月におけるファニーメイの短期債依存率は、33.7パーセントと、昨年12月時点での29.4パーセントを大きく上回っていた。

これは、特にファニーメイの外国投資家の長期債から短期債へのシフトによるところが多かったものと思われる。

ファニーメイ関係者によれば、この長期債から短期債へのシフト、または、『ロール・オーバー・リスク』(満期到来の債券が期先満期日の債券へ乗り換えられないで、満期日に一斉に流動化されてしまうことによって発生する資金繰りのリスク)は、これから年末にかけて増え続けるであろう、としている。

ファニーメイの短期債の満期が来る分が、ここ、11月と12月にかけて、1400億ドルある。(9月時点では、8444億ドルあった。)

この分が、どうローリング(期先乗り換え-ロールオーバー)されるのか、ここが、関心の焦点となりうる。

すなわち、ことによると、満期償還が集中し、一方、その償還のための一時・大量の資金手当てをファニーメイができないという、リファイナンスリスクが生じる恐れが極めておおきくなっているということである。

同時に、ここにおいて、さらに、短期債への依存が大きくなると、短期債のイールドがますます高まり、ファニーメイの短期リスクは、今まで以上に高まりうる。

では、長期債の需要はと言えば、きわめて、見通しが暗く、10月31日時点で、120億ドルであったが、今後の伸張はまったく見込めないと言う。

これらのことから、流動性を確保しうる毎月のベンチマーク債の発行の中止も懸念されている。

当初の予定では、ベンチマーク債の発行は、11月17日に予定されていたが、この分では、その発行は、中止される可能性が極めて大きいという。

日本にも、農林中金など、大量のファニーメイ債の保有者がいる中で、いよいよ必至となった今後のファニーメイへの公的資金注入など、年末にかけて、目の離せない展開が、どうやら続きそうだ。

それにしても、先に、私のブログ記事『金融恐慌下で巨利を得ているNassim Taleb氏のオプション戦略』で紹介もしたNassim Taleb氏の下記の言葉は、今となってみれば、まさに、現在のファニーメイとその顧客たちのためにあった言葉であったと実感させられる。

「ファニーメイなどのGSEのリスクについてみれば、それは、わずかなシャックリにも反応する大量のダイナマイトの側に座っているようなものにみえる。」
(The government-sponsored institution Fannie Mae, when I look at its risks, seems to be sitting on a barrel of dynamite, vulnerable to the slightest hiccup)
「The Black Swan: Quotes & Warnings that the Imbeciles Chose to Ignore」より

参考
Fannie Mae facing short-term debt refinancing risk

 

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