Sasayama’s Weblog


2007/02/20 Tuesday

エイズのワクチン効果に貢献しうる、脆弱性を持つたんぱく質発見

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 22:51:27

2007/02/20(Tue)
 
nullこれは、NIAID(the U.S. National Institute of Allergy and Infectious Diseases) のワクチンリサーチセンターのPeter Kwong氏が発見したもので、この たんぱく質の発見によって、今後、ワクチンの効果がより発揮できるようになるものと、期待されている。

この論文は、Natureの2月15日号に「Structural definition of a conserved neutralization epitope on HIV-1 gp120 」として発表されている。

これは、エイズウイルスの中に、「long sought site of vulnerability」といわれる、エイズウイルスの脆弱性を持つサイトを発見したものである。

この脆弱性を持つサイトに対して、ワクチンによって抗体を作ることによって、エイズの初期感染を防ぐことができるというもののようだ。

このたんぱく質の名前は「gp120」というもので、「 b12 」という抗体によって、攻撃をうけやすいもののようだ。

従来、この「gp120」は、CD4という免疫系と、バインドすると考えられていたが、実は、このバインドは、二段階にわたって行われていることがわかった。

第一段階は、いわば、弱い握手のようなもので、そのバインドは、不安定なものであった。

その後、第二段階では、形を変えて、硬いバインドに変わるのだという。

一方、「 b12 」という抗体は、HIV感染者をさまざまなウイルスから守る働きをしているという。

更なる研究の結果、この「 b12 」という抗体は、「gp120」とCD4との、第一段階での「弱い握手」の段階で、形を変えないで、「gp120」と、バインドすることを発見したもののようだ。

現在、エイズのワクチンとしては、Merck社と, Sanofi-Aventis社とのふたつがある。

参照
The Current Status of HIV-1 Vaccine Development, 2004: Recommendations for the Future
「Scientists Unveil Piece of HIV Protein that May Be Key to AIDS Vaccine Development
Weakness Detected in AIDS Virus Provides New Hope for Vaccine
Protein Finding Bolsters AIDS Vaccine Hopes
Protein May Lead to HIV Vaccine


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政治資金団体の不動産取得は、贈与税逃れのスキームに使われる恐れあり。

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 22:24:56

2007/02/20(Tue)
nullうーん。

何やらわかりにくい、小沢さんの秘書宿舎建設問題 だが、この資金フローを整理するとこういうことなのかな?

3億7000万円(地代3億4264万円、建物建築費2569万円)のうち、地代についての売買契約書は、誰の名義になっているのか?

政治資金団体が、売買契約書の当事者とはなれないはずだが、報道では、「陸山会代表小沢一郎」ともなっているといわれており、売り手・買い手双方当事者同士の合意があったということなのだろう。

上物も個人名義での登記かどうかはわからないのだが、同じとして、みてみると、

売買契約書の時点で、契約者が政治資金団体であれば、土地については、登記の時点で、政治資金団体から政治家個人へのフローからストックへの資金移転、

上物については、上物建設費は、建設時に、政治資金団体からのフローからストックへの支出としても、政治家個人名登記の時点で、政治資金団体から政治家個人へのストックからストックへの資金移転。

ということになるのでしょうかね。

税務当局が、この資金フローの起算点をどう解釈するかにかかっているのでしょうね。

まあ、このスキームで行くと、政治資金団体をトンネルにしての、贈与税逃れ、なんてことも、可能になるのでしょうかね。

たとえば、このスキームを相続税回避のための生前贈与のスキームに使うとすると、
\治家を子供に持つ資産家の親が、自分の土地について、その子供の主宰する政治資金団体と売買契約をし、
∋匐,亮膾砲垢訐治資金団体に売り、
子供が、今回のスキームを利用して、贈与税なしに、自分の名義にし、後の相続税を回避できる。
というスキームだ。

節税ロンダリングマシーンを確保するために、子供を政治家にする、なんて親が増えてきたら、困りものですね。

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2007/02/18 Sunday

NHKのCWD(鹿の狂牛病)報道について

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 09:59:51

2007/02/18(Sun)
 
今朝のNHKでは、NHKとしては珍しく、海外からの話題として、鹿の狂牛病であるCWD(Chronic Wasting Disease)の報道をしていた。

このCWDについては、私のサイトでも、幾度も、話題になっていた。

このNHK報道では、このCWDの原因を、肉骨粉説のみによっていたが、そうではないとする説もある。

すなわち、ケンブリッジ大学のDavid R. Brown博士の研究によれば、CWDは、肉骨粉によるものではなく、プリオンの増殖が銅を必要としているところから、銅が不足し、その状態のところに、マンガンの供給があると、そこで、プリオンは、脳を消耗させる方向へと、急展開するという説を展開している。
参照「Consequences of manganese replacement of copper for prion protein function and proteinase resistance

鹿は、土をなめるという行為(mineral licks)を常時しており、そのなめる土が、マンガンを多く含むものであると、CWDにかかりやすいのだという。

殺虫剤ホスミットがBSEを引き起こすという説の根拠として、この殺虫剤が体内に入ると、銅を使う能力を抑止する働きを持ち、脳へのミネラル分のアンバランスが、BSEを引き起こすとの説もある。

これらについては、私のブログ記事「鹿が土を舐める行為と、プリオン伝達との関係についての研究
もご参照

いずれにしても今日のNHKのCWD報道は、やや、消化不足であり、もし、このCWDの問題を取り上げるのであれば、伝達性海綿状脳症(TSE; Transmissible Spongiform Encephalopathy)一般の問題として、その問題のひとつである羊のスクレイピーの問題も取り上げなければならないのだが。

私自身の問題意識として、日本におけるスクレイピー発生頭数の農林水産省公式発表の数(昭和59年の初発以降、33戸63頭というのだが、初発が昭和59年というのも疑問だし、絶対数も、そんな数ではありえないと、私は思う。)が、あまりに少なすぎるということが気になる。

多くのスクレイピー死亡羊が、闇処理されていた可能性が、強い。

農林水産省は、その事実を把握しているのかも知れないが、それが明らかにされれば、「英国からの肉骨粉黒船被害説」がくずれ、行政責任にかかわることになるので、黙っているのかもしれない。

それらスクレイピーにかかった羊を単なる死亡羊として、レンダリング処理し、肉骨粉にして、北海道の牛の飼料にしたという事実はあるのだろう。

それが、今の北海道を圧倒的なBSE発生地にしている根本的な理由なのだろう。

ちなみに、北海道も、稲倉石型マンガン鉱床を中心に、マンガンを含む土壌が多いようだ。
参照

それにしても、ワイルスミスのスクレイピー起源説(羊のスクレイピーが牛に感染して、1986-88年にかけてBSEが初めて出たという説)を受け入れるかどうかは別にしても、では、そもそも、日本のスクレイピーは、いつからあったのか、については、根本から検証しなおす時期に来ているようだ。

つまり、ひとつの仮説を立てうるならば、日本のBSE発生には、二つの要因が絡んでおり、ひとつは、イギリス発の外来の肉骨粉による「黒船型BSE」と、もうひとつは、イギリス発の肉骨粉が輸入されてくる以前に、日本国内で発生したスクレイピーによる死亡羊の闇レンダリング処理で、羊産地の牛の飼料に混入し発生した「内在型BSE」の二種類のBSEが混在して、現在、発生している、という仮説だ。

(日本では、1981年に初めて、羊のスクレイピーの発生が確認。これは、1974年にカナダから北海道に輸入された、サフォーク種の羊。
1984(昭和59)年に、北海道の発生例が最初に学会で報告され、ほぼ同じ頃に、本州および九州からも症例が報告された。)

参考
北海道における めん羊飼育頭数分布と、BSE発生分布

全道 6340-めん羊飼育頭数以下同じ-(24-BSE以下同じ-)、
支庁別内訳
石狩483(2)、渡島95(0)、檜山53(1)、後志175(0)、空知206(1)、上川1192(4)、留萌325(2)、宗谷31(2)、網走313(2)、胆振70(0)、日高29(0)、十勝2393(5)、釧路917(3)、根室58(2)


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2007/02/16 Friday

福井県「北潟湖」のマガモの糞から、H5N2検出

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 12:06:58

2007/02/15(Thu)
null福井県が昨日発表したところによると、「あわら市」の北潟湖に飛来したマガモのふんの一部から、鳥インフルエンザウイルスH5N2亜型を検出したという。
 
検出されたのは、北潟湖で昨年十一月三十日に採取されたふん十八検体のうち一検体と、十二月五日採取の三十検体のうち二検体。

ふんの採取は、国立感染症研究所の依頼を受け県衛生環境研究センターが行った。

三方五湖でも昨年十一、十二月に六十八検体を採取したが、いずれもウイルスは見つからなかったという。

北潟湖に飛来する鳥類は、ガンカモ科鳥類では、多い順に、.泪モ、▲ルガモ、マガン、ぅ灰モ、ゥ劵疋螢モ である。
参照

なお、最近のアジアでのH5N2は、日本の茨城でのA/chicken/Ibaraki/1/2005 と台湾のA/chicken/Taiwan/CE9/2005 の二例しかない。

A/chicken/Thailand/CK-160/2005(H5N1)に対するA/chicken/Taiwan/CE9/2005 の交差相同性(cross homology)は、71パーセントのようである。

これについては、このサイトやこのサイトもご参照

また、家禽疾病小委員会での検証によれば、日本の茨城でのA/chicken/Ibaraki/1/2005と台湾の A/chiken/Taiwan/1209/03 との相同性は、HA 91.6%、NA 91.8%とのことである。

その他、Intervet UK社開発の鶏用インフルエンザワクチンのノビリス IA inac(Nobilis Influenza Vaccine)は、DIVA(Differentiating Infected from Vaccinated Animals) のために、H5N2を基株としており、このウイルス名はA/chicken/Mexico/232/94/CPA である。

例の茨城闇ワクチン騒動で、農林水産省の家禽疾病小委員会が、ほのめかしたグァテマラ株は、2002年のA/Chicken/Guatemala/194573/02 、2000年のA/chicken/Guatemala/45511-1/00 の二つがあり、いずれも、H5N2である。

しかし、家禽疾病小委員会が、その相同性を検証したのは、上記の二つのグアテマラ株を含む以下の8種類のウイルスに過ぎなかった。(他の台湾株などの相同性検証は、データベース上のシースケンスによったようだ。)

相同性の高い順に並べると、下記のとおりである。

相同性(%)相同性検証対象ウイルス名
98.0    A/chicken/EI Salvador/102711-1/01
97.7    A/chicken/Tabasco/234-8289/98
97.5    A/chicken/Guatemala/45511-3/00
96.7    A/Chicken/Queretaro/14588-19/95
95.3    A/chicken/Queretaro/14588-19/95
94.7    A/chicken/Queretaro/14588-19/95
94.3    A/chicken/Guatemala/194573/02
93.7    A/chicken/Queretaro/14588-19/95

しかし、メキシコ株についてみると、A/chicken/Queretaro/との相同性は検証されているにもかかわらず、もっとも、世界のワクチン株(vaccine strain )として使われているA/CK/Mexico/232/94/との相同性は、検証されていないのは、驚きである。(私のブログ記事「イギリスの「家禽用鳥インフルエンザ・ワクチンに関するQ&A」」で確認しただけでも、このA/CK/Mexico/232/94/をワクチン株に使っている世界のワクチンは、10を数える。)

ちなみに、メキシコのワクチンのうち、「Volvac AI KV」や「Flu Kem」や「I.A. Plus」や「Avimex」や「Investigacion aplicada」のワクチン株は、A/Chicken/Mexico/232/94/CPA-H5N2であるが、「Optimune AI KV」は、H5N2ではあるが、ワクチン株は、明らかではない。

その他の世界でのH5N2ワクチン株の名としては、「ITA - FLU」(フランス) 「Harbin Veterinary Research Institute」「Zhengzhou Bio-pharm Co. Ltd」「Guandong Yongshun Bio-pharm」「Guandong Yongshun Bio-pharm」「Liaoning Yikang Bioengineering」「Nanjing Merial Animal Products」「Chengdu Jianghua Bioproducts」「Qilu」「Qingdao Yebio Bioengineering」(左記の8つはいずれも中国、左記に同じく、ワクチン株はA/Turkey/England/N-28/73を使用)
などがある。

各国での鶏用鳥インフルエンザワクチン株の一覧表は、こちらのサイト『AVIAN INFLUENZA VACCINES』をご参照ください。

中国・香港のワクチンも、Nobilis同様、メキシコのA/CK/Mexico/232/94/(H5N2)を基株としているようだ。

中国本土での、正式な?鶏用鳥インフルエンザ・ワクチンとしては、上記にも掲げたサイト「AVIANINFLUENZA VACCINES」にみるように、四種類を使っているが、このうち、H5N2ウイルスをワクチン株に使っているN28ワクチンには、A/Turkey/England/N28/73(H5N2)を使っているようだ。
「中国禽流感免疫情况」参照

このサイトが、中国でネットで売られているワクチンのようだ。

また、中国の闇ワクチンには、メキシコ株など、いろいろなものが使われているようだ。

以下は、まったくの余談だが、例の茨城の闇ワクチン検証のために、大槻委員がわざわざ中南米に飛び、何の成果もなく帰ってきたのだが、ちょっと、飛んだ方向が見当違いのようで、私なんかから言わせれば、中国か香港に飛んだほうが、成果が得られたのではないのかとも、思ってしまう。

ちなみに、一昨年2005年11月に中国で大問題になった、大量の闇ワクチン製造摘発事件(中国語では、『仮疫苗事件』というようだ。)の金宇集団・蒙古生物薬品廠で製造していた闇ワクチンは、H5N2基株(H9N2とH5N28)のものであった。
これについては、このサイト「真假疫苗农业部定点厂造假禽流感疫苗始末」このサイト「“假疫苗事件”:金宇集团如何交代 」このサイト「禽流感疫苗的利益之争」や、このサイト「真假疫苗」をご参照


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2007/02/15 Thursday

血液からHIVも除去できる『ナノ・フィルター』

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 20:41:17

2007/02/15(Thu)
 
nullオーストラリアのクイーンズランド科学技術大学のHuai Yong Zhu助教授が開発した『ナノ・フィルター』(nanostructured ceramic membranes)という「ろ過技術」が、注目されているという。

これは、微細なセラミック膜を利用したもので、いろいろな用途に使えるが、特に、医療関係や食品工業関係や製薬工業関係では、血液からHIVを ろ過したり、水や空気や血液からのウイルスやバクテリアの ろ過ができたりと、応用範囲が広いようだ。

Huai Yong Zhu助教授によれば、さらに、『ナノ・メッシュ技術』は、進歩を見せており、より微細な粒子のフィルタリングも、可能になってきているという。

鳥インフルエンザなどのウイルスにしても、これらの『ナノ・メッシュ』を使うことによって、ナノメートル(nm、マイクロメートル(千分の一ミリメートル)の1000分の1)以上に大きなウイルスであれば、フィルタリングできるとしている。

また、すでに血液が汚染されている人間においては、ウイルスを攻撃するためには、感染した細胞集団をも除去しなければならないことになるが、血流の過程にフィルタリングをすることも考えられるという。

これらの技術は、単に医療・食料・製薬関係にとどまらず、たとえば、飲料水に困窮して、汚染された水に依存している地域にとっては、これらのチタン・メッシュや、ナノ・メッシュによる飲料水のフィルタリングが可能になるという。

参考
Scientists say new technology may filter HIV from blood


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2007/02/13 Tuesday

H5N1鳥インフルエンザ・ウイルスに対して、H1N1ウイルスのN1部分に対する自然免疫が、効果を発揮しているとの学説

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 09:01:35

緊急

このサイトを、検索キーワード「H1N1」で訪れた方へ

この記事は、2007/02/13に書かれた記事であり、今回のメキシコ・カリフォルニア豚インフルエンザ問題に対応した記事ではありません。
今回のメキシコ・カリフォルニア豚インフルエンザ問題に対応した記事としては、別に

「肝心のポイントがまだわかっていないメキシコ・カリフォルニアのH1N1豚インフルエンザ問題

を設けておりますので、そちらの記事をご参照願います。(2009/04/28記載)

2007/02/13(Tue)
 
nullこれまでの考えが覆されうる研究成果が発表

これまで、 多くの学者は、新型インフルエンザウイルスであるH5N1と、これまでの季節的に流行するインフルエンザウイルスであるH1N1とは、なんらの関係もないと思っていた。

通常のインフルエンザに関するドグマでは、H(ヘマグルチニンたんぱく質)のほうが、 インフルエンザ感染において主要な働きをしていると考えられており、ワクチンの設計においては、Hが重視されている。

それは、『ウイルスについたHたんぱく質が、人細胞の表面にくっつく』とかんがえられているからだ。

ところが、本日、2007年2月13日発行の「PLoS Medicine」に発表された論文「Cross-Reactive Neuraminidase Antibodies Afford Partial Protection against H5N1 in Mice and Are Present in Unexposed Humans
(関係論文「Can Immunity Induced by the Human Influenza Virus N1 Neuraminidase Provide Some Protection from Avian Influenza H5N1 Viruses?」も、ご参照)によると、これらのこれまでの考えが覆されうる研究成果が発表されている。

この研究は、St. Jude Children’s Research HospitalのRichard Webby 氏らの研究によるもので、次のような仮説に基づく検証である。

1968年のインフルエンザ大流行は、なぜ、穏やかなものだったのか?

すなわち、Webby 氏らは、毎年、通常のインフルエンザ・ウイルスであるH1N1に、人々がさらされることで、部分免疫ができ、 H5N1への防御となっているのではないか、という仮説を立てている。

さらに、そこから、
「毎年、 H1N1のインフルエンザワクチンをすることで、H5N1に対しても、人間は、抵抗力を持っているのではないのか。

通常の季節的インフルエンザ・ウイルスであるH1N1についてみると、同じウイルスに対しては、何回もかかるが深刻な症状にまで陥ることはないのに対して、新しいウイルスに対しては、 それまでの部分免疫が効力を発揮するのではないか。

そこには、H5N1もH1N1も、ウイルスの表面には、N1(ノイラミニダーゼたんぱく質)という共通のたんぱく質があるということと、関係があるのではないか。

そのために、H5N1に感染した人の60パーセントは、それらの自然免疫によって、深刻な症状になることをまぬがれているのではないか。』
とも、考えられた。

1968年のインフルエンザ大流行のときに、 それまでのH3N2は、H2N2ウイルスにとってかわられ、 それから、11年後まで、H2N2ウイルスが循環してきた。

そのことは、N2部分を共有することにつながることとなり、結果、大流行が防がれてきたと見られる。

その結果、 1968年の大流行は、20世紀におけるインフルエンザ流行の中でも、もっとも、穏やかなものであった。

このことから、人が、 それ以前から、ノイラミニダーゼに曝露されてきたことが、感染を防ぐ効果を持ち、病気の発生を最小化する役割を果たしてきたとの仮説も成り立ちうる。

現在のH5N1感染者の年齢別分布を 見ると、感染者の90パーセントが、40歳まえの人であり、そのことから、40歳以上の人は、その人生において、よりおおく、 H1N1ウイルスにさらされてきたといえる。

ちなみに、WHOによれば、2003年以来のH5N1感染者144例のうち、その50パーセントが、18歳以下の人であり、90パーセントが、37歳以下の人であった。

仮説の背景

H5N1インフルエンザの蔓延は、鳥インフルエンザウイルスへの免疫性の欠如による。

この状態は、ヘマグルチニン介在の免疫に関してありうるが、鳥のH5N1ウイルスのNA(ノイラミニダーゼ)(avN1)や風土性の人間のH1N1のNA(ノイラミニダーゼ)(huN1)は、 同じ血清型に分類されうる。

そこで、研究グループは、人間のH1N1のNA(ノイラミニダーゼ)(huN1)への免疫反応は、H5N1インフルエンザ感染に対して、干渉効果(cross protection )を持っているのではないかとの仮説をたてた。

仮説の検証方法

これらの仮説検証のために、研究チームは、次のような実験をした。

まず、マウスを、半分のグループに分け、

一方のマウス群には、DNAワクチンによって、人間のH1N1のNA(ノイラミニダーゼ)(huN1)に対する免疫性を持たせ、

もう一方のマウス群に対しては、ダミーのワクチンを与えた。

このH1N1を含むDNAワクチンは、現在流行しているA/Puerto Rico/8/34 (PR8)ウイルスの遺伝子結合によって、huN1 (PR8-huN1) を生み出すことによった。

これらの人間のH1N1のNA(ノイラミニダーゼ)(huN1)を含むDNAワクチンを打たれたマウスは、すべて、生き残った。

今度は、 このマウスに対して、鳥のH5N1ウイルスのNA(ノイラミニダーゼ)(avN1)を曝露させた。

H5N1を含むDNAワクチンは、A/Vietnam/1203/04ウイルスの遺伝子結合によって、avN1 (PR8-avN1) を生み出すことによった。

ダミーのプラセボ(偽薬)のワクチン を与えたマウスは、すべて死んだが、さきに、H1N1を含むDNAワクチンを打たれていた マウスのうち大量のウイルスを曝露されたマウス5匹は死に、少量のH5N1を曝露させたマウス5匹は、生き残った。

これらのほとんどのマウスには、人間のH1N1のNA(ノイラミニダーゼ)(huN1)に対する抗体の形成が見られた。

また、何匹かのマウスには、鳥のH5N1ウイルスのNA(ノイラミニダーゼ)(avN1)に対する抗体もみられた。

それから、それらの生き残ったマウスの血清を採取し、これを新たなマウス群に注入したうえで、鳥のH5N1ウイルスのNA(ノイラミニダーゼ)(avN1)に曝露させたところ、 そのすべてのマウスが生き残った。

人間の季節的なインフルエンザウイルスであるH1N1のNと、鳥インフルエンザウイルスのH5N1のNとは異なる。

そこで、同時に、 研究チームは、人間の38人のボランティアチームについて、その血液に、H5N1抗体や、H1N1抗体があるかどうかを検査したところ、

H1N1(A/New Caledonia/20/99 、 A ソ連型H1N1ウイルス)のNA(ノイラミニダーゼ)に対しては、38人中31人に抗体反応が見られ、

H5N1(A/Hong Kong/213/03)のNA(ノイラミニダーゼ)に対しては、8人に抗体反応が見られ、

H5N1(A/Vietnam/1203/03)のNA(ノイラミニダーゼ)に対しては、9人に、抗体反応が見られた。

このことから、研究チームでは、ワクチンに果たすNA(ノイラミニダーゼ)の働きは、 予想以上に大きいものがあると、 結論づけた。

Webby氏は『それは、 非常に弱い防御機構ではあるが、しかし、われわれは、それぞれのウイルスのノイラミニダーゼ(N)の差によらず、 全部のウイルスのNA(ノイラミニダーゼ)に対して、一定の抗体反応が見られたことに、おどろいている』と語っている。

ヘマグルチニン主体のワクチンから、ノイラミニダーゼ主体のワクチンへのシフトはあるのか?

現在の通常のインフルエンザワクチンの主体は、ヘマグルチニン(H)であり、ノイラミニダーゼ(N)への弱い反応性のために、 ノイラミニダーゼ(N)主体のワクチンの生産増強のために、通常のインフルエンザワクチンへの支障を生じかねないことは、避けなければならない、という。

現在の通常の季節的インフルエンザ対応ワクチンにおいて、どれほどのN成分があるかについては、よくわからないという。

また、ノイラミニダーゼの成分については、現在のワクチンではバッチ・バッチによって異なり、標準化がされていないという。

もし、これらの実験成果が、人間にも適用されるようになっても、、 ワクチンメーカーとしては、このノイラミニダーゼの増量化は、コストのかかることであるという。

つまり、このノイラミニダーゼ(N)の抽出をふやせばふやすほど、 今度は、ヘマグルチニン(H)の抽出を減らさざるを得ないという、二律背反が生じてしまうという。

また、 現在のH5N1感染が進んでいる国々では、年取った人々の間では、すでにH5N1の感染が進んでいるものと、Frederick Hayden博士は、 みている。

また、 Vanderbilt University のWilliam Schaffner氏は、 このことによって、毎年の季節的インフルエンザに対応したワクチン接種の重要性が高まったとしている。

さらに、通常のワクチンの大量接種のための鼻噴霧などの新しいワクチン接種の方法もかんがえだされうるとしている。

しかし、このことによって、 通例のSanofi-Aventis SAなどの季節的インフルエンザ対応ワクチンに対して、季節外の膨大な需要を生み出してしまうおそれもあるといえる。

次なる課題は、白イタチなどの動物実験

いずれにしても、今回のマウス実験の結果が、 そのまま、人間の場合にも、通用しうるとは限らない。

当面、 人間の反応によく似ているというFerrets(白イタチ)のような動物にも適用し、今回の実験成果を、これらの動物に対しても、試す必要があると、 専門家はみているようだ。

参考ニュースサイトは、下記のとおり。

Flu exposure may help protect against H5N1

Are some people immune to avian flu?」

Flu or shots may aid pandemic immunity

Some People May Be Immune to Bird Flu, Mouse Study Suggests

Study Suggests Possible Bird Flu Immunity


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2007/02/07 Wednesday

イギリスの「家禽用鳥インフルエンザ・ワクチンに関するQ&A」

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 22:17:13

2007/02/07(Wed)
 
null先月の1月15日に、日本の国産鶏用鳥インフルエンザワクチンが認可されました。

「“京都微研”ポールセーバーAI」、「ナバックAI」、「オイルバックスAI」の三つ(『動物医薬品データベース』ご参照)です。

これらのワクチンは、「鳥インフルエンザワクチン等緊急開発事業」の助成を受けて、国内メーカー4社が共同開発していたものです。

これらは、いずれも、『A/duck/Hokkaido/Vac-1/04(H5N1株)』 と 『A/duck/Hokkaido/Vac-2/04(H7N7株) 』を使ったもののようです。

このうち、前者については、「The Influenza Sequence Database」に、そのシーケンスが公表されていますが、後者については、そのシーケンスの公表は、まだ、されていないようです。

シーケンスの公表がない時点での認可という点については、疑問が残ります。

国産ワクチンとしては、そのほか、「北研」の鳥インフルエンザ(油性アジュバント加)不活化ワクチンが、今年になって、食品安全委員会の審査を得て、続いて、製造承認される見込みとなっています。(食品安全委員会 動物用医薬品専門調査会(第66回:平成19年1月26日)で審議予定)

このほか、輸入ワクチンについては、「ノビリス IA inac」、「AI(H5N2亜型)不活化ワクチン(NBI)」、「レイヤーミューンAIV」がすでに輸入承認済みで、食品安全委員会での食品健康影響評価も受けています。

いずれにしても、日本においても、鶏用鳥インフルエンザワクチンをコントロール手段に使うという機運が、今後、いっそう、高まるものと思われます。

なお、現時点における世界の鶏用鳥インフルエンザ・ワクチンの動向は、下記のとおりです。
AVIAN INFLUENZA VACCINES
HPAI Vaccines available
AVIAN INFLUENZA VACCINES
中国禽流感免疫情况

私のこのブログにおいても、かねてから、EUにおいても、一昨年のEUの新指令の発令によって、これまでの殺処分のみに頼ったスタンピング・アウト政策から脱皮し、ワクチネーションをもコントロール手段に使った鳥インフルエンザ対策へと、方向転換したことからかんがみ、日本においても、ワクチネーションをコントロール手段に使う必要があるという提言をしてきました。
参照「低毒性時代の日本の鳥インフルエンザ対策についての、ひとつの提案
低病原性鳥インフルエンザ対応のEU新司令のもつ意味について-Stamping Out政策からの転換 -」

そこで、すでに、Intervet UK社のNobilis Influenzaワクチンを、鳥インフルエンザのコントロール手段に使っているイギリスのサイトに、「家禽用鳥インフルエンザワクチンについてのQ&A」というわかりやすいサイトがありましたので、今後の日本での鶏用鳥インフルエンザワクチンのあり方を模索する意味で、下記に概訳してみました。

ご参照ください。

なお、 鶏に対する鳥インフルエンザワクチンについて、「国が鶏に対して予防的ワクチン接種を行わないのはワクチンを打つと鶏に抗体ができてしまうため、いざ感染が疑われた場合、抗体検査でどの鶏が感染したかの特定が困難になる。」との意見がありますが、以下の、ノビリス IA inac(Nobilis Influenza Vaccine)開発のIntervet UK社のJim Hungerford氏は、「感染した動物と、ワクチン接種した動物とを区別するために、あえて、現在、出回っているH5N1とは異なるH5N2を使っている。」といっています。

この考えは、 “DIVA” (Differentiating Infected from Vaccinated Animals) システムと同じ考え方にたったものですが、日本の農林水産省の家きん疾病小委員会の議論においては、これとは、異なった議論が展開されているようです。

すなわち、「今はH5N2が流行していず、H5N1主体だから、H5N2ワクチンによって、DIVAの役割を果たしているが、では、H5N2が流行してきたら、H5N2ワクチンは、それ自体DIVAの役割を果たせないじゃないのか、では、どうするんだ。」という趣旨の議論です。

一方、 家きん疾病小委員会の委員長である喜田宏氏の考えられているであろう日本型DIVAシステムの考え方とは、審議過程の中での発言から抜粋しますと、下記のようなもののようです。

「喜田委員長
今のところ、DIVAシステムというものは、どのサブタイプで高病原性鳥インフルエンザが発生するかもわからないのに、H5N2だからDIVAシステムを満足させるよと先に決めてかかって言っているわけです。これは間違いなんです。
メキシコでH5N2が、今もはやっていますが、昔もはやって、そのときにつくったワクチンがH5N1の発生のときにはワクチン抗体と感染抗体が区別できるということで、DIVAシステムと。それならそれで、はっきりと例えばNS1に対する抗体が検出されるかされないかということでやれば、インフルエンザAウイルスについて全部言えますから、本当のDIVAということになると思いますが、今のあいまいなDIVAシステムをちゃんとクリアするのでなければワクチンを打ってはいけないというようなことは、本末転倒の話なんです。だから、こういう論理的な矛盾をもっと正していく必要はあると思います。
 ワクチンを打っていて清浄というのは検査方法に非常に左右されるわけです。検査方法でDIVAシステムだけに頼っているのだったら、今申し上げたように、お話にならないわけです。」

このご発言のうち、「はっきりと例えばNS1に対する抗体が検出されるかされないかということでやれば、インフルエンザAウイルスについて全部言えますから、本当のDIVAということになると思います」という部分が、喜田宏さんの考えられておられるであろう日本型DIVAシステムであろうと推察されます。

これを裏付けるものとして、株式会社ビーエル(静岡県沼津市神田町6番26号)と喜田宏氏・迫田義博氏とが、 すでに共同特許を取られている「インフルエンザA型ウイルスの免疫検出法」(特許出願2004−258880、特許公開2006−67979 )(インフルエンザA型ウイルスのNS1蛋白に対する第一の抗体と第二の抗体とを用いたサンドイッチ式免疫測定法からなるインフルエンザA型ウイルスの検出法。)があるようです。
詳細は、こちらの検索サイト「特許・実用新案文献番号索引照会」に、上記の特許出願番号を打ち込んでください。

また、ワクチンの力価についてのお尋ねがありますが、これについては、抗体(セロコンバージョン-seroconversion-抗体)出現にいたる幾何平均力価(Geometric Mean Titers (GMT))(単位はmIU/mL、ミリ・国際単位・パー・ミリリットル)というものであらわしているようです。

ちなみに、このサイト「Strategic Vaccination for Avian Influenza in Asia The Hong Kong Experience」における香港でのH5N1を対象にした実験結果によれば、香港のA/CK/Mexico/232/94をワクチン株にしたワクチンでの、接種後十日後のH5N1への抗体のGMTは1対238.9 という結果になっているようです。(Geometric Mean Titers (GMT))は、一対いくらという数値で表されているようです。)

このサイト「Prevention of Avian Polyomavirus 」のテーブル2においては、Biomune, Inc.,のワクチン(商品名は、書いていないのですが、A/Turkey/Wisconsin/68 (H5N9)をワクチン株にした「Layermune AIV H5N9」または、Optimune AI KV(H5N2)と思われます。)を使っての、二度目のワクチン接種後二週間後の結果が出ており、ここでは、セロコンバージョン率(seroconversion rate)65パーセントで、GMTは、1対295.2 との数字が出ています。

「Seroconversionが 4-fold 以上増加」というのがひとつの基準になっているようです。

これらについては、下記のサイトもご参照ください。
Controls, Preventions and Vaccines
H5 Adult - Chiron Study of Bird Flu Vaccine

以下は、 Intervet UK社のJim Hungerford氏との一問一答です。

これは、「Q&A About Bird Flu Vaccine For Poultry」を、小生が概訳したものです。

Q 問題を起こしているウイルスがH5N1なのに、どうして、H5N2のワクチンをつかうのですか?

A Intervet UK社が、現在問題を引き起こしているH5N1と密接な関係を持つH5N2ワクチンを使っているのは、感染した鳥に対して、区別を可能とするためです。

Q ワクチン接種後、どれだけ早く、鳥を守ることができるのですか?

A  鶏は、ワクチン接種後に、免疫体を作り上げます。
われわれは、 接種後、1−2週間に、保護の効果の兆候を見ています。
3週間後に、相当な保護効果があがり、5週間後にピークに達しているようです。
保護効果の継続についてですが、最初の注射による接種後6-10週後に再接種することで、一年間は、 効果を継続できます。
最初の接種は、少なくとも、2週間前から、臨床疾病に対して、 防護措置をとることで、ウイルスの排出を激減させるでしょう。
その結果、病気の蔓延を 減少させ、感染させていた鶏が排出していたウイルスは、激減するでしょう。

Q  注射以外のワクチネーションの方法はあるのですか?

A 現在は、不活化ワクチンを使っていますので、ウイルスは、不活の状態にありますし、よき免疫反応を得るには、注射によらなければなりません。
Intervet UK社は、大規模なワクチン接種の方法を、たとえば、スプレイや水の方法で、できないものかと、調査しているところです。
しかし、このためには、バイオテクノロジーの方法によるなど、新しいタイプのワクチンを開発しなければならないのです。
まだ、この開発は、初期段階にあり、そのような製品が登録され市場に出るには、時間がかかるものと思われます。

Q 感染した動物と、ワクチン接種した動物とを区別することは、できるのですか?

A Intervet UK社のワクチンは、現在、出回っているH5N1とは異なるH5N2を使っています。
ワクチンがH5をベースにしていますので、H5ウイルスに対しては、フルに機能します。
もし、あなたが、H5N2ワクチンを接種すれば、接種された動物は、それ以上の抗体を獲得することになり、もし、H5N1の鳥からの感染を見ても、感染をしないのです。

Q ワチクチネーションが、野外での感染を隠してしまうことはあるのですか?

A いいえ、ワクチン接種された鶏には、たまには、感染するものもあります。
それらの少数の鶏は、非常に限られた量のウイルスを排出し続けることになります。
しかし、その排出されたウイルスの量は、きわめて少ないものなので、他の接種後の鶏を感染させることは、ほとんどないのです。
香港においては、Intervet UK社のワクチンが、感染農場において、広く使われてきました。
これらの農場では、ウイルスの伝播は、ワクチン接種後、18日後に、完全にブロックできました。
接種された鶏は、もはや、ウイルスを伝達することはなく、キャリアにもなりませんでした。

Q 鳥インフルエンザは、どのようにして、鳥から鳥、そして鳥からヒトへ感染するのでしょうか?

A 感染した鳥は、その糞に、膨大な量のウイルスを排出します。
その糞が、更なる感染拡大となるのです。
鳥から鳥への感染は、主に、呼吸する間にウイルスを吸い込むことによって起こります。
鶏舎から鶏舎へと、ウイルスは、主に、汚染された設備との接触によって感染をしていきます。
人間の場合には、感染した鳥との集中的な接触によって、大量のウイルスにさらされることによって感染します。

Q 不活化ワクチンを接種した鶏を食べても、安全なのでしょうか?

A はい。完全に安全です。
鳥を健康に保つために、イギリスのコマーシャル鶏は、慣例的に、いろいろな疾病に対するワクチンを、これまでしてきました。
ですから、そのようなワクチン接種された家禽生産食品類についても、安全なのです。
これは、鳥インフルエンザワクチンを接種した鶏についても、同じことが言えます。
ワクチンの消退期間は、ゼロ日です。
消退期間は、動物に与えられる最後の薬を与えた時間と、人間に最初に消費される時間との差のことを言います。
ですから、ワクチンの消退期間がゼロ日ということは、接種された鶏にとっても安全で効果的であるし、接種された鶏を食べる人間にとっても、安全ということになります。
また、ワクチン接種された雌鳥の卵をたべることについても、リスクはありません。
鳥インフルエンザは、家禽や卵を食べることでは、うつらないということは、強調しておきたいと思います。

ここに、独立機関による、この件に関するステートメントがあります。

オランダの栄養摂取センター(Voedingscentrum)からのステートメントです。

それによると、食用に加工された鶏肉や卵は、たとえ、それが、鳥インフルエンザが流行しているときでも、安全である、とのことです。
このことは、鳥インフルエンザに対するワクチン接種が行われた鳥からの肉や卵についても同じ考え方が適用できます。
ウイルスがヒトに感染しうるのは、病気や死んだ鳥に集中的に接触を持った場合についてのみです。
さらに、政府は、ウイルスが、売られている鶏肉や卵に存在しないように、あらゆる努力を続けるでしょう。
このことは、単に、消費者を守るばかりではなく、疾病の拡大を防ぐことになります。
万が一、感染した鳥や卵が売られたとしても、調理の過程で、そのウイルスは、生き残り得ないでしょう。

Q ワクチンは、一定の規則にのっとって作られるのでしょうか?

A はい。われわれは、鳥を鳥インフルエンザから守るために、一定のベースの元に作っています。
鳥インフルエンザは、たとえば、H9.H5H7のように、異なる菌株によって、しばしば引き起こされます。

Q どのくらい多くのワクチンを作ることが可能なのですか?どのくらい早く供給できるのですか? 今、各国が鳥インフルエンザの影響を受けているに十分な量なのですか?

A お問い合わせのワクチンを、われわれは、一定のベースで作っています。
われわれは、一定の販売をサポートしうるに、十分なストックを持っています。
急に大量のワクチンの供給を要求された場合には、さらに、生産を増強することもできます。
しかし、ワクチンの引渡しには、数週間から数ヶ月かかる場合もあります。
これは、生産過程の段階や、注文の状況や、現在の在庫の状況によって、異なってきます。
われわれができることは、ただ、正式の注文を受ければ供給することだけです。
われわれは、需要が増加しても、早急の供給を保障できるものではありません。
イギリスへのNobilisインフルエンザワクチンの出荷は、2006年3月半ばとなる予定です。

Q 新しいワクチンのバッチ培養をするのに、どのくらいかかるのでしょうか?

A あなたがバッチ培養をし、それから、品質管理テストをする前に、ストックの中から、適した抗原探しをし、スタートするまでに、通常、数ヶ月かかります。
たとえ、生産を可能な限りスピードアップしても、検査段階に持ち込めるバッチをつくるまでには、数週間かかるでしょう。
ワクチンのテストは、抗原や最終製品について、ヨーロッパの規則にしたがって、されなければなりません。
非常事態の場合には、最終製品の検査については、部分的には、英国政府の賛同を得て、省略できますし、そうなれば、製品は、早期に利用可能となりえます。

Q これらのワクチンは、どこで作られるのですか?

A Intervet UK社では、慣例的に、スペインとメキシコで作っています。

Q 実際に、鶏へのワクチン接種は、どのようにするのですか?

A 皮下への注射か、筋肉注射となります。

Q ワクチネーションには、どのくらいのコストがかかるのですか?

A ワクチンのコストは、一服あたり、三ペニーで、一羽につき、二服用必要ですので、一羽当たりのコストは、六ペニーです。
このコストは、ワクチン管理のための労働コストと関連しています。

Q ワクチネーションについて薦めるものがあるとすれば何ですか?

A Intervet UK社では、次のことを薦めています。
すなわち、イギリスでの放し飼い養鶏(約九百万羽)と、その他の戸外の鶏について、ワクチネーションを図ることによって、イギリスの家禽集団を、鳥インフルエンザから守ることができます。

Q 放し飼いのニワトリを、室内へ移すほうが、ワクチン接種よりも、安上がりなんではないですか?

A このことは、理論的には正しいことではあっても、実際には、重大な福祉的な意味合いを持っていなければ、これを達成するのは、困難であると考えております。
放し飼い養鶏の農業者たちのなかには、これを実施する室内設備を持っていなかったり、狭いところに閉じ込めていなかったメンドリなどは、室内に移せば、喧嘩しがちになるでしょう。
積極的なワクチネーション政策こそ、アウトブレークが起きたときに、数百万の鳥を殺処分にすることから回避させうるでしょう。

Q ワクチネーションに関して、オランダ政府が採用しているプロトコルとは、何ですか?

A オランダ政府は、すでに、動物園の鳥や、絶滅危惧種についてのワクチン接種を行っています。
これは、放し飼い養鶏についても、同様のプログラムを組んでおり、そのプランの中には、種痘計画、抗体応答評価、「おとり鳥」の要素が組み込まれています。
Intervet UK社としては、この統合化されたプログラムのタイプが、ワクチンの効果的使用法についての決定的に重要なものとなると、信じています。
オランダのワクチネーション・プログラムの目的は、放し飼い養鶏や趣味のペット・バードを守ることで、鳥インフルエンザのリスクを減少しうることにあります。
ワクチネーションは、生産者のコスト負担になり、政府は、診断に金を払うことになります。

Q フランス政府の鳥インフルエンザ防止計画とは、どのようなものですか?

A フランス政府は、ワクチネーション・プログラムを、ガチョウとか、アヒルとか、育成を保つ必要がある種の保護をターゲットにして、実施しています。
この計画は、Landes.Loire.Vendの地域で373の共同体にわたって立地している育成農場に適用されています。
現在、このワクチネーション・プログラムは、閉じ込めることが不可能なガチョウやアヒルの農場のみに関して、適用されています。

以上、翻訳終わり

参考 世界のワクチン株別 ワクチン生産動向一覧

H5株
フランス(Merial)(Trovac AIV, H5. ) A/Turkey/Ireland/83 recombinant Fowlpox vector
インドネシア(Pt. Vaksindo satwa Nusantara)(Vaksiflu AI)
インドネシア(PT. Medion Farma Jaya)(Medivac AI)
インドネシア(Pusvetma)(Afluvet)
中国(Harbin Veterinary Research Institue) A/Goose/Guangdong/1996

H5N1株
中国 (Harbin Veterinary Research Institue)A/Goose/Guangdong/1996, 低毒性
中国 (Harbin Veterinary Research Institue)A/Goose/Guangdong/1996, human influenza vaccine

H5N2株
フランス(Laprovet S.A.S. )(ITA-FLU. )
フランス( Ceva Sant・Animale SA)(FLU-KEM.) A/Chicken/Mexico/232/94/CPA H5N2 Oil emusified.
メキシコ(Intervet) A/Chicken/Mexico/232/94/CPA (H5N2)
メキシコ(Boheringer Ingelheim Vetmedica, S.A. de C.V.)(Volvac AI KV) A/Chicken/Mexico/232/94/CPA (H5N2)
メキシコ(Avimex laboratories) (Avian Influenza)A/Chicken/Mexico/232/94/CPA (H5N2)
メキシコ (Tehuacan, Puebla) A/Chicken/Mexico/232/94/CPA (H5N2)
メキシコ(Ceva de Mexico)(FLU-KEM) A/Chicken/Mexico/232/94/CPA (H5N2)
メキシコ(Avilab)(I.A. Plus)A/Chicken/Mexico/232/94/CPA-H5N2
メキシコ(Biomune)(Optimune AI KV)
オランダ(Intervet)(Nobilis influenza H5N2)A/Chicken/Mexico/232-CPA/94-H5N2
ドイツ(Boheringer Ingelheim Vetmedica, GmBH) A/Chicken/Mexico/232/94/CPA
中国 (Guangdong Yongshun Bio-pharm Co.Ltd) A/Turkey/England/N-28/73
中国(Zhaoqing Dahua agriculture Bio-pahrm Co.Ltd) A/Turkey/England/N-28/73
中国(Liaonong Yikang Bioengineering Co.Ltd) A/Turkey/England/N-28/73
中国(Nanjing Merial Animal Products Co., Ltd) A/Turkey/England/N-28/73
中国(Qilu Animal Health Products Factory) A/Turkey/England/N-28/73
中国(Chengdu Jianghua Bioproducts Co.Ltd) A/Turkey/England/N-28/73
中国(Zhengzhou Bio-pharm Co. Ltd) A/Turkey/England/N-28/73
中国(Qingdao Yebio Bioengineering Co. Ltd) (Qinliugan Miehuoyimiao (H5N28))A/Turkey/England/N-28/73
中国(Harbin Veterinary Research Institue) A/Turkey/England/N-28/73

H5N3株
アメリカ(Fort Dodge)(Poulvac Flu Fend I H5N3)A/CK/ltaly/22A/H5N9/1998
アメリカ(Overland Park)(Inactivated AIV type A, )

H5N9株
アメリカ(Fort Dodge)(Poulvac FluFend i H5N9)
アメリカ(Biomune vaccines)(Layermune AIV H5N9.)A/Turkey/Wisconsin/68 (H5N9)
イタリア(Merial Italy Spa)(Gallimune Flu H5N9)

H7N1株
オランダ(Intervet)(Nobilis influenza H7N1)A/ck/Italy/AG-473/1999-H7N1

H7N2株
アメリカ(Layermune AIV H7N2) A/Chicken/New York/273874/03 (H7N2)

H7N3株
アメリカ A/Turkey/Utah/24721-10/95 (H7N3)
フランス(Merial)(Fluvac H7)A/Chicken/Pakistan/1995-H7N3

H7N7株
オランダ(Intervet) (Nobilis Influenza H7N7) A/duck/Potsdam/15/80 (H7N7)

H9株
中国(Qingdao Yebio Bioengineering Co. Ltd)

H9N2株
イスラエル(Abic)(AI vaccine)Chickens, Turkeys
イスラエル(Biobac)(Virsin 126)Chickens, Turkeys
イスラエル(Shafit)(AI vaccine)Chickens, Turkeys
イラン(Iranian Razi Institution)(AI vaccine)Chickens, Turkeys
オランダ(Intervet)(Nobilis Influenza H9N2)

H5N2とH5N6株
オランダ(Intervet International b.v. ) A/Chicken/Mexico/232/94/CPA (H5N2 or H5N6)
メキシコ(Intervet Mexico) (Nobilis influenza H5. )

H5N2とH9株
中国(Qingdao Yebio Bioengineering Co. Ltd)(Qinliugan Erjia Miehuoyimiao (H5, H9))

H5N2株プラスLa SotaNDV
メキシコ(Ceva de Mexico)(NEW-FLU-KEM)A/Chicken/Mexico/232/94 (H5N2+La SotaNDV)

H5N9とH7N1株
フランス(Merial)(BioFlu H7N1 and H5N9 )A/chicken/Italy/1067/99 (H7N1) and A/chicken/Italy/22A/98 (H5N9)
アメリカ(Fort Dodge)(Poulvac i AI H5N9 H7N1)A/ck/Italy/22A/98-H5N9 A/ck/Italy/1067/99-H7N1

H7N1とH9N2株(Some H7N3)
フランス(Merial)

H7N3とH9N2株
パキスタン(Sindh Vaccine Production Centre)
パキスタン(Biolab (pvt) Ltd)
パキスタン(Avicina Laboratories)
パキスタン(Otoman Pharma)

ワクチン株不明のもの・その他
インドネシア(Pusvetma)(Afluvet)
インドネシア・日本(Shigeta - IPB )(Close 5.1)A/IPB-SGT/1/2004

以上


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2007/02/06 Tuesday

「BSEは、プリオンが原因ではない」とのイェール大学の研究

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 19:51:29

2007/02/06(Tue)
 
nullこれは、『Neuron』誌の2007年2月1日号に発表されたもので、論文の題は、『Targeting Cellular Prion Protein Reverses Early Cognitive Deficits and Neurophysiological Dysfunction in Prion-Infected Mice』というものだ。

Giovanna R. Mallucci博士らによる研究で、まず、研究チームは、もし、脳の中に、自然のプリオンがなかったら、悪玉プリオンへの変換もないであろうし、悪玉プリオンによる脳細胞の損傷も防ぎうるはずだと考えた。

そこで、生後9週間のマウスについて、プリオンを作る遺伝子を取り除きうる酵素を生成しうるよう、遺伝子操作したうえで、そのマウスに、プリオンを感染させてみた。

そうすると、そのマウスは、一定の感染症状を見せ始めるのだが、そのマウスが、自らのプリオンを生成し始めると、それまでの感染症候が、ストップすることがわかったという。

そして、もう一方の遺伝子操作を施さないマウスは、症状がますますひどくなり、死んでしまったという。

このことから、研究グループでは、BSEによる脳疾患は、プリオンが原因ではなく、ウイルスのような一過性神経毒性種( transient neurotoxic species)と言うべきものによって、引き起こされているものとした。
参考
UK scientists reverse symptoms of mad cow disease
Blocking protein reverses mad cow disease in mice
Reversal Of Early VCJD Symptoms May One Day Be Possible
Mad cow reversed in mice
BSE May Be Caused By A Virus, Yale Says
Targeting Cellular Prion Protein Reverses Early Cognitive Deficits and Neurophysiological Dysfunction in Prion-Infected Mice

なお、プリオン仮説以外の各種説については、私のブログ『プリオン仮説以外の仮説を検証する必要はないのか?』もご参照

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2007/02/04 Sunday

イギリスの鳥インフルエンザ発生に伴う種鶏・原種鶏輸入停止の影響は?

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 18:27:27

2007/02/04(Sun)
 
nullイギリスで、七面鳥がH5N1鳥インフルエンザ感染となった。

このことで、日本のデパート筋からアクセスがあるので不思議に思っていたのだが、どうやら、今回の七面鳥の感染農場が、世界的に、七面鳥の輸出で有名な Bernard Matthews社の農場(イギリス東部の Lowestoft 近くに所在)で発生したからのようだ。
参照
H5N1 Confirmed in England

Bernard Matthews社は、ニュージーランド、ドイツ、フランス、ハンガリーなど、世界に七面鳥を輸出している最大手のようだ。
参照「Bernard Matthews

会社独自の、非GMのオーガニック飼料による肥育で、信頼を集めているようである。

ちなみに、これがBernard Matthews社のサイトだが、この中で「Bootiful Family Food」とあるのは、初代の社長が、1980年に、自ら、はじめてテレビ・コマーシャル出演をしたときに、ノーフォーク訛りがひどくて、それが、逆に話題になったことを逆利用してのもののようだ。

そのときの実際のコマーシャル映像は、このサイトで見ることができる。

しかし、今回、このBernard Matthews社は、鳥インフルエンザ発生の報告をするに際して、発生からDefra(イギリス環境・食料・農村地域省)への通知が、48時間以上たって行われたことに対して、非難が集まっているようだ。

現地の模様を伝えるビデオは、こちら

Bernard Matthews社で、最初に55羽の七面鳥が死んだのが、先週の火曜日で、翌日には、さらに186羽が死んだ。

木曜日になって、急激に死亡が増え、860羽に上った。

Bernard Matthews社は、この時点で、Defraに通知をしたという。

その後、獣医が訪れ検査をしたが、その獣医によると、水曜日には、報告すべきものであったという。

木曜日の遅くに検査結果がわかり、隔離措置がとられた。

社長のBernard Matthews氏は、農場に隣接する居宅にいたが、会見を拒否したという。

その翌日には、1500羽が死んだ。

そして、金曜日に、加工工場はストップしたという。

この工場の従業員は、ポルトガルからの移住労働者で、千人以上おり、多くは、近辺のBecclesという町からバスで通っているという。

その辺の心配も、近所の住民にはあるようだ。

この会社、いろいろ、話題の多い会社のようで、二年前に、テレビ・シェフが、七面鳥に含まれる脂肪の多さを指摘し、学校給食から七面鳥を取り除くようになったところ、Bernard Matthews社は、脂肪分の少ない七面鳥を開発し、逆に売り上げを伸ばしたこともあるようだ。

しかし、今回の鳥インフルエンザ発生時の広報体制のまずさは、今後、尾を引くのではないかと、このサイト「The firm: Bad publicity strikes Bernard Matthews … again. 」では警告している。
参照「Bernard Matthews took 48 hours to report turkey deaths

つまり、このときのBernard Matthews社の広報体制は、決して、社長の言うような『Bootiful』とはいえない代物だったということなのだろう。

一部日本の報道では、「イギリスでH5N1型のウイルスが鳥から検出されるのはこれが初めてで、イギリス当局は飼育場の残りの七面鳥を処分すると共に、飼育場一帯で家きん類の移動を禁止することにしています。」としているが、イギリスでは、過去に3回、H5N1感染に見舞われている。

第一回が、1991年で、このときのウイルスは、A/Turkey/England/50-92/91 であった。

第二回は、2005年10月で、これは、台湾からイギリスのペットバード業者に送られてきたオウムが、鳥インフルエンザに感染していたものだ。

これについては、私のブログ『ペットバードの鳥インフルエンザ感染・媒介・拡大の可能性について』や『イギリスでも、鳥インフルエンザ感染ー台湾から輸入のペット・バードから感染の疑いー』をご参照。

これは、中国の福州港から、台湾へ輸送されたペットバードのようだ。

第三回は、2006年4月で、スコットランド東海岸FifeのCellardyke村で発見された白鳥の死骸に、H5N1型鳥インフルエンザ感染が確認されたものだ。
参照「H5N1 avian flu confirmed in dead wild bird in Scotland

しかし、このときのウイルスは、鳥フル・ウイルスのデータベースには、登録されていないようだ。

今回のイギリスでのH5N1鳥インフルエンザ発生に伴って、農水省は2月4日付けでイギリスからの鳥や鶏肉などの輸入を停止した。

これらの影響については、以前、2006年5月13日時点で、私のブログ
欧州の鳥インフルエンザ拡大による原種鶏・種鶏の輸入停止で、日本の養鶏業はどうなる?』にまとめておいたのだが、基本的には、そのときの事情と変わらないようだ。

すなわち、平成17年におけるイギリスからの肉用鶏初生ひなの用途別、国別検疫状況を見てみると、

原種鶏 雄 58,566羽 雌 128,012羽 
種鶏 雄 12,312羽 雌 79,304羽 
合計 雄 70,878羽 雌 207,316羽

という状況だ。

最新時の統計については、『農林水産省動物検疫所』のサイトの中の『初生ひな(鶏)国別輸入状況』をクリックして、ご覧ください。

肉用鶏の原種鶏がイギリスからのみということである。

もっとも、イギリスのAviagen Ltdから原種鶏を輸入している株式会社日本チャンキーなどでは、Aviagen Ltdが、イギリス以外の5ヶ国(米国・ブラジル・オーストラリア・ニュージーランド・南アフリカ)からも原種鶏を供給できる体制を確立 しているところから、米国とオーストラリアからの代替輸入が可能のようだ。

卵用鶏については、原種鶏についてはドイツとアメリカがほとんどなので影響はないが、種鶏の一部がイギリスからの輸入となっているようだ。

コマーシャル鶏については、卵用鶏・肉用鶏とも、影響はないようだ。

日本のブロイラー生産事情などについては、このサイト「養鶏における生産システムと、疾病の防除対策」の31ページ以降あたりをご参照

イギリスのその他の育種会社としては、次のものがあるようだ。

ブロイラー

Cobb Breeding Company Ltd.(イギリス)
Ross Breeders Limited (スコットランド)(企業グループ BC Partners Ltd. - Aviagen Group Ltd. - Ross Breeders - Arbor Acres - Nicholas )

ブロイラー種鶏育種会社のシェア

Aviagen (Ross Chickens生産、イギリス) 49%
Cobb Vantress (Cobb Chickens生産、イギリス) 31%(うちTyson Foods6%)
Groupe Grimaud La Corbiere (Hubbard Chickens生産、フランス) 10%、
Nutreco/Hybrobreeders (Hybro Chickens生産、オランダ) 3%
と、寡占化が進んでいる。

いずれにしても、この問題は、養鶏業界にとっては、まさに、前門のトラ・後門の狼で、国内の鳥インフルエンザに匹敵する問題と、今後、なりそうな気配である。

最後になるが、このサイト『Circulation of H5N1 and H7N3 in England 』では、今回のイギリスで発見されたH5N1と、昨年イギリスで、発見されたH7N3とは、関係あるのではないかとしている。

すなわち、今回のエジプトで発見されたH5N1には、M230Iの変異において、イギリスの昨年のH7N3における変異と一致しているとしている。

エジプトのH5N1においては、このM230Iの変異は、人間と野鳥の、二つのケースにおいて見られた。

人間のケースにおいては、M230Iの変異は、アジアの変異と一致しており、そのほかの二つの変異-一つは、HA のV223I 、もうひとつは、NA のM29I -も、Shantouの鴨の変異と一致していた。

ところが、エジプトにおける野鳥より採取のH5N1ウイルスにおいては、M230Iの変異は、昨年のイギリスのH7N3での変異と一致していたということだ。

そこで、この昨年のH7N3が、ヨーロッパ圏内において、循環していたのではないかと、思われるということだ。

問題は、 H7のほうが、H5よりも、ヒトに感染しやすいということだ。

受容体ドメインにおけるM230I 変異に加えて、人間のケースにおいては、エジプトにおいては、V223I, S227Nの変異、トルコにおいては、S227N変異、イラクにおいては、N186S, Q196R変異、アゼルバイジャンにおいては、N186K変異が見られるということも、これらの変異が、ヒトへの感染を容易にしているのではないかと、見られているようだ。


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2007/02/02 Friday

タミフル耐性のH5N1青海株変異は、地理的なものなのか?という論調

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 09:56:28

2007/02/02(Fri)
 
nullエジプトで発見された、青海湖株H5N1にタミフル耐性が見つかったということについては、私のブログ「エジプトで、タミフル耐性のH5N1ウイルス検出との報道だが。」で述べたことだが、今日のRecombinomicsの記事「Migrating Tamiflu Resistance in Qinghai H5N1」では、今回エジプトのGharbiya地方で発見されたGharbiya株には、タミフル耐性変異として、N294Sでの変異以外にも、H274Yでの変異(この変異は、ヴェトナムで死亡した少女に見られたタミフル耐性変異と同じ変異配列、参照「インフルエンザA型H5N1感染治療中のタミフル耐性について」)が、Astrakhanの白鳥に見られたとしている。

また、このGharbiya株の特徴として、通常、見られるNA 遺伝子の塩基配列における、 NA 幹部(Stalk regionまたはStalk portion)配列での、二十数個のアミノ酸の欠失(amino acid deletion)が、このGharbiya株には、見られないということである。

このNA 幹部(Stalk regionまたはStalk portion)配列での、二十数個のアミノ酸の欠失(amino acid deletion)が、どのような意味を持つかについて、このサイト『Biological significance of amino acids deletion in NA stalk of H5N1 avain influenza virus』では、次のようにいっている。

「 NA 幹部(Stalk regionまたはStalk portion)におけるアミノ酸の欠失は、そのウイルスの宿主域を拡大させる効果を持ち、ウイルスの家禽への適応能力と関係しており、さらに、異なるホスト間での伝染力の能力が増すことと関連している。」

H5N1鳥インフルエンザの遺伝子型には、genotype Vとgenotype Zがあり、そのうちのgenotype Zは、タイやベトナムで2003年暮れから2004年初頭にかけて分離されたものや、2003年暮れから2004年初頭にかけて広東で分離されたものに見られ、それらのZ genotypeにおいては、上記のようなNA 幹部(Stalk regionまたはStalk portion)におけるアミノ酸の欠失という特徴があり、この特徴は、青海株にも見られるのだが、今回エジプトのGharbiya地方で発見されたGharbiya株には、二十個のアミノ酸の欠失が見られなかったということだ。

その意味では、Gharbiya株は、genotype Zの新しいタイプともみられる。

このGharbiya株と類似した株が、ナイジェリアでも、死亡者を発生させている。

このナイジェリア株とエジプトのGharbiya株との共通する変異シーケンスは、 G196A, G496A, C661T, C727T, A878G, C1018T, C1261T, C1686Tとのことだ。
参照「WHO Confirms Qinghai H5N1 Fatal Cluster in Lagos Nigeria
H5N1 Evolution Via Recombination in China

これらのことから、タミフル耐性をもたらすH5N1青海株変異は、その地域・地域によって、いろいろなシーケンスでの変異をもたらしているのではないのかとの疑念を示している。

つまり、青海湖発では、欠失していたものが、エジプトでは、復活していたという単純な事実を捉えれば、ということだ。

となれば、現在、宮崎・岡山で発見されているH5N1にしても、新たなタミフル耐性を持った青海湖H5N1株である可能性も、否定はできないということになってしまう。

なお、これまでのタミフル耐性変異のシーケンスとしては、H5N1では、R152K、H274Y、N294Sでの変異があり、H5N2では、E119G/A/D/V,R292K での変異がある。
参照「Frontline defense against the next pandemic: Antivirals for avian flu

このところ、タミフル耐性についての私のブログ記事へのアクセスが続いているのは、ひょっとして、タミフルを飲んで、大量の鶏の処理に当たっている鳥インフルエンザ発生の宮崎・岡山の現場のかたがたからのアクセスかもしれないと思うと、ちょっと、憂鬱になってしまうのだが。

それにしても、今回、鳥インフルエンザが発生した宮崎県に他県からの要員派遣が相次いでいるのだが、パンデミックのリスク管理なりミチゲーションの点から行くと、果たしてどうなのだろう。

上記に述べた今回の日本での青海株 (H5N1 Clade 2.2(Clade 2/subclade 2.2))のタミフル耐性が未知であることも、気がかりである。

宮崎県へは、1月31日時点で、12都府県から12名の家畜防疫員(2月3日時点では、全国28道府県 35名)が現地へ派遣され、派遣された家畜防疫員の任期は、平成19年1月31日から2月3日までで、日向市内での清浄性確認検査に携わるという。

そのほか、2月1日になってからは、長崎県から、獣医師ら県職員計十三人を宮崎県に派遣することを決定、大分市では獣医師1人と保健師2人の合わせて3人の職員を宮崎の現地に派遣することにしたという。

一見、麗しい話なのだが、もしものことを考え、新型鳥インフルエンザ感染の恐れから言うと、山林火災に、飛び火を伴う籾殻をぶっ掛けているような感じもするのだが。

特に、それぞれの県なり市においての養鶏現場に近い人の応援は、帰県した後に、恩があだになる可能性も強いのではなかろうか。

通常の災害派遣要請とは、異なった観点からのアプローチが必要な気がするのだが。


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