Sasayama’s Weblog


2009/09/13 Sunday

民主党新人議員研修会無断欠席者一覧(2009年09月13日)

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 11:54:45

2009年09月13日

民主党新人議員研修会無断欠席者一覧15名一覧

川口 博 小選挙区 秋田2区
京野 公子 小選挙区 秋田3区
坂口 岳洋 小選挙区 山梨2区
吉川 政重 小選挙区 奈良3区
向山 好一 小選挙区 兵庫2区
高橋 昭一 小選挙区兵庫4区
高井 崇志 小選挙区 岡山1区
橋本 博明 小選挙区 広島3区
玉木雄一郎 小選挙区 香川2区
山口 和之 比例単独 東北
中島政希 比例単独 北関東
菅川 洋 比例復活 中国(広島1区落選)
小室 寿明 比例復活 中国(島根1区落選)
高邑 勉 比例復活中国(山口1区落選)
打越 明司 比例復活 九州(鹿児島2区落選)

わが秋田県選出議員は、二人も欠席ですかぁ。

「いけませんなぁ」(ww)

民主党新人議員研修会無断欠席者一覧(2009年09月13日)

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2009年09月13日

民主党新人議員研修会無断欠席者一覧15名一覧

川口 博 小選挙区 秋田2区
京野 公子 小選挙区 秋田3区
坂口 岳洋 小選挙区 山梨2区
吉川 政重 小選挙区 奈良3区
向山 好一 小選挙区 兵庫2区
高橋 昭一 小選挙区兵庫4区
高井 崇志 小選挙区 岡山1区
橋本 博明 小選挙区 広島3区
玉木雄一郎 小選挙区 香川2区
山口 和之 比例単独 東北
中島政希 比例単独 北関東
菅川 洋 比例復活 中国(広島1区落選)
小室 寿明 比例復活 中国(島根1区落選)
高邑 勉 比例復活中国(山口1区落選)
打越 明司 比例復活 九州(鹿児島2区落選)

わが秋田県選出議員は、二人も欠席ですかぁ。


鳩山政権にフレーミング効果の逆襲はあるのか?

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 10:35:32

2009年9月13日
 
null鳩山さんがORの専門家ということで、思い出したのが、ORのフレーミング効果というものである。

つまり、社会的な最適解をORで求めようとすると、このフレーミング効果というものが、ORによる最適解の成立を邪魔してしまうというものである。

今回の政権交代にたとえて言えば、今回の総選挙の争点を、有権者がどのような枠組み(フレーム)の中で理解し、政党を選択したか、ということになる。

選択肢1
民主党が政権を獲得するまでに増え、自民党が政権を降りるまでに減る

選択肢2
民主党が300人にまで増え、自民党は、100人にまで減る。

選択肢1と選択肢2とは、実質同じ意味の選択肢である。

これを、次の質問で有権者に問うたばあい

質問1
民主党が政権を獲得するにまで増え、自民党は、100人にまで減る。

質問2.
民主党が300人にまで増え、自民党が政権を降りるまで減る。

質問1で問うた場合、多くが選択肢1を選択し、
質問2で問うた場合、多くが選択肢2を選択する。

つまり、二者択一の質問の前段のほうのに提示した選択肢のほうに、優先してバイアスがかかってしまうというわけですね。(「朝三暮四」のことわざとおんなじですね。)

で、総選挙が終わり、多くの有権者が、民主党勝ちすぎ、自民党負けすぎ、との感じを抱いているのは、今回の総選挙が、上記の質問1で問われる要素が強かったということをさしている。

つまり、フレーミング効果が、今回の総選挙の結果に、バイアスとなり、圧倒的な両党間の数の差となつて現れた、ということだ。

では、民主党政権発足後には、今後、このフレーミング効果は、どう働いてくるのだろうか?

ということは、どのようなフレームで、今後、国民がマスコミに左右されずに、新民主党政権の評価を問うか、ということになるのだが。

政権のマネジメントの帰趨によっては、大いに、このフレーミング効果による逆襲ということもありうるのではなかろうか?

それにしても、テレビ画面では、若いときに目を通していたこともある「月刊 オペレーションズ・リサーチ」誌という雑誌が、図書館から借りたことを如実にあらわす、青印の丸印入りで紹介されていたのには、笑ってしまったのだが。

参考「合意形成問題に関する一考察:フレーミング効果と社会的最適化の限界

 

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2009/09/12 Saturday

鳩山不況を乗り切るには

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 06:55:52

2009/09/12(Sat)
 
今朝は、ドル円が、90円を割り込む寸前(90.22円)まできましたね。

来週は、89円台にまで進むことは確実のようです。

先週のいわずもがなの不用意な藤井発言(9月3日のブルームバーグ・ニュースとのインタビュー「日本は基本的には円高がよい」、「円高政策をとる必要もないが、円安によって輸出を伸ばす政策は間違いだ」)も影響しているのでしょう。

この発言って、普通に「Benign neglect 」政策(慇懃な無視政策、あるいは、意図された放置シナリオ-benign scenario-)ですよね。

無視ないし放置するのであれば、何も、いまさら、ことあらだてて、口先介入(verbal intervention)的に言う必要もないことです。

2chには、こんな恨み節的投稿もあって—
「しかし藤井という爺さんの発言は市場を甘く見た不用意な発言だったな。
たとえ介入する気はなくても言葉に出しちゃいかんだろ。 」
(だったら、ショート・ポジション立てとけよ、って言いたいですが—)
(こちらのサイトに、マクロ経済に関する民主党議員の失言集がありますね。)

まあ、みずほ証券の上野泰也氏が言われるように、民主党は、外貨準備運用でのドル偏重を批判しているのですから、「大規模な円売りドル買い介入を行えばドル建ての外貨準備を積み上げることになり、自らの主張と整合性を欠くことになる」と言われるのは、理屈にかなっていますね。

なぜならば、過去の巨額の為替介入の結果が、米国債の積み増しとなっており、その積み増し分は、外国為替資金特別会計での政府短期証券(外国為替資金証券)と両建てになっているわけですから。
参考「米国債保有は、日本の財政再建の最後の足かせとなるのか?」

ですから、逆から言えば、外貨準備高のドルへの偏重を批判するのであれば、為替介入はできない、という理屈になってしまいますね。(でも、民主党のかたがたは、そこまで考えて、これまで、アジア共通通貨論たらなんたらも含めて、かなり、うかつな発言をしてきたんでしょうかね。ちょっと疑問ですが。)

これからは、「日本版双子の赤字」なんてのもあり–?

そんなこんなで、民主党政権の財務大臣が藤井裕久さんというアナログっぽいかたでは、守りの政治はできても、市場の好感は得られないでしょうね。

第一、世界の財務相・中央銀行総裁会議でよたよたされたんでは、日本の印象がた落ちですもんね。

財務大臣の年齢は、日本のファンダメンタルズのひとつになりえます。
(そういえば、例の「あのー・・フッ・・・・オマ?マ政権に対して–フッ–日本は–フッ–早く–フッ–適切に–フッ–」も、日本のファンダメンタルズを著しく低下させましたね。もっとも、あらためて、このノーカット版見ている限りでは、最初のコメント時点では結構まともですね。白川総裁のコメント中で、急に酔いが回ったんでしょう。見ているほうがなれたんでしょうかね。あんまりおかしいところはないようにも見えたりして−−不思議ですね。)

いつだったか、塩川さんが、G7財務相・中央銀行総裁会議で、疲労困憊で、あらぬことをしゃべって、問題になったこともありましたっけ。

Shiokawa Seesawing May Damage Japan MOF’s Credibility “でしたっけ。(このとき塩川さんは、80歳、藤井さんは、現在77歳)

榊原英資さんならともかく。

この「鳩山政権→円高→日経平均低落→企業マインド低落」という、鳩山不況(あるいは、ポピュリズム不況とでもいえるんでしょうか。)ともいわれるマイナスのスパイラルをプラスに転じるには、やはり、奇手妙手はないようで。

今日的ビッグプッシュ政策と大幅減税の実施しかないようです。(レーガノミックスならぬピシ゜ョノミックス-Pigeonomix-ってことになるのかしら?)

子ども手当てや戸別所得補償などのダイレクト補助金通販的な政策は、効果発現にいたるまでの漏れ(リーケージ)が大きい政策ですので、しかも、小切手社会ではない、加えて、納税者背番号制のない日本では、膨大な事務費負担の増加(特に、適格者の名寄せに伴う事務負担は大きいでしょうね。まして、戸別所得補償では、農協を敵にまわして、事務委託もしないで、どうやって、やるんでしょうかね。もっとも、送金手数料収入が増える金融機関や日本郵政などは、いい思いするでしょうけど)をともなうものなので、経済効果的には、期待されたほどのものはないでしょう。

まさに、「局所最適・全体最悪」的政策といえましょう。

第一、税金ってのは、まとめて使ってもらうために納めるもんでしょう?

非分割性(Indivisibility)のメリット、というのが、そこにあるはすです。

もちろん、規模の経済よりも、範囲の経済を重んじた歳出のあり方、というスキームについては考えなければならないのでしょうが。

いつだったか、うちの町内で、町内会費があまったっていって、地元商店街で使える500円の商品券で返してきたことがありますが、「だったら、町内会費をとるんじゃないよ」って言いたいのとおんなじことですよね。

いいかえれば、「ダイレクト通販的な補助金」って言うのは、「レバレッジのない補助金の分配形式」ともいえますね。

徴税コストと分配コストが、往復ダブルにかかってしまう、という点が難点ですね。

FX取引などにたとえれば、スプレッド(売値(Bid)と買値(Ask)との差)が広くて、ブローカー手数料がウリ・カイにダブルにかかって、しかも高率という、なんとも食えないFX会社のようにも、財務省がみえてしまいます。

砂地に水が音もなく吸われていくように、「ダイレクト通販的な補助金」というのは、日本経済の隙間に吸われていって、その効果の顕著さは、だれしも知ることができない。ということなのでしょう。

まさに「デフレの罠」のいい獲物って感じなんでしょう。

永遠の地下水として、地中に滞留してしまうのか、それとも、ポンプアップされて、消費に向かうのか−−といったことなのでしょう。

それにしても、新政権は、人材不足のようです。

さらに加えて、それにしても、毎日、映し出される田園調布の鳩山さんの豪邸のきらびやかな画像ほど、格差社会のもうひとつの極を象徴している画像はないものとおもわれます。

例の毎朝メザシ粗食の土光敏夫さんが中曽根政権下の第二次臨時行政調査会(通称土光臨調)会長のとき、橋本龍太郎さんは、その自民党側の表裏一体をなしうる自民党の行財政調査会長でした。

そのころの橋本さんは、おんぼろ中古のクラウンに乗って、毎日、自民党本部に乗り付けていた画像を、私は、今でも鮮やかに思い出します。

たとえ、ポーズであったとしても、それが、いま困難に直面している国民の前で、戦戦兢兢とするべき政治家の姿のあらわしかたであると、私は思うものですから。



 

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2009/09/11 Friday

アメリカのタミフル耐性ウイルスのヒト→ヒト感染事例の詳報

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 21:49:54

2009年9月11日
 
今日、アメリカのCDCは、「ノースカロライナ州での夏休みキャンプ中に、二人の女性キャンパーの間で、タミフル耐性ウイルスのヒト→ヒト感染(H2H、human to human transmission)があった。」と発表した。

この私のブログでは、これまでに、タミフル耐性ウイルスの世界での事例を、
タミフル耐性ウイルスの世界的な広がりが、H1N1感染死者数を増しているのではないかとの、ニーマン博士の見方
新型インフルエンザ・ウイルスの、どの変異が、今後、懸念されているのか?」
懸念される新型・季節性・両H1インフルエンザ・ウイルスにおけるタミフル耐性変異の同時的・加速的進行
タミフル耐性をもつH1N1新型インフルエンザ・ウイルスがデンマークで発見
などの記事で紹介してきた。

これまでに、世界で、タミフル耐性ウイルスが発見されたのは、はっきりしているものだけでも、20ケースあり、その国別内訳は次のとおりである。

アメリカ 9ケース、
日本 3ケース
香港 3ケース
以下1ケースづつで、
デンマーク
カナダ
タイ
中国
シンガポール
となっている。

なお、これ以外にも、タミフル耐性ウイルスは、確認されているようであるし、一方、ロッシュでは、13ケースにタミフル耐性があったとしている。

今回の事例は、それらとは、いくつかの点で異なる。

つまり、これまでの事例は、孤発的、かつ、変異がH274Yのみの事例であった。

しかし、今回のこのノースカロライナの事例では、キャンプという閉鎖された環境の下で、感染前に、予防的なタミフル投与をしていたにもかかわらず、おなじキャビンにいた二人の女性が、タミフル耐性を持つウイルスに感染し、発症したという事例である。

以下、詳細の今回のケースを見てみよう。

ノースカロライナで行われたキャンプは、1セッション4週間ずつ、2セッション行われ、1セッションと2セッションの間には、合間を取った。

第一セッションは、6月14日から7月10日まで
週末は休みとし、
第二セッションは、7月13日から

それぞれのセッションの参加者は、
第一セッション キャンパー650人、スタッフ350人
第二セッション キャンパー350人、スタッフ300人
であった。

インフルエンザ状の症状は、6月18日に始まり、最後は7月22日に見られた。

これらの症状を示したものは、症状が見られてから7日間、そしてよくなるまで隔離された。

61人の病気をもつキャンパーと4人の病気を持つスタッフ以外の参加者すべてに対して、タミフルか、ザナミビル (Zanamivir)の投与が行われた。

また、6月16日には、医療スタッフが、病気の兄弟を持つ人や、病気の人と同じキャビンにいた人を対象に、そのすべてに、予防的なタミフル、ザナミビル (Zanamivir)の一斉投与が行われた。

二セッションを通して、トータルで、418人のキャンパーと、189人のスタッフが、タミフル75mg、ザナミビル (Zanamivir)5mgを二回分、の投与を受けた。

医療スタッフは、このプログラムを7月24日まで続けた。

ヾ擬A

患者Aには、6月26日から7月5日にかけて、予防的なタミフル投与(1日75mg)がされていた。

7月5日以降に患者Cと濃厚接触
セッション1に入ってからも、同様の量のタミフル投与

7月8日に、咳、頭痛、発熱

7月9日に、寒気、頭痛悪化、軟便(loose stool)
この症状後も、タミフル投与量は同じ

7月10日に、第一セッションが終了したので、いったん家に帰る。家での家族は3人。

7月12日に、第二セッションに出席のため、キャンプに戻る。
このとき、熱はなくなったが、咳はある。
迅速検査でA型感染と判明
この日より、タミフル投与を75mgを一日二回と、倍にする。
帰宅時に接触した家族にザナミビル (Zanamivir)投与を薦めるが、副作用を懸念し、拒否される。
この日より、患者Aは、7月16日まで、他のキャンパーと隔離される。

7月14日、患者Aの咽頭綿棒ウイルス採取

7月22日、確定検査でHN1陽性と判明

8月19日、rPT-PCR検査で、患者Aウイルスに二つの変異があることを確認。
ひとつは、H274Yで、タミフル耐性があることを示す。
もうひとつの変異は、I223Vであるが、この変異がどのような働きをもたらすかは不明であり、また、この変異は、ヒトには、見られず、鳥に見られるものである。
ちなみに、中国の汕頭で、グースに発見されたH5N1ウイルス(A/goose/Shantou/2086/2006 )に、これと同様の変異が見られている。
参考「H5N1 Receptor Binding Domain Changes in Shantou China

患者B

患者Aと同じキャビンにいた。

7月7日 タミフル75mg投与、この日に感染者Cに濃厚接触

7月10日 キャンプを離れ、帰宅

7月11日、 帰宅した自宅で発症、発熱38.8度、咽頭炎、咳、しかし、日常生活はそのまま続け、ショッピングや映画などに時間を費やす。

7月12日、第二セッション参加のため、キャンプに戻る。熱、頭痛、咳、不調、筋肉痛の症状
迅速検査の結果、A型感染と判明。タミフル投与を中止し、ザナミビル (Zanamivir)を1日二回、5mgずつ投与

7月14日、咽頭粘液綿棒採取、この時点では、熱は収まっていた。

7月17日、症状はなくなっている。家にも感染者は出ない。

7月20日、ウイルス感染確定

8月14日、rPT-PCR検査で、ウイルスに二つの変異(H274YとI223V)があることを確認

以上であるが、この事例は、予防的にタミフル投与をしていても、ウイルスのタミフル耐性変異によって、感染阻止ができなかったという事例である。

ただ、この変異が、どの時点で生じたのかについては、よくわからない。

CDCでは、この事例から学ぶとすれば、タミフル投与を継続、または、増量しても、症状が治まらない場合には、タミフル以外の療法に切り替えるべきであるとしている。

ただ、今回のHN1は、もともとアマンタジン耐性を持っている上に、ザナミビル (Zanamivir)については、7歳以下の幼児に対しては、処方が許可されていないため、代替治療の幅は狭くなりうる、としている。

参考
MMWR September 11, 2009 / Vol. 58 / No. 35-Oseltamivir-Resistant 2009 Pandemic Influenza A (H1N1) Virus Infection in Two Summer Campers Receiving Prophylaxis — North Carolina, 2009

 

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政権交代しても、内閣メールマガジンのメールアドレスはそのままという怪

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 09:48:21

2009/09/11(Fri)
 

内閣広報室から次のようなメールが

「内閣広報室からのお知らせ(2009/09/10)
●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●

昨年10月の創刊から第44号まで、麻生内閣メールマガジンをご愛読いただきましてありがとうございました。
麻生太郎総編集長をはじめ編集部一同、みなさんからのご意見を糧にしながら、よりよいメルマガにしようと、努力してまいりました。その間、4万5千件を超える、幅広い多数のご意見をいただき、みなさんとの対話も深まりました。改めて御礼を申し上げます。
今後も、内閣広報室から、メールマガジンに関して連絡メールを配信させていただくこともございます。あらかじめご了承ください。」

これは、ちょっとおかしいですね。

今回は、内閣が変わるばかりではないのですから、これまでのメールアドレスは、いったんリセットしてもらわないと、自民党にバイアスを持った個人情報が、全部、新政権に引き継がれてしまうことになりますね。

メールアドレスを引き継ぐということは、官房機密費をそのまま、新政権に引き継ぐこととおんなじ様なもんでしょう。

個人情報のプライバシー侵害もはなはだしいものです。

本来、自民党最後の宰相麻生さんは、内閣府メールマガジンの読者のメールアドレスをすべて消去してから、官邸を出るべきなのだ。

この辺の問題点については、以前のブログ記事
内閣広報室メールマガジンのリスト管理に異議あり。』
で指摘しておいたところです。

このときは、次のようなことを指摘していました。

「われわれメールマガジンの読者が、膨大な貴重なアドレスという資産を内閣広報室に無料で提供したのは、そのときの内閣にたいして、提供したのであって、別に、内閣広報室に恒久的な膨大なアドレスのデータベースを構築させるために提供したのではないはずだ。

いわば、こんごあるかもしれない政治的バイアスのかかったスパムメールのデータベース作りのために、われわれ内閣広報室のメールマガジンの読者となったわけではないはずである。」

まさにそのとおりの事態に、現在たちいたっているわけでして—

 

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2009/09/10 Thursday

どうしてすすまないのか?エコツーリズム推進法にもとずく推進協議会の設置

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 21:31:52

2009年9月10日
 
かねてから親しくさせていただいている日本エコツーリズムセンターの広瀬敏通さんが、8月20日の朝日新聞の「私の視点×4」で、「エコツアー 推進へ法律の弾力的運用を」と題しての意見を発表されているのを、興味深く読ませていただいた。

そのなかで、自然学校の活動が、縦割りの法律の網の中で、思うようにうごけない規制の網の中にあることを指摘されていた。

このことは、私が主張しているグリーンツーリズムについてもいえ、せっかく、ドイツの農村休暇法に似た「農山漁村滞在型余暇活動のための基盤整備の促進に関する法律 」を制定しても、実質、長年、機能せず、ようやく、構造特区構想によって蘇ったのと似た展開をしているのに気づく。

もっとも、広瀬さんに言わせると、この構造特区による農家民宿にまつわる規制緩和も、農家民宿の認可を取った施設のみに限られ、自然学校には及ばないとの限界もあるようである。

せっかく、推進のための法律を作っても、その制度設計が独りよがりであっては、このように、仏作って魂入れずの状態が続くのだろう。

広瀬さんの提言の中で言われていることなのだが、せっかく、鳴り物入りで作ったエコツーリズム推進法に基づくエコツーリズム推進協議会の各地域での設置状況の進展が遅いのだという。

なるほど、”エコツーリズム推進協議会”という名前がついている会は、あるが、エコツーリズム推進法第5条第1項に基づく推進協議会は、昨日認定第1号(平成20年4月1日の法律施行以来、1年半かかって、ようやく第1号とは–)となつた埼玉県の飯能市(飯能市エコツーリズム推進協議会)を除いては、まだまだのようである。

私は、このエコツーリズム推進法の問題点については、かねてから指摘しておいたことなのだが、やはり、一番の欠点は、県の役割をそのスキームの中にいれていないことが、エコツーリズム推進協議会の設置の歩みを遅らせている最大の原因であると思う。

これは、環境関係ではないが、土地改良などの推進協議会などでの私の経験から言えることだが、県を絡ませないと、市町村がなかなか動きにくいという地域の暗黙の事情があるということだ。

つまり、環境資源を持つ地元にとっては、国のお墨付きよりも、まず、県のお墨付きなのである。

これがあれば、地元の市町村長や市町村議員もまとまるし、ちょっとした調査費程度なら、市や県が何とかしてくれる、そんな力関係なのだ。

その辺の地元における微妙な力関係を無視して、いわば、環境省直轄での市町村協議会のスキームを作ってしまったことが、最大の原因なのだろう。

それと、このエコツーリズム推進法には、あまりに環境資源への立ち入り規正法的な色彩が強すぎ、環境資源を持つ地元にとってのインセンティブ的には、箔をつけるという以外には、ほとんどメリットがないことも、地元が動きにくい一因なのだろう。

いわば環境省内のレンジャー一派が考えたような独りよがり的なスキームが、随所に垣間見られる。

地元振興のお題目は掲げていても、実質的には、環境資源を有する地元の換金回路構築に資するスキームがほとんどないのである。

特定事業者の活動が、地元にとっての換金回路の構築と一体のものでなければならないのではなかろうか。

今回の総選挙で、これらのエコツーリズム推進法制定の旗振りをされた自民党の先生方は、皆、落選されてしまった。

この際、エコツーリズム推進法の見直すべき点は、いち早く見直し、もっとインセンティブの伴った内閣法に格上げ?し、実質、機能しうる推進法に衣替えしたほうがいいように、私には、思える。

備考 エコツーリズムに関する私の関係ブログ記事

コモンズ的視点を欠いたエコ・ツーリズムでいいのか?」
エコツーリズム推進法は, 出来たけど。」
エコツーリズム推進基本方針(案)に関する意見
私のパブリックコメントで、エコツーリズム推進法施行規則が変わった。」

 

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すでにポスト・ドーハラウンドに動き出したか?農林水産省

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 09:48:24

2009/09/10(Thu)
 
今回のインドでのWTO非公式閣僚会合で、2010年中での妥結に向けたロードマップがしめされたと同時に、これ以上のモダリティ・テキストの新版は出ずに、昨年12月の第四版モダリティ・テキストをベースに妥結への議論が進められるということが、ほぼ確定した。(この「これ以上のモダリティ・テキストの新版は出ない」という点がポイントですね。)

そこで以下にざっと、日本側の関心項目について、第四版モダリティ・テキストでみてみると

1.重要品目

ということは、かねてからの日本側の重要品目についての主張8%については、実現不可能の線が濃厚になってきており、重要品目は、基本4%、不公平是正2%(追加支払い0.5%関割拡大)に変更はないものとみられる。

もちろん、関税番号(HS Numbers)のサブカテゴリーを使うことで、統計品目番号の9桁をもとにして、有税タリフラインを多くし、結果、実質重要品目を多くしてしまうということもできるのだが、これについては輸出国と輸入国との思惑が異なってくるので、実現は薄いようだ。

そこで、仮に重要品目基本4%、不公平是正2%とみれば、

日本の場合は、タリフ・ラインは、合計1326品目(うち有税タリフライン1024品目)あり、内訳は、コメ17、小麦20、砂糖56、乳製品47(上記の統計品目番号の9桁で見ると、品目の数は、もっと大きくなる。)

この日本のタリフ・ラインの合計1326品目のうち有税タリフライン1024品目
とみると

高関税(現在、コメ(現行関税率778%)、乳製品(218%)、砂糖(379%)、小麦(252%)、でんぷん(583%)、雑豆(403%)、大麦(256%)、コンニャクイモ(1706%)、落花生(737%))を維持しうる日本の重要品目は

1024品目×4%(不公平是正2%)

ということになり、

「日本の重要品目は40」ということになる。

参考「W T O 農 業 交 渉 に 関 す る 情 勢

サブカテゴリーを使った場合には、この数は異なってくる。

2.上限関税

これについては、第四次改訂版においても、設定しない、ということになっている。

3.一般品目に関税率100パーセントを超える品目が残る場合の代償措置

―斗徂別楞澗里TRQ(関税. 割当)の拡大幅を0.5パーセント追加
または
ヽ催イランの関税削減を2年間短縮して実施
または
ヽ催ラインの関税削減を10%ポイント追加(2008年12月のテキストでそれまでの5パーセントから10パーセントに変更)

なお、タリフライン数の2パーセントまで実施機関終了後、4年までは、削減後の関税率100パーセント超が許される。

参考「ドーハ・ラウンドの我が国主要論点の状況

そこで、上限関税についてはともかく逃れえても、重要品目についての日本側主張の敗北や、関税率100パーセントを超える品目が残る場合の代償措置についての日本に与える影響の不透明さについては、ドーハラウンドの結果を待たずとも、明白、ということになれば、日本としては、これを見込んだ施策の前倒しスキームが必要となってくる。

日本の農林水産省は、これを視野に入れているかどうかは、わからないが、どうやら、最近の基金実施の早々の停止の動きなどを見ると、すでに、そのスキーム確立にむけての動きはしだしたようだ。

ある民主党議員のブログに、こんなのがあって失笑したのですが—

「農水省の幹部の来訪を受けました。内容は、今後の農水省としての政策課題への取り組みの説明でした。
私たちは、戸別所得補償制度を導入することをマニフェストに書いて選挙を戦い、その結果政権交代が起こりました。これを受けて、農水省としても来年度の戸別所得補償制度のモデル事業実施、その翌年度の本格実施に向けて作業を進めていきたいとの説明でした。」

まあ、議員を訪問するたびに、農林水産省の幹部?の一言一言が、こんな手柄話的材料に使われてしまうのには、ご同情申し上げますが—

それに、民主党さんの国家戦略局がお手本としたイギリスでは、「官僚は政治家と接触してはならない」ってことの趣旨から言えば、それは、国家戦略局が稼動してから、そのチャンネルで官僚は考えればいいことで、この際、早まっての妙な先走り的政策の売り込みは、問題であるともいえますね。

当の国家戦略局の菅さんだって、「役所が政策を語る必要はない」といっているんだから。

官僚の皆さんは、別にあせる必要はないんじゃあないかと–

ただ、ポストWTOドーハラウンド対策の一環として、農業者戸別所得補償制度を使いたい−この際、民主党政権を利用しちまいたい-、との気持ちは、山々ではあるが、その農業者戸別所得補償制度自体が、貿易歪曲的国内支持全体の削減(Overall Trade-Distorting Domestic Support)(OTDS)、ボックスシフトの制限に引っかかってしまう。

となれば、品目横断的経営安定対策と戸別所得補償とのハイブリッドのスキームは考えられないか
品目横断的経営安定対策の、「緑ゲタ」部分、「黄ゲタ」部分、「ならし」部分のうちの、「ならし」部分を「民主ゲタ」に改装しなおすことはできないか
などの思惑が、農林官僚としては、うずうずと渦巻くのは、やむをえないところなのかもしれない。

参考
昨年12月の第四次改訂版テキスト
Comparing U.S. and EU Program Support for Farm Commodities and Conservation
WTO Constraints and the CAP: Domestic Support in EU-25 Agriculture
Change in Global Trade: the CAP and the WTO」
Developments in the WTO and Implications for the CAP
WTO Doha Round: The Agricultural Negotiations
Update on the WTO Trade Negotiations

 

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2009/09/09 Wednesday

カロリー・ベース食料自給率のいい加減さの根本は、飼料自給率のいい加減さにあり。

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 10:15:55

2009年9月9日
 
政権交代した民主党では、「国家戦略目標としての食料自給率向上」をめざし、「10年後に50%、20年後に60%を達成することを目標」とのマニフェストを掲げている。

また、日夜、テレビコマーシャルでは、日本の食料自給率の危うさを喚起させる「Food Action Nippon」の公共広告が流されている。

一方、近時になって、農外経済評論家のみなさんの日本の食料自給率についての論評が、かまびすしくなってきた。

主なものをとっても、次のような論説がある。

「「食料自給率40%」の虚構さえ見抜けぬマスメディアの不勉強
「食糧自給率」の向上は食糧危機を悪化させる
食料自給率という幻想
田原総一朗のタブーに挑戦!
【伊藤哲夫】食糧自給率、農政問題を考える
食糧自給率異論。
食料自給率を考える
文藝春秋:「農水省 食料自給率のインチキ」(浅川芳裕)

その中のひとつ、野口悠紀雄さんの「「食料自給率40%」の虚構さえ見抜けぬマスメディアの不勉強」の批判のポイントは次の点にある。

「通常使われる「カロリーベース自給率」という指標に問題がある(「自給率が40%を下回った」というのは、この指標で見た場合である)。たとえば、鶏卵の96%は国内で生産されるが、飼料を輸入しているために自給率は5%とカウントされている(食生活情報サービスセンターのウェブサイトにある「食料自給率とは何ですか」を参照のこと)。生産額ベースでの日本の自給率は、現在70%程度である。」

この指摘のポイントを見る前提として、現在の農林水産省の掲げるカロリー・ベースの食料自給率の算定公式を下記に見てみよう。

カロリーベースの食料自給率(供給熱量総合自給率)=〔国民一人一日あたりの国産熱量÷国民一人一日あたりの供給熱量〕×100パーセント

(国内の畜産物については、飼料自給率を乗じ、輸入飼料による供給熱量分を控除。国産であっても飼料を自給している部分しかカロリーベースの自給率には算入しない。)

参考「食料自給率とは

つまり、野口さんは、この上記のカッコ内の「国内の畜産物については、飼料自給率を乗じ、輸入飼料による供給熱量分を控除。国産であっても飼料を自給している部分しかカロリーベースの自給率には算入しない。」という点を問題にしているである。

この点は、特にカロリー・ベース自給率の国際比較をする際に、大きなネックとなってくる。

国際比較を行う場合には、基礎的な食料に着目して、通常は穀物自給率を用いている。

しかし、カロリーベースの食料自給率を国際比較するには、独自の計算をしているという。
参考「我が国と諸外国の自給率

このばあい、国際比較する際に、「飼料自給率は、どの数値を持ってくるのか」ということが問題となってくる。

カロリー・ベースでの国際比較では、次のような数値が用いられている
参考「日本の食糧の完全自給は可能か、どうすれば実現するか

オーストラリア 333%、
フランス 173%、
カナダ 145%、
アメリカ 132%、
スウェーデン 122%、
ドイツ 101%、
イギリス 99%、
イタリア 78%、
スペイン 68%、
スイス 49%、
日本 40%

この数値は、FAOのSupply Utilization Accounts (SUAs)による飼料自給率を補正係数にして、各国のカロリー・ベースでの食料自給率を割り出したものと見られる。

Supply Utilization Accounts (SUAs)においては、食料向けから除かれるものとして、種、ロス、飼料を計上している。

seed = seed rate×area harvested
losses = loss_rate×( production + imports )
feed = feed_rate×( production + imports )

このうちの、feed_rateが、飼料自給率である。

畜産物については、日本と同じように、下記公式にもとずき、a feed conversion ratioを算出している。

calolies_feed=(feed_calolies)÷(production\calolies)=a feed conversion ratio

参照「WORKSHOP ON SUPPLY UTILIZATION ACCOUNTS AND FOOD BALANCE SHEETS

それらの集約表が「FOOD BALANCE SHEETS」であり、このなかには「Domestic Utilization」として「Feed.Manufacture for feed.Waste」などの項目がある。

FAOの「FOOD BALANCE SHEETS DATA」においても、「PERCENT CONTRIBUTION OF CALORIES.PROTEIN.FAT」として、カロリー、たんぱく質、脂質についての寄与率を算定している。
参考「APPLICATIONS AND USES FOR FOOD BALANCE SHEETS DATA

この数値は、「各国の国民一人当たり(per caput)のカロリー、たんぱく質、脂質への各食物の寄与度」を示したものである。

では、FAOでは、飼料自給率の国際比較をした数値はあるのだろうか。

先に述べたSupply Utilization Accounts (SUAs)にもとずく推計値を、FAOでは、飼料自給率の推定に使っているのだが、FAO自身、このSupply Utilization Accounts (SUAs)にもとずく推計値について、次のような見解を述べている。

「異なった商品における飼料の使用に関するヒストリカルなデータは、摂食量のデータよりも、信頼性に乏しい。

一般に、飼料の使用に関する情報は、直接的には、使用することができず、SUAs(供給・利用勘定)から類推するしかない。

まして、飼料の需要に関して予測することはなお困難である。

Alexandratos(1995)は、次のような簡単なアプローチ方法を生み出した。

すなわち、発展途上国においては、牛肉、羊肉、牛乳の生産のおおくは、非穀物飼料からなっており、一方、豚、養鶏は、穀物飼料からなっている、という事実をベースにした推計方法である。

そこで。飼料の割合は、牛肉と羊肉とで、0.3.牛乳で0.1.豚肉と養鶏と卵で、1.0の飼料使用割合であると計算した。

穀物飼料については次のような三つのシナリオが描かれた。

そのうちの中間のシナリオでは、飼料の通貨交換比率は一定であること、このことはヒストリカル・データでも、このことは実証された。

したがって、これをベースに将来の飼料需要見通しを、穀物、でんぷん、油脂作物について計算した。

他の飼料作物についてみると、家畜のえさとしての使用は、その地域におけるそれらの作物の食物としての使用比率に比例するとみなされた。

穀物飼料については、さらに二つのシナリオが生み出された。そのシナリオとは、必要とされる作物の飼料としての使用についての不確実性とバリエーションについてのものである。

このシナリオについては、チャプター4で議論されている。」

「FAO 2. DATA USED AND METHODOLOGY

そして、そのチャプター4「4. FEED DEMAND」では、2010年の飼料需要見通しについて、摂餌強度(feed intensity)の変化について、「高・中間・低」の3つのシナリオを提示している。
参考「4. FEED DEMAND

以上の中で重要なことは、FAO自身が「飼料の使用に関する情報は、直接的には、使用することができず、SUAs(供給・利用勘定)から類推」するしかない、といっている点だ。

すなわち、かなりの類推値を含んだ飼料自給率を元に、日本の農林水産省は、畜産物について補正し、各国比較のカロリーベース・自給率を算出している、ということになる。

そこで、FAO自身が限界としているSupply Utilization Accounts (SUAs)にもとずく飼料自給率だが、数字がかなり古いが、下記のような数値がある。

これは、穀物に関しての国内における飼料への使用率を示したものだが、ここでの世界、アメリカ、日本の数値は、次のようになっている。

食物への穀物使用率 世界57.1 アメリカ12.6 日本44.3 韓国50.3 ドイツ23.9
飼料への穀物使用率 世界32.5 アメリカ68.5 日本44.2 韓国31.5 ドイツ59.1
廃棄物への穀物使用率 世界4.7 アメリカ0.2 日本0.8 韓国2.7 ドイツ2.8

参照「Domestic Cereal Supply: Food, Feed, Waste

日本においては、飼料自給率は、さらに、粗飼料自給率と濃厚飼料自給率に分けられうる。

1970年と2007年との比較では、

飼料自給率 34パーセント→25パーセント
粗飼料自給率 100パーセント→78パーセント
濃厚飼料自給率 14パーセント→10パーセント

(参考値 食料自給率(カロリーベース)60パーセント→40パーセント)

となっている。

この数値を左右するのは、おもに、穀物価格の急騰による輸入配合飼料価格の急上昇である。

飼料の輸入価格が高騰すれば、国内濃厚飼料自給率も上昇するが、一方で、それ以上に粗飼料自給率が上昇する。

つまり、ここでは、「国内濃厚飼料⇔輸入濃厚飼料」という相補代替関係が存在していると同時に、「輸入濃厚飼料⇔国内粗飼料」という相補代替関係が、重複して存在している、ということを表している。

いわば、配合飼料の安定的供給のためには、本来は、国内濃厚飼料の供給増加が図られなければならないのに、それ以上に、国内粗飼料がゲリラ的に増加して、一時の糊口をしのいでしまう、という構図になっている。

その意味では、低コストで安定供給が可能な国産濃厚飼料資源の開発が急務なのだが、国産とうもろこしの穂を使った濃厚飼料の開発などの事例は見られるが、全体的に、あまり、ぱっとしていないのが現状のようだ。

以上にみたように、日本の食料自給率の低下危機を声高に叫んでいる皆さんの、その根拠とするカロリー・ベースでの食料自給率とは、推計統計手法に多くを依存した、きわめて、いい加減な飼料自給率によって補正された数値である、ということを、まず認識すべきなのだ。

それは、カロリー・ベースでの食料自給率の国際比較数値についても、同様にいえる。

このことは、上記に見るように、Nikos Alexandratosが生み出した手法などについても、FAO自身も認めていることである。

さらに、各国の飼料自給率が適正であるかどうかは、その国の農業風土や農法の違い、畜産飼育方法の違いに大きく左右されることも、見逃してはならない。

たとえば、極端な話となるが、古来、蹄耕法による農法が一般化している国における飼料自給率と、フィード・ロット方式による畜産経営が一般化している国における飼料自給率を、粗飼料自給率と濃厚飼料自給率との境なくして、論じること自体、おろかなことであるし、それらの飼料自給率をカロリー・ベースでの食料自給率の補正係数としてしまうこと自体もおろかなことである。

ここいらで、日本のカロリー・ベースでの食料自給率低下危機をあおる、オピニオンリーダーも、政党も、きわめて推測手法に依存した自給率の数値にいたずらに踊らされない、的確な政策的処方箋を、示すべきときにきている。

ケネス・ボールディングは「愛と恐怖の経済学」( The Economy of Love and Fear )において、現金決済関係に対峙して人々を動かしうるのは、「恐怖」であるとしたが、カロリー・ベースの食料自給率という一指標を、人々を操作しうる恐怖の指標とすることは、やめてもらいたいものだ。

参考
1.「SUAs(供給・利用勘定)」の推計手法の概念

Concepts and Definitions of Supply Utilization  Accounts(SUAs)」

THE PREPARATION OF SUPPLY/UTILIZATION ACCOUNTS (SUAs)」

WORKSHOP ON SUPPLY UTILIZATION ACCOUNTS AND FOOD BALANCE SHEETS

2.FAO統計手法の限界について−アフリカを例にして-

DATA QUALITY AS LIMITING FACTOR IN THE MEASURING AND ANALYSIS OF FOOD SUPPLIES - FAO’S AFRICA EXPERIENCE

3.FAOが考えているFeed/Seed の範囲について

Feed and Seed This comprises amounts of the commodity in question and of commodities derived therefrom which are not shown separately in the SUA system (but excluding by-products, such as bran and oilcakes) which are fed to livestock during the reference period, whether domestically produced or imported.
Data include the amounts of the commodity set aside for sowing or planting (or generally for reproductive purposes, e.g., sugar cane planted, potatoes for seed, eggs for hatching, etc.) during the year, whether domestically produced or imported. Account should be taken of double or successive sowing or planting when it occurs. Whenever official data are not available, seed figures can be estimated as a percentage of production or by multiplying a seeding rate with the area under the crop of the subsequent year.
As a result it has been decided to put feed and seed together since for a farmer these two quantities are often recorded as a total.
The data on seed also should include the quantities necessary for sowing or planting the area related to that part of crop products to be harvested green or used for fodder (e.g., green peas, green beans, green maize for food or forage, etc.), and for re-sowing, owing to natural disasters like winterkill, floods, etc. In the absence of official information on the utilization of seeds, these data are very often estimates on the basis of data relating to seed rate and the “area sown” of the following year. If no data for area sown is available, area harvested should enter in the computation.
参照「WORKSHOP ON SUPPLY UTILIZATION ACCOUNTS AND FOOD BALANCE SHEETS

食料自給率(カロリーベース)の計算ってそういうことか

農業経済研究のためのウエブ・サイト紹介

 

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2009/09/08 Tuesday

日本の食料自給率まやかし説問題の根源は、飼料自給率にあり、ということでしょうかね?

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 10:56:50

2009/09/08(Tue)
 
農外経済評論家たちが、今、問題にしている日本の食料自給率のまやかし性如何については、いずれも、突っ込み不足で、要は、日本の農林水産省が、各国比較で出しているカロリーベースの自給率(供給熱量総合自給率)についての畜産物についての補正「畜産物に、それぞれの飼料自給率をかける」について、では、各国について、どのような数値をもってくるか、についてが、明らかでない、ということなんでしょうね。

農林水産省の各国についての試算は、FAOの FOOD BALANCE SHEETS によっていることはあきらかなのだが、では、畜産物への乗数となる飼料自給率は、どのように算出されたのか、が、あきらかでないのだ。
高地価での市民農園は、「食糧自給農園」?」
のサイトの一番下をご参照

飼料自給率は、さらに、粗飼料自給率と濃厚飼料自給率に分けられうる。

この中のウエイト付けでは、ほとんど、濃厚飼料自給率の向上がなければなんともならない、というのが実情だが、この数値を左右するのは、穀物価格の急騰による輸入配合飼料価格の急上昇しかない。

つまり、飼料の輸入価格が高騰すれば、国内濃厚飼料自給率が向上するというより、やむを得ざる粗飼料自給率が上昇する、という関係のようだ。

ここでは、「国内濃厚飼料⇔輸入濃厚飼料」という相補代替関係が存在していると同時に、「輸入濃厚飼料⇔国内粗飼料」という相補代替関係が、重複して存在している、ということを表しています。

その意味では、低コストで安定供給が可能な国産濃厚飼料資源の開発が急務なのですが、国産とうもろこしの穂を使った濃厚飼料の開発などの事例は見られるが、全体的に、あまり、ぱっとしていないのが現状のようです。

1970年と2007年との比較では、
飼料自給率 34パーセント→25パーセント
粗飼料自給率 100パーセント→78パーセント
濃厚飼料自給率 14パーセント→10パーセント
となっている。

参考「飼料の自給率の向上に関する事項1飼料需要見込量 ( 目標年度 )」

といっても、飼料自給率の算出というのは、「日本で産出される飲める水がいくらあって、いくらを輸入しなければならないか」という問いをするようなもので、おのずと、コストパフォーマンスによる基準で仕切らないと、無為な数値を追っかけるだけのものになってしまいますね。

下記の参考にもあげましたように、各国比較の原典となるFAO統計自体の限界という問題が、そこに大きくありますね。

そりゃ、コストかけて、沼の泥水をこせば、世界中どこの旱魃常襲国でも、水の自給度は無限に100パーセントに近くなるのと同じように、家畜飼料の自給飼料だって、コストと手間をかければ、無限に自給率は上昇しうるけど、それではパフォーマンスのほうが、なんとも、といったことになりますね。

第一、ヨーロッパなどの伝統ある蹄耕法(今では羊の蹄のかわりに、sheeps-foot roller といわれ、蹄の形の突起を一杯つけたローラーもあるようですね。日本人が蹄耕法を英訳したのだと”Hoof-Cultivation”なんて書いていますが、普通は、この言葉、日本以外では、あんまり使われていないみたいです。)での農法と日本の農法とでは、飼料自給率の概念自体、違ってしまうんだし、アメリカのフィード・ロットとも、違ってしまうんだし、それをおんなじ土俵で比較したって、何の意味があるんでしょうかね。

その各国違う農業風土や農法の元における飼料自給率なるものを補正係数として、かけて、カロリーベースの自給率(供給熱量総合自給率)を各国比較すること自体、あほらしいといえば、あほらしいのですが—

つまり、飼料自給率は、大きく、その風土の持つ農法に左右される、ということなのでしょうね。

日本で戦後の一時期ブームになった山地酪農(私の周辺でもそれのマニアがいましたっけ)なんてのが一般化すれば、いやでも、飼料自給率は上がるんでしょうし。

(今でも、山地酪農に固執してがんばっている方も、全国、天然記念物的に見られますが、そのご努力に敬意を表します。)

それと、現在の飼料自給率は、下記参考のFAOの見解に見るとおり、「the supply-utilization-accounts (SUAs)」の手法による推計に頼らざる面が多いという、一定の限界を持った数値であることへの認識が、足りないようにみえますね。

いわば、多くの推定手法に彩られた飼料自給率によって、畜産物のカロリー自給率が補正されている結果が、多くの皆さんが金科玉条にしているカロリーベースの自給率(供給熱量総合自給率)ということなのですね。

いかかです? 大蔵省出身の野口悠紀雄先生?
お分かりでしたでしょうか?

参考
1.FAOの飼料自給率に関する見解

「FAO 2. DATA USED AND METHODOLOGY」より

概訳
異なった商品における飼料の使用に関するヒストリカルなデータは、摂食量のデータよりも、信頼性に乏しい。
一般に、飼料の使用に関する情報は、直接的には、使用することができず、SUAs(供給・利用勘定)から類推するしかない。
まして、飼料の需要に関して予測することはなお困難である。
Alexandratos(1995)は、次のような簡単なアプローチ方法を生み出した。
すなわち、発展途上国においては、牛肉、羊肉、牛乳の生産のおおくは、非穀物飼料からなっており、一方、豚、養鶏は、穀物飼料からなっている、という事実をベースにした推計方法である。
そこで。飼料の割合は、牛肉と羊肉とで、0.3.牛乳で0.1.豚肉と養鶏と卵で、1.0の飼料使用割合であると計算した。
穀物飼料については次のような三つのシナリオが描かれた。
そのうちの中間のシナリオでは、飼料の通貨交換比率は一定であること、このことはヒストリカル・データでも、このことは実証された。
したがって、これをベースに将来の飼料需要見通しを、穀物、でんぷん、油脂作物について計算した。
他の飼料作物についてみると、家畜のえさとしての使用は、その地域におけるそれらの作物の食物としての使用比率に比例するとみなされた。
穀物飼料については、さらに二つのシナリオが生み出された。そのシナリオとは、必要とされる作物の飼料としての使用についての不確実性とバリエーションについてのものである。
このシナリオについては、チャプター4で議論されている。

Feed demand
Historical data on the feed use of the different commodities are much less reliable than those for food consumption. Generally, information on feed use is not directly available, but is inferred from the supply-utilization-accounts (SUAs). It is even more difficult to make projections of feed demand. Alexandratos (1995) gives a very simple approach based on the fact that in developing countries much of the beef, mutton and milk production comes from non-grainfed animals, while pigs and poultry are mainly from grainfed production systems. The feed intensity weighted livestock production (referred to as Livestock Production, L.P.), calculated as 0.3 (beef + mutton production) + 0.1 (milk production) + 1.0 (pork + poultry + egg production) was used for individual countries by Alexandratos (1995).

Three scenarios of cereal feed use have been developed. The medium scenario is based on the assumption that the feed conversion rates are constant, i.e., that a 1% increase in L.I. leads to a 1 % increase in feed demand. For the aggregated data this assumption proved to reproduce the historical data reasonably well, and was therefore also used to calculate the future feed requirements for cereals, starchy foods and oil crops. For the other products the use as animal feed was assumed to be proportional to the food demand of the particular commodity in that region. For cereal feed use two other scenarios were developed to illustrate the uncertainty and the effect of variation of the feed use for the crop areas required. Chapter 4 discusses the scenarios of feed intensity.

参考「World agriculture: Towards 2010 : (an FAO study) edited by Nikos Alexandratos FAO and John Wiley & Sons, (1995)」

2.「SUAs(供給・利用勘定)」の推計手法の概念

Concepts and Definitions of Supply Utilization  Accounts(SUAs)」

THE PREPARATION OF SUPPLY/UTILIZATION ACCOUNTS (SUAs)」

WORKSHOP ON SUPPLY UTILIZATION ACCOUNTS AND FOOD BALANCE SHEETS

3.「SUAs(供給・利用勘定)」の推計手法による各国の穀物に関する飼料自給率の比較一覧

Domestic Cereal Supply: Food, Feed, Waste

4.FAO統計手法の限界について−アフリカを例にして-

DATA QUALITY AS LIMITING FACTOR IN THE MEASURING AND ANALYSIS OF FOOD SUPPLIES - FAO’S AFRICA EXPERIENCE

5.農外サイドからの食料自給率批判

「「食料自給率40%」の虚構さえ見抜けぬマスメディアの不勉強

「食糧自給率」の向上は食糧危機を悪化させる

食料自給率という幻想

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