2009/06/30(Tue)
デンマークの患者から検出されたH1N1新型インフルエンザウイルスがタミフル耐性を持っていたと、デンマーク当局 National Board of Health とロッシュからの報告があった。
この患者はRelenzaの服用によって、すでに回復しているという。
ロッシュによれば、このタミフル耐性は、季節性インフルエンザウイルスとH1N1新型インフルエンザウイルスとのmutationによってできたものではないという。
ロッシュのReddy博士は、「おそらく、今回の患者は、すでに、インフルエンザウイルスにかかっていて、また、すでに予防的に少量のタミフルを服用していたのではないか」としている。
すなわち、今回のタミフル耐性は、「drug-induced resistance」(薬剤誘発性耐性)と呼ばれるものであり、一般的ではないが、まれに見られるものであるとしている。
Reddy博士によれば、この「drug-induced resistance」は、成人の0.4パーセント、子供の4パーセントに見られるものである、としている。
2008年冬のヨーロッパでの季節性インフルエンザにおいても、この「drug-induced resistance」は見られたという。
たとえば、2008年1月のノルウェーの患者から検出のH1N1ウイルスは、タミフルに対し高耐性率 75% (12/16)( higher rates of resistance )を示したという例がある。
また、ロッシュによれば、今回のタミフル耐性は、弧発的なケースで、現在出回っているウイルスすべてがタミフル耐性を持っていることを意味するものではない、としている。
なお、今回のH1N1新型インフルエンザウイルスの薬剤耐性については、今年の5月6日にCDCから発表があり、アダマンタン(アマンタジン、リマンタジン)耐性はあるが、タミフル耐性とzanamivir耐性はないと、発表されていた。
(参考 「Influenza and Antiviral Drugs」)
参考
「Denmark - Dane with novel H1N1 found resistant to Tamiflu 」
「Roche Says Tamiflu Works In Swine Flu Despite Denmark」
「Roche Sees First Case of Tamiflu-Resistant Swine Flu」
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