Sasayama’s Weblog


2009/09/19 Saturday

農業者戸別所得補償スキームと受託農業経営事業とのバッティングはないのか?

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 12:21:06

2009/09/19(Sat)
 
農業者戸別所得補償のスキームと受託農業経営事業との関係について、ちょっと心配になってきましたので、農業協同組合受託農業経営事業と所得税との関係を以下に見てみますと

受託経営事業の場合

受託経営事業収益=委託者事業所得(農業所得)
(受託経営事業から生ずる損益は、委託者に帰属)

委託者が、受託経営事業にかかる農耕に従事したことにより、受託者から受ける報酬=委託者または家族の給与所得+委託者の事業所得(委託者が負担する受託経費のうちの作業費)

所得者の判定=委託者(事業主が委託者と異なる場合には、その推定した事業主)

収入金額および必要経費の計算

農業所得の収入金額=委託者に通知された受託経営事業からの配分見込額-必要経費(当該委託農地にかかる固定資産税+受託経営事業の用に供された減価償却資産の償却費)

委託耕作の場合

委託者の事業所得(農業所得)=委託者の当該農地から生ずる収益(当該農地の受託耕作により委託者から受ける報酬を含む。)

受託農業経営に係る損益の帰属及び損益の委託者ごとの算出方法

総販売額(共済金等を含む)×〔基準収量にもとずく委託者の収量の合計÷基準収量にもとずく受託農業経営による収量の合計〕-受託経費

受託経費の計算

資材費及び共済掛金(面積比例)+事務管理費(面積比例)+水利費その他の負担金(当該委託農地の負担実額)+カントリーエレベーターその他の乾燥調製施設の利用料及び販売経費(収量比例)

以上ですが、戸別所得補償となりますと、受託農業経営事業のほうでも、「販売金額< 生産コスト」の利益が出ない場合となりますが、この場合も、この公式と平仄を合わせないといけないことになるんじゃないかと。

つまり、この場合は、委託者が得た戸別所得補償金額の一部を、今度は逆に、受託者に対して、逆配分しなければならないことになりますよね。

となると、こちらの受託農業経営事業のほうでは、面積割と、収量割と、実額割と、収量ベース、販売ベースなどが、ごっちゃになって、果たして、戸別所得補償においての、受託者と委託者との公平性確保はできるんだろうか?

戸別所得補償の方では、補償金は農作業の受託組織に交付されるとしているようなのですが、これだと、上記の国税庁の見解での「受託経営事業から生ずる損益は、委託者に帰属」と背馳してしまいますね。

さらにいえば、転作団地の受委託などの場合には、受託農家の水稲作業と委託農家の水田とを連担させて転作田とするわけで、連作障害を避けるために、ブロック・ローテーションを組ませることが多いんじゃないかと。

この場合、どうやって、各年度の米・大豆などの戸別所得補償の配分をするのか、ちょっと気になるところです。

これらの集団転作で、とかく、いざこざが起こり、結局は、集団崩壊につながり勝ちなのが、大豆という損なルーレットがいつ回ってくるのか、などという、ローテーションの組み方を原因として起きる場合が多いからです。

この点、もうちょっと検証しなければなりませんが、

ざっと見て、戸別所得補償のスキームは、これらの受委託スキームとバッティングしてくる点が多いように見えますが。

どうなんでしょう?

まあ、頭がいい飯米農家は、逆配分のデメリットから逃れるため、いち早く、受委託事業からめけ出して、飯米偽装農家を演出する輩も出てくるかも知れませんがね。

つまり、協同組合原則の「集まって強くなる」んではなくて、「群れないほうが、メリットがある」という考えが主流になりかねない、ということへの懸念ですね。

 

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転びバテレン官僚はいらない-政権交代でも政策の正当な評価スタンスは失うな-

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 07:57:37

2009/09/18(Fri)
 
null昨日の赤松広隆新大臣就任で、農林水産省でも、いろいろ、あったようだ。

この記事「井出・農水事務次官:「降伏」 赤松農相と和解 戸別補償批判を撤回」でも、井出道雄農林水産事務次官が6月18日の定例記者会見で、民主党が政権公約に掲げた同制度について「事務作業が大変で現実的ではない」と指摘し、これに対して、民主党は「公務員の政治的中立性を脅かす発言」と猛反発していた、その井出次官が、民主党政権新大臣に就任に当たり、「全面降伏」したため、続投がきまった、との揶揄記事を載せている。

以下引用
赤松広隆農相=が「けじめがつかないなら辞めていただく」と迫ったのに対して、井出次官が発言を事実上撤回し「全面降伏」した。
赤松農相によると、17日の初登庁後に井出次官を呼び「けじめ」を求めたところ、井出次官は「(官僚は)時の政権を支えるのが使命。ご理解いただきたい」と弁明。その上で「政権も政策も大臣も代わった。献身的に徹底的に支えたい」と恭順の意を示したところ、赤松農相が「過去は過去として、力を合わせてやろう」と応じ「歴史的和解」(農相)が実現した。
以上引用終わり

また、別の新聞記事では、

赤松大臣、井出次官に対し、
「けじめをつけずに、はい、あなたが次官ですかとはいかない。けじめがつかないのであれば、お辞め頂くことになるかも知れない」
井出次官、赤松大臣に対し
「時の政権を支えることに理解を頂きたい」
赤松大臣、井出次官に対し、
「官僚としての誇りをもって責任を果たすなら、過去は過去とする」

以上引用終わり

この中での井出次官の発言「「(官僚は)時の政権を支えるのが使命。ご理解いただきたい」、この発言は問題ですね。

この発言を額面どおり受け取れば、「自分の本意ではなかったが、自民党政権の下であったので、心ならずも、農業者戸別所得補償制度の問題点を指摘してしまった。」ということになる。

では、自民党政権下でなければ、農業者戸別所得補償制度に、問題点はまったくないのか?

井出さんの、政策評価に対する、基本的なスタンスは、ゼロだったというのか?

大阪淀川のミヲツクシは、川の流れが変わっても、あえて、身をよじるようなことはしないものだ、。

私がたびたび指摘しているように、この農業者戸別所得補償制度は、WTOコンプライアンス違反であることは明白である。

そういうマクロからの問題提起を、井出さんが、これまで、してきたかどうか、そのあたりが、問題だと思う。

井出さんは、ルビコン川を渡ったつもりなのだろうが、これでは、転びバテレン(伴天連)と揶揄されても仕方がない。

ましてや、今後、注視すべきは、各省庁の事務次官人事が、これまでの一年交代のローテーションで進めることができるのかどうか、非常に不透明なのだから、それを見越してのバテレンとなると、自らの長期政権も視野に入れている、ということになり、これは許せない。

もっとも、今の民主党政権下の農政を、戦後のGHQ統治下の農政と重ね合わせれば、そんなものかもしれない。

赤松さんを平野力三さんにたとえては、申しわけないが。
(余談ですが、私は晩年の平野力三さんに、お会いしたことがあります。選挙区である山梨県で日本農民組合主体で顕彰碑を立てられたというので、父が、平野さんの下で事務次官をつとめた関係で、父ともども参加したのですが。印象にのこっているのは、親族代表で挨拶された平野さんのおじょうさん照子さんが「私もひとの道に習い、最近、やむなく結婚しましたが、父の道はそれでも、ついで行く」などとの意味の挨拶をされて、ただものではない感じがしましたっけ。)

でも、その当時には、もっと骨のある革新農林官僚が輩出したものですが。

まさに、これらの官僚たちの言動を見ると、官僚の夏どころか、秋風寂し五丈原的、官僚の秋をおもわせてしまう。

ところで、山下一仁さんが、今日、面白い記事を出されている。

「主要穀物の完全自給まで公約! 鳩山民主党“農政改革”の幻想と矛盾
である。

山下さんが言われていることは明確で、政策的に矛盾していることは、言わないし、実施しない、ということなのだろう。

それにしても、どちらをみても、転びバテレンの様相では、山下さんも、悲憤慷慨するのも無理はない。

要するに、政策の整合性が取れていないのである。

政策の倫理性といってもいいかもしれない。

私も、自民党でも民主党でもないが、あえて、これらの転びバテレンたちを、山下さんなどと一緒に、斬りこむ、眠狂四郎にならなければならないのかな?などと思っている。

眠狂四郎は、あえて、転びバテレンのオランダ人の父親ジュアン・ヘルナンドに、相対峙したという。

参考
この件に関しての赤松大臣の記者会見の中の部分抜粋(この記者会見、全体的にあっちに行ったりこっちに行ったりの乱調気味の記者会見ですね。まあ、乱調の美とも言いますが。)

その後、幹部職員の紹介ということもあったのですが、「それは、ちょっと待ってくれ」と、なぜかというと、農水省に関わるいろいろこの間、私が就任前に、いろいろな問題があったので、そういうことを解決せずに、けじめもつけずに、「はい、はい、そうですか、あなたが次官ですか」、「あなたが官房長ですか」、というわけには行きませんよということで、特に、皆さんご存じのとおり、6月の井出さんの次官会見についての問題については、これは、もし、その考え方が今もそのままだとすれば、それは大変問題があるので、これはもう、次官が、まず私の所に来てもらって、その辺のところをきちんと、まず質したいと、そして、それなりの結論が出て、けじめがつけられれば、あるいは、けじめがつかないということであれば、これはもう、当然お辞めをいただくということになるかも知れません。そういうことも含めて、まず、それがあってからの話だということで、石破大臣との引き継ぎのあと、話を直接させていただきました。
ご本人からは、これは当然のことながら、時の政権、あるいは農水省の責任者である大臣を、次官として支えるということは、これは是非ご理解をいただきたいと、しかし、政権は変わった、政策も変わった、大臣も替わった、そういう中で、民主党の掲げる戸別所得補償制度をはじめとして、新しい大臣を、責任を持って、献身的に徹底的に支えたいというお話がございましたので、「分かった」と、過去は過去として、そういう熱意で、そして、私なりに解釈すれば、官僚としての誇りを持って、きちんと責任に当たっていただくということであれば、それをよしとして、「お互い力を合わせて、しっかりやりましょう」ということでお話をさせていただきました。

 

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2009/09/18 Friday

政策の正統性をまもるために-転びバテレン官僚の横行は阻止します。-

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 09:51:41

2009/09/18(Fri)
 
null昨日の赤松広隆新大臣就任で、農林水産省でも、いろいろ、あったようだ。

この記事「井出・農水事務次官:「降伏」 赤松農相と和解 戸別補償批判を撤回」でも、井出道雄農林水産事務次官が6月18日の定例記者会見で、民主党が政権公約に掲げた同制度について「事務作業が大変で現実的ではない」と指摘し、これに対して、民主党は「公務員の政治的中立性を脅かす発言」と猛反発していた、その井出次官が、民主党政権新大臣に就任に当たり、「全面降伏」したため、続投がきまった、との揶揄記事を載せている。

以下引用
赤松広隆農相=が「けじめがつかないなら辞めていただく」と迫ったのに対して、井出次官が発言を事実上撤回し「全面降伏」した。
赤松農相によると、17日の初登庁後に井出次官を呼び「けじめ」を求めたところ、井出次官は「(官僚は)時の政権を支えるのが使命。ご理解いただきたい」と弁明。その上で「政権も政策も大臣も代わった。献身的に徹底的に支えたい」と恭順の意を示したところ、赤松農相が「過去は過去として、力を合わせてやろう」と応じ「歴史的和解」(農相)が実現した。
以上引用終わり

また、別の新聞記事では、

赤松大臣、井出次官に対し、
「けじめをつけずに、はい、あなたが次官ですかとはいかない。けじめがつかないのであれば、お辞め頂くことになるかも知れない」
井出次官、赤松大臣に対し
「時の政権を支えることに理解を頂きたい」
赤松大臣、井出次官に対し、
「官僚としての誇りをもって責任を果たすなら、過去は過去とする」

以上引用終わり

この中での井出次官の発言「「(官僚は)時の政権を支えるのが使命。ご理解いただきたい」、この発言は問題ですね。

この発言を額面どおり受け取れば、「自分の本意ではなかったが、自民党政権の下であったので、心ならずも、農業者戸別所得補償制度の問題点を指摘してしまった。」ということになる。

では、自民党政権下でなければ、農業者戸別所得補償制度に、問題点はまったくないのか?

井出さんの、政策評価に対する、基本的なスタンスは、ゼロだったというのか?

大阪淀川のミヲツクシは、川の流れが変わっても、あえて、身をよじるようなことはしないものだ、。

私がたびたび指摘しているように、この農業者戸別所得補償制度は、WTOコンプライアンス違反であることは明白である。

そういうマクロからの問題提起を、井出さんが、これまで、してきたかどうか、そのあたりが、問題だと思う。

井出さんは、ルビコン川を渡ったつもりなのだろうが、これでは、転びバテレン(伴天連)と揶揄されても仕方がない。

ましてや、今後、注視すべきは、各省庁の事務次官人事が、これまでの一年交代のローテーションで進めることができるのかどうか、非常に不透明なのだから、それを見越してのバテレンとなると、自らの長期政権も視野に入れている、ということになり、これは許せない。

もっとも、今の民主党政権下の農政を、戦後のGHQ統治下の農政と重ね合わせれば、そんなものかもしれない。

赤松さんを平野力三さんにたとえては、申しわけないが。
(余談ですが、私は晩年の平野力三さんに、お会いしたことがあります。選挙区である山梨県で日本農民組合主体で顕彰碑を立てられたというので、父が、平野さんの下で事務次官をつとめた関係で、父ともども参加したのですが。印象にのこっているのは、親族代表で挨拶された平野さんのおじょうさん照子さんが「私もひとの道に習い、最近、やむなく結婚しましたが、父の道はそれでも、ついで行く」などとの意味の挨拶をされて、ただものではない感じがしましたっけ。)

でも、その当時には、もっと骨のある革新農林官僚が輩出したものですが。

まさに、これらの官僚たちの言動を見ると、官僚の夏どころか、秋風寂し五丈原的、官僚の秋をおもわせてしまう。

ところで、山下一仁さんが、今日、面白い記事を出されている。

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眠狂四郎は、あえて、転びバテレンのオランダ人の父親ジュアン・ヘルナンドに、相対峙したという。

参考
この件に関しての赤松大臣の記者会見の中の部分抜粋(この記者会見、全体的にあっちに行ったりこっちに行ったりの乱調気味の記者会見ですね。まあ、乱調の美とも言いますが。)

その後、幹部職員の紹介ということもあったのですが、「それは、ちょっと待ってくれ」と、なぜかというと、農水省に関わるいろいろこの間、私が就任前に、いろいろな問題があったので、そういうことを解決せずに、けじめもつけずに、「はい、はい、そうですか、あなたが次官ですか」、「あなたが官房長ですか」、というわけには行きませんよということで、特に、皆さんご存じのとおり、6月の井出さんの次官会見についての問題については、これは、もし、その考え方が今もそのままだとすれば、それは大変問題があるので、これはもう、次官が、まず私の所に来てもらって、その辺のところをきちんと、まず質したいと、そして、それなりの結論が出て、けじめがつけられれば、あるいは、けじめがつかないということであれば、これはもう、当然お辞めをいただくということになるかも知れません。そういうことも含めて、まず、それがあってからの話だということで、石破大臣との引き継ぎのあと、話を直接させていただきました。
ご本人からは、これは当然のことながら、時の政権、あるいは農水省の責任者である大臣を、次官として支えるということは、これは是非ご理解をいただきたいと、しかし、政権は変わった、政策も変わった、大臣も替わった、そういう中で、民主党の掲げる戸別所得補償制度をはじめとして、新しい大臣を、責任を持って、献身的に徹底的に支えたいというお話がございましたので、「分かった」と、過去は過去として、そういう熱意で、そして、私なりに解釈すれば、官僚としての誇りを持って、きちんと責任に当たっていただくということであれば、それをよしとして、「お互い力を合わせて、しっかりやりましょう」ということでお話をさせていただきました。

 

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2009/09/17 Thursday

中国製タイア上乗せ関税問題が、ドーハラウンドに影響か?

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 19:16:59

2009/09/17(Thu)
 
昨日、WTOのラミー事務局長は会見し、来週開かれるピッツバーグでのG20会議に出席し、そこで、首脳たちに、懸案の問題解決に至る明確なタイムテーブルを示してくれるように、懇願するつもりであるという。

特に、現在、ラミー事務局長が懸念しているのは、中国製タイアにアメリカが、上乗せ関税措置を適用しようとしていることに関してのアメリカ・中国両国の紛争化であり、これに対し中国が報復手段の発動を警告していることについての危惧であるとされる。

ラミー事務局長は、これについて、「しっぺ返し」(tit for tat)の危険が増大しつつあるとの認識を示した。

参照
Lamy: Trade talks must speed up for 2010 Doha deal

 

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「案をそなえて」の文言を削除しない限り、脱官僚依存は、できない。

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 09:39:38

2009/09/17(Thu)
 
脱官僚依存を旗印に昨日発足した鳩山政権だが、内閣設置法や行政組織法など、いたるところに「案をそなえて」との一言が法律にちりばめられているのが、気になるところだ。

内閣設置法ではこうだ。

第七条  内閣総理大臣は、内閣府の事務を統括し、職員の服務について統督する。
2  内閣総理大臣は、内閣府に係る主任の行政事務について、法律若しくは政令の制定、改正又は廃止を必要と認めるときは、案をそなえて、閣議を求めなければならない。

また、国家行政組織法ではこのようだ。

国家行政組織法
第12条
各省大臣は、主任の行政事務について、法律若しくは政令を施行するため、又は法律若しくは政令の特別の委任に基づいて、それぞれその機関の命令として省令を発することができる。 
2 各外局の長は、その機関の所掌事務について、それぞれ主任の各省大臣に対し、案をそなえて、省令を発することを求めることができる。

これを受けて、各省庁の設置法あるいは国家公務員倫理法などでも、この「案をそなえて」の一言は、条文の中に入っている。

一体、この「案をそなえて」を、英語では、どのように訳しているのだろう?

公定訳ではないが、これを「国家行政組織法」でみてみると、つぎのようだ。

「The head of an external organ may, in respect of the affairs under the jurisdiction of the external organ, submit a proposal for the issuance of a Ministerial Ordinance together with a draft thereof to the competent minister.」

このうちの「together with a draft thereof 」(それに関するドラフトと一緒にして)が、英訳版の「案をそなえて」である。

ポイントは、「案を備えて」の一言が、これまでの事務次官会議や、現在も行われている各省庁間の「あいぎ」(合議)の存在を正当化するものとなっているのではないか、という点にある。

では、もし、これから民主党政権が作るという国家戦略局にも、「案をそなえて」提出され、それが、さらに、閣議への関門となるかどうかについて、この「案をそなえて」の文言がある限りでは、国家戦略局自体の役割も、判然としてこないのである。

まあ、脱官僚依存を標榜するのであれば、この「案をそなえて」を削除することが、まず、その手始めであると思うのは、私だけであろうか?

政治サイドが何でもかんでも自分でやりたいって言うんなら、官僚サイドからすれば、「案はそなえませんので、ご自由にどうぞ」ということだって、いいうるのだ。

一体、今度できるという国家戦略局とは、「案をそなえて」各省大臣から内閣総理大臣に提出されたものを、審議するのだろうか?

これは、ちょっとおかしくはありませんでしょうかね?

「案をそなえて」の文言が各法律から消えない限り、鳩山政権の標榜する脱官僚依存のキャッチフレーズは、たわごとに過ぎなくなってしまうのだが。

参考
「案に備えて」に関する国会論議

昭和27年06月18日 参 - 内閣委員会 -

三好始君 次に国家行政組織法上出て来ている外局の長の権限の問題は、第十二条に一つ出ております。国家行政組織り法第十二条第二項によりますと、「各外局の長は、その機関の所掌事務について、それぞれ主任の各大臣に対し、案をそなえて、前項の命令を発することを求めることができる。」、これは規定そのものを見ましても、各大臣に案を備えて命令を発することを求めることができるという程度でありますから、内局の場合も或いは実際上相違がないような気もするのですが、これは現実の運営上は多少違つたものがあるのですか、或いは外局の場合も、内局の場合も現状において余り相違がないのでしようか、その点ちよつと現在の状況を承わりたい。

○政府委員(渡部伍良君) 外局の長としましては法律で一定の定めがある場合には特別の命令を発することができるとか或いは公示を必要とする事項については告示を発することができる、そういうふうな特別な権限があるのであります。内局の長になりますれば、これは皆大臣名でやるということになるだろうと思います。その外局の長が特別の告示なら告示を出すというような場合は、例えば営林局の仕事について見ますれば、どこの部分の林野の払い下げをするとかというようなものを一々大臣名で告示する必要もないから、外局の長がやるというような必要から出て来ていると思います。従いまして……。

○三好始君 十二条のは実は省令なんです。省令の問題なんです。

○政府委員(渡部伍良君) 二項の問題……、やはりそういうふうな具体的な例になると、どういうふうになりますか、省令では余りしばしば用いておりませんが、告示などの場合にはそういうことがしばしばあるのであります。権限どしましてはそういうふうに独立の権限がありますので、相当普通の内局とは違う行動ができることになつているのであります。

○三好始君 国家行政組織法第十二条の問題は実は各大臣の省令についての権限規定なんでありますが、各大臣が省令を出すという権限を行使する場合、第二項によりますと各外局の長は主任の大臣に対して案を備えて省令を発することを求めることができる、まあこういう規定だと思うのであります。ところが簡単に考えますと内局の長にいたしましても、
   〔理事中川幸平君退席、委員長着席〕
案を備えて各大臣に命令を発することを求めることができるという点においては同じではなかろうか、何のために各外局の長がこういう命令を発することを求めることができるという点を規定したのか、実際上多少の相違が現実にあるのかないのか、この点をちよつと伺つておきたいと思います。

○国務大臣(野田卯一君) 私一応の見解を述べたいのでありますが、外局というものは、本省と或る程度の独立性を持つているものであります。従つて大臣が指揮、監督ということは直接できないことになつております。長官を任命するとかいうことはできますけれども、直接仕事を指揮監督するということははつきり出ておらないわけであります。そこで仮に外局の仕事について省令を発するというような場合には、大臣がみずから勝手に省令を出せないわけであります。これは外局のほうからそういう省令を出して下さいということを言つて来なければ大臣としては出せない、内局であれば大臣が出せと言えば、大臣の権限でありますから出せるのであります。こういうところにも相違があるというふうに考えます。

○三好始君 十二条の点は今の野田長官の御説明の通りだとするとはつきりわかりました。
 次の十三条にやはり外局と内局の長の相違が出て来るのでありますが、十三条によりますと、「各外局の長は、別に法律で定めるところにより、政令及び前条第一項に規定する命令以外の規則その他の特別の命令を自ら発することができる。」、こういうことになつておりますが、この十三条を根拠にして農林省の外局である林野庁或いは食糧庁が現在までに発した規則或いは特別の命令という例があるのかないのか、そのことをちよつと承わりたいのであります。

○政府委員(渡部伍良君) 現在までのところは十三条の規定に基く規則を出した例はありませんです

昭和29年04月30日 衆 - 地方行政委員会 -

○柴田(達)政府委員 第十二条の二項の「それぞれ主任の各大臣に対し、案をそなえて、前項の命令を発することを求めることができる。」当然これも適用があるわけでございます。主任の大臣である総理府の長である内閣総理大臣に対しまして、それを求める、依頼をすることができるわけでございます。

○北山委員 これはもちろん第一項の主任の大臣の行政事務についてですから、この際は内閣総理大臣の所轄ということですから、いわゆる所轄の権限の範囲内におけるものについて、今のような命令を発することを求めることができるという意味で、一般の警察のその他の部分について、主任大臣が権限のない事項についてはもちろんできないというふうに解してさしつかえありませんか。

○柴田(達)政府委員 御意見の通りでございます。

平成11年11月16日- 衆 - 内閣委員会 - 1号

○続国務大臣 ただいまのお尋ねは、あるいは人事院かもしれませんけれども、あえてお答えを申し上げます。
 今委員御指摘のように、ことしの八月九日に倫理法を可決、成立させていただきました。そして、いよいよ来年の四月から同法の施行があります。そのために、今御指摘のように、国家公務員倫理法の第五条の第二項で、「内閣は、国家公務員倫理規程の制定又は改廃に際しては、国家公務員倫理審査会の意見を聴かなければならない。」こう規定してありますし、さらには十一条の第一号で、「国家公務員倫理規程の制定又は改廃に関して、案をそなえて、内閣に意見を申し出ること。」と書いてございます。
 したがいまして、ただいまここに書いてございますように、審査会ができ、審査会の案を添えて内閣へ提示をされる、我々はその提示を受けて、直ちに政令や規程の整備を行う、こういう段取りでございます。御理解をいただきたいと思います。

平成九年二月二十五日衆議院予算委員会

安住委員 法制局長官からお話があったように、事務次官会議というのは法的根拠がなくやっている、しかし内閣が統一的な見解を持つ、言ってみれば調整機構として行われているんだということです。
 それでは伺いますが、主宰者である官房長官、これは今、週二回でよろしゅうございますか、事務次官会議。その前にちょっと確認をさせてもらいますが。

○大森(政)政府委員 私も、今の立場に立つ前は事務次官等会議のメンバーでございました。
 週二回というのは、おおむね、通例は週二回。具体的に申しますと、閣議がある場合に、その前に行われる。したがいまして、閣議が飛べば事務次官等会議も原則飛ぶということにはなろうと思いますが、通例、通常は週二回、月曜日と木曜日の昼ごろに開かれるというのが定例でございます。

○安住委員 今の政策決定のシステムの中で、内閣が提出する法案は、実質的に事務次官会議の了解を得て、そして次の日の閣議に出すというふうな形でやっていると伺っておりますが、主宰者の官房長官はお忙しいのでそこには出席できない。ということは、事務の官房副長官が多分出席をなさって、それで主宰をしているということになると思いますが、それでは、橋本内閣になって、実際に事務次官会議を得ないで政府が提出した法案
というのは今まであるでしょうか。

○太田(義)政府委員 お答え申し上げます。
 ございません。
○安住委員 つまり、実質的には、言い方は大変悪いのですが、事務次官会議が実際の閣議のようになっていて、閣議そのものは非常に形式化している、形骸化している、私はそう思っております。
 そこで、まず法制局長官にお伺いしますが、内閣法の第四条、その三には、「各大臣は、案件の如何を問わず、内閣総理大臣に提出して、閣議を求めることができる。」と書いてありますが、要するに、事務次官会議、これは法的根拠はないわけですから、事務次官会議を得ずして、それぞれ個々の閣僚は、国務大臣という立場であれば、みずからの所管でない、つまり主たる任に当たらない事柄、事案であっても閣議にそれをかけることは可能でございますね。
○大森(政)政府委員 ただいま御指摘のとおり、内閣法四条三項はそのように規定しております。
 したがいまして、純法律上の解釈論といたしますと、国務大臣は、事務次官等会議を経ることなく、また主任の大臣でない大臣も、案件を内閣総理大臣に提出して閣議を求めることは可能でございます。

 

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2009/09/16 Wednesday

覚書-円高・円安、インフレ・デフレ、マネタリーベースなどなどの関係について

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 20:38:00

2009/09/16(Wed)
 

ちょっとこんがらがってきましたので、ここらで、考え方の整理をして見ましょう。

円高と円安、インフレとデフレ
円高−インフレ抑制効果あり−デフレへの先行指標−輸入デフレ
円安−インフレ促進効果あり、-インフレへの先行指標−輸入インフレ、円安インフレ、コストプッシュ・インフレ

ねじれ1.デフレで円安-消費財が依然としてデフレ-
円安のインフレ促進効果が阻まれている要素がある。
要素
賃金が上がらない
金融機関の信用供与がなされない

ねじれ2.インフレで円高-消費財が依然としてインフレ-
円高のインフレ抑制効果が働いていない
要素
賃金抑制ができていない
金融機関の過剰信用供与が続いている

実質金利格差
日本の金利>海外の金利→円高要因
日本の金利<海外の金利→円安要因

インフレ率格差
日本のインフレ率>海外のインフレ率→円安要因
日本のインフレ率<海外のインフレ率→円高要因

外貨建純資産の変動
対外資産の増加→対外通貨を売って円を買う→円高要因
対外資産の減少→円を売って対外通貨を買う→円安要因

購買力平価
適正レート=日本の価格÷海外の価格。

期待実質金利=名目金利−期待インフレ率=事前的実質金利
期待実質金利が高い-名目金利の上昇が期待インフレ率の上昇に先行する
期待実質金利が低い-名目金利の上昇が期待インフレ率の上昇に遅行する。

事後的実質金利=名目金利−事後的に実現したインフレ率
事後的実質金利が高い=事後的に実現したインフレ率が、名目金利設定時に想定したインフレ率よりも、低い
事後的実質金利が低い=事後的に実現したインフレ率が、名目金利設定時に想定したインフレ率よりも、高い

名目金利は、物価上昇率が高いときには高く、それが低いときには低い
名目金利の変化は物価の変化に遅れるため、名目金利の変化と物価変化率との関係はしばしば曖昧になる。
名目金利は過去の物価変化の影響を長期にわたって受ける。
事後的な実質金利はインフレ率にかなり左右される。

世界の実質金利比較(=名目金利−インフレ率)

アメリカ4.0パーセント、
フランス3.5パーセント、
イタリア3.4パーセント、
ドイツ3.1パーセント、
カナダ2.8パーセント
日本2.7パーセント
イギリス2.1パーセント、

参考「REAL INTEREST RATE FORECASTS
日本は、デフレがきいて、意外と実質金利は高い。

マネタリーベース(日銀が供給する通貨)とインフレ・デフレ
マネタリーベース=「日本銀行券発行高」+「貨幣流通高」+「日銀当座預金」
マネタリーベース拡大-インフレ
マネタリーベース縮小-デフレ

マネー・サプライとインフレ期待・デフレ懸念と物価
マネーサプライ=日銀も含めて金融部門全体から経済に供給される通貨
インフレ期待増-仮需要増-マネー・サプライ増−物価上昇
またはこの逆のサイクル
デフレ懸念増−仮需要減-マネー・サプライ減−物価低落
またはこの逆のサイクル

マネタイズ(国債・債務の貨幣化、マネタイゼーション)とインフレ・デフレ
マネタイズする-インフレ期待高まる−物価上昇
マネタイズしない-デフレ懸念高まる−物価下落
しかし、巨額な財政赤字の存在は、マネタイズによるインフレ期待効果を弱める

二つのデフレ
資産デフレ
円高デフレ

デフレ・スパイラル(Deflation Spiral)
供給過多・需要不足-物価低下-生産者の利益減-従業員の賃金減-企業の雇用保持余力低下-失業者増-購買力減-供給過多・需要不足

流動性の罠(Liquidity Trap)
金利を下げる-景気の見通しが悪く、通貨供給量(マネーサプライ=現金流通量+預金など)が増えない-不況やデフレがとまらない
供給した金が貯蓄や債券の購入にまわり、銀行に戻るため、通貨流通量が増えない。

インフレ圧力とデフレ圧力
インフレ圧力(inflationary pressures)
デフレ圧力(deflationary pressures)

不胎化(sterilization)と為替介入
不胎化を伴う為替介入(Sterilized Intervention)-不胎化介入-為替介入と同時に国債の売却・発行などの措置で効果を相殺-日銀は国内市場で日本国債など他の資産を売却しドルを買う。円の総量は増えない。
不胎化を伴わない為替介入(Unsterilized Intervention)-非不胎化介入-為替介入のみで、同時に国債の売却・発行などの措置をせず、効果を相殺しない-日銀の為替介入資金を市場で調達しない。円の総量は増える。

政府紙幣(または無利子永久国債)発行(セイニアーリッジ-Seigniorage-政策)
財務省が政府紙幣発行権を日銀に売却-日銀より小切手−政府の日銀口座に入金-その分で、財務省は、国債減額または歳出増−日銀は、その分を日銀券発行

政府紙幣発行額の適正値=デフレギャップ相当額+保有国債の償還分乗り換え

デフレギャップ=総供給(生産水準)-総需要(有効需要)
ただし、完全雇用時想定生産水準(総供給)を基準。
数十兆円から数百兆円と推定

売りオペと買いオペ
売りオペ-日本銀行が自ら所有する有価証券、手形類を金融機関に売却することで、市場の流通資金を少なくする公開市場操作-Selling operationまたは資金吸収オペレーション(Fund absorption operation )-共通担保オペ、国債買現先オペ、短国買入オペ、CP等買現先オペ、国債買入オペ-FEDではRePO=REPurchase Operations(売り戻し条件付き債券買いオペ)
買いオペ-日本銀行が有価証券、手形類を金融機関から買い取ることで市場の資金を増やす公開市場操作-Buying operationsまたはPurchasing operations または資金供給オペレーション(Fund provision operation )-共通担保オペ、国債買現先オペ、短国買入オペ、CP等買現先オペ、国債買入オペ-FEDではreverse repos

売りオペの効果-日本銀行にある民間金融機関の当座預金残高減少-金融市場での資金量減少−金利上昇−有価証券価格下落-金融引き締め効果
買いオペの効果-日本銀行にある民間金融機関の当座預金残高増加-金融市場での資金量増加−金利低下-有価証券価格上昇-金融緩和効果

アメリカFEDが信用収縮状態を打開するためにとる従来型政策手段

1.利下げ(Rate Cuts)

2.流動化資金投入(Liquidity Injections)

公開市場操作(オペ.reposとreverse repos)
プライマリー・クレジット・ファシリティー(格付けが高い優良金融機関向けの優先信用供与の連銀貸し出し)
Term Auction Facility(TAF) (一時的な期間入札ファシリティー)
Term Securities Lending Facility (TSLF) (債券貸し出しプログラム)

3.割引率引き下げ(Lower The Discount Rate)

4.預金準備率引き下げ(Lower Reserve Requirements)

5.ユーロ/ドルのファンドのスワップ(Swapping Euro/Dollar Funds)

6.口先介入(Verbal Intervention)

なお、今回の金融危機で、上記手段に加わり、米国債買い上げなど、さまざまな緊急手段が編み出されてきた。

 

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2009/09/15 Tuesday

松平保定さんが、今日の朝日新聞に。懐かしい。

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 19:46:39

2009/09/15(Tue)
 
今日の朝日新聞の夕刊「ニッポン人脈記 お殿様はいま」に、昔同じ職場におられた会津の殿様の末裔である松平保定さんが、家紋と横並びで、写られた写真が大きく出ていて懐かしくおもった。

いつも、「ほていさん、ほていさん」と呼ばれていたので、この朝日の記事で「もりさだ」と読むのをはじめて知った。

殿様の末裔となると、ちょっと緊張するものだが、松平保定さんは、まさに、飄々として、気さくで、時に洒脱な面も持ち合わせていたかたであった。

ただ、普通、われわれは、転勤を余儀なくされるものであるが、この松平さんに限って、東京以外の勤務地は経験されなかったのではなかろうか。(間違っていたらごめんなさい。)

職場の旅行も、松平さんの顔で、軽井沢の万平ホテルなんぞを予約できたなど、われわれも、おかげさまで、いい思いができた面も多くある。

奥様は、駿河沼津藩水野家のお嬢様。

この松平さんが司馬遼太郎さんに対して、司馬さんの「王城の護衛者」という書において、松平容保についての正しい歴史記述をされたことへのお礼の電話があったということは、司馬さんの文章の中にかかれている。

松平家から嫁がれた秩父宮妃殿下から頼まれてのお礼の電話、とある。

いかにも、律儀な松平さんらしい話だが、このエピソードについては、今日の朝日新聞では書かれていないのは、残念。

まあ、こうしてみると、麻生家、鳩山家いずれも名門なのだろうが、政界の名門も、所詮は、殿様には、かなわないもんだな、なんてつくづく思う。

 

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「日銀による米国債直接購入」というバイパス的為替介入スキーム

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 08:56:46

2009/09/15(Tue)
 
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まあ、これまでの為替介入は、

ヽ姐餔拌愡餠眛段眠餬廚如国債の一種である政府短期証券(外国為替資金証券、4つあるFB(Financing Bill)のうちの1つ)を発行
金融市場から円資金を借りる(もっとも、2003年12月には、日銀による外国為替資金特別会計への直接融資がなされたこともある。)
F銀を通じて外国為替市場で、その円資金をドルと両替する。
い修譴覇世織疋襪如∪府は米国債を買って運用する。
シ覯漫∧胴餾弔函∪府短期証券(外国為替資金証券)とは、両建ての関係となる。

というものだったが、これを「日銀による米国債直接購入」となると、上記のスキームでの´△鬚垢暖瑤个好丱ぅ僖垢生まれる。

でも、「ドルと両替し米国債を買う」ということで、結果的にはドルをささえるということになり、実質、円高ドル安是正の効果は生まれうる。

ただ、イ領招て関係は、今度は、「米国債⇔日銀信用創造」という関係になる。

「国債のマネタイズ(貨幣化)」という言葉があるが、ここでは、米国債が日本のマネタリー・ベースと直結してしまうという意味で、「米国債の日本の貨幣化」であるともいえる。

クレディ・スイス証券の白川浩道チーフエコノミストによれば、民主党政権下での特別会計の改革に絡んで、従来スキームによる為替介入が困難になった場合などには、この「日銀による米国債直接購入」の可能性はありうるという。
参照「日銀サーベイ」円高が新たな脅威−株安との連鎖なら追加緩和検討も

2003年5月にバーナンキさんが、日本に講演(日本金融学会60周年記念大会の特別講演)に見えられたとき、私は、次のようなことを自分の掲示板に書いていた。
(こちら『笹山登生の掲示板その3』の「4557 昨日、東京で行われたBen S. Bernankeさんの講演 2003/06/01(Sun) 」ご参照)

「インタゲ派待望のバーナンキさんの講演のようだったが、それとは別に、いま日米で、日銀による定期的な米国債の買い、という日米両国の利害に叶うバーター政策がとられるのではないかと、ささやかれている。
米国は減税に伴い、6.4兆ドルの国債発行限度を引き上げ、増発分のコンスタントな引き受け手を必要としており、日銀による米国債の定期的購入は、量的金融緩和、円安誘導を支援する政策として、日米双方の利害にかなった政策として見られている。」

まあ、例の今年の中川昭一前財務大臣の泥酔記者会見は、アメリカ側からの米国債押し付け売り込みに対する巧妙なカモフラージュであった、などとするまことしやかな憶測もあるくらいだから、まさに、今度は、とって返して、かつてのバーナンキ理論を地で行くスキームを、今、日銀は実行しようとしているのかもしれない。

このときの バーナンキさんの、背理法にもとづく日本建て直し論は、次のサイト
「”Some Thoughts on Macroeconomic Policy in Japan”」
や、それ以前の
Japanese Monetary Policy: A Case of Self-Induced Paralysis?」で見ることができる。

だったら、いっそのこと、日銀は、無制限の信用創造をして、日本国債を蛸足的に購入(日銀による期間2年以内の国債無制限の購入、もっとも、こちらのほうは米国債と違って財政法第5条の制約がある。)することだって、考えられるのだが。

(そういえば、今度政権を担われる民主党さんには、サムライ米国債(円建て米国債)発行論者が、かつて、おられたような?)

このことは、一方で、まさに、かつてのインタゲ派待望の、日本のデフレ対策にも、寄与することになりうる。

ニッポン銀行は、まさに、今、ドル引き換えのための日銀紙幣印刷の輪転機を回し始め、、永遠に、自動販売機に円をつぎ込み、取り出し口からは、米国債や日本国債が出てくるマシーンは、まさに動きだし始めようとしている。

株式会社日本銀行は、復権を掛けて、バーナンキ理論を頼りに、最後の掛けに出た、
日銀は、ソブリン債と信用創造との抱き合い心中に踏みきった、
とみるべきなんでしょうか?

これについては、「これでは、日銀が「TOKYO連銀」になってしまう。」との揶揄もある。

それにしても、
「日銀が永遠に信用創造して米国債を買い続ける限り、米国債は、デフォルトにはなりえない。→米国債がデフォルトにならない限り、日本国債はデフォルトにはなりえない。→日本国債がデフォルトになりえない限り、日銀信用創造は、是認される。」
との永遠の結ぼれのスキームは、可能なんだろうか?

上記冒頭の写真は、ドル紙幣にバーナンキの写真をかぶせた揶揄だが、今度は、福沢諭吉にバーナンキの顔をかぶせた和洋折衷の一万円札の写真が登場するのかもしれない。

鳩山由紀夫さんも、いまさら「アジア共通通貨の構築」なんて、寝ぼけたこと、いっておられないんじゃないでしょうかね?

参考
バーナンキの背理法の見解の部分

「この見解に反論するには、私が以前、述べた次の見解にもとずく、背理法による展開を適用できる。
すなわち、紙幣の発行は、価格に対して間違いなく影響を及ぼすし、さもなくば、紙幣の印刷は、無限の購買力を生み出しうるであろう。」

To rebut this view, one can apply a reductio ad absurdum argument, based on my earlier observation that money issuance must affect prices, else printing money will create infinite purchasing power.

上記のバーナンキの理論に背理法を適用すると、次のようになりうる。

前提1.「紙幣の発行は、価格に対して間違いなく影響を及ぼす。」
前提2.「紙幣の印刷は、無限の購買力を生み出しうる。」

そこで

「紙幣の印刷は、無限の購買力を生み出しえない」
と仮定する.
すると
「紙幣の発行は、価格に対して間違いなく影響を及ぼさない」
ことが導かれる.
これは
「紙幣の発行は、価格に対して間違いなく影響を及ぼす」
ことと矛盾する.
したがって
「紙幣の印刷は、無限の購買力を生み出しうる」

つまり、「紙幣の発行は、価格に対して間違いなく影響を及ぼす」ということを前段に持ってくると、両者の前提をつなぎうる、誰しも、まったく否定できないパラメーターとも言うべき「紙幣の発行すなわち、紙幣の印刷である」という事実がある限り、後段を否定してみることによって、「紙幣の発行≠紙幣の印刷」ということになってしまうため、後段の、やや、肯定か否定かグレーゾーンの前提である「紙幣の印刷は、無限の購買力を生み出しうる」の正しさが立証できる、というわけである。

 

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2009/09/13 Sunday

「炭素関税問題の帰趨がWTOドーハラウンドの帰趨を決める」とWTOラミー事務局長が警告

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 18:48:45

2009年9月13日
 
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第15回気候変動枠組条約締約国会議が、12月にコペンハーゲンで開かれるが、難航が予想されている。

そして、このコペンハーゲン会議の帰趨がWTOに影響することであってはならないと、WTOのラミー事務局長は警告を発している。

すなわち、第15回気候変動枠組条約締約国会議では、温室効果ガスの削減を目指し、工業国と途上国双方が、包括的で、公平で、バランスのとれた合意に達しなければならないのだが、肝心の中国とインドとが、その役割を果たしうるかが、焦点となってくるからだ。

特に、インドでは、温室効果ガスの排出規制をすべて拒否している。

また、資金負担についての合意も、難航が予想されている。

問題の根底には、環境問題の各国間の帳尻を、輸入品に課する炭素関税(Carbon tariff)制度によって合わせてしまおうとする、アメリカを始めとした一部の国の動きが、インドなどの国の警戒心を呼び起こしていることにある。

つまり、環境問題のつけを、貿易問題に回してしまおうとすることへの警戒である。

このコペンハーゲン会議と、WTOドーハラウンドとの関係だが、WTOラミー事務局長は、高排出国からの貿易品目が、世界貿易から排除されることになるのではないかとの、懸念を持っているようだ。

インドでは、すでに、アメリカのヒラリー・クリントン国務長官に対して、オバマ政権が志向している環境規制法の発動によって炭素関税制度が実施されることのないように、抗議書を送っているようだ。

インドのみならず、中国も、今年7月の時点で、「輸入品に炭素関税を課す案は、世界貿易機関(WTO)の協定に違反するだけでなく、京都議定書の精神に反する」との批判をしている。

この炭素関税のような、環境上の行動を変えざるを得ない貿易手段の採用を、特定国が行うことに対して、ラミー事務局長は警告しているというわけだ。

そして、もし、コペンハーゲン会議での合意が得られない場合には、WTOドーハラウンドでの合意も、困難になる、と警告している。

また、関税などの貿易上の手段に頼った環境政策であってはならない、とも、言っている。

そのためには、今月ピッツバーグで開かれるG20の場において、気候変動枠組問題の討議を優先すべきとの合意が、各国間において、なされる必要があるとしている。

このようなことから、欧米各国が検討をしているという炭素関税の帰趨が、WTOドーハラウンドの帰趨をも決定する、という情勢になってきたようだ。

参考「Lamy warns of risk to Doha if climate talks fail

それにしても、「地球温暖化は経済問題なのか、それとも、非経済問題なのか」ということについて書いた、クルーグマンのブログ記事「Climate, trade, Obama」は、ことの本質を指摘していて面白い。

クルーグマンは、「自由貿易はよくて、保護主義は悪い」という合言葉(“shibboleth”)のもとでは、炭素関税などの水際調整は悪であるが、VAT(付加価値税)と連動して、消費者に地球温暖化阻止へのインセンティブを与える(負のCarbon consumption tax として、という意味か?)ためには、環境問題からなだれ込んだ経済問題・貿易問題として水際調整を課することは、正当化しうるスキームであるとしているのだが、果たしてどうなのだろう?

 

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ホールディングス方式で自民党は再建を考えたほうがいいのではないのか?

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 14:57:50

2009年9月13日
 
nullこれまで、このブログでも、いろいろな形で、自民党の崩壊への予測と、これからの進路についての方向付けを考えてみてきた。

自分で言うのもなんだが、かなりはやくから、現在の状況は、見越してきたし、今後の展望も、わかるような気がする。

それは、苦衷の末、16年前に、自民党をあえて離党したわが身だからこそ、見えるものなのかもしれないし、特に、自民党時代に長年お世話になった、リベラル派の加藤紘一さんや、谷垣禎一さん(なんか、総裁選に出られるようですね。発想が貧困というか、懲りていないというか–ですね。)なんかには、これ以上、「加藤の乱」以降の中途半端なスタンスをつづけることを、この際、切り替えて、自民党が今おかれた状況に適応してもらいたいとおもっている。

これまで、その関連で書いたブログ記事は、下記のとおりである。

自民党惨敗後の政局は?」
「新進党の末期とおんなじようになってきた自民党の阿鼻叫喚
「総総分離と東国原知事出馬の可能性は?」
「「本降りになって出て行く雨宿り」」
政権交代の可能性のあるときの政策課題は、なににすべきなのか?」
自民党総裁選挙と、女王蜂亡き後のミツバチの行動との類似点
すでに分党過程に突入した自民党
自民党は、分党によって生き残る道を考えるときにきている。」
保守新党待望論について
このあたりで、自民党は、のれん分けした方がいいのかも。」

まあ、大体こんなところだが、私が一貫して述べてきたことは、「自民党分党論」である。

または、「保守系政党の持ち株ホールディング的再結集論」である。

理想的には、こんなに減る前に、昨年の政党交付金計算基準点の暮れあたりでにでも、ホロニックな「保守系政党集団」に衣替えしておけばよかったのだが。

はっきり言えば、かけた茶碗をいくら拾い集めて、接着剤(業界団体?ww)でつなぎ合わせても、接着剤が経年変化すれば、元のかけらに戻ってしまうのだから、ここらで、分党し、かけらのまま、それそれの旗印の下に、いったんは、離れるが、保守というマーケットを、それぞれが、いろいろな価値観や政策の提示で開拓し、それぞれ、かけらをすこしづつでも大きくしながら、有権者をつなぎとめていけば、ホールディング的再結集は、可能だということだ。

幸か不幸か、民主党のほうの小選挙区候補は、ただいま、満杯状態なので、毅然として保守の基盤やマーケットを守っていれば、新進党の時の自民党からの切り崩しのような目には、少なくとも、あわなくて済む。(参議院のほうは、ちょっと疑問だが)

経済界には、老舗の再建を、ホールディング方式により成功した事例はいくらでもある。

つまり、この場合、ホロニックに分党化したグループが、本来は、一体であると言うことをお互い認識しあい、いざという場合は、一体となるという了解の元に、あえてホロニックな道をたどり、その存在で居続けるということだ。(偽装離婚といってしまうと、言葉は悪くなってしまうが。派閥政治の外部化という批判もあるかもしれない。)

そのスタートは、早ければ早いほど、追い込まれないで済む。

特に、今年の暮れの政党交付金計算基準点までに、この構想をスタートすれば、かなりのインパクトを、民主党に対しても、また、政界に対しても、与えることはできるものとおもわれる。

それと、そのスキームとあわせて、古賀誠さんの頭にあったであろうように、そのホールディングの中心には、東国原英夫宮崎県知事さんのような、カリスマ的人気のあるかたをすえればいいのだが。

それは、総総分離のやや変形的な考えに基づくものである。

追記

この記事を書いている最中に、谷垣禎一さんが、自民党総裁選への出馬を表明したようだ。

これをいってはまことに申し訳ないのだが、谷垣さんも、過去に自民党総裁選に出馬したことがあるという一点だけで、これも、間歇的に間をおいた「たらいまわし総裁候補」との世間からのそしりは免れないであろう。

それほど、過去の「安倍→福田→麻生」のたらいまわしで、国民の目を欺く戦略は、すでに過去のものとなっていることを、谷垣さんご自身、知るべきなのであろう。

さらに、今、自民党には、東国原英夫さんに見られるような、ある種の狂気の推進力が必要のようにも見える。

谷垣さんには、これまで、あまりにも、恵まれすぎた谷垣さんの過去が邪魔し、その狂気が見当たらないし、そのことをもって、失礼ながら、その公約とされている「来年の参院選に勝てる態勢をつくる」ことには、すでに困難が見える。

 

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