Sasayama’s Weblog


2009/08/23 Sunday

自民党惨敗後の政局は?

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 06:27:38

2009/08/23(Sun)
 
null報道は、いずれも、すでに、自民党の惨敗が決まったような書きぶりだが、おそらく、そうなのだろう。
1986年6月の中曽根内閣による死んだふり解散では、自民党が300議席を獲得し、大勝したのだが、おそらく、今回の総選挙は、民主党がこれを上回る議席を獲得するのであろう。

あの時は、総選挙後に、「いかにしてわれわれは、300議席を得たか」などという分析レポートを読まされた記憶がある。
その三年後の1989年の参議院議員選挙では、例のおたかさんブームで、大惨敗だったのだから、わからないものである。

とにかく、勝ちすぎ・勝たせすぎは、選挙後の政局運営を、かえって臆病なものにさせてしまうものだ。
これまでの例を見ても、風で当選した議員が、次期選挙で再選される確率は、きわめて低いのだから。
特に女性議員の場合は、おたかさんブーム去った後の去就を見ればよくわかる。
ギリギリ勝ち上がりって形が一番よかったのだが—

おそらく、今回の総選挙後の民主党も、小泉チルドレンの民主党版のような、右も左もわからない有象無象(竹下登さんは、こういう方々を「園児」と称されてしましたっけ。)がひしめき合っているうちに、いろいろな問題が勃発して、自壊が生じるようなことになるのだろう。

なにしろ、今回の総選挙は、国民にとっての理屈抜きでの「憂さ晴らし選挙」なのだから。
そして、民主党は、その国民の憂さ晴らしの受け皿のための「やむを得ざる代替政党」に過ぎなかったわけだから、

そうであれば、惨敗するであろう自民党も、いち早く覚悟を決めて、衣替えなり、分党化なり、持ち株ホールディング化なり、などして、新しい今日的なスキームで次期に立ち向かえば、復権も望みなきにしもあらずなのだろう。

自民党はなくなっても、自民党好みの政界のマーケットといえるものは、依然、残されているのだから。

そして、幸か不幸か、民主党圧勝となれば、先の新進党の時みたいに、民主党からの引き抜きにあうこともないんで、自民党の焼け跡マーケットは、ほとんど手付かずのまま残されるという幸運がある。

民主党よりもやや右よりの衣替え政党のコアなんてのは、いとも簡単にできそうな感じだ。

焼け跡にバラックを建てるようなもんだ。(えっ?宮崎地鶏バラック店だって?)

いわば、今回の選挙は、自民党にとっては焼畑選挙と考えれば、焼き尽くされればされるほど、次回に新しい新芽が出てきやすい、ということなのだろう。

まあ、自民党にとっては、「奈良の若草山選挙」とでもいうんだろうか。

官僚にとってはどうなのだろう?

今の時点では、官僚いじめめいた、いろいろおどろおどろしい言葉が民主党の幹部の口から飛び出しているが、むしろ、官僚にとっては、御しやすい相手方なのかとも思われる。

官僚のしたたかさに比して、民主党は、あんまりにも痛々しい純って感じなもんで、果たしてどんなもんなのだろうか?

それとも、これから来年度予算の概算要求の作り直しでもするんだろうか?

現在、民主党の口から出ているバラマキの表紙分だけ実行して、実質的なインセンティブは、何も与えないようなスキーム作りの芸当は、今の官僚にとっては、いとも、たやすいことのようにも見える。

ご進講する側からされる側にシフトして、じっと民主党からのご進講をまっていればいいだけの話である。

政治主導で換骨堕胎による財源作りまでしてくれるって言うんだから、役人にとっては、その財源待ちしかないんじゃないのかな?

「あのー−−。財源の出前まだっすか?」って感じでしょうかね。

戦後のパージ後の和田博雄さんのような革新官僚というようなものは、おそらく、現れないような気がする。

もっとも、時の政権の毀誉褒貶で引き抜かれた官僚の末路には、あんまりいいものがないような気がする。

この和田さんにしても、そして小泉政権時の郵政民営化のw***さんにしても—

中国的な長い目で見れば、民主党政権になったからといって、そんなに浮き足だって君子豹変し、擦り寄る官僚は、そんなに多くはいないんだろう。

第一、いくら擦り寄ったって、天下り禁止では、肝心の「退職後のゴールデンタイム」へのインセンティブがすっかり抜け落ちてしまっているんではね。

せいぜい、民主党さんお好みの「補助金の産直化」的スキームを作っては、民主党さんからの興を買うことに努めるくらいのことなのだろう。

その点は明治維新とは異なるんだろう。

いわば、疑似的政権交代期間にあるという認識でいいんではなかろうか?

つまり、こんなそんなだから、民主党は、マニフェストで提示したバラマキ(バラマキとは、言葉を変えていえば、「部分最適、全体最悪」である。)のインデックス作り・目次作りまでは、何とかこぎつけられそうであろうが、その先は、なんとも雲海の中、といったとこなんではなかろうか。

ばら撒きマニフェスト実行による、国民にとってのコモンズの悲劇はこれから始まるのだ。

 

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