2009/06/21(Sun)
民主党の岡田幹事長は19日、農林水産省の井出道雄事務次官が18日に民主党の農業政策を批判しことに触れ、「事務方のトップが公党の政策に意見を言うことがあるのか。自らの不祥事を棚に上げて批判することに違和感がある」と不快感を示したというのだが。
http://www.data-max.co.jp/2009/06/post_5995.html
で、肝心の井出事務次官の記者会見での該当部分を抜き出してみると−−下記のとおりである。
井出さん、記者のバイアスを持った誘導質問に引っかかってしまった感は、ややあるが、ご指摘の4つの問題点については、やはり、問題点として指摘しても、一向差し支えないような感じはする。
この質問した記者の「お勉強されていらっしゃる」(結構、「上から目線」の言葉ですよね。)とか、「なんか、すごい悪い感じがして・・・。」(そちらこそ「悪い感じ」の言葉づかいですね–)とかいう言葉が引っかかりますね。
特定政党シンパの女性記者なんかしら?
過去の記者会見の流れなどを見ると、粘着くんのようにも見えるのだが—
それにしても、過日、出血に伴っての懸案の鼻の手術をされたという井出さん、記者会見で見る限りは、声の通りが一段とよくなったように感じるのは、私だけの気のせいでしょうかね?
声の通りがよくなったはいいが、ゆめ、記者の誘導質問にはスベらないように、ご自愛あれ—
事務次官記者会見は、前任の白須さんの事故米記者会見の場合もこれあり、鬼門ですね。
参考
井出事務次官が指摘した民社党提出
「農林漁業及び農山漁村の再生のための改革に関する法律案」
四つの問題点
�‖�5条の「施行後四年を目途として必要な措置は段階的に講ずる」は遅すぎる。
��第16条の「コメ以外の麦や大豆や畜産物」についてもも生産調整や所得補償」は、事務処理煩雑で現実的でない。
�B�16条の「行政は毎年、農業者の意向を踏まえて決める」では。消費者の意向無視で、ニーズ・オリエンテッドではない。
�ぢ�6条の「食料自給率の目標」明記の目標達成のための具体的手段が不明
備考
6月18日の記者会見内容
http://www.maff.go.jp/j/press-conf/v_min/090618.html
記者
次官の先週の会見で、民主党の農政について、次官は、お勉強されていらっしゃるということだったのですが、そのお勉強された結果、評価なり、分析というのはいかがですか。
次官
民主党の農政といっても、相当、農政の分野というのは幅広いわけですけれども、現在、俎上に上っていますのは、本年の1月20日に、民主党が国会に提出されました、いわゆる農業者の戸別所得補償制度の創設を含む法律案(第171回国会提出、(衆)法第2号「農林漁業及び農山漁村の再生のための改革に関する法律案」)ということであろうと思います。
この法律案について申し上げれば、大臣も申し上げておりますが、大きく言って4つ問題点があるかなと思います。
一つは、この法律の第5条に、この法律の施行後四年を目途として必要な措置は段階的に講ずる、と書いてあります。
今の農林水産業、特に農業、それから、農山漁村の状況を見ますと、この「四年を目途」というのは、ちょっとスピード感が少し足りないのかなという感じがいたします。
それから、戸別所得補償制度本体では、これも言われておることですが、16条で、コメ以外の麦や大豆や畜産物につきましても、行政が生産数量の目標を決めるというふうにされておりまして、この目標に従って生産する農家に、所得補償をすると書かれております。
ご承知のように、今、議論になっておりますコメの生産調整でも、その事務処理が、ものすごい大変だということで、自治体や農業団体が悲鳴を上げておるのが現状ですから、コメ以外の多くの農畜産物について、こういったやり方を拡大して実施するということは、現実的ではないのではないかと思います。
また、三つ目は、この目標数量の設定に当たりまして、同じ16条に、行政は毎年、農業者の意向を踏まえて決めると書いてあります。
やっぱり、今は、消費者ニーズがどれくらいあるか、需要がどのぐらいあるかということを起点にものを考えないと、作ったけれども余っちゃいました、というのでは、まずいのではないかなと。
そういう点で、農業者の意向だけを踏まえるというのは、いかがなのかな、という感じもいたします。
最後の四点目ですが、6条で、食料自給率の目標として、施行日の属する年度から10年度を経過した年度、つまり、10年後は、50パーセント、更に10年を経過した20年後は、60パーセントに達するようにすると、はっきり書かれてあります。
ただ、この法律には、それを達成する手段とか、そういうものが具体的に表現されておりませんから、果たして、50、60という数字を掲げても、それが実現可能性があるのかどうかというのは、検証できないまま、目標だけが一人歩きするということになりはしないかと思っておりまして、大きく言うと、今申し上げた四点ぐらい、どうなのかな、という疑問を持っておりますけれども。
記者
なんか、すごい悪い感じがして・・・。
次官
いや、悪い感じというのではなくて。
記者
中途半端ですか。
次官
なんでも、制度を作ったり、何かする時に、あらゆる方向から見て100点満点というのは、なかなか、私たちが作ったって、なかなか作れないのですけれども。
ただ、今の農業とか、農山漁村の状況で「待ったなしだね」、という認識からするとどうかとか、あるいは、政策手段として果たして本当に機能するだろうかとか、そういった実務的、あるいは現在の農業とか、農山漁村の状況に照らして、最も適切な手段であるかどうかということで申し上げたわけで、決して、一から十まで駄目だと申し上げているわけではありません。
記者
逆に、民主党の農政の中で、ここは評価できるなというふうに思われる点とかはございますか。
次官
国会での議論も、今申し上げた法律を巡って議論がされておって、それ以外のところについては、何と言いますか、スローガン的な、数行のコメントがなされているだけですから、その中身については、定かでない点が多いと思うのです。
ですから、その点について評価できるか、評価できないかというのをコメントするのは、難しいと思います。
記者
農地法の関係で、民主党との修正で、役員の一人が従事することとか、いくつか条件がついて、終盤では外資規制みたいな話もあったと思うのですけれども、そういう議論を経て、もともと目指していた姿との違いというか、より緩和するということではなくなったのだと思うのですけれども、その辺については、どういうふうに思ってらっしゃるのですか。
次官
役員の一人が農業に従事するということを書くということは、外形的にいうと、何か範囲がすごく狭くなったように見えるのですが、もともと農業ですから、全員が東京におられて、現場には誰一人いなくて、雇った人だけが、農場へ行くと働いていると、そういう形態というのを期待するとか、そういうことには無理があるのではないかなと思います。
ですから、やっぱり役員の中で、現場にいて、現場を見て、何を作付けるかとか、あるいは何を今、収穫するかとか、今収穫したらどのくらい収入が上がるのかとか、そういうことを確認をするというのは、おそらく企業が参入する場合でも、不可欠だと思うのです。
ですから、そういう点では、ああいう修正をしたからといって実害が出るというふうには、私どもは考えていないのです。
記者
民主党の農政の件なのですけれども、秋までに衆院選があって、仮に政権交代があった場合に、実際に政策を、農水省と、役所と民主党で作ることになると思うのですけれども、そうなった場合、今挙げられた4つの問題点というのは、改善というか、うまく修正すれば機能するようなものになるとお考えですか。
次官
それは、法律をお作りになっていらっしゃる側が、「どこだけは外せない」と、こういうふうにお考えか、あるいは、これは、技術的な問題なので、議論していったら、「君の言う方が、やりやすかろう」とか、「現場の実態に合ってるだろう」というふうに思っていただけるか。
また、我々も説明を子細に聞いた上で、「なるほど、そういう意味だったのですか、それなら、分かります。」と、こう言えるかどうかというのは、かなり実務的に双方が詰めた議論をしないと、分からない点が多いと思うのです。
ただ、何しろ、気持ちとしては、今のままでいいわけないと、何とか変えて、農業、農山漁村を元気にしたいという思いは、一緒のはずでありますので、技術的なことであれば、議論をする中で収束するところは見出していけると思いますが、ただ、やはり、どうしてもそこだけが言われてしまうと、今まで我が省がやってきた農政とはラインが全然違うということになってしまう可能性もありますね。
記者
民主党の関係なのですけれども、民主党の方が政権交代を前提にして省庁の幹部と意見交換するような機会を求めているやに聞いておりますけれども、それについての御所見というのはいかがでしょうか。
次官
今でも、民主党のPT(プロジェクトチーム)とか、部門会議とか、呼ばれれば、我が省の幹部は、当然出かけて議論をさせていただいていますから、何かこと改めて、大上段に振りかぶって、国会の党首討論みたいな、そういうことをやらないと物事が進まないとか、あるいは意見の擦り合わせができないとか、いうことではないと思うのです。
ですから、民主党の方も、最近では非常に頻繁に、そういう議論の場を設営されていまして、我が省の幹部も頻繁に出向いて、こちら側の考えとか、構想とかを申し上げて、ある意味で、どこが違って、どこは実は一緒なのかというようなことは、既にやっていると思いますので、だから、こと改めて、そういう場を設営して、「みんな寄って来い」ということを、わざとやる必要もないのではないかなと思います。
この記者会見の前段となった
6月11日の記者会見
http://www.maff.go.jp/j/press-conf/v_min/090611.html
記者
政権の話が出ましたけれども、民主党の農政みたいな、いろいろ打ち出されていますが、そういったものの、研究なり、勉強なりというのはされているのですか。
次官
今日も国会でやっておられましたけれども、民主党からも法案が、いくつか出されていますし、農政の基本的なあり方について、今日も国会で議論があったと思います。
ですから、当然、法案まで出されているのですから、その法案の内容等については、私たちもしっかり勉強させていただいているということであります。
5月28日の記者会見
http://www.maff.go.jp/j/press-conf/v_min/090528.html
記者
話題が変わるのですけれども、昨日、鳩山代表になって初めての党首討論がありまして、政権担当能力を競い合う議論の場になったかと思うのですが、鳩山代表が掲げる「脱官僚主義」とか、「友愛社会」等について、昨日の党首討論のご感想も含めて、何かご所見があれば・・・。
次官
いろいろテレビや何かでも、いろいろ評論家の方が言われておりますが、昨日の党首討論では、特に農政について具体的な議論はなかったと思いますし、その点では、鳩山代表のお立場というのが、私たちの仕事の分野で明らかになったということはなかったと思います。「脱官僚」とか、抽象的にはいろいろお話がありますけれども、具体的にどうされるのかというのは、これから更に、いろいろな場で明らかにされてこられるのだと思いますけれども、現時点では、特にこういう点がこうなんじゃないか、という具体的な感想とか、そういうものを持ち合わせているわけではありません。
5月18日の記者会見
http://www.maff.go.jp/j/press-conf/v_min/090518.html
記者
16日なのですけれども、民主党で鳩山代表が新たに決まりました。それで、代表が、「霞が関からの脱却」という形で主張されてまして、霞ヶ関を攻撃対象としている節がありますけれども、こういうものをどうでしょう、選挙対策のような一環として受け止めているのか、それとも、霞が関を攻撃対象とされることに対してどう思うのかというのがまず1点と、あと局長級以上の人事については、一年ごとの任期にしたいというか、年ごとに評価するとか、というようなことをおっしゃっていますが、こういう人事制度について、どのように思うのか、2点お願いします。
次官
私が言うと、ちょっと語弊があるかも知れませんが、官僚制度だけが、何か諸悪の根源だと、その官僚制度をどうにかすれば、今、日本の抱えている、我が国の抱えている問題が解消するということのように単純なものではないと思います。
ただ、世の中は変化してきておりますから、官と政の関係、それから、当然、民との関係、それから、国と地方の関係とか、そういった戦後の我が国の枠組みを、今のままでいいのか、どうなのか、ということは、今の自民党政権下でも、様々な角度から、今、検証作業が行われているわけですから、そういった意味では、民主党であれ、自民党であれ、今のこの我が国の、非常に経済的に困難な時期とか、国がたくさん借金を抱えているとか、そういった状況の中で、仕事のやり方をどう変えるべきかというのは、当然議論されることだと思いますので、それについては、やはり、前向きに真摯に受け止めて、議論をしていかなければいけないと思います。
それから、公務員制度についても、これも、現時点でも、いろいろ批判もあり、あるいは、いろいろな各方面から、ご意見もいただいているところです。ですから、いろいろな意見があって、それをいろいろな角度から考えて総合的に何が一番いいのかということを、これも、各界各層の方々からご意見を伺いながら、よりよいものにしていくということだと思いますので、民主党の言われていることを、こうですね、一つの考え方であって、そういう意見もあるということも踏まえながら、制度の仕組みというものを今後考えていく必要はあるのではないかと思います。
5月14日の記者会見
http://www.maff.go.jp/j/press-conf/v_min/090514.html
記者
民主党の代表選がありますけれども、ちょっと直接的ではないにしろ、農政改革をやっている中で政局に入っている中で、今、大臣がやられているような改革への影響なり、民主党の政策そのものにどう影響してくるのか、ちょっと次官の受止めというか、感想を。
次官
民主党の政策に?
記者
民主党は、戸別所得保障を出しているわけですよね。そういったところへの変化あたり、どういうふうに見ていらっしゃるのか。
次官
どうなるのか分かりませんが、お二人の方が立つと、巷間言われていますね。それぞれの方がマニフェストですか、自分がなったら、こうするというのをお出しになると聞いてます。その中で果たして違いが出てくるのかどうか、お二人の方の農政に対する考え方、それについては、我々も注目しています。
ただ、我々としては、そういう政治情勢はあるのですけれども、農政改革というのは待ったなしなので、そこで日和見をしているというわけにはいかないということで、これは、時間の制約もある中で、一生懸命、成案を得るべく努力しなければいかんということだと思います。
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