Sasayama’s Weblog


2008/11/11 Tuesday

ファニーメイ決算ショック

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 08:05:18

2008年11月11日
 
null予測されていたとはいえ、昨日2008年11月10日に、注目のファニーメイ(米連邦住宅抵当公社)が、7―9月決算において289億ドル(2兆8900億円)の最終赤字を出した(前年同期は13億ドルの最終赤字)との決算発表を行ったことで、同公社の年末にかけての資金繰りが、さらに憂慮されている。

加えて、〃り延べ税金資産を214億ドル取り崩したことや、7―9月期計上の貸倒引当金が前年同期の8倍弱の92億ドルに拡大していること、J殕有価証券の評価損などの損失が55億ドルにのぼったこと、などから、年内にも公的資金が注入される可能性がいよいよたかまってきた。

とくに年末にかけてのファニーメイにとっての課題は、…拘債(long-term debt securities )の発行先細りの懸念と、△修譴紡紊錣辰討痢短期債(short-term debt securities )発行または、乗り換えへの過度の依存とそれにともなっての、債券イールドの急上昇、そして、ベンチマーク債とよばれる、流動性を確保するために、ファニーメイが同一銘柄を継続的に発行している債券の継続的な発行が不可能になることへの懸念である。

このうち、9月におけるファニーメイの短期債依存率は、33.7パーセントと、昨年12月時点での29.4パーセントを大きく上回っていた。

これは、特にファニーメイの外国投資家の長期債から短期債へのシフトによるところが多かったものと思われる。

ファニーメイ関係者によれば、この長期債から短期債へのシフト、または、『ロール・オーバー・リスク』(満期到来の債券が期先満期日の債券へ乗り換えられないで、満期日に一斉に流動化されてしまうことによって発生する資金繰りのリスク)は、これから年末にかけて増え続けるであろう、としている。

ファニーメイの短期債の満期が来る分が、ここ、11月と12月にかけて、1400億ドルある。(9月時点では、8444億ドルあった。)

この分が、どうローリング(期先乗り換え-ロールオーバー)されるのか、ここが、関心の焦点となりうる。

すなわち、ことによると、満期償還が集中し、一方、その償還のための一時・大量の資金手当てをファニーメイができないという、リファイナンスリスクが生じる恐れが極めておおきくなっているということである。

同時に、ここにおいて、さらに、短期債への依存が大きくなると、短期債のイールドがますます高まり、ファニーメイの短期リスクは、今まで以上に高まりうる。

では、長期債の需要はと言えば、きわめて、見通しが暗く、10月31日時点で、120億ドルであったが、今後の伸張はまったく見込めないと言う。

これらのことから、流動性を確保しうる毎月のベンチマーク債の発行の中止も懸念されている。

当初の予定では、ベンチマーク債の発行は、11月17日に予定されていたが、この分では、その発行は、中止される可能性が極めて大きいという。

日本にも、農林中金など、大量のファニーメイ債の保有者がいる中で、いよいよ必至となった今後のファニーメイへの公的資金注入など、年末にかけて、目の離せない展開が、どうやら続きそうだ。

それにしても、先に、私のブログ記事『金融恐慌下で巨利を得ているNassim Taleb氏のオプション戦略』で紹介もしたNassim Taleb氏の下記の言葉は、今となってみれば、まさに、現在のファニーメイとその顧客たちのためにあった言葉であったと実感させられる。

「ファニーメイなどのGSEのリスクについてみれば、それは、わずかなシャックリにも反応する大量のダイナマイトの側に座っているようなものにみえる。」
(The government-sponsored institution Fannie Mae, when I look at its risks, seems to be sitting on a barrel of dynamite, vulnerable to the slightest hiccup)
「The Black Swan: Quotes & Warnings that the Imbeciles Chose to Ignore」より

参考
Fannie Mae facing short-term debt refinancing risk

 

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