Sasayama’s Weblog


2009/05/17 Sunday

1968年のH3N2の香港カゼ・パンデミックが、その当時の人間に、H1N1抗体を与えている、との見方

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 08:45:10

2009/05/17(Sun)
 
null1968年の香港カゼのパンデミックは、H3N2であったが、このときにヒトに与えた抗体が、今回の新型インフルエンザウイルスH1N1にも効力を発揮する抗体を与えているのではないか、との謎を、アメリカCDCは、想定しているようである。

このことについては、二年前の私のブログ記事
「H5N1鳥インフルエンザ・ウイルスに対して、H1N1ウイルスのN1部分に対する自然免疫が、効果を発揮しているとの学説」
とも、関係してくるのであるが、ここでは、H1N1ウイルスのN1部分での自然免疫がH5N1ウイルスにたいして、効力を発揮しているとの研究成果であった。

これが、さらに、H3N2ウイルスの自然免疫がH1N1ウイルスにたいして、効力を発揮している、となれば、H3N2→H1N1→H5N1への自然免疫の連鎖が起きている、と、見ることも出来るというわけだが。(cross-reactive N1 NA immunity )

いずれにしても、過去のパンデミックによって得た自然免疫が、HAの差異を越して、N2部分の共有によって、H3にもH1にもH5にも、効力を発揮している、と見たほうがよさそうだ。

今回のH1N1パンデミックにおいて、なぜ低年齢にのみ感染者が多いかは、これで謎解きが出来るはずだが。

このCIDRAPの記事
「Fewer senior swine flu cases may hint at protection」
においては、
なぜ今回のH1N1が若いヒトのみをおそうのか?について触れていて、その理由として
「過去にこれまでその人がどのようなワクチン接種を受けていたかがポイントになる。」として
「メキシコにおける感染者の51パーセントが20歳未満であること、アメリカにおける感染者の58パーセントが18歳未満であること、などから、それより年取ったヒト、特に60歳以上の人には、何らかの免疫体が備わっているのではないか、という推測ができる。」としている。

ちなみに、これまでのパンデミックをみてみると、
1918年はH1N1
1957年から1958年まではH2N2
1968年はH3N2
1976年豚インフルエンザではH1N1
となっている。

今回のH1N1新型インフルエンザ・ウイルスは、これまでの上記のウイルスとは、似ていないものではあるが、なぜか、60歳以上の人は、今回の新型インフルエンザウイルスに対して、抗力を示している。

CDCは、これらのことについて、現在検証中である。

また、今日のワシントン・ポスト紙の記事「Age of Flu Victims Has Big Implications」では、今回の新型インフルエンザの犠牲者の年齢分布が、重要な鍵を握るとしている。

すなわち、1918年のスペイン風邪、1957年のアジアカゼ、1968年の香港カゼ、1977年のソ連型カゼに共通して言えることは、このいずれのときにも、若い世代が、多く罹患していたとしている。

この原因は、このいずれの場合も、ある程度の抗体が作用していたと見ている。

今回の新型インフルエンザにおいても、平均罹患年齢は、15歳であって、罹患者の三分の二が18歳以下であると言うことだ。

今回の新型インフルエンザが若い人にのみ影響している理由として、二つのことがあげられているとしているる

第一は、若い人ほど、その行動範囲が広く、濃厚接触の度合いがおおきい、ということであるる

第二の理由として、幾人かの専門家は、いくつかの仮説をあげている。

New York Medical CollegeのEdwin D. Kilbourne氏の仮説はつぎのとおりだ。

すなわち、いまの若い世代のうち、一定の割合の人たちは、これまで、H1N1との感染の機会がないか、または、H1ワクチンの接種の機会がなかったのではないのか?という仮説である。

今回のインフルエンザ感染の地理的な分布を見ると、著しい差が地理的にみられるが、これは、1968年にパンデミックとなった香港カゼの北米大陸とヨーロッパ大陸との感染度の違いと一致しているという。

このときは、1968年から1969年の冬にかけての第一波で、北米大陸の死亡者数の四分の三が、インフルエンザによるものであったのに対して、1969年から1970年の冬にかけての第二波において、フランスやイギリスでは、それを上回る四分の三以上が、インフルエンザによるものであったとしている。

つまり、この第一波と第二波との間において、ウイルスはH2N2からH3N2にシフトしたと、専門家は、見ているようだ。

このことから、ヨーロッパ人においては、北米人よりも、H2N2への曝露歴は、少なく、最近になって、ヨーロッパ人は、抗体を獲得したと、見ている。

そして、このことが、ヨーロッパ人をして、北米人よりも、「半分新しい(Half-New)H3N2」の到来に対して部分免疫を持っているのではないか、との推測をしている。

一方、第ニ波においては、N2部分の変異によって、ヨーロッパ人は、H3N2への抗体力が低下していたため、北米人よりも、インフルエンザによる死亡率が高くなってしまった、と、見ている。

今回においても、新型インフルエンザH1N1が、第二波において、どのような変異(ウイルスの免疫回避– immune evasion-によるウイルスのH部分またはN部分におけるチェンジ・コート-changes coats-)をするかによって、大陸別の犠牲者の数が、どう変化するのか、が注目されると、このワシントンポストは、結んでいるのだが。

参考

「Serological Profiles after Consecutive Experimental Infections of Pigs with European H1N1, H3N2, and H1N2 Swine Influenza Viruses」

「INVESTIGATION INTO PERPLEXITIES IN THE SERODIAGNOSIS H1N1 SUBTPYE SWINE INFLUENZA VIRUS INFECTIONS」

「Predicting Antigenic Variants of Influenza A/H3N2 Viruses 」

「Immunity to Influenza A Virus in Humans  By Brian Murphy」

「The role of cross-immunity and vaccines on the survival of less fit flu-strains 」

 

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2009/05/16 Saturday

成田でのH1N1を国内感染第一号とみなしていれば、神戸の高校生の検査後回しはなかったのでは?

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 23:23:22

2009/05/16(Sat)
 
成田での感染者発見を水際作戦成功と勝ち誇った関係者には悪いが、今回の兵庫の高校生の場合は、外来診療医から当該検体を早期に採取しておいたのに、発熱外来関係からの検体の検査が優先され、この高校生の検体の検査には、のべ3日の遅れがあったということは、何を意味しているのだろう?

男子生徒を診察した医師から、季節性インフルエンザの疑いがあると検体が届いたのが5月12日だったが、その検体を遺伝子検査にかけたのは、診察した医師から届けられてから3日後だったという。

理由として、同じ日に市の発熱外来からも検体が届き、研究所はそちらを優先したため、男子生徒の検体の検査に取りかかったのは15日午後になったという。
(神戸の医療関係者の話として、「メキシコ、アメリカ、カナダ渡航者以外のインフルエンザ患者の検体は、送っていただいても検査しません。そんなキャパシティはありませんので」と検査機関からことわられたとの話も一部あるようだが。)

もし、成田での感染者発見を、事実上の国内感染者第一号発見とみなし、第二段階到達とみなしておけば、こんなことには、ならなかったのではなかろうか?

医療体制に関するガイドラインによれば、

第一段階:国外もしくは国内において新型インフルエンザ患者が発生したが、当該都道府県内にはまだ患者が発生していない段階

においては、

発熱相談センターの設置をするとともに、

「新型インフルエンザ患者が未発生でも、疑われる患者(当該疾患の可能性を訴え受診を希望する患者を含む)等が多数発生し、入院を必要とする例もあると予想される。このような場合も感染症指定医療機関等が患者を受け入れることになるが、新型インフルエンザが否定された時点で患者を退院もしくは一般病院に転送してよい。」

とある。

また、

第二段階:当該都道府県内に新型インフルエンザ患者が発生し、入院勧告措置に基づいて感染症指定医療機関等で医療が行なわれる段階

においては、

発熱外来の設置をおこなうとともに、

一般病院及び診療所等の対応としては

「新型インフルエンザが疑われる患者は、発熱相談センターを介して感染症指定医療機関等を受診することが期待されるが、直接患者が感染症指定医療機関等以外の病院、及び診療所(以下、受診医療機関)を受診した場合、以下の対応をとる。
○ 受診医療機関は、患者が「要観察例」に該当すると判断した場合、直ちに最寄りの保健所に連絡する。
○ 受診医療機関は、患者に新型インフルエンザ検査を実施することができる感染症指定医療機関等への転送について、保健所に相談する。
○ 受診医療機関は、新型インフルエンザ検査が検査機関において約半日以上かかることから、あらかじめ患者に対し、感染症指定医療機関への任意入院(新型インフルエンザの検査結果が出るまでは、任意の扱いとなる)を勧奨する。その場合、病院の他の病室等へ新型インフルエンザウイルスが流出しないような構造設備を持つ病床を使用する」

とある。

また、発熱外来の設置については

「○ 発熱外来は、新型インフルエンザの患者とそれ以外の患者とを振り分けることで両者の接触を最小限にし、感染拡大の防止を図るとともに、新型インフルエンザの診療を効率化し混乱を最小限にすることを目的とする。」

とある。

こうしてみると、これらのマニュアルの上では、あたかも、旧型インフルエンザと新型インフルエンザとが、発熱相談センターと発熱外来の設置によって、整然と患者振り分けが出来ると想定していたのであるが、実際は、今回の神戸の高校生のように、渡航歴がないがために、この旧型・新型のふるいが裏目に出て、かえって、検査の実施が後回しにされてしまったというわけだ。

もし、成田でのH1N1発見段階を第二段階とみなしていれば、このようなことはなかったのではないのか、とも、いいたくなる。

つまりは、「水際作戦には限界があり、不顕性感染者の入国の可能性は大いにある、との前提に立った、リスク・ミチゲーション戦略」とはなっていなかった、ということだ。

言葉を変えていえば、妙な水際作戦成功の功名取りが、結果としては、不顕性感染者の二次感染拡大を助けてしまっていた、とも、いえるのではなかろうか?

参考
「清浄国神話に毒された「『国内で患者が発生した場合』には当たりません」総理コメント」
「今回のH1N1は、通常の季節性インフルエンザと同様の対応をすべし」

 

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2009/05/15 Friday

これはびっくり。鳩山さんの「くれるんだからしょうがないでしょ」発言

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 06:56:37

2009年5月15日
 
null昨晩の10ch「報道ステーション」で、古館氏が、西松-小沢献金問題にからんで、明日にでも、新民主党代表に選出されそうな鳩山由紀夫氏に、その説明責任を問うたところ、次のような答えがかえってきたのには、びっくりした。

「相手がくれるんですから、しょうがないでしょう。」

(正確には、下記のとおり

古館
「ルールにのっとってるんだけど、なんで、ゼネコンからそんなもらうんですか?っていう、もっと根源的なことを知りたいわけですから–」
鳩山
「それは、もらえるからもらっているだけだろうと思いますけど。ただ、額とすれば—」
古館
「そんな、もらえるからもらっているだけ、なんて、いいんですか?そんなことで-」

この報道ステーションのビデオ(mp4のファイルです。マウス右クリックで開くか保存)の21分11秒くらいからのところ)

ええっ? である。

この論理でいくと、被献金先は、何でもあり、ってことになってしまう。

いくらなんでも、それはないでしょう?

鳩山さん。

ひょっとして、鳩山さんのいう「愛のある政治」「友愛の政治」ってのは、「自分を許す」「身内を許す」政治って意味なの?

そもそも、友愛の政治とは、ユニテリアン精神なりユニテリアン主義に支えられたものであるべきで、その真髄は、正義と不正義との間に寛容というバッファーを設けることは是としても、寛容が不正義をはびこらせることにまでは、いたらせないはずなのだが。

それにしても、Unitarian vs Injustice の対立軸/擁護軸は、皮肉で面白い。

「不正義の犠牲者でないものにとっては、不正義を見つけることは難しい。とくに、その不正義が、今日の世界にとって、とらえにくいものである場合には–」(Finding the injustice can be hard for people who are not victims of injustice, especially when that injustice is subtle in today’s world.)
「Unitarians - Social Justice」より 

 

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2009/05/14 Thursday

気になるアメリカの養豚地帯でのH1N1感染拡大

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 09:20:46

2009/05/14(Thu)
 
Wisconsinは、例の1998年に、人・豚・鳥の三種類の宿主を持つ豚インフルエンザ・ウイルス(Triple reassortant swine influenza viruses )が、発見されているところだ。

このときのウイルスは、A/Wisconsin/87/2005 H1N1 であった。

水曜日現在のウィスコンシンの感染者は、508人、前日は496人であった。

州で感染者がもっとも多いのが、イリノイ州で、水曜日現在555人となっており、この一週間で倍増となっている。

これらの州は、養豚経営の盛んなベルト地帯で、今回の新型インフルエンザの遺伝子配列に、1998年にノースカロライナ、テキサス、ミネソタ、アイオワの4州で発見されたH3N2合併結合変異ウイルス(A/Swine/North Carolina/35922/98は、豚とヒトとの合併結合変異ウイルス、 A/Swine/Texas/4199-2/98とA/Swine/Minnesota/9088-2/98とA/Swine/Iowa/8548-1/98の三つは、豚とヒトと鳥との合併結合変異ウイルス)との相同性がみられたとのコロンビア大学からの報告がされているのが、なんとも気になるところなのだが。

このサイト「Swine flu scare puts spotlight on factory farms」では、アメリカの養豚地帯ウィスコンシンの不安を次のように伝えている。

水曜日のProMED において、今回のH1N1ウイルスの起源を、1998年のノースカロライナのハイブリッドにあるとみて、トレースを始めた、との記事や、同日のAP電で、ウィスコンシンで豚インフルエンザがみっかった、などの記事で、養豚地帯に底知れぬ恐怖が広がりつつあるのだという。

ウィスコンシンには、200あまりの養豚工場があり、特にCAFOでは畜産が環境に与える負荷単位ともいうべきanimal units単位換算では、千以上に相当する家畜の糞尿処理施設をもつという。

これらは、牛700 豚2,500 七面鳥55,000 の処理量に該当するという。

ウィスコンシンの養豚関係者は、今回のことによって、消費者の豚肉への需要が低下してしまうのではないか、と、不安がっているという。

現に豚肉価格は、このところ、低下を続けているという。

これらの養豚業への懸念はいまに始まったことではないという。

昨年4月末に、「The Pew Commission on Industrial Farm Animal Production 」(PCIFAP)が出した報告書「 Putting Meat on The Table: Industrial Farm Animal Production in America 」では、「豚の大集団におけるウイルスの再生産が、突然変異や遺伝子再集合によって、ヒト→ヒト感染の可能性が強い新しいウイルスを生み出す機会を増やしている。」との指摘をしているという。
参考「Pew Commission Says Industrial Scale Farm Animal Production Poses “Unacceptable” Risks to Public Health, Environment」

また、この報告書では、「養豚場における抗生物質の多用が、ブドウ球菌(Staph)の薬剤耐性を生みだし、また、処理水の周辺への浸透が、O-157(E-Coli)などの感染を引き起こしているという。

2003年には、「the American Public Health Association」が、同様の理由で、養豚工場一時操業休止を勧告したという。

ウィスコンシンの住民からは、長い間、苦情が寄せられているが、その苦情のおもなものは、地下水の汚染、糞尿の山の処理、呼吸困難につながる、におい、や、バクテリアの飛翔等についてのものであったという。

しかし、これらに対しての養豚工場の関係者からの回答は、いつも、「当方としては、安全に操業している」との回答のみであったという。

また、これらの工場への外部からの立ち入りは、厳重に制限されているという。

なお、現在のウィスコンシンでの豚の生産高は、全米の38パーセントに当たるという。

その他では、アイオワ、ミネソタ、イリノイ、インディアナ、が、全米トップ5以内の豚生産州であるという。

5月11日現在のアメリカの州別H1N1感染者数一覧は下記のとおり(◎印は、養豚地帯州)

イリノイ487.◎
ウィスコンシン384.◎
カリフォルニア191.
ニューヨーク190.
アリゾナ182
テキサス179.◎
ミシガン130.◎
ワシントン128.
マサチューセッツ88.
ウタ63.
テネシー54.◎
フロリダ54.
デラウエア44.
アイオワ43.◎
コロラド39.
インディアナ39.◎
ソースカロライナ32.◎
ニューメキシコ30.
コネチカット24.
メリーランド23.
カンサス18.◎
オレゴン17.
バージニア16.◎
ミズーリ14.◎
オクラハマ14.
ネブラスカ13.◎
ノースカロライナ11.◎
ケンタッキー10.◎
ペンシルバニア10.
ルイジアナ9.
ネバダ9.
ミネソタ7.◎
ニュージャージー7.
ロードアイランド7.
オハイオ6.◎
ハワイ6.
アラバマ4.◎
ワシントンDC4.
ニューハンプシャー4.
メイン4.
ジョージア3. ◎
ソースダコダ1.◎
バーモント1.
アイダホ1.

合計2600

なお、感染者ゼロの州は
Alaska, Arkansas◎, Mississippi, Montana, North Dakota, West Virginia, and Wyoming
である。

なお、アメリカの養豚地帯は下記の州である。

北部:
Illinois,
Indiana,
Iowa,
Kansas,
Michigan,
Minnesota,
Missouri,
Nebraska,
Ohio,
South Dakota
Wisconsin

南部:
Alabama,
Arkansas,
Georgia,
Kentucky,
North Carolina,
South Carolina,
Tennessee,
Texas
Virginia

地図はこのサイト
「Commodity Costs and Returns: Methods」
ご参照

null.

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.

参考
「Update influenza A (H1N1) Regional report, Vol. 6, No. 27」
At 555, Illinois has highest number of H1N1 flu cases in US

Wisconsin Has 508 Confirmed Flu Cases

 

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2009/05/11 Monday

今回のH1N1は、通常の季節性インフルエンザと同様の対応をすべし

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 10:12:13

2009/05/11(Mon)
 
そもそもの日本における今回の新型インフルエンザ体制のボタンの掛け違いは、

�ー綟農�であるにもかかわらずH5の強毒性インフルエンザウイルスにおける体制をそのまま、敷いてしまったこと、
参考
「けっして「新型」ではなかった、日本政府の言う、今回の「H1N1新型インフルエンザ・ウイルス」」

��WHOのフェーズ警告を、地域的な広がりのものとして限定的に解釈することなしに、政府自身が、行動計画にもとづいて、H5警戒体制そのままに突入してしまったこと
参考
「インフルエンザ対応におけるWHOのフェーズ段階とアメリカの対応段階との違い」
(注-新しい情報として、WHOは、今回の反省のうえにたってか、(1)健康被害の大きさ(2)社会的インパクトの強さという二つの指標にたった、フェーズにかわるカテゴリー概念の導入を検討中との話もあるようだが。)

などがあげられる。

このようなボタンの掛け違いが、舛添厚生労働大臣のいきり立ったフライング記者会見につながったり、麻生総理や舛添厚生労働大臣の「本件感染は、我が国で確認されたものですが、空港における検疫の段階で対処したものであり、(政府の)新型インフルエンザ対策本部で決定した『基本的対処方針』の『国内で患者が発生した場合』には当たりません」等という現体制がはらむ矛盾を糊塗するような、苦しい言い訳コメントにもつながっているのだ。

いま、こうして、「感染者がいること自体は、なんらの不思議がない事態」、そして「不顕性感染伝播の事態」になっている以上は、今回のH1N1を通常の季節的インフルエンザとみなした、体制の見直しが必要なのではなかろうか。

つまり、「感染症におけるリスク・ミチゲーション戦略」(strategies for mitigating pandemic influenza)にもとずいた体制への見直しである。

このことこそが、診療拒否の事態にもいたらせしめた医療機関や医療スタッフへの負担軽減にもつながり、また、大艦巨砲主義的な現状の感染予防への負担から逃れえ、分散型感染予防対策の試行によって、実効ある感染予防の成果をえることができるものとおもわれる。

現場にいる医療関係者の実態に基づいた提言として、
「多数の患者を入院させ、個室に隔離するというのは、施設の面でもスタッフの面でも非常に困難であり、また、疑い患者も含めて、体育館のようなところに多数の感染者を一時に収容することも、非現実的である。
それよりも、可能な限り、それぞれの自宅に待機させておく方が医療スタッフへの負担軽減、感染予防を考えれば、現実的なのではないのか?」
という現場に即した提案があるが、これらには、傾聴に値するものがある。

QLife調査によれば、新型インフルエンザ(H1N1)に対する今回の政府・厚生労働省の対応を、内科医の4割が”過剰反応”と評価しているという。
参考
「新型インフルエンザ、内科医の4割が「政府の対応は”過剰”」 - QLife調査」

いま、これよりも、警戒すべきは、変異したH3N2のこの秋以降の季節性インフルエンザシーズンにおける広がりである。
参考
「今回の新型インフルエンザにはもうひとつの影の主役がいるのでは?との見方」

これは、現在のワクチン推奨株(A/Brisbane/10/2007 )では、対処しきれないものとなりつつあるようなのだが、もっと、この点での先取りした対策のほうが、いま、必要な気がしている。

 

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2009/05/10 Sunday

政治家ブログは、他愛なくていいのか?

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 09:34:26

2009/05/10(Sun)
 
ある時から、某政治家のブログを毎日ウォッチしている。

というか、このブログ、毎日更新することのみを是としているようなので、毎日の排便のごとく、それこそ、他愛ない記事を毎日排出しているからである。

その他愛なさが、いつ変質するかをこれまで待っていたのだが、相変わらず、自分の好きな歌手の話題だとか、自分が最近買った絵画の話だとか、身内の自慢話だとか、延々と、続いているのに、オヴァ鹿な私が、その排便を覗くがごとく、Exitせずに、ウォッチしている、という構図なのである。

一体、政治家のブログは、このように他愛なくて、いいのか?
義憤・正義感・公共心のまったく感じられない政治家ブログを、鍵なしで見せつけられる有権者はたまったものではない、
などなど—
なんて悲憤慷慨もたまには沸いてくるのだが、こればっかりは、毎日、文章の排出に力んでいる便秘気味の筆者の姿を、Exitしないで、ブログのウォッチによって付き合っている、わたくしめが、ひとえに悪いのだ。

ということで、今日限りで、このような悪趣味は、きっぱり辞めることにしよう。

「男子、三日あわざれば刮目してみるべし。(士別三日,即更刮目相待) 政治家のブログ、三日見ざれば、刮目して読むべし。」なんてことには、おそらくなるまいでしょうから—

 

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2009/05/09 Saturday

清浄国神話に毒された「『国内で患者が発生した場合』には当たりません」総理コメント

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 10:54:07

2009/05/09(Sat) 09:16
 
なんとも、珍妙なコメントを、麻生総理はしたものである。

麻生首相は9日朝、カナダから米国経由で成田空港に帰国した日本人が新型インフルエンザに感染していたことを受けて「『国内で患者が発生した場合』には当たりません」とする談話を発表したというのだが。

すなわち、

「本件感染は、我が国で確認されたものですが、空港における検疫の段階で対処したものであり、(政府の)新型インフルエンザ対策本部で決定した『基本的対処方針』の『国内で患者が発生した場合』には当たりません」

とのことである。

このコメントになんの意味があるのだろう?

以下の参考に見るように、『国内で患者が発生した場合』にあたろうがあたるまいが、守るべき対処方針に差が出るはずはないのである。

この総理発言にも、微妙な日本特有の「清浄国神話」の一端が図らずも現れたと見るのは、私だけであろうか?

こんなお医者さんのブログ「内科開業医のお勉強日記」
「新型インフルエンザ検疫成功と報じる馬鹿 不顕性感染伝播に関して何も分かってないのに・・・ 」
がありましたが、これには、納得。

国内感染については、正直、ようやく、といった感じだ。

潜伏期間中に検疫をすり抜けてしまう、ワンショットの水際作戦というものが、いかに無力なものだったのか、が、わかっただけでも、日本にとってはいい教訓なのかもしれない。

日本の対策としては、「感染者が出るのは当たり前」「不顕性感染者がすでに国内に潜在しているのは当たり前」、といった認識からスタートして、では、なにを優先すべきなのか、といった、タスク・フォースの見直しなり優先順位の見直しなり、ミチゲーション的対策を、この際、H5対応も含め、考えなおしたほうがいいのではないのだろうか?

舛添厚生労働大臣のハアハア記者会見は、もう、いらない。

参考

『基本的対処方針』の『国内で患者が発生した場合』

五.国内で患者が発生した場合には、ウイルスの特徴や感染拡大の恐れに応じて、四に加え、弾力的、機動的に以下の措置を講ずる。
(一)積極的疫学調査の徹底
(二)患者や濃厚接触者が活動した地域等における感染拡大防止措置の徹底
○ 外出にあたってのマスク着用、うがい、手洗い、咳エチケットの徹底等の呼びかけ
○ 不要不急の外出自粛の要請
○ 時差出勤や自転車・徒歩等による通勤の要請
○ 集会、スポーツ大会等の開催自粛の要請
○ 必要に応じ、学校・保育施設等の臨時休業の要請
○ 事業者に対し不要不急の事業の縮小の要請
(三)抗インフルエンザウイルス薬等の円滑な流通と適切な使用
(四)医療従事者や初動対処要員等の保護

なお、今月5月1日における対処方針の改定では、国内で患者が発生した場合の措置として、不要不急の外出自粛の要請や学校の臨時休校の要請などを挙げ、同時に、「弾力的、機動的に対応する」とし、感染が確認された段階で市町村などと協議したうえで、地域を限定することも含め、必要な措置に限って実施する方針を示した。

 

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清浄国神話に毒された「『国内で患者が発生した場合』には当たりません」総理コメント

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 10:53:03

2009/05/09(Sat) 09:16

なんとも、珍妙なコメントを、麻生総理はしたものである。

麻生首相は9日朝、カナダから米国経由で成田空港に帰国した日本人が新型インフルエンザに感染していたことを受けて「『国内で患者が発生した場合』には当たりません」とする談話を発表したというのだが。

すなわち、

「本件感染は、我が国で確認されたものですが、空港における検疫の段階で対処したものであり、(政府の)新型インフルエンザ対策本部で決定した『基本的対処方針』の『国内で患者が発生した場合』には当たりません」

とのことである。

このコメントになんの意味があるのだろう?

以下の参考に見るように、『国内で患者が発生した場合』にあたろうがあたるまいが、守るべき対処方針に差が出るはずはないのである。

この総理発言にも、微妙な日本特有の「清浄国神話」の一端が図らずも現れたと見るのは、私だけであろうか?

こんなお医者さんのブログ「内科開業医のお勉強日記」
「新型インフルエンザ検疫成功と報じる馬鹿 不顕性感染伝播に関して何も分かってないのに・・・ 」
がありましたが、これには、納得。

国内感染については、正直、ようやく、といった感じだ。

潜伏期間中に検疫をすり抜けてしまう、ワンショットの水際作戦というものが、いかに無力なものだったのか、が、わかっただけでも、日本にとってはいい教訓なのかもしれない。

日本の対策としては、「感染者が出るのは当たり前」、といったところからスタートして、では、なにを優先すべきなのか、といった、タスク・フォースの見直しなり優先順位の見直しを、この際、H5対応も含め、考えなおしたほうがいいのではないのだろうか?

舛添厚生労働大臣のハアハア記者会見は、もう、いらない。

参考

『基本的対処方針』の『国内で患者が発生した場合』

五.国内で患者が発生した場合には、ウイルスの特徴や感染拡大の恐れに応じて、四に加え、弾力的、機動的に以下の措置を講ずる。
(一)積極的疫学調査の徹底
(二)患者や濃厚接触者が活動した地域等における感染拡大防止措置の徹底
○ 外出にあたってのマスク着用、うがい、手洗い、咳エチケットの徹底等の呼びかけ
○ 不要不急の外出自粛の要請
○ 時差出勤や自転車・徒歩等による通勤の要請
○ 集会、スポーツ大会等の開催自粛の要請
○ 必要に応じ、学校・保育施設等の臨時休業の要請
○ 事業者に対し不要不急の事業の縮小の要請
(三)抗インフルエンザウイルス薬等の円滑な流通と適切な使用
(四)医療従事者や初動対処要員等の保護

なお、今月5月1日における対処方針の改定では、国内で患者が発生した場合の措置として、不要不急の外出自粛の要請や学校の臨時休校の要請などを挙げ、同時に、「弾力的、機動的に対応する」とし、感染が確認された段階で市町村などと協議したうえで、地域を限定することも含め、必要な措置に限って実施する方針を示した。

清浄国神話に毒された「『国内で患者が発生した場合』には当たりません」総理コメント

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 10:51:41

2009/05/09(Sat) 09:16

なんとも、珍妙なコメントを、麻生総理はしたものである。

麻生首相は9日朝、カナダから米国経由で成田空港に帰国した日本人が新型インフルエンザに感染していたことを受けて「『国内で患者が発生した場合』には当たりません」とする談話を発表したというのだが。

すなわち、

「本件感染は、我が国で確認されたものですが、空港における検疫の段階で対処したものであり、(政府の)新型インフルエンザ対策本部で決定した『基本的対処方針』の『国内で患者が発生した場合』には当たりません」

とのことである。

このコメントになんの意味があるのだろう?

以下の参考に見るように、『国内で患者が発生した場合』にあたろうがあたるまいが、守るべき対処方針に差が出るはずはないのである。

この総理発言にも、微妙な日本特有の「清浄国神話」の一端が図らずも現れたと見るのは、私だけであろうか?

こんなお医者さんのブログ「内科開業医のお勉強日記」
「新型インフルエンザ検疫成功と報じる馬鹿 不顕性感染伝播に関して何も分かってないのに・・・ 」
がありましたが、これには、納得。

参考

『基本的対処方針』の『国内で患者が発生した場合』

五.国内で患者が発生した場合には、ウイルスの特徴や感染拡大の恐れに応じて、四に加え、弾力的、機動的に以下の措置を講ずる。
(一)積極的疫学調査の徹底
(二)患者や濃厚接触者が活動した地域等における感染拡大防止措置の徹底
○ 外出にあたってのマスク着用、うがい、手洗い、咳エチケットの徹底等の呼びかけ
○ 不要不急の外出自粛の要請
○ 時差出勤や自転車・徒歩等による通勤の要請
○ 集会、スポーツ大会等の開催自粛の要請
○ 必要に応じ、学校・保育施設等の臨時休業の要請
○ 事業者に対し不要不急の事業の縮小の要請
(三)抗インフルエンザウイルス薬等の円滑な流通と適切な使用
(四)医療従事者や初動対処要員等の保護

なお、今月5月1日における対処方針の改定では、国内で患者が発生した場合の措置として、不要不急の外出自粛の要請や学校の臨時休校の要請などを挙げ、同時に、「弾力的、機動的に対応する」とし、感染が確認された段階で市町村などと協議したうえで、地域を限定することも含め、必要な措置に限って実施する方針を示した。

けっして「新型」ではなかった、日本政府の言う、今回の「H1N1新型インフルエンザ・ウイルス」

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 08:24:08

2009/05/09(Sat)
 
今回の新型インフルエンザが発生してまもなくの2009/04/26 の私のブログ記事
「肝心のポイントがまだわかっていないメキシコ・カリフォルニアのH1N1豚インフルエンザ問題」
で、
「今回の問題のポイントは、今回発見のH1N1が人・豚・鳥などの三種類の宿主を持つ豚インフルエンザ・ウイルス(Triple reassortant swine influenza viruses )なのかどうか?が最大のポイントである」
としたが、
その後2009年5月3日のブログ記事
「新型インフルエンザについてのコロンビア大学などの予備的分析結果について」
に書いたように、
「今回のH1N1は、北米の豚インフルエンザウイルスとヨーロッパ/アジアのインフルエンザウイルスとによるものであり、
このうち北米の豚インフルエンザウイルスは、1998年に北米でみつかっている新しいH1N1であって、
これは、H1N2とH3N2との二つのウイルスからなる合併結合変異ウイルス(reassortant virus)であり、
特記すべきは、その合併結合変異ウイルスを構成する片方のH3N2は、1998年に北米のテキサス、ミネソタ、アイオワで見つかっているもので、こちらのほうは、ヒトと豚と鳥の、三つの宿主から異なる核酸を得る、トリプルの合併結合変異ウイルス(Triple reassortant swine influenza viruses )である。」
ということがわかってきた。

このことについて、さらにThe New England Journal of Medicineの2009年5月7日号記事
「Triple-Reassortant Swine Influenza A (H1) in Humans in the United States 2005-2009,」
V. Shinde and Others
では、今回みつかったヒトと豚と鳥の、三つの宿主から異なる核酸を得る、トリプルの合併結合変異ウイルス(Triple reassortant swine influenza viruses )は、何も目新しいものではなく、
2005年12月以来、11症例アメリカで見つかっているものだ、としている。

その最初のTriple reassortant swine influenza viruses の例として挙げられているのが、私のブログ記事「肝心のポイントがまだわかっていないメキシコ・カリフォルニアのH1N1豚インフルエンザ問題」
で例としてあげている、2005年12月7日に、ウィスコンシンの17歳の少年が呼吸器疾患となり、その原因がH1N1であったケースである。

そして、2007年6月には、さらに1例が発見された。

これらの症例を含め、2005年12月から2009年2月までの間に、11症例が見つかり、そのほかに最近時のケースでは、調査中とのことである。

このCDCの論文では、この11のケースについて、詳細な分析を試みている。

��11患者の平均年齢は、10歳である。最低16ヶ月最高48才で、8人が18歳以下であった。
��豚への曝露歴は、11人中9人であり、そのうち、直接豚に触ったものは、5人である
��潜伏期間は、3日から9日である
�ぞ評�としては、90パーセントのひとが発熱、100パーセントのひとが咳き、60パーセントのひとが、頭痛、30パーセントのひとが下痢となっている。
�ト�症時期は患者1.2.3は、2007年以前、患者4-11は、2007年
�Υ擬�1は、ウィスコンシン、患者2は、不明、患者3は、アイオワ 患者4と患者5は、オハイオであり、この二人は、父親と娘との関係である。。
��当初、患者7をのぞいては、インフルエンザAであるが、サブタイプではH1N1か H3N2か、判然としないとの診断を受けた。
患者7は、A型H1N2との診断を受けた
�┫擬�11人中、6人が男であった。
��季節的な発見時期は、8月が1人、10月が2人、11月が2人、12月が1人、1月が2人、2月が1人であった。
��豚への曝露の場所は、養豚場が3人、農業祭が4人、生体市場が1人、と畜場が1人、なっている。
��11人中8人が、豚に病気の症状があったとし、11人中5人が豚に触ったとし、3人は、豚に1.8メートル以内に近づいたが豚に触ったかどうかについては記憶がないとし、1人は、農業祭にはいったが、豚の展示場には行かなかった、としている。
��入院したのは、患者3.6.7.9であった。このうち患者3は、4歳の子供、患者7は、16歳である
患者6と9の病状は、シビアであった。
患者6は、48歳、患者9は、26歳であった。
��すべての患者に対して、タミフル投与がされた。
このうち、患者5は、発症後、一日以内、患者4は、発症後3日以内投与であった。
��確定診断の結果は、11人の患者のうち10人は、H1N1、1人は、H1N2であった。
以上
 

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