2005/06/10 Friday
2005/06/10(Fri)
昨日、ミネソタ大学で行われた牛肉に関する公開のラウンドテーブル・ディスカッションの模様は次のとおりであった。
ジョハンズUSDA農務長官は、「カナダからの生体牛の輸入がなければ、アメリカの消費者たちは、他の蛋白資源に移行してしまう。」と、危機感を持ってうったえた。
ジョハンズ農務長官の基調スピーチ全文は、このサイト
http://www.usda.gov/wps/portal/!ut/p/_s.7_0_A/7_0_1OB?contentidonly=true&contentid=2005/06/0201.xml
に掲載。
なお、パネリストには、カナダ関係者はいなかった。
中でも、特筆すべきは、ジョハンズ農務長官自ら、日本や韓国などの輸出国と、カナダとのダブルスタンダードぶりを認めたくだりだ。
このことについては、日本のマスコミは、まったく取り上げていない。
USDA長官自らダブルスタンダードを恥じているのに、なぜ、日本の食品安全委員会は、この点を無視するのだろうか、わからない。
つまり、アメリカ・カナダの牛肉輸入問題が解決しない限りは、アメリカの牛肉輸入問題自体を、日本は論じることはできないはずなのだが。
以下に概略する。
「もし、われわれが、カナダでの取り扱いと同様の標準を日本に適用しない限り、日本に対して、科学にもとずいて意思決定したと主張することは、むづかしい。
われわれは、日本に対して、アメリカの牛肉は、安全であるといっており、日本が輸入再開をしようとしないことに、いらだっている。
しかし、われわれは、まだ、カナダとの生体牛の輸入再開をしていないのである。
このダブルスタンダードが、われわれを傷つけ、それ以上に、日本と韓国の牛肉市場を失わせているのである。」
It is difficult to insist that Japan make decisions based on science when we are not applying the same standards to our treatment of Canada.
We tell Japan our beef is safe, which it is, and we become impatient when they won’t open their borders.
Yet, we have not opened our borders to Canadian beef.
The double standard is hurting us and in more than the lost Japanese and Korean markets.
また、R-CALFの Bill Bullard氏は、「アメリカの牛肉に関するリスク・ミチゲーションには、欠陥があり、不適当である。」とした。
ラウンドテーブル・ディスカッションへの出席者は、下記のとおり
1.American Farm Bureau Federation, 2.American Meat Institute,3. National Association of State Departments of Agriculture, 4.National Cattlemen’s Beef Association, 5.National Farmers Union, 6.National Meat Association, 7.National Milk Producers, 8.National Renderers Association, 9.Ranchers-Cattlemen Action Legal Fund United Stockgrowers of America (R-CALF USA) 、10.the World Organization for Animal Health (OIE)
http://www.allamericanpatriots.com/m-news+article+storyid-11311-PHPSESSID-39c5dca4383eff616b738021efbe9dbb.html
http://www.casperstartribune.net/articles/2005/06/09/news/regional/61874ad93f4ecb528725701b007dab83.txt
参照
当日の他の出席者の発言は、このサイト
http://www.usda.gov/wps
/portal/!ut/p/_s.7_0_A/7_0_1OB?contentidonly=true&contentid=
webcast_bse.xml
から見られる。
実況ビデオは、サイトmms://151.121.2.21/content/secy/secy060905a.wmvをクリックしてください。
日本のリスコミよりは、かなり洗練されていますね。
http://www.usda.gov/wps/portal/!ut/p/_s.7_0_A/7_0_1OB?contentidonly=true&contentid=2005/06/0201.xml
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2005/06/07 Tuesday
2005/06/07(Tue)
今回の20頭目のBSE発生の北海道の鹿追町は、14頭目のBSE発生地でもある。
しかも、この二つの牛の生年月日は、14頭目が平成12年10月、20頭目が平成12年8月と、ほぼ一致している。
出生コホートからすれば、時間的にも、場所的にも、これほど一致している例は、これまで無かった。
しかも、これだけにとどまらない。
17頭目のBSEは、鹿追町と隣り合わせの音更町で、出生年月日は、おなじ平成12年9月なのである。
つまり、北海道河東郡内で、平成12年の8月9月10月に生まれた牛が、いずれもBSEにかかっているということなのである。
しかも、まだ、給与飼料の明細がわかっていない20例目をのぞく、14頭目と17頭目の共通する飼料は、「ミルフードAスーパー」であった。(追記 2005/06/21 20例目にも、「ミルフードAスーパー」が使われていたことが判明した。)
これは、何が原因なのか?
このことを、どうして、国もマスコミも問題にしないのか?
参考 14頭目の鹿追町BSEの飼料給与状況
患畜が1歳になるまでに給与された飼料は、自家産の乾牧草及びサイレージのほか、下表の配合飼料5銘柄、単体飼料7銘柄及び補助飼料4銘柄が確認された。
販売元 ホクレン
商品名
ミルフードAスーパー(ほ乳期子牛育成用代用乳用配合飼料製造 (株)科学飼料研究所高崎工場)
新若牛リード24(若齢牛育成用配合飼料 製造 ホクレンくみあい飼料(株)帯広工場)
ニューコンポ75、ニューディアー20、フォワード20(乳用牛飼育用配合飼料 製造 ホクレンくみあい飼料(株) 帯広工場)
動物用医薬品使用状況:患畜には、鉱塩・ワクチン等の10品目が投与されていた。
http://www.d1.dion.ne.jp/~ckahongs/10BSEkaho16.htm
http://www.d1.dion.ne.jp/~ckahongs/10BSEkaho.htm参照
参考 17頭目の音更町BSEの飼料給与状況
ミルフードAスーパー、ニューリード20、スーパーリンカル12、キングソルト25
http://www.maff.go.jp/www/press/cont2/20050422press_3c.pdf 参照
これまでのBSEで「ミルフードAスーパー」(1995年以前の商品名は、「ミルフードAスペシャル」)が使われていた例は、1.2.3.4.6.7.11.14.15.16.17例
以下19例目と20例目はまだ不明(追記 2005/06/21 19例目、20例目にも、「ミルフードAスーパー」が使われていたことが判明した。)
http://www.maff.go.jp/soshiki/seisan/eisei/bse/ekigaku.pdf
http://www.mhlw.go.jp/topics/0103/tp0308-1.html#22q2
http://www.maff.go.jp/soshiki/seisan/eisei/bse/bse_j.htm#3参照
追記 2005/06/21 BSE第20例目の給与飼料
鹿追町で発生のBSE第20例目の牛への給与飼料が判明した。
1.�蟆奮愡�料研究所 ミルフードAスーパー
2.苫小牧飼料�蠧兢�牧工場 マンナクラブ
3.ホクレンくみあい飼料�蠡唸�工場 新若牛リード24
4.ホクレンくみあい飼料�蠡唸�工場 ニューリード16
以上
なお、第19例目に対しても、�蟆奮愡�料研究所 ミルフードAスーパー が給与されていた。
参考 ミルフードAスーパーの成分(原材料・添加物)
脱脂粉乳、濃縮ホエーたん白、血しょうたん白(豚由来)、フィッシュソリュブル吸着飼料、乾燥ホエー、カゼイン、動物性油脂、ぶどう糖、植物性ガム物質、フラクトオリゴ糖シロップ、食塩、トヨイ菌、飼料用酵母、発酵乳粉末、卵白粉末、コーンシロップ、ケイ酸、酸化アルミウム
http://www.jaccnet.zennoh.or.jp/i1.nsf/0/f230e74e84b1868149256c31001de875?OpenDocument
参考 「改めて、日本のBSEの原因を考える」http://www.sasayama.or.jp/wordpress/index.php?p=161もご参照
参考 BSE疫学検討チーム報告書
http://www.maff.go.jp/soshiki/seisan/eisei/bse/ekigaku.pdf
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288
2005/06/05 Sunday
2005/06/05
今回のOIE基準の改定で、骨なし牛肉の輸入の解釈について、日米の解釈が分かれているという。
http://www.forth.go.jp/hpro/bin/hb2141.cgi?key=20050529-0020に基づけば、新OIE基準のここの部分は、こう書かれている。
The OIE incorporated deboned skeletal muscle meat
into the list of commodities that can be safely traded regardless of the BSE status of countries.
「OIEは、貿易相手国のBSEの状態にかかわらず、安全に貿易が出来る商品のリストに、骨なしの骨格筋肉を組み込んだ。」
中略
-Cattle must have been subjected to an ante and post mortem inspection and
cannot include suspect or positive BSE cases;
「牛は、生前・死後の検査を受けなければならず、また、BSE検査で陽性・擬陽性のケースは含んではいけない。」
中略
This means that any country, regardless of its BSE status, should be allowed to trade red meat as long as it can meet the conditions above, something
that was not possible under the rules of the previous OIE Terrestrial Animal Health Code.
「このことは、いかなる国も、BSEの状態如何にかかわらず、以上の条件に適合する限りは、以前のOIE基準のもとでは、不可能であった赤肉の貿易をすることが可能になったことを意味するものである。」
また、OIEからの新基準についての非公式発表資料http://www.oie.int/downld/SC/2005/bse_2005.pdfでは、次のように記載されている。
g) deboned skeletal muscle meat (excluding mechanically separated meat) from cattle 30 months of age or less, which were not subjected to a stunning process, prior to slaughter, with a device injecting compressed air or gas into the cranial cavity, or to a pithing process, and which were subject to ante- and post-mortem inspection and were not suspect or confirmed BSE cases; and which has been prepared in a manner to avoid contamination with tissues listed in Article 2.3.13.13.;
「月齢30ヶ月以下の牛からとったMRMを除く骨なし骨格筋肉であって、頭蓋腔に圧縮空気やガスを注入する方法でのプロセスやピッシングのプロセスでと畜されたものでない肉であること。また、それらの肉は、生前・死後の検査を受けたものであって、BSEのケースが疑われたり確認されたりしたものでないもの。そして、Article2.3.13.13(このページの一番下の「参考」を参照)にリストアップされた組織による汚染を回避するようにされたもの。」
このうちの生後三十カ月以下などの条件を満たした「骨なし牛肉」について、アメリカ側は、BSE検査の有無にかかわらず、輸入制限しないと解釈しているようなのだが、日本側は、骨なし牛肉については、新基準に「BSE感染牛や感染の疑いがある牛の肉は除く」との一項が追加されたとの解釈のようである。
ここでいう、ante and post mortem inspection は、何のためにするのかといえば、http://www.peo7.com/UsStateCode/PEOusLabor_Section19807.htmに書いてあるように、いかなる月齢のものでも「接触伝染性の病気または、感染性の病気」(contagious and infectious disease)を持った牛をと畜場に入れないために行うものであって、その対象は、単にBSEだけでなく、microbiological criteriaにも従うというもののようだ。
で、各論として、次のBSE陽性かどうかの判定が加わるという意味に、私は、捉えている。
事前にBSEの判定を経ずして、と畜場に入ってくる牛については、日本側が解釈するように、そこから得られる骨なし牛肉については、BSE検査がないと、輸出出来ない。
そこで、問題なりグレーゾーンになりうるのは、「歩行困難牛」(Non-ambulatory Disabled Cattle)問題なのだろう。
「歩行困難牛も、と畜場には、入れない」のか、「歩行困難牛であって、BSE検査が陰性になった場合は、どうなのか」のか、という二点についてが、依然としてグレーゾーンにあると見なければならない。
それでは、今回の新OIE基準改定の先行指標ともなった「北米三国(カナダ・メキシコ・アメリカ)の統一BSE対策」http://www.sasayama.or.jp/wordpress/index.php?p=255
においては、アメリカUSDAは、歩行困難牛について、どのような位置づけをしたのであろう。
「北米三国(カナダ・メキシコ・アメリカ)の統一BSE対策においては、歩行困難牛について、次のように書かれている。
「歩行困難牛を「と蓄」したものは輸出禁止とする。
現在、メキシコとカナダは、歩行困難牛をアメリカへの輸出用工場への「と畜」に向けることを禁止する政策を実行中である。
アメリカとしては、「と蓄場」に現れた、すべての歩行困難牛と、障害牛を、廃棄する政策を採る。
CVO(Chief Veterinary Officers)としては、ダウナー牛を「と蓄」から排除するのは、BSEとは、関係のない理由にもとづくものであるとの立場をとる。」
と、明記している。
しかし、その後に、「歩行困難牛であって、BSE検査が陰性になった場合には、EUや日本では、その肉を食用ルートに入れることは、排除されていない。」と、わざわざ追記している。
さらに、不思議なのは、次のように規定が書かれていることである。
「子牛のように、非常に若齢の牛であって、BSE感染物質に感染してのものとはみなされないもの、同じように、老齢の牛で、明らかな理由で障害を持っている牛-たとえば、と蓄場への輸送の途中で傷ついたような場合には、獣医は、BSEの症状とは一致しないものとの決定を下すことが出来る。」
つまり、ダウナー牛を「と蓄」から排除するのは、BSEとは、関係のない理由にもとづくものであるとの立場にたって、「子牛のように、非常に若齢の牛であって、BSE感染物質に感染してのものとはみなされないもの、あるいは、老齢の牛で、明らかな理由で障害を持っている牛-たとえば、「と蓄場」への輸送の途中で傷ついたような場合は、獣医の判断で、歩行困難牛が、そのときの状況判断をもって、BSEではないと判断されるということだ。
では、獣医が歩行困難牛について、「この牛はBSEではない」との判断を下した後、改めて、今回の新OIE基準にのっとって、「and
cannot include suspect or positive BSE cases」の観点から、おってBSE検査がされるかどうか?、
おそらく、改めてのBSE検査は行われないと見るべきであろう。
つまり、BSE陰性の歩行困難牛が食用ルートに入る道は、のこされているとも解釈される。
USDAが、単に一般論で、OIEをたきつけるはずはない。
裏に、しっかりした意図と、規制緩和させるべき明確な対象を持っているはずだ。
そこは、過去のUSDAのいろいろな働きかけをトレースしていけば、明確にわかるはずだ。
日本の農林水産省とても、そのUSDAの意図を知っているはずだ。
参考 新OIE基準Article 2.3.13.13. の内容
1) From cattle of any age originating from a country, zone or compartment defined in Articles 2.3.13.4. and 2.3.13.5., the following commodities, and any commodity contaminated by them, should not be traded for the preparation of food, feed, fertilisers, cosmetics, pharmaceuticals including biologicals, or medical devices: tonsils and distal ileum, and protein products derived thereof. Food, feed, fertilisers, cosmetics, pharmaceuticals or medical devices prepared using these commodities should also not be traded.
2) From cattle that were at the time of slaughter over 30 months of age originating from a country, zone or compartment defined in Article 2.3.13.4., the following commodities, and any commodity contaminated by them, should not be traded for the preparation of food, feed, fertilisers, cosmetics, pharmaceuticals including biologicals, or medical devices: brains, eyes, spinal cord, skull, vertebral column and derived protein products. Food, feed, fertilisers, cosmetics, pharmaceuticals or medical devices prepared using these commodities should also not be traded.
3) From cattle that were at the time of slaughter over 12 months of age originating from a country, zone or compartment defined in Article 2.3.13.5., the following commodities, and any commodity contaminated by them, should not be traded for the preparation of food, feed, fertilisers, cosmetics, pharmaceuticals including biologicals, or medical devices: brains, eyes, spinal cord, skull, vertebral column and derived protein products. Food, feed, fertilisers, cosmetics, pharmaceuticals or medical devices prepared using these commodities should also not be traded.
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2005/06/03 Friday
2005/06/03(Fri)
今週火曜日のダウジョーンズ紙と水曜日(5月31日)のウォールストリートジャーナル紙(「 U.S. Allowed Canada Beef Imports」)とが、USDAがBSEに関しての食品安全上と健康上のリスクと、輸入されるカナダ牛肉のリスクについての警告を無視していたと報じた。
これらの記事は、ともにBill Tomson氏が書いたものだが、この中で、Bill Tomson氏は、2003年10月にUSDAが書いた ‘decision memorandum’を暴露した。
もっとも、この同趣旨の記事は、昨年5月20日に、ワシントンポスト紙に、Marc Kaufman氏によってかかれたもの(「USDA Allowed Canadian Beef In Despite Ban 」)や、今年の2月17日に一部の新聞に報道されたものと、一致しているが、具体的なメモが暴露されたことが、大きい。
この ‘decision memorandum’には、2003年5月にカナダで最初のBSEが発生したことによる2003年5月20日からのカナダからの牛肉製品・ひき肉などの輸入規制を覆す行為をUSDAのトップがしたということについてのメモである。
このメモでは、カナダからの牛肉製品輸入禁止措置の政策変更についての賛否両意見メモがつけられている。
賛成−
ある産業にとって見ると、今回の輸入制限は厳しすぎる。
ひき肉関係業界にとって見れば、月齢にかかわらず、ひき肉が非常にリスクのあるものとなってしまう。
処理にかかわらず月齢30ヶ月未満については、輸入可能となるように、一貫性を保ってほしい。
CFIAを信頼してほしい。
否定-
消費者団体が、この輸入緩和措置に寛大であるだろろうか。
パブリックコメントなしに、この政策変更が可能であろうか。
ラベルのミスで、月齢30ヶ月以上の牛のMRMが輸入してくる危険性がある。
参照
USDA Memos Show Pattern of Ignoring Science on BSE Risks
http://www.foodconsumer.org/777/8/USDA_Memos_Show_Pattern_of_Ignoring_Science_on_BSE_Risks.shtml
R-Calf Cattle Update: USDA Memos Show Pattern Of Ignoring Science On BSE Risks
http://www.cattlenetwork.com/content.asp?contentid=5128
USDA Memos Show Pattern of Ignoring Science on BSE Risks
http://www.r-calfusa.com/News%20Releases/060205-usda.htm
Cattlemen Beef About New Meat Rules
http://www.consumeraffairs.com/news04/2005/cattlemen.html
このメモ暴露は、日本のアメリカ牛肉輸入再開問題にも、相当大きな影を落としそうな気配である。
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2005/05/17 Tuesday
2005/05/17(Tue)
私の掲示板にもご登場いただく真名さんのブログの最近号に、「非常に小さい核酸をもつウイルスがプリオンに付着しているとの説は否定されてない」http://blog.livedoor.jp/manasan/
archives/21854793.htmlという記事があって、興味をひかれた。
参照 Manuelidis L, Sklaviadis T, Akowitz A, Fritch W. Viral particles are required
for infection in neurodegenerative Creutzfeldt-Jakob disease. Proc Natl Acad Sci USA 1995; 92: 5124-8.
このブログのコメント欄にも書かせていただいたのだが、Chris Bostockの「The nature of TSEs」http://www.socgenmicrobiol.org.uk/
pubs/micro_today/pdf/110002.pdf
によると、BSEの原因仮説には、大きく三つあるという。
第一は、今、もっとも主流のプリオン仮説( protein-only hypothesis)であり、他のひとつは、真名さんが紹介されている「非常に小さい核酸をもつウイルスがプリオンに付着している」(1954年に Sigurdssonが提唱)との仮説であり、もうひとつは、virino仮説(virino hypothesis)(1959年に、Hadlowが提唱)というものだ。
その他、Nemavirus hypothesis(線状ウィルス仮説) 、Virino and replication site hypothesis などがある。
http://www.bseinquiry.gov.uk/
report/volume2/chapterg.htm
http://w3.aces.uiuc.edu/
AnSci/BSE/Prion_vs_Virino.htm参照
このvirino仮説は、第一のプリオン仮説と第二の「非常に小さい核酸をもつウイルスがプリオンに付着している」との仮説とのハイブリッド仮説ともいうべきものであり、たんぱく質にコーティングされた非常に小さな遺伝子物質が感染因子となるという説である。
プリオン仮説とvirino仮説との違いは、プリオン仮説が、たんぱく質単独での感染因子となるというのに対して、virino仮説では、遺伝子が実質感染因子となっており、たんぱく質は、その伝達補助材となっているというような位置づけになっている。
しかし、このサイト「The Prion Theory」http://www.portfolio.mvm.ed.ac.uk/
studentwebs/session2/group4/evidence.htm
に見られるように、virino仮説での因子を実際見ることができない以上、仮説の域を出ないとして、否定されている。
Prusinerさんが1982年に命名した、このプリオンというものも、”proteinaceous infectious particle”(タンパク質に関係する感染微粒子)を略して、「Prion」(PREE-on)と名づけたまでのことである。
サイト「Mad Cow: Prion Research Misguided?」http://www.mycattle.com/health/
dsp_health_article.cfm?storyid=12063では、イェール大学のLaura Manuelidisさんが、プリオン仮説に対して、疑義を呈している。(Laura Manuelidisさんは、Manuelidis EE氏の奥さんである。)
ここらで、改めて、真名さんの言われるように、プリオン仮説以外の仮説の検証を試みることも必要なことと思われる。
参照、「The Prion Hypothesis: fantasy or fact?」
为翻译对汉语, 使用这 ⇒http://translate.livedoor.com/chinese/
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HOME-オピニオン-提言-情報解説-発言-プロフィール-図書館-掲示板280
2005/05/17(Tue)
どうも日本のマスコミは、OIE基準のことは書いても、SPS協定のことは書かないものだから、やや、バイアスのかかった記事が書かれるのだけれども、実際、たとえば、アメリカと日本とのリンゴの火傷病についての、紛争パネルなどの例をみると、輸入国の農産物の検疫措置が過剰かどうかの判断は、OIE基準と国内安全基準との乖離の幅が「適切な保護の水準」(ALOP(Appropriate Level of Protection))の範囲内にあるかどうかで決まってしまうのである。
(こちらの外務省のサイトもご参照)
だから、このSPS協定での「適切な保護の水準」と「OIE基準」とは、相対的な関係にあるのである。
今度のOIE総会で、牛肉の安全性について、OIE基準がゆるめに設定されるならば、このSPS協定での「適切な保護の水準」と「OIE基準」との間の乖離は、広がるのであって、もし、輸入国が、現在の国内安全基準を守ろうとすれば、広がったSPS協定での「適切な保護の水準」と「OIE基準」との間の乖離についての科学的証拠を用意しなければならないのである。
跳び箱にたとえれば、跳び越してくる側(輸入国側)から見れば適切な高さ(国内安全基準)の跳び箱だと思っていると、いつの間にか、飛び出し地点(OIE基準)が深く掘り下げられていて、飛び出す側(輸出国側)の方から、「何でこんな高い跳び箱を作ったんだ。もっと低くセイ。」とイチャモンをつけられているようなもんだ。
いわば、今回の食品安全委員会の答申のように、国際紛争になる前に、国内安全基準のバリアーを下げてしまうということは、輸出国にとっては、願ってもない「腰抜け輸入国誕生」ということになるわけである。
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2005/05/13 Friday
2005/05/13(Fri)
この27ページにわたる「USDA Summary of Epidemiological Findings of North American BSE Positive Cattle 」http://www.aphis.usda.gov/lpa/issues/bse/bse_epi_report_4-29-05.docというレポートは、先月4月29日に、USDAから発表されたものである。
これによると、アメリカ北西部は、以前からカナダ西部との牛の交流が激しい地帯であり、カナダで発生の4頭のBSE牛と同じコホート群にいた牛も、アメリカ北西部に出荷されたものと見込んでいる。
1997年から1998年にかけて、一万八千頭のカナダ・アルバータ州の牛が、アメリカ北西部に出荷されたものと見ており、そのことから、アメリカ北西部は、BSEリスク因子に曝露されたものとみている。
また、この報告書では、アルバータ州でのBSE感染経路を、名指しは避けながらも、4頭のうち3頭が、1997年2月28日に出荷されたアルバータ州のレンダリング工場からの飼料を食していたと見ている。
したがって、これと同じコホート群にあった牛一万八千頭が1997年から1998年にかけてアメリカに出荷されたということは、確実だが、カナダのCFIAによれば、現在、生存しているのは、そのうちの540頭−3パーセント−であるという。
こうしてみてくると、USDA自体すら、このように、カナダならびにアメリカ北西部のBSEの危険性を認めた報告書として、注目される。
なお、ここで言われているカナダのレンダリング工場とは、おそらく、かねてからうわさのあったAlbertaにあるEdmonton rendering plant(上記写真)であろうと思われる。
http://www.cidrap.umn.edu/cidrap/content/
other/bse/news/may1105bse.html参照
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277
2005/05/08 Sunday
2005/05/08(Sun)
例の2chで、1996年5月8日午前一時半(日本時間で5月8日午後五時半奇しくも、9年前の今日ですね!!!)に、アメリカのカリフォルニア州サンジェゴの北11キロの海岸沿いの町、ラホヤ市(LaJolla)で、プロの手によるものと思われる方法で、射殺された日本人Tsunao Saitoh(斎藤綱男)氏の話が取り上げられていた。
2chでは、実名も紹介されていない簡単なものであったので、以下に、その詳細を記しておく。
Tsunao Saitoh(斉藤綱男)氏は、車の側面から銃で胸部を数発撃たれ、白衣姿のままで、ハンドルに覆いかぶさるようにして死亡しており、また、13歳の長女Louille(斎藤留理)さんも、車から6メートル離れた路上で胸部を撃たれ射殺されていた。
Tsunao Saitoh氏は、当時、46歳で、UCSD(University of California, San Diego — Department of Physics)の病理学者で、アルツハイマー病の世界的権威であった。
京都大学理学部を卒業後、同大学大学院でDNA複製などの分子生物学を研究し博士号を取得し、、フランスのパスツール研究所で研究の後、1985年にカリフォリニア大学に移った。
当日、Tsunao Saitoh氏は、学会で、アルツハイマー病とCJDとの関係についての新説(アルツハイマーにおけるリン酸化された、異常なtauと呼ばれる微小管会合タンパク質の存在)を発表する予定であったという。(注-このサイト『PROFESSIONAL HIT ON SAITOH, WORLD CLASS SCIENTIST!』によれば、斉藤氏は、この会議に出席する予定はなかったとする記事もある。)(後日記−この物質は、斉藤氏の死後、記念して、Saitohin(STH)と名づけられているという。このサイトをご参照)
http://www.stevequayle.com/dead_scientists
/UpdatedDeadScientists.html
参照
奇妙なことに、時をおかず、BSEに詳しいMark Purdey氏(有機農業経営者で、畜舎で使う有機リン系殺虫剤のホスメット-PHOSMET-が、BSEの原因だと主張している。)の家が全焼し、また、彼の顧問弁護士二人と、CJDの権威であるC. Bruton博士が、それぞれ、別の交通事故でなくなった。
このC. Bruton博士も、近々、新しい学説を発表する予定であったという。
さらに偶然なことに、Tsunao Saitoh氏の奥さんも、C. Bruton博士の奥さんも、事故当日は、それぞれの主人と一緒ではない日程が組まれていた。
斎藤さんの妻の斎藤静江さんは、南仏ニースにたまたま、静養のため、旅行中であったという。
また、この事件に先立つ1996年3月には、カニバリズム(Cannibalism)の風習のある地帯の風土病であるKuru病の調査を通じて、「相当長い潜伏期間を経て発症するスローウィルス(slow virus)」の研究者であるCarleton Gudjasek氏が、FBIに別件で逮捕された。
これらの共通の接点として、the Howard Hughes Medical Institute(ハワードヒューズ医学研究所)の存在とCIAとの関係などを指摘する向きもある。
この9年前の出来事は、BSEとCJDとアルツハイマーとのつながりをめぐる黒いうわさとして、今でも語り継がれているという。
なお、Tsunao Saitoh氏の一件については、当時、日本の報道各社の一部が、事実を歪曲した過熱取材をし、
http://www.bro.gr.jp/kettei/k001-nhk.html#000
などにみるように、1998年 3月 19日 NHK TBS テレビ朝日 テレビ東京 の四社が放送と人権等権利に関する委員会機構の審理をうけた。
参照
http://www.freerepublic.com/focus/fr/596777/posts
http://www.whale.to/m/bse5.html
http://www.warmwell.com/purdeyseac.html
http://www.mercola.com/2000/dec/17/bovine_spongiform_disease.htm
http://www.zmag.org/Japanwatch/0109-BSE.html
http://archives.foodsafetynetwork.ca/fsnet/1997/7-1997/fs-07-18-97-01.txt
http://www.ummah.net.pk/dajjal/madcow1.html
http://www.geocities.com/maymartin2001/pandemonium00046.html
http://www.siewca.ppr.pl/FQHjanuary2004.pdf
http://www.usio.co.jp/html/topics/usio_view.php?lcd=24
http://www.translan.com/jucc/precedent-1998-09-29.html
http://www.tmin.ac.jp/publish/2004/news206.pdf
Tsunao Saitoh氏のご生前の論文については、ここをクリックしてください。
なお、この論文「Defective neurite extension is caused by a mutation in amyloid /A4 (A) protein precursor found in Familial Alzheimer’s Disease」(Received: 9 May 1996; Accepted: 5 January 1997)
http://www3.interscience.wiley.com/cgi-bin/abstract/45344/ABSTRACTやこの論文「The synaptic protein NACP is abnormally expressed during the progression of Alzheimer’s disease.」は、tau protein、アルファ・シヌクレイン(α-synuclein/NACP)に関するTsunao Saitoh氏の最後の共同研究成果とも見受けられます。
斎藤教授は、アルファ・シヌクレイン(α-synuclein/NACP)という物質を人間の脳から世界で初めて分離したもので、この斎藤教授の業績を、エリーザー・マスライアー教授(Eliezer Masliah )らが引き継いで研究した。
すなわち、人間のアルファ・シヌクレイン(α-synuclein/NACP)の遺伝子をネズミに組み込み、脳の変化や運動能力を調べた。脳内でアルファ・シヌクレインが大量に作られたネズミの生後2、3ヶ月の脳を調べると、人間のパーキンソン病の患者の脳神経細胞内にできるかたまりに似た組織ができ、脳神経細胞が萎縮。また普通のネズミと運動能力を比べたところ、遺伝子を組み込んだネズミは、運動能力に明らかな障害が生じたという。
この研究グループと、日本の横浜市立大などの研究グループがネズミを使った実験でこの仮説を裏付け、2000年の米科学誌「サイエンス」に発表した。
斉藤氏の経歴は、ここと、ここにあります。
追記 2005/10/25 アメリカのCWD研究者夫妻の交通事故死
これは、不審死ではないようですが、昨年末に起こったアメリカの研究者夫妻の交通事故について触れてみましょう。
エリザベート・ウイリアムス(Elizabeth Williams)さんは、アメリカの野生鹿にもCWDというプリオン病がかかることを発見されたかたです。
エリザベートさんが写された写真が、このサイトの
4つある写真の中の右上のやせ細った鹿の写真に残っています。
このサイトにありますように、エリザベート・ウイリアムス(Elizabeth Williams)さんは、2004年12月29日に、夫のTom Thorneさんとともに、交通事故でなくなっております。
このサイトによれば、カリブ海でのクリスマス休暇の後、デンバー空港から自宅に向かう途中、雪交じりの天候の中で交通事故にあったそうです。
享年53歳とのことです。
このサイトを見ますと、高速道路上で、氷でスリップした先行のトレーラーが、ジャックナイフのように折れ曲がったところに、激突したとしています。
このサイトは、生前のご夫妻の姿です。
このサイトでは、エリザベートさんがCWD鹿を発見してからの話が、物語風にかかれています。
为翻译对汉语, 使用这 ⇒http://translate.livedoor.com/chinese/
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笹山登生HOME-オピニオン-提言-情報-発言-プロフィール-図書館-掲示板
2005/05/06 Friday
2005/05/06(Fri)
「09年に牛識別制度義務化へ 米、BSE対策で」という記事が、今日の大ニュースとして流れているのだが、5月5日にUSDAが発表したthe National Animal Identification System (NAIS) についての記事だ。
そもそも、この記事は、「2009年まで遅れる」ことを問題視して、とらえなければならない記事なのだ。
ちなみに、この記事
http://cspinet.org/new/200505052.html
では、「さらに遅れるUSDAのIDシステム」( USDA Announces More Delay on Mandatory Animal ID Systems)との表題がついている。
これは、CPSI(the Center for Science in the Public Interest)の意見であるが、ここでは、
「1996年にHACCPシステムを施行したときには、アメリカは、食品安全に関して世界のリーダーであったのが、2003年に前の農務長官であったヴェネマンさんが、強制IDシステムを発表してから、遅れに遅れてきた上に、今日発表されたIDシステムのフル稼働が2009年にずれ込むとあっては、用を成さないのではないのか」、
「少なくとも、カナダは、一年以内に、これまでの任意IDシステムから強制IDシステムに替わるわけであるから、それと歩調を合わすために、そして、日本などからの牛肉需要にこたえるためには、強制IDシステムの完成時期を早めるべきである。」
と主張している。
しかも、USDA発表のサイトを当たってみたら、何のことはない、これから、パブリックメントを、農場主や関係業界に来月6月6日までに伺って、最終案を決めるたたき台( ”Draft”または”thinking paper”)に過ぎなかった。
http://www.usda.gov/wps/portal/!ut/p/_s.7_0_A/7_0_1OB?contentidonly=true&contentid=2005/05/0150.xml参照
このたたき台は、「NAIS Strategic Plan -2005to 2009」と呼ばれ、現物は、このサイトにある。
それにしても、USDAの思うがままに操られている日本の報道体質、どうにかならないものでしょうかね。
今、USDAが一番気にしているのが、7月27日のモンタナ地裁のR-CALF訴訟でのカナダ国境再開に対する最終ヒアリングである。
この7月27日までの間に、R-CALFに有利に働く状況の変化があるかどうかについて、USDAは、一番気にしているのである。
http://www.agrinewspubs.com/Main.asp?SectionID=1&SubSectionID=207&ArticleID=8469参照
また、カナダ側の忍耐も、このサイトに見るように、ぎりぎりの状態にきている。
それまでは、何とか無難にというのが、USDAの偽らざる心境なのである。
日本の食品安全委員会も、日本の報道も、まんまと、その小細工に使われているというわけだ。
日本の食品安全委員会が、どのような答申をするのか、見ものだ。
このような中で、USDAは、このロイター報道
「Bush Administration May Ease ‘Downer Cattle’ Ban」のように、ダウナー牛の規制解除の方針を固めたようだ。
実施時期は、拡大サーベイランス体制が整った後ということだ。
これによって、これまで、ダウナー牛では、一頭200ドル以下にしかならなかつたのが、一頭1000ドル以上になると報じている。
以下に、このロイターの記事「Bush Administration May Ease ‘Downer Cattle’ Ban」の概訳を示しておく。
「Bush Administration May Ease ‘Downer Cattle’ Ban」概訳
ブッシュ政権は、金曜日(2005/05/05)、一定の傷ついた牛については、人間の食用に回せるように、15ヶ月前のBSE対策の一部規制を緩らげるであろうことを発表した。
消費者団体は、食供給ルートから、あらゆる危険な病気を排除する規則の変更には、反対を表明した。
USDAは、いわゆるダウナー牛について、あまりに病気で、または傷ついて、歩けない牛については、人間の食用のと畜を禁止した。
歩くことができない兆候を示す牛の禁止措置は、BSE対策パッケージの一部となっていた。
ジョハンズ農務長官は、ダウナー牛の食用禁止措置は、今年年内で拡大サーベイランスが完成したら、緩和するであろうことを示唆した。
「これについては、いろいろな議論がある。30ヶ月以下の牛で、搬送途中で、足を折ってしまった牛についてみれば、これには、BSEの恐れがないことは明らかである。
われわれは、それらの議論を注視していきたい。」と、ジョハンズ農務長官は、言う。
科学者は、BSEが、汚染された家畜飼料の広がりによって、感染拡大すると考えている。
BSE発症までには、潜伏期間があるために、若い牛には、危険が少ないと、考えられている。
ダウナー牛の、人間への食用禁止は、ランチャーたちにとっては、かなりの金銭的損失を招いている。
たとえば、1,110ポンドの去勢牛についてみれば、これをステーキやひき肉にすれば、千ドルほどの価値があるのに、ダウナー牛として、ペット飼料に使われるとすれば、一頭二百ドルの価値しかない。
毎年と畜される牛が三千万頭で、およそ、十九万五千頭がダウナー牛であると、産業サイドでは、見積もられている。
USDAは、以前に、2005年のうちの何時かに、拡大サーベイランスプログラムが完成すれば、現在のBSE政策は、見直されるであろうと述べたことがある。
ジョハンズ農務長官の金曜日のコメントは、見直しの時期について、政府として調査していることについて、明白に示しているものと見られる。
「拡大サーベイランスを仕上げる準備が整ったところで、われわれは、次になすべきことを決定しなければならない。
私は、問題を一定の範囲に目を向けたいと思う。」と、ジョハンズ農務長官は、述べた。
2004年6月以来、拡大サーベイランスをしたにもかかわらず、BSEのケースは、アメリカでは、発見されなかった。
4月10日までに、USDAは、拡大サーベイランスプログラムで、314,394頭を検査した。
今後数ヶ月で、この結果に基づく変更を提案するであろう。
消費者団体は、ダウナー牛は、人間の食用に供してはいけないと言っていた。
「もし、サーベイランスプログラムが、さらに陽性の結果を生まないのなら、ブッシュ政権が、BSE防護政策と逆の政策を採ると聞いても、私は、さして驚かない。」と、the Public InterestのCaroline Smith DeWaalさんは、言う。
「ダウナー牛は、健康でない牛であり、これを食ルートから遠ざけなければなりません。」と、彼女は付け加える。
農業団体は、ダウナー牛の禁止は、豚のと畜制限と、同じようなことに、結果としてなるのではないかと、懸念している。
15ヶ月前にUSDAによって採用されたBSE防止策パッケージには、老牛からの脳や小腸使用禁止、そして、空気スタンニングの禁止も含まれていた。
FDAは、牛の血漿蛋白の代用乳としての使用や、鶏の残渣物の牛の飼料への使用について、禁止するかどうかについて考えている。
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274
2005/04/27 Wednesday
2005/04/27
本日、食品安全委員会に対して「我が国における牛海綿状脳症(BSE)対策に係る食品健康影響評価(案)に関する審議結果(案)についての意見」として、以下のような意見を提出しました。
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.
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記
下記の点について、私の意見を述べます。
1.何を要因にして、「食品健康影響評価 」についての諮問がなされたのか?
今回の諮問(厚生労働省発食安第1015001号)がなされた政治・外交・国際経済的状況の中に2004年10月25日の「米国産牛肉の日米高級事務レベル会合合意」があることは、明らかである。
この合意においては、「アメリカは、暫定期間 暫定貿易プログラムのための一定の貿易再開を可能とするためのマーケティング・プログラムを確立する。USDAのAMS(Agricultural Marketing Service )によるBEVプログラム(牛肉輸出証明制度)運営上の詳細については、日米両国の専門家により、さらに煮詰められるであろう。」とされた。
http://japan.usembassy.gov/e/p/tp-20041023-61.html 参照
この合意の諸条件をクリヤーするために、今回の諮問がなされたものとの前提で、食品安全委員会は、答申をすべきものである。
食品安全委員会の任務・所掌事務として、「1.リスク評価 2.モニタリング 3.リスクコミュニケーション 」のみを所掌事務とし、「リスク管理は行わない。」としながらも、 今回、このような形で、「リスク管理の受忍限度を設定する。」という役割を求められているのが、今回の諮問に対する食品安全委員会の立場と解釈する。
2. 「飼料規制の実効性確保の強化」は、内外無差別と考える。
今回の諮問のなかで、「�掘〇�料規制の実効性確保の強化について」については、もともと、この1996年の反すう動物の組織を用いた肉骨粉などを反すう動物用飼料に使用することを禁止する通達(平成8年4月16日農林水産省畜産局流通飼料課長通達「反すう動物の組織を用いた飼料原料の取扱いについて」) が出されたのは、同年4月2日及び3日に開催された世界保健機関(WHO)における伝染性海綿状脳症の公衆衛生問題に関する専門家会合において、すべての国は反すう動物の飼料への反すう動物の組織の使用を禁止すべきである旨を勧告とすることが決定されたことを受けてのものであり、食品安全委員会としての、この 「飼料規制の実効性確保の強化」についての検証は、内外無差別のスタンスから行われるべきである。
すなわち、今後、行われるであろう、アメリカ牛肉を中心とするBSE汚染国からの輸入牛肉の安全性の検証においても、同様のスタンスで行われるべきものである。
3.「リスク管理の受忍限度」のフレームワークに、食品安全委員会は、どのようなスタンスで持って、関与すべきなのか?
今回の食品安全委員会の議論の過程の中で、感染価について、cattle oral ID50(CoID)の概念とhuman oral ID50(HoID50)との概念とを、混同した議論が一部見られていたように思われる。
SSCの見解によれば、「BSE因子に対する人への曝露量は、それが消費者に届くまでの源や感染ルートに依存する。人間との関係での曝露量如何による反応度については、まだ、分かっていないので、cattle oral ID50 の概念で測定したBSEの定量消費の概念で、曝露量のレベルをあらわすように、提示してある。しかし、SSCとしては、cattle oral ID50(CoID)を、単なるひとつの指標として、ここでは使っているということ、そして、いまだ分かっていないhuman oral ID50(HoID50)の概念と混用して使われるべきではないということを、強調しておきたい。」と、している。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2003/04/dl/s0417-4c.pdf 参照
つまり、食品安全委員会としては、国内の牛肉の安全指標としては、cattle oral ID50 の概念での安全性を検証しなければならないのに対して、輸入牛肉の安全指標としては、human oral ID50 の概念での安全性を検証しなければならないことになる。
しかし、human oral ID50 での安全性の検証が不可能な現状では、輸入牛肉の生産国での cattle oral ID50 の概念での安全性を検証するほかは、すべがないことになる。
4.「BSE汚染国」からの輸入牛肉の飼料管理についての危惧
日本の食品安全委員会が、輸入牛肉の安全性を検証する場合、human oral ID50 での安全性の検証が不可能であり、輸入牛肉の生産国での cattle oral ID50 の概念での安全性を検証するほかはないとなれば、その検証対象は、輸出国におけるSRM除去管理についての検証とともに、輸出国において、飼料規制の実効性があがっているかどうかの検証も、国内についての検証同様に、しなければならないものと思われる。
特に、アメリカからの輸入牛肉については、カナダ・アメリカ一体、あるいは、NAFTA加盟国一体となった安全性の検証がもとめられている。
とくに、このほど、「BSE戦略の統一化に関する、北米首席獣医担当官(CVO)による報告書」において、北米三国(カナダ・メキシコ・アメリカ)の統一BSE対策が決定されたが、これについての安全性の検証が、必要となる。
http://www.aphis.usda.gov/lpa/issues/bse/04-01-05na_bse_harmonization.pdf 参照
3月7日のアメリカ・カナダの生体牛輸入再開について差し止め命令を出した、米連邦地裁判事Richard F. Cebull 氏は、カナダにおける飼料管理の危険性について、次の点を挙げている。
a.もし、カナダが、BSEが発見された2002年以前のように、一年間にアメリカに百七十万頭の牛を出荷したなら、BSEに感染したカナダの牛が、アメリカに輸入されるであろうということは、仮想的には、確実なことであるということは、検査で示されている。
b.これらの事実は、アメリカの人々の健康と福祉を護るという法定の負託を無視しているUSDAが、カナダからの生体牛の輸入のために国境を再開するという最終ゴールを設定し、それ以降に、このゴールを補強し、正当化しようとしたということを、強く示している。
c.この証拠は、次のことによって、示されている。すなわち、カナダが、カナダでのBSE感染率を正確に評価しうるための十分なBSE検査を行わなかったということによって示されている。
一年半の間に、アルバータ州で、BSEに罹患した4頭の牛が発見されたが、このことは、「カナダでは、BSE発生率が、非常に少ないか、最小である。」とするUSDAの主張とは、一致しない。
d.「カナダの飼料禁止措置が、有効であり、更なるBSE発生のリスクは、重要でないとされるに十分、長い期間実施されてきた。」とのUSDAの主張は、事実と食い違っており、それゆえ、恣意的であり、気まぐれである。
e.カナダ牛由来の、または、カナダから輸入されてきた、食べられる牛の製品について、消費者がこれらの製品を買わないよう選択できるように、ラベルを貼るとの要求を、零細企業が、かなえることによって、ファイナル・ルールの反対効果を緩和できるようには、USDAは、考えていない。
以上が米連邦地裁判事Richard F. Cebull 氏の見解であるが、氏は特に、カナダでの飼料管理の不徹底さが、アメリカ牛肉の危険性にまで及んでいること、「原産国表示制度(COOL)」がいまだ実施されていない段階での汚染国からの牛肉製品の輸入は早急であること、 を指摘している。
http://www.faithlivestock.com/r-calfworks2.htm 参照
本来は、アメリカの思惑としては、
1.「Final Rule」の適用によって、「最小リスク規則(the minimal-risk rule)」ならびに「最小リスク地域(minimal-risk regions)」の概念を、手始めにカナダに適用し、
2.カナダからの生体牛輸入によって、この概念を認知させ、
3.それでもって、今度は、アメリカ自体が、OIEのガイドラインに準じて、「最小リスク規則(the minimal-risk rule)」ならびに「最小リスク地域(minimal-risk regions)」の対象地域とみなされ、
4.その上で、日本からの牛肉貿易再開が可能となり、
5.そして、その上で、OIE総会において、この「最小リスク規則 (the minimal-risk rule)」ならびに「最小リスク地域(minimal-risk regions)」の概念を、世界標準として認知させ、米国を「暫定清浄国」扱いで認知させるルール作りをし、
6.その上で、今年の7月に、日本との科学的協議によってBEVプログラムの再検討を行い、これによって、カットオフ月齢を昨年10月合意の月齢20ヶ月未満というのを、月齢30ヶ月未満に交代させるという思惑を持っていたはずである。
それが、カナダとの国境再開が頓挫したために、このドミノ的展開が不可能の状態にあるというのが、今の現状である。
アメリカがカナダとの牛肉輸入再開に至らない段階で、日本がアメリカとの牛肉再開についての条件づくりを、食品安全委員会をまきこんで、していることは、 まさに、「カナダ→アメリカ→日本」への牛肉汚染ドミノのスキームにおいて、「予期に反して、カナダとの輸入再開ストップで、倒れないドミノを、末端の日本のほうで、途中抜きで、倒してあげている。」構図とも、見られる。
これを「安全性無視のドミノ」ととらえれば、日本の食品安全委員会が、その途中抜きの「安全無視ドミノ」に、意に反して加担させられているという構図は、まことに由々しき事態であるといえる。
5.OIE基準と国内基準・自由貿易域内共通基準との乖離について
SPS協定のもとにおいては、OIE基準と国内基準・自由貿易域内共通基準との乖離が、貿易紛争の元となっている。
すなわち、輸入国側としては、 「危険性の評価を行うに当たり、入手可能な科学的証拠」が輸出国から提出されていない場合には、SPS協定「第五条 7」にもとずいて「暫定的に衛生植物検疫措置を採用」することができるのに対して、輸出国側としては、「危険性の評価を行うに当たり、入手可能な科学的証拠」があると、輸出国が主張している場合には、SPS協定「第二条 2」にもとずいて「衛生植物検疫措置を、(中略) 十分な科学的証拠なしに維持しないことを確保する。」ことに違反していると 主張することができる。
すなわち、国内基準をOIE基準より、どの程度、厳しくするかどうかは、すべて、輸出国と輸入国との利害にかかわることになる。
今回、食品安全委員会が、これまでの「全頭検査」という、厳しい国内基準を緩和することは、すなわち、今後2004年10月25日の「米国産牛肉の日米高級事務レベル会合合意」に基づき、アメリカ牛肉マーケティング・プログラムが確立されるであろう場合において、輸出国が本来提出すべき「全頭検査を前提として用意されるべき国内基準とOIE基準との間の差についての科学的根拠」が、「少ない乖離の科学的証拠の提出」で済ませられるように、事前にお膳立てしているようなものである。
「厳しい全頭検査を前提としての国内基準と、ベーシックなOIE基準との乖離」を前提として、SPS協定に照らし合わせて、「その乖離に科学的証拠があるかどうかについての検証」をすることが、まづ、行われるべきものと思われる。
以上
参考
cattle oral ID50とhuman oral ID50についての参考サイト
「Overview of Risks from BSE via Environmental Pathways 」
http://www.mad-cow.org/~tom/burning_study.html
「Risk of oral infection with bovine spongiform encephalopathy agent in primates」
http://www.vegsource.com/talk/madcow/messages/93984.html
「Q and A on the Harvard Center for Risk Analysis study of BSE.」
http://www.aphis.usda.gov/lpa/issues/bse/risk_assessment/publicqa.pdf
「EVALUATION OF THE POTENTIAL FOR BOVINE SPONGIFORM ENCEPHALOPATHY IN THE
UNITED STATES」
http://archives.foodsafetynetwork.ca/fsnet/2001/12-2001/fsnet_december_2.htm#EVALUATION%20OF%20THE%20POTENTIAL
「Opinion of the SSC on the Human Exposure Risk (HER) via food
with respect to BSE」
http://europa.eu.int/comm/food/fs/sc/ssc/out67_en.pdf
「ORAL EXPOSURE OF HUMANS TO THE BSE AGENT:
INFECTIVE DOSE AND SPECIES BARRIER」
http://europa.eu.int/comm/food/fs/sc/ssc/out71_en.pdf
「Assessing Exposure to BSE Infectivity:
the impact of the over thirty month rule in the UK」
http://www.jifsan.umd.edu/presentations/csljifsan2003/philip_comer_2003.pdf
「Water supplies at risk from BSE?」
http://www.waterquality.crc.org.au/hsarch/HS10c.htm
「Total Cattle ID50’s Potentially
Available for Human consumption During the 20-Year Period 」
http://www.aphis.usda.gov/lpa/issues/bse/risk_assessment/figures.pdf
「Dose Experiments-Dose Experiments」
http://www1.umn.edu/eoh/hazards/hazardssite/prions/priondose.html
その他の文献については、こちらをご参照
为中国翻译, 用途这⇒http://translate.livedoor.com/chinese/
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