Sasayama’s Weblog


2007/11/21 Wednesday

WTOドーハラウンド合意までの一つのシナリオ

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 09:06:09

2007/11/21(Wed)
 
nullWTOドーハラウンド交渉の成否がいつなのかは、最後のベルがなるまでわからない、とする中で、それが祝福のベルなのか、葬送のベルなのかも、最後までわからない、とする、興味深い論説が、この「A Doha Deal in the Making?」だ。

いろいろなシナリオが語られている。

記事概要は、下記の通り。

多くの論説者たちは、すでにドーハラウンドの死亡記事(obituary )を書いているが、実際は、そうではない。

なぜなら、現在、交渉の先頭に立っている各国のリーダーたちは、アメリカのブッシュ大統領をはじめとして、2010年には、現役の立場にいないリーダーたちだからだ。

その中でも、最も、ドーハラウンドの合意を願っているのは、ブッシュ大統領かもしれない。

また、EUの委員長にしても、任期は、2009年10月だ。

インドのシンにしても、ドーハラウンドで、えるものも少ないが失うものも少ないところから、ドーハ合意失敗の汚名を得るのは好まないだろう。

ブラジルは、当面の脅威は中国なのだから、ドーハラウンドの合意で、むしろ、貿易自由化によって、メリットを得る方を選択するであろう。

こうしてみると、今後のシナリオは、そんなに悲観するものでもなさそうだが、では、その合意のタイムリミットはいつなのかといえば、来年2008年3月なのだという。

その理由として、概要合意の後、細目合意に、6ヶ月から9ヶ月かかるであろうから、アメリカの事情からすれば、ドーハラウンド合意についての議会承認が、3月以降とすれば、ちょうど、ブッシュのレイムダック期間が細目合意のつめの期間となり、それが終わった頃には、アメリカ新大統領が誕生しているという計算になる。

では、そのシナリオがなかったとして、ドーハ合意が、アメリカ新大統領の元に預けられたとして、それで障害があるかと言えば、呼び声の高いクリントンにしても、就任早々、自らのドーハ失敗の汚名を嫌うであろうから、何らの障害もない。

大体、以上のような内容のようだ。

とすれば、アンチダンピング問題は、最後までもめるにしても、上記のシナリオの来年3月までのドーハラウンド合意という線は、かなり有力な推測といえる。

それに、今後、世界経済は、昨日のFOMC議事録にもあるように、低下の一途をたどるのであろうから、ここでドーハ合意を長引かせることは、世界経済にいたずらな混乱を呼び起こすことになりかねない。


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2007/11/20 Tuesday

2007年農業法の上院での討論終結否決の影響

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 15:21:04

2007/11/20(Tue)
 
null先週金曜日に、アメリカ上院において、2007年農業法(HR 2419)の討論終結動議可決に必要な60票を下まわり、55対42(上院の定数は100名)で、討論終結が適わなくなったことで、アメリカのいろいろな所に影響を及ぼしているようだ。

今回の採決に当たっては、委員長のTom Harkin氏が、共和党の立場であるにもかかわらず、採決に先立ち、切々と2007年農業法(HR 2419)の年内成立を訴えたほか、共和党の4上院議員( Norm Coleman ., Chuck Grassley . Gordon Smith . John Thune .)が討論終結賛成に回ったが、討論終結動議可決にまでは、5票、足りなかった。

また、John Cornyn . Trent Lott .John McCain の三議員は、棄権した。

討論終結動議が否決されたことで、修正協議にはいるわけだが、ここにきて、11月22日からサンクスギビングデーとなり、その後実質二週間の休暇状態にアメリカ議会がはいるところから、修正協議が始まるのは、12月10日くらいからとも、見込まれている。

しかし、そのあと、クリスマス休暇も控えており、年内に、2007年農業法(HR 2419)が、上院を通過し、ブッシュ大統領の手元に渡るかは、きわめて不透明のようである。

この2007年農業法(HR 2419)に関わる予算規模は、2860億ドルであり、この中には、小麦など、春農を控えてのものや、めぐまれない子供たちのためのフードバンクに関わる予算も含まれている。

しかし、ここにきて、旧農業法の一年延長案やら、ことによったら、数年の延長をも求める声も出てきている。

ちなみに、前回の旧農業法の節も、2001年12月に三回の討論終結を試みたが終結せず、結局、上院を通過したのは、2002年2月13日であった。

これに加えて、不透明さを増しているのが、ブッシュ大統領の拒否権発動の時期である。

ドーハラウンドの年内決着が疑問視されている今日、今度は、2007年農業法(HR 2419)が、上院を可決し、大統領の元に届く日と、ドーハラウンド合意の日とのかねあいが、どうなるのかも、注目されてくる。

当分目が離せない、アメリカ議会での2007年農業法(HR 2419)の審議動向のようである。


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2007/11/16 Friday

WTO G20加盟国外務大臣会議の動向

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 09:36:35

2007/11/16(Fri)
 
nullWTOドーハラウンドの成否を決める重要な会議として注目されていた昨日のブラジルなどG20加盟大臣会議だったが、出席したのは、インド、南アフリカ、アルゼンチン、インドネシア、ブラジルなど6カ国の外務大臣だった。

いずれの大臣も、ドーハラウンドの合意が視野に入ってきたとの楽観的な見通しの中で、7月に提示されたファルコナー合意案テキストでは不十分であるとの見解に立って、重要な未解決部分については、改訂版テキストで修正されるべきとの見解を示した。

ただし、工業品分野については、G20加盟各国、思惑が一律というわけにはいかず、この点についての合意については、ふれられなかった。

ここにきて、G20加盟各国から、一様に懸念が示されたのは、すでに7月1日からファストトラック権限を失っているアメリカのブッシュ大統領のWTOの場での合意の有効性についてであった。

インドの外務大臣は、「アメリカのTPA(T大統領貿易促進権限、Trade Promotion Authority)についての懸念が予測されるときには、アメリカに対して、ドーハラウンド合意の為の包括的ロードマップの提示を求める」、との見解を示した。

しかし、ここにきて、アメリカの議会においては、民主党のチャールズ・ランゲル議員や、サンダー・レビン議員などが、アメリカ議会でのWTO合意の重要性について言及し、「アメリカ議会がWTO交渉の詳細についての最終パッケージを認めることは困難」と、牽制を見せているほか、アメリカ経済界では、WTO違反とされているゼロイング(zeroing)というアンチ・ダンピング(AD)制度での税率計算方式の復活を求めている。

備考
「ゼロイング(zeroing)」とは?

対象産品についての複数の正常価額と輸出価格との比較集計において、輸出取引側が国内取引側を上回るばあいは、比較結果を「ゼロ」に足きりをし、下回る比較結果のみを総計し、ダンピング・マージンを計算するという片肺計算方式。
この計算方式によった場合、差額の複数の比較集計において、その中のひとつに、輸出価格が平均国内価格を上回っている場合、マイナス値を使わずにゼロとする。
極端な話、9例について輸出価格が平均国内価格を上回っていても、一例で、輸出価格が平均国内価格を下回っていれば、ダンピング・マージン計算の対象になってしまう。
これについては、AD課税が不当に水増しされるとの批判がある。

参考
「US must present ‘roadmap’ for completing troubled Doha trade talks, India says」
「TRADE: Developing Countries Close Ranks」
「US lawmakers issue warning on Doha round pact」
「Developing Countries Are Afraid of ‘Rigged Commerce’ Not ‘Free Trade’」
「Developing nations ask US for trade roadmap」
「The WTO will be asked to determine the legality of US agricultural subsidies 」
「WTO farm text unfair: Developing nations 」


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2007/11/09 Friday

WTOドーハラウンドは決着に向け前進中

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 10:43:26

2007/11/09(Fri) 10:37
 
nullEUのマンデルソン氏は、昨日、カーネギー国際平和財団での講演で、ドーハラウンド決着についての自信を示し、2008年早々には、妥結しうるとの見通しをしめした。

一方、農業交渉においては、11月7日に、3つの作業ドキュメントが新たに提出されたが、現在、11月末または、12月早々に提出されるであろうとされるファルコナー改訂テキストについては、7月16日に提出されたテキストとは、大幅な変更がなく、改正点があるとすれば、次の点であるとされている。

第一は、輸出信用交渉についてであり、7月のテキストでは、支払い条件、プレミアム、等のマーケット・条件についての細かい規定があったものが、今回の改訂テキストでは、プログラム達成のための自己資金調達のための必要条件の設定にのみとどめる方針のようである。

第二は、現在WTOで認められているSCM(Subsidies and Countervailing Measures 補助金及び相殺措置に関する協定)規制については、これが改定テキストに盛り込まれるかどうかについては、依然、不透明のようである。
(SCM協定は、 相殺関税の濫用を防ぐためのもので、 CVD (相殺関税 CounterVailing Duties)発動にかかる調査・手続などを規律したもの)

第三は、国営企業の輸出問題であるSTE(State Trading Enterprises 国家貿易機関)規制であるが、これについては、カナダ、ニュージーランド、オーストラリアが関係すると見られ、アメリカの商品金融公社も関係されうるとされるものであるが、この規制については、閣僚会議の結論にゆだねられそうな気配とのことである。

しかし、その他の点については、おおむね。7月のファルコナー・テキストの筋で合意が見られるとの見通しのようである。

参考
「AGRICULTURE CHAIR CIRCULATES NEW ‘WORKING DOCUMENTS’ ON EXPORT COMPETITION 」


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2007/11/03 Saturday

WTOのファルコナー農業交渉議長からの改訂版モダリティー合意案提示は、11月末まで遅れる見通し

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 23:40:41

2007/11/03(Sat)
 
nullWTOドーハラウンド交渉において、当初、11月半ばには提示されると見られていたファルコナー農業交渉議長からの改訂版モダリティー合意案提示は、11月末まで遅れる見通しとなった模様だ。

これは、富裕国と貧困国との重要品目についての合意調整に手間取っているためと見られている。

特に、ブラジルなどG20加盟大臣会議が、11月15日に急遽行われることになったため、ファルコナー議長としては、このG20国大臣会議の討議の結果を見て、改訂版合意案を作成したいとの意向を反映したものと見られている。

この遅れの期間を利用して、富裕国とファルコナー交渉議長は、重要品目の消費パターンについてのデータを元に、重要品目の選定についての協議に入るものと見られている。

そのあと、ファルコナー交渉議長は、改訂合意案を作るために、11月12日から各国交渉者と会い、それらのデータと、各国交渉者の見解を、11月末までに、改訂版合意案に盛り込むという手順になるという。

参考
「Next step in WTO farm talks could be delayed: negotiator」

「WTO farm talks chief delays his revision of draft」


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2007/10/29 Monday

神奈川県のヨーネ病と牛乳自主回収を巡って提起されている課題

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 11:21:56

2007/10/29
 
null神奈川県平塚市の酪農家が飼育している七歳の乳牛一頭が家畜法定伝染病のヨーネ病に感染した疑いがある、とし、この酪農家が生乳を納入している日本ミルクコミュニティ(本社・東京都新宿区)は神奈川県の要請を受け、この乳牛の生乳を使用した可能性がある牛乳の自主回収をした。

自主回収対象商品は10月24日から25日にかけて同社海老名工場(海老名市中新田)で製造した1リットル入り「農協牛乳」(賞味期限は2007年11月5日)などで、神奈川、東京、千葉、埼玉、茨城、長野、静岡の1都6県への出荷分で計62万1088本(26日時点)が対象となっている。

一部はすでにスーパーなど店頭に並び、消費者に渡った可能性もあるという。

内訳は、学校給食用の「メグミルク学給」(200ミリ・リットル入り)が約52万個、ほかは店頭販売用などの紙パック製品が中心となっている。

賞味期限は三十一日から十一月六日の間となっている。

日本ミルクコミュニティでは、食品衛生法に基づく省令に従い、130度で2秒間の殺菌処理をしており、 菌は加熱殺菌処理工程で死滅するため、健康への影響はないとしている。

感染の疑いがある乳牛は二十二日、家畜伝染病予防法に基づく定期検査を受け、二十五日に陽性と確認されたという。

この酪農家は乳牛四十一頭を飼育しているが、10月22日に、家畜伝染病予防法に基づく定期検査で、乳牛32頭を検査したところ、25日になって1頭が感染した疑いがあることを確認した。

陽性は一頭だけで、この乳牛は現在隔離されており、二週間後の再検査で陽性反応が出ればあらためて他の乳牛も検査するという。

神奈川県では、四月以降、三頭のヨーネ病感染牛が確認されているという。

これまでは、ヨーネ病に感染の疑いがある乳牛がいた場合、初回検査の結果が出るまではその牛の生乳を使った可能性のある乳製品は回収していなかったが、福島県内で今月、同じ家畜法定伝染病のブルセラ病に感染した疑いのある乳牛が確認された際、検査結果が出る前の乳製品も回収するように厚生労働省が郡山保健所に対して指導したことがあるため、神奈川県では、この福島県の例を受け、厚生労働省と相談し、日本ミルクコミュニティ社に回収を要請したという。

ここで、二つの問題点が浮上しているようだ。

一つは、ヨーネ病検査におけるELISA法についての信頼性への疑念である。

このサイト「乳用牛ヨーネ病患畜のMycobacterium avium subsp. paratuberculosis遺伝子の検出状況」に見るように、近年、ELISA法により摘発された乳用牛ヨーネ病患畜から、Mycobacterium avium subsp. paratuberculosis (ヨーネ菌)が分離されない例が多数報告されているということである。

これは、単に日本における現象だけではないようで、たとえば、以下の海外サイト論文でも、同様の指摘がされているようだ。

ちなみに、「Contribution of atypical mycobacteria to false-positive reactions to serum ELISA test for paratuberculosis」では、ELISA法によるヨーネ病検査は、特定のものにたいしてFalse Positiveを示すとあり、その原因としては、ELISA法が不定型(Atypical)なミコバクテリアにも反応してしまうのではないか、としている。

また、このサイト「Contribution of environmental mycobacteria to false-positive serum ELISA results for paratuberculosis」でも、ELISA法は、環境に存在するミコバクテリアに対し反応し、False Positiveを示すとある。

では、このELISA法が反応してしまう「他のミコバクテリア」には何があるかについてだが、このサイト「Possible links between Crohn’s disease and Paratuberculosis」によれば、「風土的にその土地にある牛結核菌」や「コリネバクテリウム(Corynebacterium),マイコバクテリウム(Mycobacterium),ノカルジア(Nocardia )群のバクテリア」なのだそうだ。

また、ELISA法の抗体にも問題がありそうで、ここでは、「 Map(Mycobacterium avium ss. paratuberculosis,) specific recombinant antigens」抗体の使用が関係しているとしている。

さらに、このサイト「Absence of Mycobacterium avium subspecies paratuberculosis in Crohn’s Disease Patients. 」では、WELISA (whole cells used antigens,using whole bacilli treated with formaldehyde、ホルムアルデヒド処理した細胞全部を使った抗原)とSELISA(surface antigens 、細胞表面抗原)との違いによる検査結果の相違点、MAP(Mycobacterium avium subspecies paratuberculosis )MDM(Monocyte-derived macrophage ) ,MAA(Mycobacterium avium subspecies avium )の違いの問題などが、いろいろ、指摘されているようだ。

上記のFalse Positive多発への疑念と、ヨーネ病の特性として、潜伏期間 が非常に長いこと(一般には1〜数年)が、ヨーネ疑似家畜乳牛を抱える現場の生産者の困惑を招いているようだ。

これらの潜伏期間中の牛を「不顕性感染牛」といい、これらの牛は、潜伏期間中もヨーネ菌を排出し、畜舎内での感染源となるため、検査段階でのFalse Positiveは、畜産農家にとっての死活問題にもなりかねない問題となりつつあるようだ。

「ヨーネ病(細菌培養)には3ヶ月必要なので、検査した牛全頭について、この3ヶ月間は牛乳出荷の自粛(すなわち、毎日の牛乳の廃棄)ということになりうる」と、専門家は言う。

食品衛生法9条においては、「疾病にかかり、若しくはその疑いがあり、異常があり、又はへい死した獣畜の肉、骨、乳、臓器及び血液は、厚生労働省令で定める場合を除き、これを食品として販売し、又は食品として販売の用に供するために、採取し、加工し、使用し、調理し、貯蔵し、若しくは陳列してはならない。」としてあり、疾病に罹患した疑いのある獣畜から搾取した乳は、(当該職員が、人の健康を損なうおそれがなく飲食に適すると認めたもの以外は、)これに該当するということになる。

ここで、問題点が指摘されているのは、「家畜伝染病発生予防のための検査を食品衛生法の検査と同列に扱っている」ことに現場の混乱があるとされている。

ましてや、検査の段階で、False Positiveの可能性が問題になっているELISA法を用いてのものであればなおさらのことである。

ここは、PCR検査による確定検査の段階を経て、というような、新たなスキームの構築が必要のようにおもわれる。

なお、このヨーネ病と人間のクローン病との関係であるが、ヨーネ菌(Mycobacterium paratuberculosis,)がミルクを伝達手段として、人間に感染するかどうかについては、その伝達経緯はよくわからないにしても、感染することはあるというのがおおかたの説のようであり、牛乳の低温殺菌(72度、15秒)によって、死滅するかどうかについては、よくわからない、というのが世界の実情のようだ。
参考
「Johne’s Disease and Milk: Do Consumers Need to Worry? 」
「加熱殺菌でヨーネ病は防御できるか?」
「Johne’s disease- What do I need to know?」

11月4日追記
今回の件で、おおよそ、4つの問題点が浮かび上がってきているようだ。

�.茵璽揺存〆困砲�けるELISA法についての信頼性への疑念と、PCR法併用による確定検査などの補正システムの用意の必要性

�⊃�品衛生法9条における例外規定の裁量権限適用基準の数値化・厳格化

��食品衛生法9条例外規定の「肉、骨および臓器」のみ裁量にゆだねられ、「乳、血液」は、除くという点についての感染症OPM的観点から見た不一致性の是正

�ぅ茵璽揺惰値�の長期にわたる潜伏期間という特性に配慮した、総合業界対策の必要性

などが考えられる。

参考 11月19日追記 英国農務省のヨーネ病症例判断一覧表

「Draft profile for Johnes’s disease (Paratuberculosis)」参照

Definition of a suspect case−疑い例−
成牛またはラクダが、食欲があるにもかかわらず、著しい体重減少が見られる場合。特にひどい下痢症状を見せる場合。

Definition of a probable case−高度疑い例−
糞便に多くの抗酸性バチルス桿菌が見られる場合。または、血清検査で陽性の場合。検死でリンパ節に隣接する回腸粘膜(おそらく、空腸や結腸にも影響がある)が厚く波形になっている場合。

Definition of a confirmed case−確定例−
特徴的な組織に、多くの抗酸性バチルス桿菌が見られる場合。細菌培養またはPCR法による微生物の検証

Differential diagnosis−鑑別診断−
内部の寄生生物など、慢性的に衰弱させる病気があるかどうか、特に、肝吸虫、肝臓病、慢性的外傷性第二胃腹膜炎(reticuloperitonitis)、栄養失調、アミロイドーシスなど。(食物の不足または、微量元素の不調によるモリブデン害(Molybdenosis)など )

Aetiology (cause)−病因−
ヨーネ菌(Mycobacterium avium paratuberculosis)の感染

Main species naturally affected−自然感染する主な種−
畜牛、山羊、鹿、ラクダなど他の反芻動物、ウサギやその捕食者等の野生生物、ブタ、

Likely time lapse before reported−報告までの定点観測−
変わりやすい。感染から発症までの時間間隔は、数年。発育不全の動物については、調査なしに、淘汰。

Incubation period (animal)-潜伏期間−
18ヶ月、若いときに感染しやすい。ただし、18ヶ月前の病気は、明らかでない。酪農牛の発症ピーク月齢は、3−5才


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2007/10/25 Thursday

はたして「グッド・タイム」なのか?農林中金の値下がりサブプライム関連投資

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 10:26:36

2007/10/25(Thu)
 
null日本の新聞ではほとんど報じられていないのだが、農林中金が、サブプライム問題で値下がりしたサブプライムモーゲージに裏付けられた金融商品(ABS−資産担保証券−,CDO-債務担保証券-)の上位格付け債(AAA,AAなど)を中心に、3兆円(260億ドル)の購入をするということで、この昨日付けのブルームバーグの記事「Norinchukin to Buy $26 Billion of Asset-Backed Bonds 」などを中心にして、話題になっている。

まあ、潔い、というか、せっぱつまっているというか、果敢というか、なかなかのご決断で、 Bear Stearns買収のウオーレン・バフェット氏顔負けのカウンタートレード的行動に、金融の専門家の間でも、その成否に注目が集まっているようなのだが。

問題は、このブルームバーグの記事にも書いてあるように、今後、さらにスプレッドが広がるのか、狭まるのか、かどうか、なのだが、ニューヨーク市場を見る限り、まだまだ、このサブプライム問題は、底をついている話ではないようだ。

このブルームバーグの記事では、9月30日時点でのライボー(LIBOR)金利(ロンドン銀行間出し手金利)対比で、15年もの債券金利のスプレッドをみると、6月30日時点で5.27ポイントの開きだったのが、9月30日時点では、58.62ポイントの開きになっているという。

おなじく、AA格2年半から3年半のオートローン債についてみると、6月13.47ポイントから9月87.76ポイントの開きになっているという。

今後、このスプレッドが縮小すると見ての農林中金(農中 )の投資なのだろう。

しかし、大体にして、この投資基準となる格付け会社が、いまや、無能力化している中で、この分野は、羅針盤なき投資なのかも。

だから、ウオーレン・バフェット氏などのカリスマ的投資家のみの出番なのだろう。

日本のJA農協系統資金を預かる胴元としては、いささか、危険すぎる賭けなんじゃなかろうかと、かげながらも、ご心配申し上げております。

なお、日本のCDO関連投資損失については、これまで、野村ホールディングス(1460億円)やみずほフィナンシャル(当初、6億円といっていたが、その後拡大し、260億円とされる)、新生銀行75億円、三井住友40億円などが公表しているが、この農林中金についても、一時、8月11日付けのジャパンタイムズ「Banks’ subprime exposure ‘limited’」で、4000億円保有が報じられたが、まだ、その件については、評価損がディスクロージャーされていない。

このところ、農林中央金庫が、「シティグループ・日興コーディアルグループ傘下の投資会社「日興プリンシパル・インベストメンツ(PI)」買収交渉 」(シティ側は、自己資本投資事業は、中核的事業であるとして、手放さない方針のようだ。)等、国際的な話題でにぎわせるのはご同慶の至りなのだが、正直言って、もう少し、足下を見つめ直すべき時なのかもしれない。

参考
「Subprime News 」

2007年10月26日 追記

別にせかしたわけではなかったのだが、先ほどはいってきた朝日新聞の報道によると、
「農林中央金庫が、米低所得者向け(サブプライム)住宅ローンの関連投資で9月末時点で、400億円強の評価損を抱えていることがわかった。11月下旬にも発表する予定の9月中間決算で評価損の多くを処理し、損失を計上する方向。ほかの債券運用などによる収益は好調で、全体では黒字は維持できるという。 」
とのことである。

そのほか、三井住友フィナンシャルグループ約320億円(当初は40億円といっていたはず)、みずほ証券260億円、三菱UFJ200億円(当初は、50億円といってたはず)の損失も判明した。

(ここで評価損の概念が曖昧なのだが、野村ホールディングスの場合は、、「住宅ローン担保証券」は時価評価が不可能なので、取扱商品を全てゼロ価値として損失計上(撤退による実現損を計上)しているようで、これであれば、実現損であり、最終損失確定は出来るのだが、ここでの農林中金の場合をはじめとして、他の金融機関の場合はどうなのであろうか。
農林中金の説明では、「減損処理を必要とする水準ではなく、仮に損失を実現させても有価証券の含み益が2兆円規模あるため十分に吸収できる」といっているようなので、野村ホールディングスの方式で当該資産価値ゼロとして最終損益確定をした場合には、損失額は、膨大に増える可能性は、おおいにありえそうだ。
いずれにしても、スーパーSIVとなるサブプライム対策基金(the Master Liquidity Enhancement Conduit) (M-LEC) が設立された後は、M-LECの個々のSIV(Structured Investment Vehicles)からの買い取り価格の水準如何が、今後のこれらの評価損を決めることになるのではなかろうか?
もっとも、有力な格付け会社S&Pは、このM-LECの設立が、今後の個々の格付けに影響することはないと言っているようだが。
このM-LECの設立は、末端SIVのサブプライム関連金融商品の投売りによる暴落を防ぐためといわれいるが、業界では、その買い支え効果を疑問視する声が大きい。
2007年10月30日追記 ロイター報道「Fitch may tighten CDO rating methods」によると、同じく格付け会社のFitchは、サブプライム関連CDO格付け方法を見直し、368億ドルのうち、239億ドルを占めるAAA格についても、格下げの評価をすることになったとしている。
この239億ドルのAAA格のうち、160億ドルは、サブプライム債券とリンクした、いわゆる「”CDO squareds.”」と呼ばれるものであるという。
参照「Master Liquidity Enhancement Conduit will not impact ratings on US banks - S&P」
「債券投資デイリー」)

なるほど、先の損失をカバーするために、いわゆるナンピン買い(株式を買った後、値下がりしてしまったときに、安い値段で同じ銘柄を買い増して、平均購入価格を下げること)をしたとも、みてとれないこともない。

ただでさえ投資の世界では、「ナンピン買いは、ご法度」といわれているのに、もし、この場合、評価損のディスクロージャー前に、ナンピン買い決定だとしたら、ちょっと問題だ。

発表の順序が逆のような気もする。

日経金融新聞紙上での、今年9月6日の農林中央金庫理事長のインタビュー記事の中で、理事長は、サブプライム問題の影響は少ないとし、今後の海外投資に対するなみなみならぬ意欲を見せていたが、デフォルトとなるかどうかの丁半確率二分の一の金融商品にまで、並々ならぬ意欲を見せるのは、どんなものであろうか。

むしろ、その設立の出自を重んじた世界環境投資や環境投資ファンドへの道を目指し、その運用先の拡大で、結果として、自らの特殊金融機関としての社会的役割をも実現する方向こそ、今、農林中金に求められているような気がするのだが。

「農林中金、400億強の評価損 サブプライム関連投資で」

Credit ratings and CDO risks

Markit ABX Historical Prices

参考 2007年10月24日付けのブルームバーグ記事の中における、農林中金 二岡俊之債券投資部長(追記−その後、2008年6月26日付で農林中金全共連アセットマネジメント株式会社専務取締役 となっている。)の発言部分抜粋

said Toshiyuki Futaoka, global head of strategic asset allocation.

“The market has finally become attractive after recent price falls,'’

Futaoka, 49, said in an interview in Tokyo yesterday.

“The level to which we can build up credit assets is key to our second-half strategy.'’

“We can offset the loss on subprime-related securities by unrealized gains on other investments of about 2 trillion yen,'’ he said.


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アメリカ上院での2007年農業法審議の最新の動き

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 09:54:22

2007/10/25(Thu)
 
nullアメリカ上院での2007年農業法の審議のその後であるが、

昨日、上院農業委員会のHarkin委員長が、共和・民主両党の超党派での合意文書を発表し、水曜日からマークアップを開始することとなった。

ただ、この合意案では、肝心の農業価格支持補助金(カウンターサイクリカルプログラム)については、修正の対象外となっていたため、2007年農業法での価格支持補助金の継続に反対するDick Lugar氏とFrank Lautenberg氏からは、対抗法案「the Farm, Ranch, Equity, Stewardship and Health (FRESH) Act 」が出される見通しとなった。

このDick Lugar氏らの案では、価格支持補助金に変わって、作物、畜産について、所得補償保険システムで対応しようとのスキームになっているようだ。

この法案については、賛同議員としては、Orrin Hatch, Bob Menendez, Susan Collins, Ben Cardin, Sheldon Whitehouse, Jack Reedがアリ、また、賛同NGO等団体としては、 Brighter Green, Club for Growth, Council for Citizens Against Government Waste, Debt Aids Trade Africa (DATA), Environmental Defense Fund, Environmental Working Group (EWG), Grocery Manufacturers Association / Food Products Association (GMA/FPA), Initiative for Global Development (IGD), National Taxpayers Union (NTU), National Urban League, Oxfam America, Physicians Committee for Responsible Medicine (PCRM), Taxpayers for Common Sense (TCS), the William C. Velasquez Institute (WCVI)がある。

ちなみに、同じような考え方のスキームには、カナダのNISA方式がある。

これについては以前の私のブログ記事「青森県りんご農家が志向するカナダのNISA方式とは、どんなものか?」も、ご参照

しかし、上院農業委員会21のメンバーのほとんどは、価格支持継続派と見られており、この対抗法案の苦戦は免れないようだ。

この動きのほかに、John Thune氏が、$250,000以上の富有農家を価格支持から除外するGrassley-Dorgan修正案を支持している。

上院での2007年農業法の具体的審議日程はまだ決まっていないようだが、今月中に上院通過、年内、大統領の元に、というスケジュールのようである。

しかし、USDA並びにホワイトハウスは、下院通過の内容での2007年農業法であれば、ブッシュ大統領は、拒否権を発動すると見られている。

同時に、ドーハラウンドの年内決着の可否ともからめ、その動向が注目される。

なお、USDAは、上院に対して、下院通過の2007年農業法について、いくつかの修正要求をしているという。

それは、マーケッティング・ローン・システムであるLDPs(ローン不足払い)についてのもので
支払いベースを、毎日のベースでの支払い算定から、毎月ベースでの支払い算定に変えるというものようだ。

さらに、LDP支払いレートの長期固定化(Lock In−高利率で、作物の価格が上がり、得ることが出来るまで保有することが出来るもの。)についても、改善要望をしているという。

これ以外にも、いくつかの点での2007年農業法についての修正要求を、USDAは、上院に対して、しているものと見られ、これは、ドーハラウンドの早期決着をにらんでのものともみられている。

10月26日追記 アメリカ上院農業委員会が修正2007年農業法を17対4で可決

アメリカ上院農業委員会は、昨日木曜日に、下院通過の2007年農業法をいくつかの点で修正し、賛成17反対4で可決した。

予算総額は、二千八百億ドルである。

しかし、批判のあった富裕農家層への価格支持など価格支持削減修正は、今回の上院修正案では盛り込まれておらず、Richard Lugar議員などを中心として、批判があがっている。

一方、生態系保全系の予算が盛り込まれたことで、これら関係団体からは、おおむね、好意的な反応が下記のように伝えられている。

全米農民組合
これまでのスキームは抜け落ちていた、50億ドルの恒久災害支援システムが盛り込まれたことは良かった。 

各種生態保全グループ
より多くの予算をと望んではいたが、ともかく、35億ドルの生態保全予算が盛り込まれたのは一歩前進だ。

全米野生生物連合
農場経営者が次世代のために、バイオ燃料を用意するためのインセンティブとしては、弱い。

今後だが、ブッシュ政権はかねてから、
百万ドル以上の富裕層への価格支持停止、
農家個人支払いの額の削減( 現在農家あたり上限$360,000を$200,000に削減. 現在の総額は、25億ドル)
を求めており、これが適わない場合には、拒否権発動するとしている。

一方共和党上院議員のCharles Grassley氏らは、年間の価格支持制限を、現在の農家あたり上限$360,000.から、$250,000 に削減することを要求している。

http://ap.google.com/article/ALeqM5hKiCUGVmDQJYT51475bq5PwW3aXw
http://www.brownfieldnetwork.com/gestalt/go.cfm?objectid=D90C2C54-A54B-46F5-075AADC7392FB53A


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2007/10/17 Wednesday

備蓄名目の余剰米の買い付けは、WTO違反に当たらないのか?

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 23:33:53

2007/10/17(Wed)
 
null若林農林水産相は17日、参議院の予算委員会で、野村哲郎議員(自民)と紙智子議員(共産)の質問に答え、「食糧法上、価格を支えるための買い入れはできないが、不作に備えた備蓄はできる。その趣旨の範囲内で(買い入れを)行うことは考えられる」と答え、政府が余剰米の買い入れを検討する方針を明らかにした。

一方、自民党も、17日、農業基本政策小委員会を開き、政府による余剰米の
買い取りを柱とした緊急コメ対策に着手し、30万トンの余剰米購入に必要な予算が500億−750億円に上るとの試算を公表、来週までに政府に要求する買い取り量を決める予定。

しかし、この「備蓄を大義名分にした余剰米の買い付け」というスキームについては、WTO規則上、きわめて、疑義があるようだ。

このサイト「International Law and Trade Policy」では、中国の国家備蓄を建前とした穀物や綿の備蓄買い上げについて、中国側は、これがグリーンボックスであると主張しているが、

これについては「Annex 2 of the Agreement on Agriculture Paragraph 3」条項(下記参考4参照)が適用されるとして、

「備蓄の累積量は、食料安全保障のための量として事前目標とされた量に一致しなければならないこと」
「在庫蓄積や在庫取り崩しのプロセスは、財政的に透明化されなければならないこと」
「政府による備蓄食糧の買い付けは、現行の市場価格によって買い付けられ、また、在庫取り崩し販売の時は、その時点での質に応じた国内の市場価格以下で販売されなければならない。」

としている。

従ってWTO規則においては、実質、このスキームにおける農作物の価格支持は、出来なくなるものと、解釈されうるようだ。

上記の点についてのWTOの解釈全文は、下記参考1「WTO-AGRICULTURE: EXPLANATION Domestic support」のとおりであり、このうち、「消費者への価格転嫁を伴わず、生産者への価格支持効果を伴わない」( not involving transfers from consumers and must not have the effect of providing price support to producers)という要件が必要とされている。

さらに、このサイト「Agriculture in the WTO: Limits on Domestic Support」では、下記参考2のとおりの解釈のようで、ここでも、「国家食料備蓄プログラムに含まれ、財政的に透明なこと」( integral to a nationally legislated food security program and be financially transparent)が、求められている。

同じく、このサイト「Review and Clarification of Green Box Criteria」では、下記参考3のような解釈のように「開発や他の目的の追求をするための備蓄」(to pursue rural development and other objectives)であることが求められ、公共財の整備と同等の観点のものであることが必要であるとの見解のようだ。

上記の自民党案では、備蓄量を適正水準とするため今後30万トンの余剰米を買い入れると仮定し、60キロ当たり1万−1万5000円として必要額(単価一万五千円として、三十万トンでは総額七百五十億円が必要)を試算しているという。

一方、10月3日実施のコメ価格センターの第6回入札(定期注文)での落札加重平均価格は、1等60kg当たり1万4397円であったという。

もし、上記のWTO規定の「政府による食糧の購入は、その時点における市場価格で行うものとし、食糧安全保障のための備蓄からの売却は、産品及び品質に係るその時点における国内市場価格を下回らない価格で行う。」にもとづけば、 その時点における市場価格とは、コメ価格センターの値付けラインとなり、これが政府による余剰米の購入価格と一致しなければならないわけで、ここに価格支持的な単価上乗せは、不可能となるはずである。

総じて、この項目は、発展途上国のための救済項目であり、先進国がこの項目に依存することは、きわめて、貿易歪曲的スキームとみなされても、仕方がないのではなかろうか。

参考1.「Annex 2 of the Agreement on Agriculture Paragraph 3」条項についてのWTOの解釈全文

「The Green Box applies to both developed and developing country Members but in the case of developing countries special treatment is provided in respect of governmental stockholding programmes for food security purposes and subsidized food prices for urban and rural poor. The general criteria are that the measures must have no, or at most minimal, trade-distorting effects or effects on production. They must be provided through a publicly-funded government programme (including government revenue foregone) not involving transfers from consumers and must not have the effect of providing price support to producers.」
「WTO-AGRICULTURE: EXPLANATION Domestic support」より

参考2.「Annex 2 of the Agreement on Agriculture Paragraph 3」条項についてのサイト「Agriculture in the WTO: Limits on Domestic Support」における解釈全文

「Public acquisition (at current market prices) and stockholding of products for food security must be integral to a nationally legislated food security program and be financially transparent;」

参考3.「Annex 2 of the Agreement on Agriculture Paragraph 3」条項についてのサイト「Review and Clarification of Green Box Criteria」での解釈全文

「2. Based on the experience of the implementation of the Uruguay Round Agreements, the programmes notified under Annex 2 of the Agreement on Agriculture could be distinguished according to their capacity to distort trade or effect production:
i) The programmes of provision of general services, public stockholding for food security and domestic food aid (Annex 2: Paragraphs 2-4) have been generally found to be non- or minimally trade-distorting and have enabled Members to pursue rural development and other objectives. Such policies can be assimilated to the provision of public goods.」

参考4.Annex 2 of theAgreement on Agriculture Paragraph 3 の全文

(1)日本語訳

3 食糧安全保障のための公的備蓄(注1、注2)

  国内法令で定める食糧安全保障に係る施策の不可分の一部を成す産品の備蓄の形成及びその保有に関する出費(又は現に徴収されなかった収入)。当該施策の一部を成す産品の民間備蓄に対する政府の援助もこれに含めることができる。  このような備蓄の量及びその形成は、食糧安全保障のみに関してあらかじめ定められた目標に応じたものとする。備蓄の形成及びその処分の過程は、財政的に透明性のあるものでなければならない。政府による食糧の購入は、その時点における市場価格で行うものとし、食糧安全保障のための備蓄からの売却は、産品及び品質に係るその時点における国内市場価格を下回らない価格で行う。

   注1 この3の規定の適用上、透明性のある方法で運用され、かつ、公表された客観的な基準又は指針に従って実施される開発途上国における食糧安全保障のための政府の備蓄に係る施策(食糧安全保障のための食糧の備蓄が管理価格により取得され及び放出される施策を含む。)は、この3の規定に適合するものとみなされる。この場合において、取得価格と外部基準価格との差は、助成合計量に算入される。

   注2 この3の規定の適用上、開発途上国において都市及び農村の貧困層の食糧需要を合理的な価格で定期的に満たすことを目的として行われる補助された価格での食糧の供与は、この3の規定に適合するものとみなす。

「附属書二 国内助成(削減に関する約束の対象からの除外の根拠)」より

(2)英語原文

3. Public stockholding for food security purposes*
Expenditures (or revenue foregone) in relation to the accumulation and holding of stocks of productswhich form an integral part of a food security programme identified in national legislation. This may include government aid to private storage of products as part of such a programme.
The volume and accumulation of such stocks shall correspond to predetermined targets related solely to food security. The process of stock accumulation and disposal shall be financially transparent. Food purchases by the government shall be made at current market prices and sales from food security stocks shall be made at no less than the current domestic market price for the product and quality in question.
* For the purposes of paragraph 3 of this Annex, governmental stockholding programmes for food security purposes in developing countries whose operation is transparent and conducted in accordance with officially published objective criteria or guidelines shall be considered to be in conformity with the provisions of this paragraph, including programmes under which stocks of foodstuffs for food security purposes are acquired and released at administered prices, provided that the difference between the acquisition price and the external reference price is accounted for in the AMS.

「ANNEX 2: DOMESTIC SUPPORT: THE BASIS FOR EXEMPTION FROM THE REDUCTION COMMITMENTS」より


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2007/10/12 Friday

WTO農業交渉の今後の日程

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 11:41:43

2007/10/12(Fri)
 
Third World Network (TWN)のMartin Khor氏によれば、今後のWTO農業交渉は、次のとおりになるという。

これまで、2週間の空白をへて、今週月曜日から、すでに、話し合いを再開しており、36カ国(the “Room E“での話し合いといわれている。)で話し合っている。

中心議題は食料援助をはじめとしして、今週前半は、輸出競争問題について
今週後半から、来週にかけて、重要品目、階層問題、国内保護問題について話し合われる。

ここにきて、今週火曜日に、非農産品( NAMA )のほうで、進展が見られ、NAMA 11グループを中心にして、NAMA 問題についての考え方についての声明を出すことになった。

それによって、NAMA モダリティー改訂テキストが、ファルコナーからの農業部門改訂テキストに先行して出される見通しとなった。

NAMAの ミーティングは、10月5日にはじまっているが、スイス・フォーミュラといわれる案(最終譲許税率のカウントで、開発途上加盟国係数を19-23とする公式)に対しては、進展がないようだ。

ここにきて、発展途上国側にも、微妙な色分けが出来ているようで、南アフリカ、ブラジル、アルゼンチン等の新興経済国とウルグアイ、パラグアイの本当の発展途上国とでは、微妙な思惑の差が出てきているようだ。

参考
1.スイス・フォーミュラとは?

最終譲許税率-Final bound rate of duty-=
(先進加盟国係数-Coefficient for developed Members- 8−9 または、開発途上加盟国係数-Coefficient for developing Members-19−23)
÷
【(先進加盟国係数-Coefficient for developed Members-8−9 または、開発途上加盟国係数-Coefficient for developing Members-19−23)+基準税率-Base rate of duty-】

ということで

開発途上国の最終譲許税率=(19-23)÷【(19-23)+基準税率】

ということになる。

上記の係数は、上限関税に実質的に相当するものである。

WTOサイドからの先進国8〜9、途上国19〜23の提示に対して、

先進国グループは先進国係数10、途上国係数15を主張

NAMA11は、途上国係数30、先進国係数との差は25を主張

中間派グループ(チリ、コロンビア、コスタリカ、香港、中国、メキシコ、ペルー、シンガポール、タイ)は、先進国係数10未満、途上国係数10代後半(the upper teens)〜20代前半(the low twenties)の間を主張

2.「Agriculture talks resume, little progress reported in NAMA Published in SUNS #6340 dated 9 October 2007 」

3.「WTO farm talks resume this week」

4.「外務省 WTOドーハ・ラウンド交渉の動き」


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