Sasayama’s Weblog


2007/11/16 Friday

WTO G20加盟国外務大臣会議の動向

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 09:36:35

2007/11/16(Fri)
 
nullWTOドーハラウンドの成否を決める重要な会議として注目されていた昨日のブラジルなどG20加盟大臣会議だったが、出席したのは、インド、南アフリカ、アルゼンチン、インドネシア、ブラジルなど6カ国の外務大臣だった。

いずれの大臣も、ドーハラウンドの合意が視野に入ってきたとの楽観的な見通しの中で、7月に提示されたファルコナー合意案テキストでは不十分であるとの見解に立って、重要な未解決部分については、改訂版テキストで修正されるべきとの見解を示した。

ただし、工業品分野については、G20加盟各国、思惑が一律というわけにはいかず、この点についての合意については、ふれられなかった。

ここにきて、G20加盟各国から、一様に懸念が示されたのは、すでに7月1日からファストトラック権限を失っているアメリカのブッシュ大統領のWTOの場での合意の有効性についてであった。

インドの外務大臣は、「アメリカのTPA(T大統領貿易促進権限、Trade Promotion Authority)についての懸念が予測されるときには、アメリカに対して、ドーハラウンド合意の為の包括的ロードマップの提示を求める」、との見解を示した。

しかし、ここにきて、アメリカの議会においては、民主党のチャールズ・ランゲル議員や、サンダー・レビン議員などが、アメリカ議会でのWTO合意の重要性について言及し、「アメリカ議会がWTO交渉の詳細についての最終パッケージを認めることは困難」と、牽制を見せているほか、アメリカ経済界では、WTO違反とされているゼロイング(zeroing)というアンチ・ダンピング(AD)制度での税率計算方式の復活を求めている。

備考
「ゼロイング(zeroing)」とは?

対象産品についての複数の正常価額と輸出価格との比較集計において、輸出取引側が国内取引側を上回るばあいは、比較結果を「ゼロ」に足きりをし、下回る比較結果のみを総計し、ダンピング・マージンを計算するという片肺計算方式。
この計算方式によった場合、差額の複数の比較集計において、その中のひとつに、輸出価格が平均国内価格を上回っている場合、マイナス値を使わずにゼロとする。
極端な話、9例について輸出価格が平均国内価格を上回っていても、一例で、輸出価格が平均国内価格を下回っていれば、ダンピング・マージン計算の対象になってしまう。
これについては、AD課税が不当に水増しされるとの批判がある。

参考
US must present ‘roadmap’ for completing troubled Doha trade talks, India says」
TRADE: Developing Countries Close Ranks
US lawmakers issue warning on Doha round pact
Developing Countries Are Afraid of ‘Rigged Commerce’ Not ‘Free Trade’
Developing nations ask US for trade roadmap
The WTO will be asked to determine the legality of US agricultural subsidies
WTO farm text unfair: Developing nations


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