Sasayama’s Weblog


2005/01/12 Wednesday

海洋投棄と漁礁問題

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2005/01/12
東京都議の後藤雄一さんの「行革パン屋の都政日記」http://www.gyoukaku110ban.jp/diary/nikki-index.htmlの中で、次のような興味深い論争が展開されていた。
野伏漁港の浚渫の岩骸を地元の要望で、東京都が下田海上保安部に海上投棄の許可を申請したのだが、この申請の文言に「投棄」という言葉を使ったのでクレームが付き「海中に魚礁として・・・。」と書き直し、9月15日に許可がおり、作業したのだという。
ご承知の通り、海洋投棄については、ロンドン海洋投棄条約の1996年議定書で、海洋投棄および洋上焼却を原則禁止とし、海洋投棄を検討できるものを限定列挙するという方法(ポジティブリスト方式)が採用され、今日に至っている。
この東京都と同様の例で、次にあげるサイトhttp://www.georgiastrait.org/Articles/art2.php
の文書は、カナダのジョージア海峡同盟が、カナダの環境省に対して、古くなった軍艦HMCS Saskatchewan号を海中に沈めて、魚の人口漁礁にするという政府の方針に対して、「これは、ロンドン海洋投棄条約に違反する。」との見解から、反対の声明を出したものだ。
この中で、人工漁礁の問題について、次のように言っている。
「人工漁礁(artificial reefs)については、科学的なコンセンサスは何もない。
実際、多くの科学者は、人口漁礁について、それが、古い船で作られたもののような場合は、海洋に有害であると考えられている。
海洋環境に有益な漁礁とは、特定の海洋の地形にそって設計されたものでなくてはならず、また、魚のための多くの小部屋の数、そのサイズ、デザイン、基質、海上距離に応じた深さ、空間構成、構造、材質等など、さまざまな要素を考慮することで、特定の魚種の繁殖強化に資するものでなければならない。
廃船や他の廃棄物による漁礁は、(魚の繁殖にとって)不要なばかりでなく、かえって、自然の生息地が、そのような効果のない人工物にとって替わられることで、有害となる。」と、いっている。
これらのカナダなどの例からすれば、この東京都の方針とは、まさに乱暴な、ロンドン海洋投棄条約の精神に対する冒涜行為とも見てとられるだろう。

ロンドン海洋投棄条約の現物は
「CONVENTION ON THE PREVENTION OF MARINE POLLUTION BY DUMPING OF WASTES AND OTHER MATTER (LONDON CONVENTION 1972)」http://www.imo.org/Circulars/mainframe.asp?topic_id=617ご参照。
なお、
「Stop Ocean Dumping」
http://archive.greenpeace.org/comms/97/oceandump/oceanmain.html
というサイトもある。

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2005/01/09 Sunday

ノロウィルスってなんだ?

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 07:39:51

2005/01/09
 
null広島県福山市の特別養護老人ホーム「福山福寿園」で入所者7人が死亡した問題で、市保健所は9日、ウイルス検査を行った入所者ら12人のうちの9人の検体からノロウイルスを検出したと発表した。

また、神奈川県の大和市下鶴間の介護老人保健施設「大地」で昨年12月28日以降、入所者と職員の計46人が下痢や吐き気などの症状を訴え、このうち入所者の女性(87)が5日に死亡していたと発表した。

このほか、全国では、昨年の年末から今年の年始にかけて、このページの一番下に書いてあるように、全国的な広がりを見せている。

ところで、このノロウィルスという妙な名前はどこからきたのだろうか?

1968年にノーウオークで発見されたノーウオークウイルスが最初

http://www.urban.ne.jp/home/takao/EM/SRSV.html
によれば、1968年に米国オハイオ州ノーウオークの小学校において胃腸炎の集団発生があった際に,患者の便から電子顕微鏡を使って見つかった直径27nm の粒子を、発見された地名にちなんで、ノーウオークウイルス(Norwalk virus)と呼ぶのだそうだ。

2002 年8月にパリで開かれた国際ウイルス学会の分類委員会 でこのノーウオークウイルス(Norwalk virus または NLVs)を、ノロウイルス(Noro Virus または Norovirus または、NORs)という新たな属名で呼ぶことが決定された。

イギリスでは、これをsmall round structured virus (SRSV) と呼んでいるようである。

奇妙なことに、このノロウィルスは、これまで、腸管内のみで増殖するとされ細胞培養が不可能であるとされてきたが、近年、菌株の遺伝子配列が解明され、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)法での検出が可能になったという。

ノロウィルスの遺伝子型は、5つある

http://web.sapmed.ac.jp/viralge/calici/bunrui.html
に見るように、このノロウィルスは、カリシウイルス科ウイルス(the calicivirus family)のなかの一つの属とみられている。

このカリシウイルス科ウイルスには、(1)Noroウイルス属( Norovirus ) (2)Sapoウイルス属(Sapovirus ) (3)Lagoウイルス属( Rabbit hemorrhagic disease virus 等。Lagoはギリシア語に由来し「野ウサギの」を表す。)、Vesiウイルス属 ( Swine vesicular exanthema virus, Feline calicivirus 等。Swineは、豚、Felineは、猫)があるとされる。

このうち、Norovirus、Sapovirusが、ヒトに感染するウイルスであり、その他は、動物に感染するウィルスである。

しかし、近年、Norovirus、Sapovirusに類似したウイルスゲノムがウシやブタから検出されおり、やや混乱しているよううだ。

ノロウィルスの遺伝子型として、G1型(Genogroup1)とG2型(Genogroup2)とG3型(Genogroup3)とG4型(Genogroup4)とG5型(Genogroup5)がある。(genogroup II (GGII)などと表記)

このうち、人間に感染するのは、G1型とG2型とG4型で、G3型は、牛にのみ、G5型は、マウスに、伝染するものとされている。

さらにアミノ酸配列にもとずく20のクラスター分類がある

これらの遺伝子型は、さらに、全体のカプシド遺伝子のなかから、少なくとも、アミノ酸配列にもとずく約20のクラスター群に分かれうる。

ノロウィルスのクラスター分類については、このサイトhttp://www.iah.bbsrc.ac.uk/virus/Caliciviridae/norovirus/Norwalk.htmに詳しい。

http://aem.asm.org/cgi/content-nw/full/65/12/5624/F2http://aem.asm.org/cgi/content-nw/full/65/12/5624/F3等によれば

G1型には、Norwalk, Southampton(SOV), Desert Shield(DSV), Queens Arms, Winchester、Saratoga,

G2型には、Hawaii, Mexico, Lordsdale, Melksham, Hillingdon, Grimsby、Bristol,Snow Mountain(SMV),Toronto、DOUG4770, 536/96/Net, JENA

G3型には、Napier,GWYNEDD,

などがある。

遺伝子型と、クラスター番号をあわせたものでは、
「Infections virales d’origine alimentaire Calicivirus humains」http://www.infectiologie.com/public/enseignement/dia-desc/2004/Infalim-lefrere-DESCMIT0504.pdfでのTamie Ando 氏(the National Centre for Infectious Diseases in Atlanta)の分類によれば、

G/1=Norwalk(NV) G/2=Southampton(SOV),  G/3=Desert Shield(DSV),  G/4=Cruise ship(CSV) G/5=(378) 

G/1=Hawaii(HV) G/2=Snow Mountain(SMV), G/3=Toronto(TV) G/4=Bristol(BV) Lordsdale,G/5=White River(WR) G/6=(269) G/7=Gwynedd(GV) G/8=(539) G/9=(378) G/10=(Yav94/UK)
となっている。

全体のノロウィルス感染発生させる菌のなかで、73パーセントが、G2型であり、26パーセントが、G1型であり、1パーセントが、新しい遺伝子グループに属するものであるとされている。

これらの遺伝子型のアミノ酸配列は、G1型とG2型とでは、お互い遠位の関係にあるとされる。

人から人への感染を繰り返す、新しいノロウィルスG/4出現の脅威

G2型のなかで、G/1,G/4,G/j 型による、老人ホームでの発生が、他の発生環境にみらべて、もっとも多いとされている。

このことは、老人が、これらG/1,G/4,G/j 型のような、特定の菌に犯されやすいということをあらわしている。

1995年から1997年にかけて、世界中の老人ホームや病院で蔓延したのも、このG/1,G/4,G/j 型のノロウィルスであったとされる。

ある研究によれば、血液型によって、その人の持つノロウィルスへのレセプターの有無が、感染に影響しているのではないかとの説もある。

たとえば、GII/4は、O型、A型、B型にレセプターをもち、G/2は、A型、B型にレセプターをもつが、O型には持たず、G/1は、O型、A型にレセプターをもつが、、B型には、持たないといった具合のようである。

これについては
Hutson AM, Atmar RL, Graham DY, Estes MK. Norwalk virus infection and disease is associated with ABO histo-blood group type. J Infect Dis 2002 185: 1335-1337.
http://www-micro.msb.le.ac.uk/3035/Caliciviruses.htmlなどをご参照。

2004年2月28日に、Lancetに発表された「Increase in viral gastroenteritis outbreaks in Europe and epidemic spread of new norovirus variant.」
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=PubMed&list_uids=15001325&dopt=Abstractという論文において、イギリスのHealth Protection AgencyのLopman B氏をはじめとする研究者たちは、2002年のイギリス、ウェールズ、ドイツ、オランダにおけるノロウィルス大発生は、ノロウィルスの新しい変異種遺伝子であるG4型が、ノロウィルス大発生の元になったとした。

このG4型ノロウィルス (GII-4またはGII/4またはGII.4 などと表記、Bristol(BV) Lordsdale ウィルス)とは、遺伝子グループ(genogroup) IIに属していて、クラスターナンバー( cluster )または、サブグループが 4 という意味である。

GII/4 は、遺伝子を形成するたんぱく質の一部が、微妙に、これまでのものと、異なっているという。

この変形によって、これまでのノロウィルスよりも、猛毒のウィルスとなっていると、研究者たちは、言っている。

ウイルスは、http://www.virology.net/Big_Virology/EM/norwalk.jpgのような形状をしており、簡単に遺伝子が変異するのが特色であるとされる。

このGII/4ウィルスが最初に発見されたのは、アメリカ・ミシガン州のFarmington Hillsであり、発見当初は、その地名にちなんで、Farmington Hills菌とよばれていた。

また、この新種のGII/4ノロウィルスは、これまでのものと異なり、発生時期が、夏であるという。

従来のノロウィルスの感染経路は、単一の変異でひとつのウィルスが生まれ、それが、ひとつの発生ポイントから、食品による (Foodborne)か、水による(Waterborne)かによって、感染拡大のルートをたどることができた。

しかし、この新種のGII/4ノロウィルスは、いくつかの種への変異を重ねながら、人から人へと、変異し、それぞれ微妙に異なったウィルスが、同時多発的に感染を拡大していくという特徴を持っている。

したがって、感染経路の特定は、不可能とのことである。

http://www.promedmail.org/pls/askus/f?p=2400:1001:10030420710140893853::NO::F2400_P1001_
BACK_PAGE,F2400_P
1001_PUB_MAIL_ID:1010,27518
に、GII/4ノロウィルスの遺伝子配列について、一般的な配列と、2002年のものと2004年のものとの違いが書かれている。

すなわち、一般的な配列と、2002年.2005年のものとが違っている配列ナンバーとしては、5.103.106番であり、一般的な配列と、2002年のもののみ違っている配列ナンバーは、137.209番であり、一般的配列と2005年のもののみ違っている配列ナンバーは、30.89.125.215.223番である。

このように、同じGII/4ノロウィルスであっても、毎年微妙に、その遺伝子配列を変えているようである。

「症状が治まっても、ウィルスは宿り続ける」という厄介さが感染を広げてしまう

ノロウィルスに汚染されたものに接触してから、発症までには、24時間から48時間かかるものとされている。

発症の症状として、50パーセントが、嘔吐の症状を見せ、この症状は、発熱の症状よりも、多く見られるという。

また、発症の時間は、24時間から48時間の間であり、それを過ぎると、症状は治まってくるという。

ここで、重要なのは、症状が治まっても、48時間以内は、ウイルス自体は、まだ、発症者から、拡大しているということである。

なお、深刻なことに、最近のレポートでは、症状が収まってから3週間もウィルスを撒いているとの説もある。
http://www.journals.uchicago.edu/cgi-bin/embpcgi.pl/cgi-bin/res-page.epl?objid=341408
http://jvi.asm.org/cgi/content/full/77/24/13117#R21

今回の老人ホームの場合、ホームの入所者と職員とが、同時感染して、職員が症状がおさまったということで、ホームの実務に復帰し、入所者へのケアを続けることで、ホーム内での感染が、なお、拡大したのではないかと思われる。

アメリカの長期療養施設での感染例実証

ここに、アメリカのひとつの例がある。
http://www.google.co.jp/search?q=cache:bwGrJoY2uEwJ:www.medscape.com/viewarticle/449025+
norovirus+activity&hl=ja

2002年のワシントン州での長期療養施設(LTCFs)でのノロウィルス感染の状況であるが、アルツハイマー症状をもつ長期療養施設と、そうでない長期療養施設を比較すると、アルツハイマー症状をもつ長期療養施設のほうが、入所者も職員も、ノロウィルスの感染率が、格段に高かったという。

また、発症の症状としては、下痢が84パーセント、吐き気が78パーセント、嘔吐が77パーセントに見られたという。

発症症状の継続期間は、49時間(最小20時間から、最大72時間)、 施設での集団感染の継続時間は、12日間(最小9日間から、最大16日間)とのことである。

それぞれの施設において、集団感染が始まる時期が異なるのは、人から人への感染があったことを示しているという。(この流行曲線を見ると、施設から施設へと、発症のピークがリレーしていく模様がよくわかる。)

患者へのウィルスの潜伏期間は、24時間から48時間であるとしている。

このことから、発症した入所者をそれぞれの個室に帰すことを制限したり、発症した職員をホームの仕事に復帰させるのに、症状回復後、48時間たってから、現場復帰させる、ということが、ウィルスコントロールの決め手になるとしている。

流行性胃腸炎(AGE)発症の主役は、ロタウィルスからノロウィルスへ

このノーウオークウイルス(または、ノロウイルス)は、世界中で発生している非細菌性の流行性胃腸炎(AGE-acute gastroenteritis)の90%以上を引き起こしているといわれ、胃腸炎(AGE)による死亡の7パーセントが、ノロウィルスによるものとされている。

ちなみに、従来考えられていたのは、、胃腸炎を起こすのは、70パーセントがロタウィルスであると思われ、その次が、アデノウイルス(15パーセント)、アストロウィルス(6パーセント)、そして、わずか3パーセントがノロウィルスによるものであると思われていた。

48時間以上、胃腸炎が続いたり、血便を伴った下痢の症状を示した場合には、ノロウィルス以外の細菌感染を疑ったほうがいいという。

これまでの食物・水経由感染から、人-人感染が、いまや主流に

ノロウイルス感染の発症過程に関してはほとんど分かっていないようだが、おおむね、次のことが考えられている。

感染様式としては、
1.牡蠣などの貝類の生食
2.調理従事者の糞便に存在するウィルスが、手指を介して食品に汚染し、それを摂取
3.人から人への感染
等が考えられている。

また、アメリカなどの感染様式の分類としては、次の5つを挙げている
1.食品を介した感染-Foodborne
2.水を介した感染-Waterborne
3.人から人への感染-Person to Person
4.糞便や嘔吐物などの汚染物質の微粒子化(aerosolized vomitus)による空気感染-Airborne particles(大気浮遊微粒子) 
5.媒介物による感染-fomites contamination

これまでのところ、泳ぐプールや地下水・井戸水の汚染によるもの、海水温度10度以下の場合の牡蠣を食した場合などに、多く発生している。

また、牡蠣を食してノロウィルスに罹る例は海外にも見られるが、このサイトhttp://www.foodsafe.ca/downloadfiles/FSArticle03Oysters.pdfにあるように、牡蠣が、水をろ過する性質を持つために、ノロウィルスに汚染された海水を牡蠣がフィルタリングすることで、牡蠣自体が、ノロウィルスに汚染されるためではないかと言われている。

さらに、汚染された水が人の手を通じて、たとえば、サラダバーなどで、人から人へ伝播することもあるという。

外国でも、老人ホームでの感染のケースが圧倒的に多いのだが、この理由として、老人は、これらのウィルスの微妙な変異にも影響を受けやすいためとしている。

また、クルージングで発生することも、謎のひとつである。

以上に見るように、感染様式の主流は、これまでの食物・水経由のものから、完全に、人-人への感染様式に、世界的に移行しているようだ。

ノロウィルス感染の有無を迅速に診断する診断キットとしては、いくつか、出されている。

SRSV()-AD「生研」http://www.denka-seiken.co.jp/japanese/pro-srsv2.htm が代表的なものであるが、 最近になって、東京大大学院医学系研究科の牛島広治教授が開発した、イムノクロマト法による簡便診断キットが注目されている。

とかく、ノロウィルスを、食中毒の症状としてのみ扱いがちな日本の現状では、根本的な解決は難しいのではなかろうか。

世界的にノロウィルス対策に取り組む時代になってきた

厄介なことに、このノロウィルスには、即効的な治療薬もワクチンもなく、休養と、整腸による体外排出と、脱水症状を改善するための水分補給と、しか方法が無いようである。

しかし、遺伝子タイプの解明が、近年、すすんできており、ワクチンの開発は、間近である。

昨年5月25日、LigoCyte Pharmaceuticals, Inc社が、ベイラー医科大学(Baylor College of Medicine )と提携し、ノロウィルスワクチンの開発と、治療方法の開発に乗り出した。
また、ワシントン大学でも、ノロウィルスワクチンの開発が進んでおり、実現が近いと伝えられている。
http://www.ligocyte.com/articleview.aspx?ID=43
http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/4052291.stm参照

この背景には、近年、ノロウイルスの遺伝子解明が急速に進んでいることが、追い風になっている。

ノロウイルスのコントロールの上で重要なのは、老人ホームなどでの集団感染の場合、症状が治まった入所者や職員を現場復帰させるには、少なくとも、48時間以後にすることで、二次感染を防ぐことができる。

この辺のコントロール体制をまず、敷くことであろう。

(アメリカが行っているコントロール方法については、以下参考欄記載の「参考1.アメリカのコロラド公衆衛生環境局(Colorado Department of Public Health and Environment)作成の、長期滞在型ケア施設での集団感染についての調査と管理のマニュアル」(INVESTIGAINVESTIGATION AND MANAGEMENT OF NOROVIRUS OUTBREAKS IN LONG TERM CARE FACILITIES)http://www.cdphe.state.co.us/hf/download/Norovirus_guidelines.pdfのさわり部分を概訳してあるのでご参照ください。

また、http://www.show.scot.nhs.uk/scieh/documents/NV_Guide/NV_Guide.pdf は、スコットランドのNHSが作成した「観光業・旅行者のためのノロウィルス集団感染発症確認・管理マニュアル」(The Identification and Management of Outbreaks of Norovirus Infection in Tourists and Leisure Industry Settings Guide for NHS Boards and Local Authorities )です。
感染管理のための書式集などが整っており、参考になります。)

さらには、ウイルスの遺伝子タイプの早期確定の必要と、ウイルス遺伝子タイプのデーダベースの構築の必要性である。

ノロウイルスの発生シーズンにおいては、各国とも、同じタイプのウィルスが、同時発生する傾向が、近年強まってきている。

しかも、これらは、人から人へと感染を繰り返しやすい新種の変異タイプのGII/4ノロウィルスである場合が多くなってきた。

これらのウィルスは、約5年ごとに、これまでのタイプを変えて、世界中に蔓延する傾向になってきている。

したがって、これまでは、他のウィルスに比してとかく軽視されがちだったノロウィルスについても、世界的な取り組みを必要とする時代になってきたようだ。

以上

参考1-1.アメリカのコロラド公衆衛生環境局作成の、長期滞在型ケア施設でのノロウィルス集団感染についての調査と管理のマニュアル

http://www.cdphe.state.co.us/dc/epidemiology/Norovirus_guidelines.pdf
http://www.cdphe.state.co.us/hf/download/norovirusguidelines.pdf
による。

手順

1.まず施設に、感染性胃炎患者はいないかとたずねる。
2.いた場合、それは、集団感染かどうか-報告された患者数によって判断。
3.集団感染と判断される場合、予備的調査を開始-
調査内容は、入所者の発症者数、職員の発症者数、施設内発症開始の日時、症状、発症期間、施設内での発症の分布、入院者と死者の数。流行曲線(Epi−curve)
これらによって、
感染疑い(suspect)(症状は、ノロウィルスのものに近似しているが、検便検体が採取されておらず、便の検査は、病原菌のみで、ノロウィルス検査の結果がまだ出ていない場合。)なのか、
感染確認(confirmed)(症状が、ノロウィルスのものと一致しており、ノロウィルスの検査結果が、少なくとも、その施設内で、二人以上、陽性であった場合。)か

を判断する。
(なお、感染疑い(suspect)にカウントする患者は、次の定義によるものとする。
1.入所者と職員のなかで、嘔吐または下痢をしたものであって、その下痢とは、24時間以内に二回以上、軟便をしたものをさす。
また、それらの症状の始まりが、一定の日付から始まっており、その症状の原因が、ほかに見当たらないこと。)

これらの調査を元に、さらに
コモンソース(common source ourbreak または、point source outbreak 発生のルートが、食や水関連の点的なもの)か、
人から人への感染(person-to-person outbreaks または、propagated outbresks)なのか。

を判断。

4.コモンソース(発生のルートが、食や水関連の点的なもの)の場合(流行曲線が右肩下がり)
感染拡大が、急上昇だったか?
発症原因となる水や食物が特定できたか?
出血を伴う下痢であったり、高熱であったり、2-3日以上、症状改善が見られなかったり、複数の病院に入院していた患者死者であったり、するなど、ノロウィルスの症状とは異なる症状をみせていたか?

を確認したうえで、総合的な疫学的調査を要請

5.人から人への感染の場合(流行曲線が右肩上がり)
個々の患者の発症開始日時が、ここ数日にわたっていたか?
症状が、ノロウィルスの症状(血を伴わない下痢、嘔吐、低熱、症状が1-2日でおさまる。)と一致していたか?

を確認したうえで、発症者一覧(ラインリスト)を作成し、新発症者が出たら、これに加えていく。
施設側が、コントロール手段を徹底的に実施するように、監視し、同時に、集団感染の広がり状況を追跡。
集団感染が広がらず、終局した場合に、施設側から報告書提出要求。

参考1-2.アメリカのコロラド公衆衛生環境局作成の、長期滞在型施設でのノロウィルス集団感染についての調査と管理のマニュアル

http://www.cdphe.state.co.us/hf/download/Norovirus_guidelines.pdfによる。

感染管理の方法と手順

入所者
ノロウィルス感染の症状を見せた入所者は、感染管理の担当者に報告されなければならない。そして、その後、その入所者の 名前、性別、年齢、発症の日時、症状、ルームナンバー、入居の号棟、入院状態、、発症の期間、検便検体などをラインリストに記録しなければならない。
発症した入所者は、接触予防措置がとられるべきであり、下痢と嘔吐がおさまった後、すくなくとも2日間は、できるだけ。個室にとどまってもらう。
入所者の間でのグループ活動は、集団感染が終わるまでは、控えるべきである。
職員は、発症した入所者の孤独感を癒すように努力すべきである。
その入所者の家族に対しても、もっと頻繁に、家族から入所者に電話をかけるように薦めるなどの配慮をすべきである。
入所者は、感染エリアから非感染エリアへの移動はすべきでない。
職員の担当棟の割り当ては、感染以前と同じ割り当てを維持すべきである。
嘔吐する入所者に対しては、嘔吐抑制剤の使用を考えるべきである。
もし、入所者が、病院に移転する場合には、その病院に対して、「この患者は、感染性胃腸炎の集団感染が発生している施設からきたものである」ことを、注記すべきである。

施設
施設側は、地域の公衆衛生当局と協力し、集団感染が終息するまで、新規入所者の受け入れを控えるべきである。
その新規入所者受け入れ抑制期間は、少なくとも、新規発症者がいなくなって、ニ潜伏期間が経過しなければならない。
掃除と、消毒は、集団感染以前よりも、より頻繁にやらなければならない。
特に、浴室、浴槽、トイレの掃除、手すりやドアノブなど、入所者が頻繁にさわる設備については、より丹念にすべきである。
その場合の消毒液としては、家庭用の塩素漂白剤の10%溶液(一カップの漂白剤を九カップの水で薄めたもの)または、病院で使う消毒液が望ましい。
血圧計など、一般的な医療機器についても、十分に清掃し、消毒しなければならない。もし、できれば、血圧計など、頻繁に使用する機器については、感染エリア専用のものを備えたほうがいい。
大便や嘔吐物で汚染されたエリアは、病院用の消毒液や漂白溶液で、敏速に消毒されなけれはならない。
トイレの嘔吐物や便は、直ちにフラッシュしなければならない。
発症した入所者が触った食品は、適切に廃棄しなければならない。
汚れたリネンや衣類は、できるだけ処理しなければならない。
これらを洗濯機にかける場合は、洗濯機が可能な限りの長時間で、熱水で洗剤を溶かして洗濯し、乾燥機にかけなければならない。
病原体を効果的に取り除く通常の食器洗い機があれば、特に、使い捨ての皿や用具を使用する必要はない。
この施設が、感染性胃腸炎発症増加をしたことがある施設であることを、外部に告知しなければならない。

訪問者とボランティア
年配のかたや子供、そして、治療中の人の、施設への訪問は、集団感染が終息した後に、延期すべきである。
訪問者やボランティアに対しては、手洗いを励行させるようにする。
症候を示している家族や友人は、症候が納まるまで、訪問を避けるように頼み込む。
施設のボランティアについては、症状をモニターし、もし発症していれば、回復から少なくとも2日間は、ボランティアの仕事からはずす。

以上

参考1.老人施設での多数死亡事例(毎日新聞1月8日号より引用)

●98年2〜3月 東京都・三宅島の特養ホームでインフルエンザの13人が死亡
●99年1〜2月 岐阜県大和町の特養ホームで60〜97歳の10人が肺炎や気管支炎などで死亡
●00年1月 青森県西部の3特養ホームで男女8人、北海道秩父別町の特養ホームで5人がインフルエンザの疑いで死亡
●01年8月 病原性大腸菌O157集団食中毒で埼玉県岩槻市の特養ホームの女性2人が死亡
●02年8月 宇都宮市の老人保健施設で9人がO157食中毒で死亡
●03年1月、長野県松本市の特養ホームで7人(70〜91歳)が肺炎で死亡。
●04年12月末〜05年1月5日 広島県福山市の特養ホームで81〜91歳の6人が死亡

参考2.ノロウィルスの統計

1)食中毒統計
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/index.html
医師の届出によって保健所が検査し、厚生労働省にウイルス性 食中毒として報告され集計
ノロウィルスは「小型球形ウイルスによる食中毒」分類に入る。
ノロウィルスによる集団食中毒実績は、
     平成10年 平成11年 平成12年 平成13年 平成14年
事件数(件) 123    116    245    269  268
患者数(名) 5,213  5,217   8,080   7,358  7,961

2)感染症発生動向調査(週報)
http://idsc.nih.go.jp/idwr/冬季の感染性胃腸炎関連ウイルスとして集計。主に散発の感染性 胃腸炎患者数

3)病原微生物検出情報(月報)
http://idsc.nih.go.jp/iasr/index-j.html
地方衛生研究所で検査され、 ノロウイルスであることが確認されたものが集計。

2006/12/14追記 ノロウイルスのワクチン開発について。

日本列島に猛威をふるっているノロウイルスだが、上記に書いたように、現状では、このノロウイルスに対するワクチンは、ない。

しかし、 LigoCyte Pharmaceuticals, Inc.という会社で、現在ワクチンを開発済みで、FDAの認可取得に向けての各種検査をしている段階のようだ。

このLigoCyte 社で開発のワクチンは、粘膜ワクチンといわれるもので、乾燥した白い粉を鼻腔内に吸い込むもののようである。

このワクチンは、ウイルス状粒子(VLP)をプラットフォームにしたもので、転写の遺伝子物質を取り除いたものであり、また、鼻でのデリバリーを最大限にしうる、また、ワクチンの防護効果を果たしうるアジユバントを含んだものであるという。

LigoCyte 社は、現在、このノロウイルスVLPワクチンについて、9つのパテントをとっており、このワクチンについてのcGMP(現行医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準)準拠テストと、GLP(毒性試験実施に関する基準)準拠毒性テストを行っており、2007年の第二四半期には、フェーズ1のセーフトライアルを実施する計画であるという。

このフェーズ1のセーフトライアルにおいては、健康なボランティアによるワクチンの安全性評価テストと、免疫原性(免疫反応を起こす抗原性)評価テストを行うという。
参照「Norovirus Vaccine Program

2006/12/18追記 ノロウイルスの空気感染について。

テレビでのコメンテイターたちのなかにも、この点については、まだ、誤解があるようなのが、ノロウイルスの空気感染についてである。

私のブログにも以前書いたように、ノロウイルス患者たちの糞便や嘔吐物などの汚染物質が微粒子化(aerosolized vomitus)して、大気浮遊微粒子(Airborne particles)となり、エアコンなどがおこす対流に舞って、空気感染するというのが、ノロウイルスのヒト→ヒト感染の大きな要因となっている。

このサイト「Evidence for airborne transmission of Norwalk-like virus (NLV) in a hotel restaurant. Epidemiol Infect 2000」(by Marks PJ, Vipond IB, Carlisle D, Deekin D, Fey RE, Caul EO.)(Epidemiology and Infection (2000), 124:p.481-487.)は、その辺の分析を克明にしているようだ。

これは、イギリスのホテルのレストランでの発症例で、一人の客が嘔吐し、集団発症したのだが、発症者のテーブルごとの発症率を調査したところ、最初の嘔吐者のテーブルに近いテーブルほど、発症率が大きかったということで、嘔吐物などの汚染物質が微粒子化(aerosolized vomitus)して空気感染したと分析している。

2006/12/18 追記 ノロウイルスのGII/4変異株は、なぜ、毒性が強いのか?

結論から言うと、まだわかっていないということになるらしい。

GII.4遺伝子配列から見ると、22のカプシドたんぱく質(capsid protein)配列に変異が見られるようで、ORF1(オープンリーディングフレーム= 開始コドンから終止コドンまでの遺伝子の読み枠)配列(非構造蛋白をコード)のC領域末端(the C-terminal end of ORF1 )から、 ORF2 配列(660アミノ酸の構造蛋白をコード)のN領域(the N-terminal region of ORF2 )にかけてエンコードされたVP1(大きなカプシドたんぱく質)とVP2(小さなカプシドたんぱく質)のうち、この両者がオーバーラップ(塩基重複)しているジャンクション部分における変異に、大きななぞがあるとしている。

つまり、遺伝子組換えがORF1/ORF2オーバーラップ領域でおこっていることに、毒性の強いことへの何らかの関係があるのではないか、ということである。

なお、ノロウイルスのデータベースとしては、「The UK National Database for Norwalk-like viruses (NLVs)」がある。

参照「Emergence of a New Norovirus Genotype II.4 Variant Associated with Global Outbreaks of Gastroenteritis

参考 GII/4の遺伝子配列の例

VIRAL GASTROENTERITIS UPDATE 2004 (36)」
より
(不一致があるのは、5.30.89.103.116.125.137.209.210.215.223各番目)

10 20 30 40
GGII4 cons CAGCCCTAGA AATCATGGTT AAATTCTCCT CAGAACCACA
GGII4 2002 CAGCTCTAGA AATCATGGTT AAATTCTCCT CAGAACCACA
GGII4 2004 CAGCTCTAGA AATCATGGTT AAATTCTCCC CAGAACCACA
50 60 70 80
GGII4 cons TTTGGCTCAG GTAGTCGCAG AAGACCTTCT TTCTCCTAGC
GGII4 2002 TTTGGCTCAG GTAGTCGCAG AAGACCTTCT TTCTCCTAGC
GGII4 2004 TTTGGCTCAG GTAGTCGCAG AAGACCTTCT TTCTCCTAGC
90 100 110 120
GGII4 cons GTGGTGGATG TGGGTGACTT CAAAATATCA ATCAATGAGG
GGII4 2002 GTGGTGGATG TGGGTGACTT CACAATATCA ATCAACGAGG
GGII4 2004 GTGGTGGACG TGGGTGACTT CACAATATCA ATCAACGAGG
130 140 150 160
GGII4 cons GTCTCCCCTC TGGGGTGCCC TGCACCTCCC AATGGAACTC
GGII4 2002 GTCTCCCCTC TGGGGTACCC TGCACCTCCC AATGGAACTC
GGII4 2004 GTCTTCCCTC TGGGGTGCCC TGCACCTCCC AATGGAACTC
170 180 190 200
GGII4 cons CATCGCCCAC TGGCTTCTCA CTCTCTGTGC GCTCTCTGAA
GGII4 2002 CATCGCCCAC TGGCTTCTCA CTCTCTGTGC GCTCTCTGAA
GGII4 2004 CATCGCCCAC TGGCTTCTCA CTCTCTGTGC GCTCTCTGAA
210 220 230 240
GGII4 cons GTTACAAACT TGTCCCCTGA CATCATACAG GCTAATTCCC
GGII4 2002 GTTACAAATC TGTCCCCTGA CATCATACAG GCTAATTCCC
GGII4 2004 GTTACAAACT TGTCTCCTGA CACCATACAG GCTAATTCCC

2006/12/19追記  ノロウイルスの検査方法の一長一短

ノロウイルスの検査方法としては、ELISA法(酵素免疫定量法)によるものと、RT-PCR(逆転写ポリメラーゼ連鎖反応)法によるもの、その一部としての遺伝子増幅法(核酸増幅方法-nucleic acid amplification method-)をもちいたもの、
がある。

ELISA( enzyme-linked immunosorbent assay)法を 利用した検査方法としては、NV-AD「生研」(日本のデンカ生研(株))、IDEIA(イディア)NLV kit(イギリスのDako diagnostics Ltd社)、RIDASCREEN Norovirus( ドイツ R-Biopharm社)がある。

このうち、 NV-AD「生研」とIDEIA(イディア)NLV kitとを比較してみると、

NV-AD「生研」-高感度、特異度(陰性識別の度合い)は劣る。G機G兇箸慮鮑紅娠性あり(偽陽性を示す可能性がある。)。サポウイルスとの交差反応性あり。

IDEIA(イディア)NLV kit-低感度、特異度(陰性識別の度合い)100パーセント(交差反応性なし。)、G機G狭蓋兇箸亮永未できる。

という結果となり、以上のことから、NV-AD「生研」も、IDEIA(イディア)NLV kitも、RT-PCR法に取って代わることはできない。

しかし、この正確なRT-PCR法も、検査開始から反応が出るまでに約6時間かかるのが難点となっている。

nRT-PCR(a nested reverse transcription-PCR ) (逆転写・入れ子式ポリメラーゼ連鎖反応 )法は、 GII検出のために作られており、検出率は、100パーセントである。

NV2oF2 と NV2oRは、以前のセットであるG2F3 と G2SKR とともに使うように、設計されている。

遺伝子増幅法を用いた診断キットとしては
栄研化学社「LoopampノロウイルスG妓―仍醋凜ット」
「Loopamp ノロウイルス G狂―仍醋凜ット」
(Loop-Mediated Isothermal Amplification )(こちらのサイトもご参照)
などがある。

12月14日から発売で話題の島津製作所の「アンプダイレクト・テクノロジー・ノロウイルスG1検出試薬キット/同G2検出試薬キット」(糞便直接RT-PCR法)(こちらの英語サイトもご参照)も、この遺伝子増幅法を用いた診断キットである。

約3時間で反応が出て、報告まで約1週間と従来のPCR法の半分に短縮でき、1度に30人分(全自動の検便塗布装置では、1時間に約300人分を処理)を検査でき、また、検体あたりのコストも安い(島津製作所のもので48検体65000円、妓‖里△燭1400円程度)ようだ。

参考
Evaluation and Comparison of Two Commercial Enzyme-Linked Immunosorbent Assay Kits for Detection of Antigenically Diverse Human Noroviruses in Stool Samples
Emergence of a New Norovirus Genotype II.4 Variant Associated with Global Outbreaks of Gastroenteritis

2006/12/28 追記 航空機でのノロウイルス対策について

国土交通省は 殺菌に有効な塩素系漂白・除菌剤の航空機への持ち込みを認める通知を航空業界団体に 出し、これを受けて全日空は27日、日本航空も26日から機内に塩素系漂白剤を積み込み、 今後は、ノロウイルスの感染 のおそれがある際は、客室乗務員が運航中に処理する時点で薄めた塩素系漂白剤を使うという。

ノロウイルスは、通常、クルージングの長期航海などで、なぞの病気として発生していることで有名であるが、航空機での発生は、まれ、とされている。

しかし、このサイト『Norovirus decimates crew on international flight』にあるように、

2002年に、ロンドン-フィラデルフィア間の飛行機で、14人の航空乗務員のうち8人が、下痢症状を起こしたため、これらの8人は、業務から解放し、飛行機の後ろの座席に座らせて、感染拡大を防ぎ、その後、8時間のフライトを続けたとされていう。

着陸後、二人は、入院し、ノロウイルスとわかったようだ。

その飛行機の乗客194人についてアンケート調査したところ、全体の5.4パーセントが、18時間後から60時間後の間に、ノロウイルスの症状を見たという。

調査では、この感染拡大の原因として、乗務員も乗客も共同につかう飛行機のトイレが原因だとしている。

以上

後記
ノロウイルスについては、同じ私のブログ「感染症としてのノロウイルス対策が必要な時。」もご参照


为翻译对汉语, 使用这
http://translate.livedoor.com/chinese/

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http://www.google.com/translate_t

笹山登生HOME-オピニオン-提言-情報-発言-プロフィール-掲示板-ご意見

津波詐欺師にご用心

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 07:39:33

  
2005/01/09
いずこも同じで、地震・津波などがおこると、寄付金目当ての詐欺師がうごめきだすのは、世の東西共通のようだ。

サイトhttp://www.heraldnet.com/stories/05/01/09/100bus_singletary001.cfmは、その見分け方について述べている。

これはアメリカの場合だが、このサイトhttp://www.usaid.gov/locations/asia_near_east/tsunami/ngolist.html

http://www.cidi.org/incident/tsunami/
で、献金できる団体を確かめることができる。

詐欺の手口としては、ひとつは、合法的な援助組織と見せかけたウェブサイトを立ち上げて、寄付を募るものである。

これらのサイトの中には、アクセスすると、ウィルスに感染してしまうように仕組まれているものもあるという。

もうひとつは、メールによって、寄付を募るものである。

それには、海外の銀行に寄付金を振り込ませるものや、「最愛の人をなくした」などの同情を惹いて、寄付を集めるものがあるという。

そのようなメールを受けた場合は、インターネット犯罪苦情センターhttp://www.ic3.gov/に知らせることを勧めている。

寄付をする前に、BBB Wise Giving Alliance  http://www.give.org/ などで確かめることも、勧めている。

また、小切手や郵便為替を送る場合は、慈善団体の個人あてではなく、団体宛に送ることも勧めている。

注意しなければらないのは、テレビショッピングでの寄付呼びかけであり、ここへの寄付の多くは、テレビショッピング業者のもとにいってしまうので、要注意とのことである。

この場合には、どの程度の割合が被災者に行くのか、業者にきくのがいいとしている。

このような間接的な支援よりは、直接的な支援のほうが安全であるとしている。

オンラインで寄付する場合も、要注意であるとのことである。

寄付する人を惑わすために、著名な慈善団体の名前やスタイルを模している場合が多いからである。

オンラインで寄付する場合は、そのブラウザをよく確かめる必要がある。

ドメイン名が隠されていたり、よく知られていない名前だったり、リンクしてあるテキストの名前と違った名前であったりした場合には、要注意だ。

たとえ、合法的な慈善団体の名前で、電話がかかってきても、即座に寄付を承諾してはいけない。

その代わりに、その慈善団体の電話番号を聞いて、本当の慈善団体かどうか確かめてから、寄付をするようにしたほうがいい。

一回限りの寄付だと強調して、すぐに小切手を切ってくれと、家や会社に寄付を迫ってくる場合には、気をつけたほうがいい。

そのようなものは、多くは、詐欺であるからだ。

津波後に結成されたような慈善団体には、気ををつけたほうがいい。

これらの団体は、意図はいいのだが、被災者に直接サービスを提供しうるインフラにかけている場合が多いからだ。

タックス番号を団体認証の手立てとしている団体は、気をつけたほうがいい。

タックス番号があるからといって、その団体が、合法的なものであるとは、限らないからだ。

その団体が免税団体であるかどうかは、次のサイトhttp://www.irs.gov/で確かめることができる。

今回、慈善団体に寄付できなくても、今後、数週間から数ヶ月にわたって寄付を受け付けているので、あせって寄付をする必要はないとしている。

以上が、アメリカの津波寄付詐欺への注意事項だが、日本にも、その多くは当てはまるポイントのように思える。

日本でも、このような津波詐欺を見分けるサイトがあればいいのだが。

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189

2005/01/08 Saturday

ますます熱を帯びるフランス・シラク大統領の「インターナショナル・タックス(国際税)」構想

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 07:39:24

 
2005/01/08
「津波被災国に対しての持続的援助のファンド造成のためにインターナショナルタックス(国際税 なお、日本のニュースでは、国際災害税と訳されている。)を創設すべし」との、フランスシラク大統領の主張は、ますます、熱を帯びつつある。
http://www.alertnet.org/thenews/newsdesk/L06684540.htm
によれば、シラク大統領は、今年のG8での構想実現に向けて、G8各国首脳に働きかけるという。
同時に、フランスは、そのための仲間作りとして、イギリスをターゲットとして、イギリスの提案する第三世界への援助を現在の二倍にするというInternational Finance Facility(IFF)構想を支援するという。
このIFF構想は、一口で言えば、対外援助の先物取引のようなものなのだが、昨日の英ガーディアン紙では、「A chance for action 」と題して、Gordon Brown氏が進めるこのInternational Finance Facility構想を、津波問題発生を機に、協力に国際社会に普及すべきとの論陣を張っており、この構想の三つの利点(1.構想の簡素性、2.いったん援助公約すれば、公約撤回ができないという不可逆性、3.ファンド提供先選択の戦略性)を上げている。
しかし、同時に、この構想に、イタリア・フランスは、賛成しても、ドイツ・日本は、懐疑的な態度をとり続けるだろうとの限界も指摘している。
そこで、フランスの国際税構想と、イギリスのIFF構想との連携で、アメリカのブッシュさんをも巻き込んで、形勢逆転を図ろうというものであろう。
もともと、フランスは、新しい税制の発明の源的存在で、現在の日本の消費税が雛形としているヨーロッパの付加価値税(VAT)は、もともとは、フランスで発明?されたものだ。
http://www.sjk.co.jp/c/w.exe?y=www.noguchi.co.jp/archive/tax/tx030227.php3参照
今回のフランス提案のインターナショナル税の発想は、ひょっとして、地球公共財を守る財源のスキームの原点になりうるかもしれない。
同時に、この考え方が、進行すると、京都議定書にも織り込まれた、現在の環境税の分野に属する国際間排出権取引のスキームが、吸収され、より広い概念でのものに変わりうる可能性もある。
このことは、京都議定書に加盟していないアメリカの国際税構想参加を可能としている一方、為替取引への1パーセントの課税を目差すトービン税構想とは、競合する面も有している。
このシラク構想の原点は、ランダウ・レポート(Landau report) http://www.diplomatie.gouv.fr/actual/pdf/resueng.pdf
等で見ることができる。
http://www.ambafrance-ca.org/article.php3?id_article=526
http://www.cs.kyoto-wu.ac.jp/~hirakawa/diary/archives/200409/260241.php
もご参照

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188
 

2005/01/07 Friday

フランスのシラク大統領が「被災国の対外債務返済猶予よりも、対外債務カットを」と、一歩踏み込んで提案

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 07:39:16

 
2005/01/07
http://www.ipsnews.net/interna.asp?idnews=26930
によれば、
イギリスを本拠地とするJubilee Debt Campaign
http://www.jubileedebtcampaign.org.uk/とthe World Development Movement
http://www.wdm.org.uk/
との二つのグループは、昨日のインド洋大津波を受けてインドネシアで開かれた緊急首脳会議(津波サミット)での結論である津波被災国の対外債務返済猶予案を紹介しながら、「歓迎すべきことなのだろうが、これでは不十分だ。」とのコメントを出した。
このグループが言うに、被災国は、債務のカットを望んでいるのであり、一時的な債務の返済猶予を望んでいるわけではないとしている。
また、フランスのシラク大統領は、http://www.alertnet.org/thenews/newsdesk/L06142977.htm
に見るとおり、一歩踏み込んだ提案をしている
ひとつは、被災した貧困国を助けるファンドを造成するための「インターナショナル・タックス」(国際税)の創設である。
これは、武器の売買や金融取引、企業収益、航空・船舶料金にまで課すものと想定されている。
しかし、外国為替取引に課すトービン税構想http://www.jiten.com/dicmi/docs/k20/24336.htm
とは、一線を画すものであるとしている。
もうひとつは、1月12日の債権国会議(パリクラブ)で、被災国の債権カットの提案をする模様である。
同時に、シラク大統領は、
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=10000085&sid=ael41K9lqnKY&refer=europeにあるように、イラク選挙終了後の2月に、2001年ぶりにブッシュ大統領と会談する予定であり、この席で、ブッシュ氏と和解を結んだ上で、対被災地債務のカットを改めて提言する予定であるとされている。

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187
 

「津波被災国への援助競争は、美人コンテストに似たり」との発言の詳細。

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 07:39:00

 
2005/01/07
http://www.euractiv.com/Article?tcmuri=tcm:29-133776-16&type=News
によると、EUの開発援助委員のLouis Michel氏は、津波被災国に対する援助が、援助金額にのみ焦点が当たってしまい、長期的なプロジェクトに焦点が当たっていないことに対して、警告した。

(日本の読売新聞など一部の新聞に、この美人コンテスト発言が、国連総長Annan氏によってなされたとの報道があるが、これは、誤りで、そもそもは、1月3日に、EU委員会の広報担当官のGregor Kreuzhuber氏が述べたもので、それをLouis Michel氏が引用して、1月5日に発言したのが真相である。
Gregor Kreuzhuber氏の1月3日の定例記者会見での発言
「”This is of course not a beauty contest, who is pledging more money. The name of the game in these days of tragedy is to make sure that relief aid reaches people in need as speedily as possible, as effectively as possible and the name of the game is also that quality comes first,”」
http://www.alertnet.org/thenews/newsdesk/L0385137.htm参照)

1月7日に、アジアの津波発生に伴う対外協力について、EUの外相・開発相会議が開催されるが、既にEUとEU加盟国によって、記録的な十五億ユーロの対外援助が約束されているので、資金不足が緊急の課題とはならない。
しかし、フォローアップと、協力体制の構築が、今後の課題である。
Louis Michel氏は、被災地を視察して、次のように言った。
「われわれが今注意しなければならないのは、だれが大きな金額の援助を言いだすのか競争する美人コンテストのようなものに入り込まないようにすることである。私が関心があるのは、実際の支出の伴った約束である。」
さらに、Louis Michel氏は、各国の誓約したものの真正性について、挑戦するつもりはないとも、言った。
http://www.eubusiness.com/afp/050105170925.q9bor3wc参照
同様の見解は、NGO団体のOxfamのオーストラリア支局の見解にも、反響していった。
Oxfamは、被災国援助について、欺瞞的な約束がなされないように警告し、「約束した援助がなされなかった、過去の過ちを繰り返すことがないようにし、その代わりに、包括的な援助パッケージの構築と、被災国への債務免除、貿易優遇などの措置をとるべきだ。」としている。

注−日本の報道では、アナン事務総長が「美人コンテスト発言をした。」と報道しているが、その証左は、ない。
真相は次のようだ。

1月6日の記者会見で、記者団から、上記記載のLouis Michel氏の「美人コンテスト発言をどうおもうのか?」という記者団からの問いかけに、次のように応えたというもののようだ。
「(記者団から)アナン氏は、各国が交互に、より勝る援助を気前よく約束し、被災国への援助が、援助国間の「美人コンテスト」と、成り下がってきていることについて、聞かれた。これに対して、アナン氏は、「ここ当座は、世界は、一致団結していくだろう。会議や討論の空気を見ても、結束感が感じられる。私は、それに励まされている。それは、美人コンテストなんかじゃない。すべて指導者たちが、心から、(被災国の事態を)憂慮している。」と、言った。」
つまりアナン氏は、先のEU委員会のGregor Kreuzhuber氏とLouis Michel氏の「美人コンテスト発言」を、「そんなことはないよ」と、逆に否定したというのが真実で、日本の読売新聞の記事は、そのアナン氏の意図とまったく反対の意味に捉えて、記事を書いたわけである。

ちなみに、読売新聞の記事は、以下の通りである。
「支援額競争が過熱、「ミスコンじゃない」事務総長苦言

【ジャカルタ=黒瀬悦成】インドネシア・スマトラ沖地震と津波の被災国に対する復興支援を巡り、援助国の間で支援金の“引き上げ合戦”が発生し、調整役を務める国連を困惑させる事態となっている。
支援金を巡っては、当初は日本が拠出を表明していた5億ドル(約525億円)が最高額と見られていたが、ドイツが5日、緊急閣議で拠出額を2000万ユーロから一気に5億ユーロ(約700億円)に引き上げ、トップに立った。
一方、オーストラリアもインドネシアへの有償も含んだ支援を中心に総額8億ドル以上の拠出を表明した。6日の被災国支援緊急首脳会議の直前に「首位転落」を喫した日本政府の関係者は、「我が国の支援金は、当面の緊急援助としては最高額だと自負している」と強調。
一方、アナン国連事務総長は6日、記者団に対し一連の動きに関し、「これは美人コンテストではない。資金額の多さが重要なのではなく、各国がそれぞれ出来る範囲で貢献してくれることが大切なのだ」と各国にクギを刺した。
(読売新聞) - 1月7日1時36分更新」

1月6日のアナン氏の記者団とのやり取り
Annan was asked if pledging aid to the stricken region had descended into a “beauty contest” between nations as governments appeared to be daily trying to outdo one another with the largesse of their promised donations.

“For the moment, the world has come together,” Annan said. “The spirit in the (meeting) room and my discussions lead me to believe there is solidarity. I am encouraged. It’s not a beauty contest. All the leaders are genuinely concerned.”
http://www.canada.com/montreal/montrealgazette/news/story.html?id=83ebf8fc-bd5f-4030-a566-9d7c558755a4

わずかに、次の二つのサイトに、前段の記者団からの質問部分を省略して、美人コンテスト発言をあたかもアナン氏がしたようにかいているだけである。
http://www.dw-world.de/dw/article/0,,1450149,00.html?maca=en-kalenderblatt_topthema_englisch-347-rdf
http://yubanet.com/artman/publish/article_16850.shtml

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2005/01/06 Thursday

塩野七生さんの提言

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 07:38:51

  
2005/01/06
今日の朝日新聞の四面での、塩野七生さんの「政略を磨こう」という提言
の中には、いくつか、考えさせられるポイントがあったようだ。
かいつまんで、この提言の中身を言えば、次のようになるだろう。
1.国家の滅亡は、戦略能力という、持てる力の活用を知らなかったために起こる。
2.戦略すなわち政略であり、これは、悪い意味ではなく、困難な状況を前に、それへの打開策を考えて行動する事を指す。
3.政治への注文は、単に政治家への注文に終わるのではなく、政治家・メディア・有権者の三者へのそれぞれの注文によって、初めて生かされる。
4.政治家への注文は、メディアと有権者に向かって、語りかける事である。そのためには、【話す事で考える】というスキルを身につける必要がある。
5.メディアへの注文としては、政策に顔をつける役割を担うことである。
例えば、人の名前を冠に付けた00法というようなことで、政策に人間味をつけると同時に、官僚お仕着せの立法イメージから逃れる事ができる。
6.有権者への注文としては、政治家性悪説から脱し、信頼だけでなく、いい意味での緊張関係を相互に持つ事が必要である。

というものだが、いずれも、考えさせれるご提案である。
このうち、5の法案提出者の名前の冠をつけた法案(bearing lawmaker’s name)の奨励という提案には、賛成したい。
このような法律の例として、アメリカの大気浄化法改正案第二章を、通称マスキー法案(Muskie Act)という例がある。
これは、http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%BC%E6%B3%95 に説明があるように、アメリカの上院議員、E.S.マスキー(Edmund S. Muskie )http://abacus.bates.edu/muskie_archives/bio.htmlの提案によるためこの通称で呼ばれるものである。
また、4の「話すことで考える」というのは正に、このような掲示板など、インターネットでの双方向の場で、政策のニーズとヒント、そして、実現への道筋が、やり取りの中で、次第に、政治家自身明確化してくるというものであろう。

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185

2005/01/05 Wednesday

「平成の大合併」では初の越県合併が実現

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 07:38:42

  
2005/01/05
「平成の大合併」では初の越県合併が実現して、http://www.chunichi.co.jp/00/gif/20050105/lcl_____gif_____000.shtml
では、田中長野県知事が、「信州が信州でなくなった日、信濃が信濃でなくなった日」と、嘆いたというが、ちょっと偏狭すぎるのではないのかな?
いわば、これは、信州の政治経済的中心・信濃の政治経済的中心から、嘆いて見せた、裏返しの中心都の傲慢ぶりである。
辺境に対する考え方は、どこを中心にして、辺境なのか、が、問題だ。
信州という概念も、信濃という概念も、その中心があり、その中心からもっとも離れた辺境がある。
しかし、一方、辺境には、辺境の論理がある。
村上春樹の「辺境・近況」ではないが、「辺境にとってよりコンビニエントな隣接地域を持つ辺境」にとっては、そこは、もはや、既に、辺境ではないのである。
与那国島の人に、台湾のテレビ放送を禁止する権限は、日本の首都東京には、残念ながらないのである。

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184

インドネシア・スマトラ沖地震・津波と原子力関連施設

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 07:38:21

  
2005/01/05
http://english.www.gov.tw/index.jsp?action=cna&cnaid=5837
によると、台湾で、今回のインドネシア津波の破壊力の海岸端立地の原子力発電所に及ぼす影響を考慮し、その立地を阻止する要求が、民主進歩党が主催する公聴会の席上で、地方の環境保護活動家から出された。
これに対して、国立台湾海洋大学の学部長であるLee Chao-hsing氏は、台湾は、非常に不安定な地形の下にあり、多くの障害があると述べた。
台湾の北島岸に立地しようとしいる四番目の原子力発電所のある位置は、フィリピンとユーラシア地殻構造プレートの間にあり、Lee Chao-hsing氏がいうに、1867年におきた津波は、この地域に多大な損害を与えたとしている。
また、同じ席で、台湾環境保護ユニオンの理事長は、台湾北東部の海岸沖にある亀山島周辺海底には、活火山帯があると述べた。
「この第四原子力発電所が、海中の火山噴火や海中の地震によって引き起こされた津波の破壊力に耐えうるものなのか、懸念する」と、述べ、さらに、「政府が、この第四原子力発電所の建設を、この際、ストップすることを望む。」との見解を示した。

一方、インドのカルパカム(Kalpakkam)郊外にあるインディラ・ガンジー原子力研究センター(IGCAR)のMadras Atomic Power Station (MAPS)の原子力施設は、今回の津波の力に耐えられたのであろうか?
http://www.hindustantimes.com/news/181_1181321,001301540005.htm
によると、この町では、二つの教会が破壊され、108人が死んだとのことである。
また、http://timesofindia.indiatimes.com/articleshow/978551.cms
によると、Madras Atomic Power Station (MAPS)の中を、レポーターが案内された様子が書かれているが、海水導入のパイプの破損などが目立っていたという。
http://news.newkerala.com/india-news/?action=fullnews&id=54400
では、ここには、二つの加圧型重水炉と、テスト・リアクターそして、再処理工場があり、また、高速増殖炉が建設中とのことである。
このうち、MAPS IIと呼ばれるUnit-II が、津波による海水の浸入時にストップし、12月30日に、点検の後に、運転再開をしたという。
もうひとつの重水炉のほうは、昨年10月に、閉鎖していたという。
http://www.chennaionline.com/colnews/newsitem.asp?NEWSID=%7B7DD85E0E-79BF-46ED-B1BF-CD150B655303%7D&CATEGORYNAME=National
によると、Unit-II は、1月4日の夜から、正常運転に戻るという。
この発電所は、1985年に建設されたもので、250MW の発電量を有す。

以上見たところでは、インド政府も安全宣言を12月28日に出しているし、それを信じるしかないのだが、
http://www.truthout.org/docs_05/printer_010305W.shtml
等を見ると、従業員の中の技術者が、教会でお祈りをしている最中に犠牲になったとされ、原子力施設内での人的損失は大きいようだ。
その後の経緯は、放射能汚染があったかどうかについて、注意深く見守っていく必要があるのではなかろうか?

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2005/01/02 Sunday

ラデツキー行進曲のないニューイヤーコンサート

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 07:38:00

2005/01/02
 
今年のニューイヤーコンサートは、80年から86年間で、連続7年間登場した、苦虫をかみつぶした例のマゼールさんの久方ぶりのご登場。
バイオリンをもっての指揮という以外は、いかにもウイーンという感じはしないのだが、しょうがない。
私としてはクライバーさんが好きなのだが、そのクライバーさんも、今年なくなってしまった。
インドネシア・スマトラ沖地震・津波の犠牲者のために、今回は、ラデッキー行進曲を省略ということだった。
意外と知られていないのが、このラデッキーなる人物。
サイトhttp://www.geocities.com/bondiband/radetzky.htmlによれば、このラデッキー(Field-Marshal Count Joseph Radetzky (スペルはそのほかに Radetsky ともRadetskiとも書く))さんというかた、1766年、ボヘミア生まれの、かなりの戦争好きのかたのようだ。
1788年には、トルコと戦い、後には、ナポレオン率いるフランスとも戦ったようだ。
その後も、後にイタリアとなる国々と、彼は最高司令官として戦ってきた。
イタリアとは、苦戦を強いられ、いくつかの負け戦もあった。
特に、ミラノでの敗北が多かったが、1848年に、終に、ミラノに侵入することに成功し、その地域を、1858年になくなるまで治めたという。
このラデッキー行進曲は、ヨハン・シュトラウス父が、1848年に作ったもので、いわば、ラデッキー最高司令官の宿願であったミラノ進入を祝って作られたもののようだ。
このいわれを見れば、かなり好戦的な曲のようなので、津波被害者への喪に服すには、省いてもいい曲なのだったのかもしれない。
それにしても、「ウイーンの森の物語」のところで、テレビ画面が、オーストリアの秋の山の光景を映したところで、トランペットの一人が、一歩早く、「タタタン」と、早とちりしたように聞こえたのは、私の気のせいか?

追記-2005/01/05
この「ラデツキー行進曲のないニューイヤーコンサート」とまったく同じ題名のコメントが、http://www.a4j.at/readers_corner.htmlでなされているので、ご紹介する。
http://www.wiesbadener-kurier.de/feuilleton/objekt.php3?artikel_id=1739878もご参照
クリーエ紙(KURIER ) 2005.1.3 by Gert Korentschnig を訳したもので、中に、「最も出来の悪かったのは、これもヨハン・シュトラウスの「ウィーンの森の物語」であった。本来チターが予想される部分で、マゼール自らバイオリンを弾き、2回目の導入部分では音程が低すぎて、やや苦しげな演奏となった。またトランペットの間違ったフォルテも耳障りであった。」と、私と似たような感想が書かれてある。
また、12月30日の記事だが、これまた「Neujahrskonzert ohne den Radetzkymarsch」http://www.kleine.co.at/nachrichten/kultur/artikel/_660104/index.jsp
との記事があるが、この中で、ラデツキー行進曲を排除したのは、ウィーン・
フィルハーモニーの楽団長のDr. Clemens Hellsbergであるとしている。
http://www.kurier.at/kultur/845995.phpでは、このような形でしか、津波被災地に対する哀悼の意を表することができなかった、と、Clemens Hellsberg氏は、いっている。

参考-オーストリア関連リンク集
http://www.ne.jp/asahi/home/nakamine/html/austria/austria_link.html

为翻译对汉语, 使用这 ⇒http://translate.livedoor.com/chinese/

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