Sasayama’s Weblog


2005/01/02 Sunday

ラデツキー行進曲のないニューイヤーコンサート

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 07:38:00

2005/01/02
 
今年のニューイヤーコンサートは、80年から86年間で、連続7年間登場した、苦虫をかみつぶした例のマゼールさんの久方ぶりのご登場。
バイオリンをもっての指揮という以外は、いかにもウイーンという感じはしないのだが、しょうがない。
私としてはクライバーさんが好きなのだが、そのクライバーさんも、今年なくなってしまった。
インドネシア・スマトラ沖地震・津波の犠牲者のために、今回は、ラデッキー行進曲を省略ということだった。
意外と知られていないのが、このラデッキーなる人物。
サイトhttp://www.geocities.com/bondiband/radetzky.htmlによれば、このラデッキー(Field-Marshal Count Joseph Radetzky (スペルはそのほかに Radetsky ともRadetskiとも書く))さんというかた、1766年、ボヘミア生まれの、かなりの戦争好きのかたのようだ。
1788年には、トルコと戦い、後には、ナポレオン率いるフランスとも戦ったようだ。
その後も、後にイタリアとなる国々と、彼は最高司令官として戦ってきた。
イタリアとは、苦戦を強いられ、いくつかの負け戦もあった。
特に、ミラノでの敗北が多かったが、1848年に、終に、ミラノに侵入することに成功し、その地域を、1858年になくなるまで治めたという。
このラデッキー行進曲は、ヨハン・シュトラウス父が、1848年に作ったもので、いわば、ラデッキー最高司令官の宿願であったミラノ進入を祝って作られたもののようだ。
このいわれを見れば、かなり好戦的な曲のようなので、津波被害者への喪に服すには、省いてもいい曲なのだったのかもしれない。
それにしても、「ウイーンの森の物語」のところで、テレビ画面が、オーストリアの秋の山の光景を映したところで、トランペットの一人が、一歩早く、「タタタン」と、早とちりしたように聞こえたのは、私の気のせいか?

追記-2005/01/05
この「ラデツキー行進曲のないニューイヤーコンサート」とまったく同じ題名のコメントが、http://www.a4j.at/readers_corner.htmlでなされているので、ご紹介する。
http://www.wiesbadener-kurier.de/feuilleton/objekt.php3?artikel_id=1739878もご参照
クリーエ紙(KURIER ) 2005.1.3 by Gert Korentschnig を訳したもので、中に、「最も出来の悪かったのは、これもヨハン・シュトラウスの「ウィーンの森の物語」であった。本来チターが予想される部分で、マゼール自らバイオリンを弾き、2回目の導入部分では音程が低すぎて、やや苦しげな演奏となった。またトランペットの間違ったフォルテも耳障りであった。」と、私と似たような感想が書かれてある。
また、12月30日の記事だが、これまた「Neujahrskonzert ohne den Radetzkymarsch」http://www.kleine.co.at/nachrichten/kultur/artikel/_660104/index.jsp
との記事があるが、この中で、ラデツキー行進曲を排除したのは、ウィーン・
フィルハーモニーの楽団長のDr. Clemens Hellsbergであるとしている。
http://www.kurier.at/kultur/845995.phpでは、このような形でしか、津波被災地に対する哀悼の意を表することができなかった、と、Clemens Hellsberg氏は、いっている。

参考-オーストリア関連リンク集
http://www.ne.jp/asahi/home/nakamine/html/austria/austria_link.html

为翻译对汉语, 使用这 ⇒http://translate.livedoor.com/chinese/

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