2007/01/01(Mon)
「自分のお金を引き出すのに、得られる利子よりも多い手数料を払わなければならないのはおかしい」
これは、東京スター銀行のタッド・バッジ頭取の言葉である。
参照「銀行ATM「需要・利便性」で無料化拡大」
いみじくも、適格な言葉を述べたものと、感心する。
東京スター銀行は、ATM手数料ゼロの「ゼロバンク」サービスをはじめたのだが、これに対して、三菱東京UFJ銀行(MUFG)などが「こちらの手数料負担を増す」とかみつき、「中止しないなら、ATM提携を解除する」としたが、東京スター銀行はゼロバンクサービスを継続している。
こんな、日本の金融界の小姑根性に見舞われた経験を踏まえてのタッド・バッジ頭取の冒頭のような言葉なのだろう。
解せぬ銀行のあり方については、このほかにも、かねてからこのブログでも問題としている繰り延べ税金資産の問題がある。
銀行は不良債権の処理や将来の発生に備えて引当金を積むのだが、このときに、税金も納める。
融資の返済がなく、損失が生じた場合には、銀行は先に引き当てた引当金で穴埋めするのだが、その際、当然、引当金積み増しのときに同時に納めた税も戻ってくる。
戻し方は、銀行が黒字になった時点で、その年の納税額から差し引かれることで決済される。
問題は、その戻ってくる税金につく還付加算金である。
これについては、2002年10月31日のブログ「銀行の税効果会計で、高率運用?の還付加算金がかえってくる?」で述べたように、公定歩合+4%(ただし、上限年7.3%)という、市中運用よりも、格別に高い利子がついてかえってくることである。
返せるか返せないか、微妙なグレーゾーン債権を、強引に貸しはがしし、不良債権に仕立て上げ、サービサーにジャンク債権として、安くバッタ売りして、売り飛ばせば売り飛ばすほど、以前に納めた税金に高利の利息がついて、還付加算金として、帰ってくる、という構図だ。
なんとも、理不尽な話ではありませんか?
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