2006/05/29
新宿・大久保の淀橋教会で、日野原重明さんのお話を聞く会があるというので、出かけてみた。
この淀橋教会、創立103年目というから、歴史のある教会のようだ。
中田重治と「東洋宣教会」の二人の宣教師とが意気投合して1901年に神田神保町に開設した中央福音伝道館を端緒とした、日本のホーリネス教会の最初の教会のようだ。
1904年に、この流れで、「柏木聖書学院」として設立されたもののようだ。
今回の日野原さんの冒頭でのお話によると、日野原さんは、この淀橋教会の第四代牧師の小原十三司さん(1942年6月26日戦争反対を唱え、官憲によって投獄されたという、ご経歴を持つようだ。ご遺言に「、“リバイバル、リバイバル”」と、いわれたという。)の最後を、医師として、看取られたということだった。
私のような仏教徒からすれば、そんなことは、ともかく、パイプオルガンの設備がいい、新装成った新教会の建設費、20億円のうち、10億円が寄付で集まったのは、すごい、などの、あらぬ下世話な方向に関心がいってしまう。
肝心の日野原さんのお話だが、「「信仰と望みと愛」の中で、一番大切なのは、愛であるが、その愛も、与えられる愛と、Tender Loveとがあって、後者は、許す、忍耐強い愛である。」とされていた。
そのためには、仕返しをしない人生が大切であるとされた。
そして、すべてを洗って、和解(Reconcile)することから、その愛は始まるとされた。
また、人間の存在とは、生きたいと願っているあらゆる生物の中に生きているのが、人間であるとされた。
更に、本当のものは、見えないものであるとも、言われた。
私は、日野原さんについては、ブログ記事「日野原重明さんの「理想の死に方」」
の中で、「日野原さんは、人生の終わりの時には、フォーレのレクイエムを聴きたいとされている。」と書いたことがあったが、今回の講演の中でも、「フォーレのレクイエムの第3楽章のあたりで、人生を終えれば、理想的だが、あまり、音楽のテンポが早くなっても、これまた、こまる。」などと、冗談を言われていた。
最後に、日野原さんは、 イギリスの詩人ロバート・ブラウニング(Robert Browning)の詩の一節「「小さな円を描いて満足するより、大きな円の、その一部分である弧になれ」(ブラウニングのサイトの25ページ「Abt Vogler」の中の「On the earth the broken arcs:in the heaven,a perfect round.」の部分を指されているのでしょうかね?
こちらのサイトもご参照)の言葉で、講演を締めくくられた。
ところで、ここの教会には、専属の聖歌隊がいて、当日は、「What a friend we have in Jesus」、「How Great Thou Art」、「Amazing Grace」、グルックの「オルフェオとエウリディーチェ」(CW.Gluck “Orfeo ed Euridice”)のなかの 「精霊の踊り」(Dance of the blessed spirits)、「Ortonville」などを歌っていた。
日野原さんも、この教会の聖歌隊が、日本一のカントラムになるのではないかと、賞賛されていた。
ちなみに、日野原さんは、日本音楽療法学会の会長もされている。
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