Sasayama’s Weblog


2005/11/29 Tuesday

「アメリカ牛肉輸入」に関し、私が食品安全委員会に対し提出した、パブリックコメントの内容

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 20:07:40

2005/11/29
 
null本日締め切りの食品安全委員会のパブリックコメントに応募した私の「米国・カナダの輸出プログラムにより管理された牛肉・内臓を摂取する場合と、我が国の牛に由来する牛肉・内臓を摂取する場合のリスクの同等性」に係る食品健康影響評価に関する審議結果(案)に対する意見は、次の通りです。

参照「「米国・カナダの輸出プログラムにより管理された牛肉・内臓を摂取する場合と、我が国の牛に由来する牛肉・内臓を摂取する場合のリスクの同等性」に係る食品健康影響評価について

1.背理法に逃げ込んだ、食品安全委員会の北米産牛肉の安全性に関する答申案である。

BSE感染の危険性について、北米産牛肉と国産牛肉を同じ基準で比較評価することは「科学的に困難」としながらも、「北米産牛肉の輸入再開条件が、日本政府の責任の下に順守されれば、リスクの差は非常に小さい」とする答申案は、背理法に元ずく、レトリックに満ちたものである。

すなわち、
「アメリカにおいて、生後20カ月以下で、特定危険部位が完全に除去され、飼料管理が、完全に履行されるならば、国産と北米産のリスクの差は、非常に小さい。」
との証明をするために、

背理法を用い
,泙此◆峭饂困繁綿道困離螢好の差は、大きい。」と仮定すると、
△修海ら導き出されるのは、「アメリカにおいて、生後20カ月以下でなく、特定危険部位が完全に除去されず、飼料管理が、完全に履行されない。」という事になり、
これは、アメリカ側の言い分と異なることになり、
し覯漫屮▲瓮螢において、生後20カ月以下で、特定危険部位が完全に除去され、飼料管理が、完全に履行される。」ということになり、
イ罎┐法峭饂困繁綿道困離螢好の差は、非常に小さい。」と、結論付けているようなものである。

すなわち、日本側の消費者にとっては、「アメリカにおいて、生後20カ月以下で、特定危険部位が完全に除去され、飼料管理が、完全に履行される」という担保は、何も、有していないし、食品安全委員会は、リスク管理の領域について、アメリカ側に完全履行を迫る権限は何も、有していないのである。

これは、そもそも、昨年10月23日の米国産牛肉の日米高級事務レベル会合合意において、次のような合意をしているところから、ボタンのかけ違いが始まっているのである。

すなわち、昨年10月23日の米国産牛肉の日米高級事務レベル会合合意のなかの「5.BEVプログラム概説」において、次の合意がされている点が、問題なのである。

「2で述べたBEVプログラムは、2005年7月に、適用可能なように、修正が検討されるであろう。
日米両国の当局者による共同の再検討では、OIEやWHOの専門家により行われる、科学的見地からの検討を考慮に入れることになるであろう。
この再検討の結果については、なさるべき行動を含め、日米両国政府の合意・判断によりなされるであろう。日本の場合、これは、食品安全委員会の検討にゆだねられる。」
(E. BEV PROGRAM REVIEW
The BEV Program (as described in B above) will be reviewed for modification as may be appropriate in July 2005. The joint review by officials of the Governments of the United States and Japan will take into account a scientific review to be conducted by OIE and WHO experts. The conclusion of the review, including the action to be taken, will be made by the consensus judgment of both Governments. In Japan’s case, it will be subject to deliberation by the Food Safety Commission.)

そして、「日本の食品安全委員会の検討にゆだねられるであろう。」とした範囲のものは、下記の通り、多岐にわたる。

「2.アメリカから日本への輸出についてのマーケティング・プログラム
(1)特定危険部位について
すべての月齢の牛について、危険部位は、取り除かれる。
(2)臓物、副生肉を含む牛肉関連製品については、月齢20ヶ月以下の牛由来の動物であることが証明されるであろう。
(3)日本向けのBEVプログラムに含まれる牛は、それが、と畜時において、月齢20ヶ月以下であることを示すことができる生体牛記録にまで、トレース可能なものでなければならない。
(4)日米両国の専門家は、月齢20ヶ月以下を立証しうる死骸評価について、生理的年齢を証明する目的で、死骸格付けと品質属性問題について、引き続き取り組む。」

この中には、日本の食品安全委員会の検証すべき範疇外の、リスク管理の概念に属する検証事項がはいっているにも関わらず、日米高級事務レベル会合合意においては、それらをすべて、日本の食品安全委員会に丸投げしてしまったところに、そもそものボタンのかけ違いがあった。

したがって、そもそも、食品安全委員会は、答申不能の諮問をされたのであり、これに対する答申は、本来は、不可能のはずである。
あえて、それに対して、答申をするためには、上記の背理法に基づく答申案によるしかなかったのである。

2.アメリカのコンプライアンスを疑わせるいくつかの事実がある。

(1)危険部位管理について

2005年8月15日に発表されたところによると、2004年1月から2005年5月にいたるまでの17ヶ月間において、アメリカで、処理された牛は、四千六百万頭であり、そのうち、不適合報告(non-compliance reports(NRs))とされた数が、1,036であった。
BSE Rules Being Strictly Enforced
Perspective Essential In Evaluating Inspection Records, AMI Says
BSE Noncompliance Record Analysis」参照

また、同じ月の8月22日、米政府がBSE予防のため輸入を禁止している生後31か月のカナダ産牛1頭が、カナダの家畜検査官が誤って認可し米国に流入していたことが分かった。

米農務省はカナダ側が月齢を誤って認可したことが原因としている。

米政府はBSE予防のため、2003年5月にカナダ産の生きた牛の輸入を禁止。今年7月から生後30か月以下の牛に限って輸入を再開したばかりだった。

カナダから輸入された月齢30ヶ月以上の牛は、と畜後、8月4日に、ウィスコンシンのミートパッキング工場で処理され、同じ頃、処理工場であるGreen Bay Dressed Beefが自主回収(voluntarily recall)をし、強制回収(order recall)を開始したのが、それから二週間後の8月19日になってからであった。

このリコール対象の中に、SRMである脊柱が入っていた。

R-CALFは、USDAが今回犯した過ちを4つあげている。

第一は、月齢確定の誤り、第二は、アメリカのパッキング工場で、月齢30ヶ月以上の牛がと畜されたということ、第三は、SRMである脊柱の除去がされていなかったこと、第四は、事態の説明に、USDAは、透明性を欠いていたこと、である。

この辺の検証はされたのか。

(2)レンダリング業界におけるMBMの処理について

FDAのサイト『COMPLIANCE REQUIREMENTS AND REGULATORY IMPACTS』の2ページに次のように書いてある。

『独立系レンダリング業者は、たんぱく質物質を、制限品目と、非制限品目とを、セパレートして処理してはいないとみられる。MBMについても、異なる種のものをミックスして処理しているようである。」

「As will be described, however, independent renderers are not expected to separate restricted from unrestricted protein materials in manufacturing mixed species MBM under any of the first three regulatory options. Where cattle protein is restricted, virtually all of the animal protein processed by independent renderers will become restricted. For example, offal
from chicken and other nonregulated species that are processed by independent renderers are included in the mixed species MBM they produce.」

この実態の是正は、なされているのか、日本側としては、検証が必要である。

(3)アメリカFDAの、新飼料規則について

先月、発表されたアメリカFDAの新飼料規則については、いくつかの問題点がある。

すなわち、牛由来の飼料は、牛以外の動物飼料(鶏、豚、ペット関係飼料)についても、新飼料規則制限の対象となるが、次の三点が問題であると、批判されている。

その三点とは、
ゝ蹐侶豈佞龍愡澆ない。
▲譽好肇薀鷸頂擇了料使用禁止がない。
チキン・リターの禁止がない。
である。

さらに、SRMとされる、眼、小腸の一部の回腸遠位部、も、除外されていない。

今回の新飼料規制について、アメリカの消費者団体は、「脳と脊髄の禁止だけでは、これまでのループホールは、閉じられていない。」として、反発の声を上げている。

ある獣医は、『90パーセントの危険部位の除去では意味がない。100パーセントの危険部位除去があって、初めて意義がある。』と批判している。

この新飼料規則の安全性についての日本側としての検証はなされたのか?

(4)歩行困難牛について

今年4月に「北米三国(カナダ・メキシコ・アメリカ)の統一BSE対策」が発表されたが、その中で、『歩行困難牛』について、次のように定められている。

「老齢の牛で、明らかな理由で障害を持っている牛-たとえば、「と蓄場」への輸送の途中で傷ついたような場合には、獣医は、BSEの症状とは一致しないものとの決定を下すことが出来る。」

つまり、獣医の裁量によって、「BSEの症状とは一致しないものとの決定を下すことが出来る。」ことは、大きな抜け穴を作る可能性がある。

この辺の検証はされたのか。

(5)舌扁桃が危険部位から除外されていないことについて

安全性に関しては、舌扁桃(lingual tonsil)と、口蓋扁桃(palatine tonsil)とでは、まったく、異なる対応が必要である。

舌扁桃(lingual tonsil)から舌の食べられる部分を切り離す場合は、有郭乳頭(vallate papilla)のちょうど後ろにあるところを、横にカットすることで、果たすことができるのだが、その場合、リンパ液の詰まった小胞をつぶす事になるので、舌扁桃のカットの仕方によっては、舌自体も、危険部位になるうる恐れがある。(食べられるのは、ここの部分)

この危険性についての検証はされたのか。

以上

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