2009/10/09 Friday
2009年10月9日
国土交通省は、いよいよ、本体未着工のダムについて、今年度中は、これ以上、次段階での工事の進捗はせずに、いちから、費用対効果を見直すという。
なるほど、政権交代直後なのだから、これほどドラスティックな方向転換を図らないと、ダム事業はとまらないのだろう。
しかし、ただ、工事をとめればそれでいいということではないのだろう。
つまり、政府はNGOではないので、公共事業廃止のスキームをさけぶだけではだめなので、責任政権としては、出口戦略のスキームが必要になるというわけだ。
また、本体着工前のダムのみの事業凍結というのも、素人考えにありがちな直線的な考えにもとづくもののような感じもする。
すなわち、既存のダムの除去なども含めた生態系の回復という視点が、ここでは、抜け落ちているようにも見える。
ダムのオルタナティブとして、どのような環境にやさしい公共事業を起こしていくのかは、これからの国土交通省にとって、今後の大きな課題になりうるし、そのことが、これからの国土交通省の大きな社会的存在の基盤にもなりうるものと思われる。
ここにおいて、ミティゲーションの手法が、クローズアップされうる。
ミチゲーションについては、私のサイト「日本にミティゲーション・バンキングは可能か」をご参照
日本では、「環境振替」という言葉で、本来のミティゲーションの趣旨とはまったく異なる概念(というか、まったく正反対の意味)で使われている場合が多いので、此の点、要注意だ。
ミチゲーション・バンキングの手法とは、簡単に言えば、環境価値をクレジットとし、環境破壊をデビットとし、そのデポジット(預け入れ)とウィズドゥロー(引き出し)によって成り立つ、バンキング・システムといえる。
ここで、
環境価値=環境創造される空間の現在の環境価値=クレジット
であり、
環境破壊=開発許可となる空間における環境価値の損傷=デビット
となる。
この二つが クレジット=デビット となることによって、ノー・ネット・ロス原則(No-Net-Loss)が確立しうる、というものだ。
クレジットを預けいれることによって、ウィズドゥローとして、開発許可が下りる。
アメリカ・ノースカロライナ州では、ダム除去(Dam Removal)に、このミチゲーション・バンキング手法を使っている。
以下は、その概要である。
アメリカ・ノースカロライナのミチゲーション・バンキング手法によるダム除去(Dam Removal)手法
1.まず、除去するダムまでの本流の河川長と、支流の河川長を確定する。
2.つぎに、その本流と支流において、護岸度がどの程度か、河川幅がどの程度かを確定する。
3.以下の公式によって、最大可能ベースラインのクレジットが確定する。
最大可能ベースライン・ミチゲーション・クレジット(水生生物や人的要因による要素の修正前)=ダムにいたるまでの本流の河川長×係数+ダムにいたるまでの支流の河川長×係数
係数は、
護岸度が高いほど低く、護岸度が低いほど高い。
河川幅が狭いほど高く、河川幅が広いほど低い。
4.つぎに、この本流・支流における環境状況の度合いに応じて、この3の最大可能ベースライン・ミチゲーション・クレジットを修正していく。
修正の要素としては、
�/綣舛呂匹Δ�?
�⊃綫言己�のコミュニティが確保されているか?
�4�少性水生生物種や絶滅危惧水生生物種がいるか?
の三点である。
5.この三点のいくつが該当しているかによって、相当の修正係数を適用し、以下の公式によって、修正後ベースライン・ミチゲーション・クレジットを確定していく。
さらに、人的要因としての修正係数として、河川沿岸のレクリェーション的な利用度や、環境教育的な利用度などをカウントし、修正していく。
修正後ベースライン・ミチゲーション・クレジット=最大可能ベースライン・ミチゲーション・クレジット×修正係数(修正係数は、�/綣舛呂匹Δ�?、�⊃綫言己�のコミュニティが確保されているか?、�4�少性水生生物種や絶滅危惧水生生物種がいるか?、の三つのうちのいくつに該当するかによって、該当する割合が多いほど修正係数は大きくなる。)
6.このダム除去によって生まれる環境価値をクレジット(Credit)として、ミチゲーション・バンキングにデポジット(Deposit)し、対価として、環境にやさしい公共事業の開発権をデビット(Debit)として引き出す(Withdraw)というスキームである。
以上に見たように、ダム除去によって、膨大なクレジットをミチゲーション・バンキングにデポジットすることによって、このデポジットしたクレジットを基に、環境にやさしい大規模開発の開発許可権を得ることで、総体としては、ダム除去以前よりも、社会全体の環境価値のたくわえが大きくなっていく、というスキームである。
前原国土交通大臣も、いまのような、エキセントリックなダム潰しばかりに奔走されるのでなく、上記のようなミチゲーション手法を使った、総体として、日本の国土の環境資産が増大していくような、新しい公共事業のスキームを、そろそろ、それこそ、いまはやりの出口戦略として、用意すべき時期に来ているのではなかろうか?
その社会的使命として、より多くの環境インフラを創出すべき立場にある国土交通省は、不可逆的なNGO的主張のみをしてばかりいてはいけないのである。
参考 凍結対象ダム一覧
北海道
幾春別川総合開発
夕張シューパロダム■
<沙流川総合開発>
<サンルダム>-本体未着工-
留萌ダム▲
青森
津軽ダム■
岩手
胆沢ダム■
宮城
鳴瀬川総合開発※
秋田
森吉山ダム■
成瀬ダム-本体未着工-
鳥海ダム※-本体未着工-
山形
長井ダム■
茨城
霞ケ浦導水
栃木
湯西川ダム■
<思川開発>
群馬
八ッ場ダム-すでに凍結-
吾妻川上流総合開発※
利根川上流ダム群再編※
埼玉
滝沢ダム■
荒川上流ダム再開発※
富山
利賀ダム-本体未着工-
福井
足羽川ダム-本体未着工-
愛知
設楽ダム-本体未着工-
岐阜
新丸山ダム
<木曽川水系連絡導水路>
上矢作ダム※●-すでに凍結-
三重
川上ダム
滋賀
大戸川ダム-すでに凍結-
丹生ダム-本体未着工-
奈良
大滝ダム■
和歌山
紀の川大堰▲
鳥取
殿ダム■
島根
尾原ダム■
志津見ダム■
愛媛
<山鳥坂ダム>-本体未着工-
高知
中筋川総合開発
福岡
<小石原川ダム>-本体未着工-
福岡・大分
筑後川水系ダム群連携※
佐賀
嘉瀬川ダム■
城原川ダム※-本体未着工-
長崎
本明川ダム-本体未着工-
熊本
川辺川ダム-すでに凍結-
立野ダム-本体未着工-
七滝ダム※-本体未着工-
大分
大分川ダム-本体未着工-
大山ダム■
沖縄
沖縄東部河川総合開発■
沖縄北西部河川総合開発■
<>内文字は今年度凍結
※は建設着手前
▲は今年度完成予定で今後の建設段階移行はないため、実際には完成する
●は来年度中止が決定済み
■は本体工事中で今後の建設段階移行はないため、完成まで工事が進む見込み
国と水資源機構が建設中の直轄ダムは全国56、うち48ダムで現段階の工事は行うものの、次段階に進まないことになり、ダム建設が一時ストップする。
今年度は新たに用地買収や本体建設工事の契約手続に進まない。
来年度は来年度に対応する。
中止されるのはダム本体工事であって、周辺整備事業は中止にならない。
国直轄56ダムのうち、すでにダム本体があり、放流能力増大など維持管理段階にある8ダムは除く。
・48ダムは建設中だが、現段階から▽用地買収▽生活再建工事▽水の流れを切り替えるための転流工工事▽本体工事の次段階に移ることは今年度はしない。
お知らせ:
日本からシカゴのオプション売買ができるためのマニュアル「シカゴ・オプション売買戦略マニュアル」(A4版273ページ、5,900円)をこのたび書き上げ、発刊しました。
内容・目次のご確認やお求めについては、こちらをクリックしてください。
お徳用なダウンロード版-電子書籍PDFファイル(273ページ、3,980円)ご希望の場合は、こちらをクリック してください。 |
2009年10月9日
国土交通省は、いよいよ、本体未着工のダムについて、今年度中は、これ以上、次段階での工事の進捗はせずに、いちから、費用対効果を見直すという。
なるほど、政権交代直後なのだから、これほどドラスティックな方向転換を図らないと、ダム事業はとまらないのだろう。
しかし、ただ、工事をとめればそれでいいということではないのだろう。
つまり、政府はNGOではないので、公共事業廃止のスキームをさけぶだけではだめなので、責任政権としては、出口戦略のスキームが必要になるというわけだ。
また、本体着工前のダムのみの事業凍結というのも、素人考えにありがちな直線的な考えにもとづくもののような感じもする。
すなわち、既存のダムの除去なども含めた生態系の回復という視点が、ここでは、抜け落ちているようにも見える。
ダムのオルタナティブとして、どのような環境にやさしい公共事業を起こしていくのかは、これからの国土交通省にとって、今後の大きな課題になりうるし、そのことが、これからの国土交通省の大きな社会的存在の基盤にもなりうるものと思われる。
ここにおいて、ミチゲーションの手法が、クローズアップされうる。
ミチゲーションについては、私のサイト「日本にミティゲーション・バンキングは可能か」をご参照
日本では、「環境振替」という言葉で、本来のミティゲーションの趣旨とはまったく異なる概念(というか、まったく正反対の意味)で使われている場合が多いので、此の点、要注意だ。
ミチゲーション・バンキングの手法とは、簡単に言えば、環境価値をクレジットとし、環境破壊をデビットとし、そのデポジット(預け入れ)とウィズドゥロー(引き出し)によって成り立つ、バンキング・システムといえる。
ここで、
環境価値=環境創造される空間の現在の環境価値=クレジット
であり、
環境破壊=開発許可となる空間における環境価値の損傷=デビット
となる。
この二つが クレジット=デビット となることによって、ノー・ネット・ロス原則(No-Net-Loss)が確立しうる、というものだ。
クレジットを預けいれることによって、ウィズドゥローとして、開発許可が下りる。
アメリカ・ノースカロライナ州では、ダム除去(Dam Removal)に、このミチゲーション・バンキング手法を使っている。
以下は、その概要である。
アメリカ・ノースカロライナのミチゲーション・バンキング手法によるダム除去(Dam Removal)手法
1.まず、除去するダムまでの本流の河川長と、支流の河川長を確定する。
2.つぎに、その本流と支流において、護岸度がどの程度か、河川幅がどの程度かを確定する。
3.以下の公式によって、最大可能ベースラインのクレジットが確定する。
最大可能ベースライン・ミチゲーション・クレジット(水生生物や人的要因による要素の修正前)=ダムにいたるまでの本流の河川長×係数+ダムにいたるまでの支流の河川長×係数
係数は、
護岸度が高いほど低く、護岸度が低いほど高い。
河川幅が狭いほど高く、河川幅が広いほど低い。
4.つぎに、この本流・支流における環境状況の度合いに応じて、この3の最大可能ベースライン・ミチゲーション・クレジットを修正していく。
修正の要素としては、
�/綣舛呂匹Δ�?
�⊃綫言己�のコミュニティが確保されているか?
�4�少性水生生物種や絶滅危惧水生生物種がいるか?
の三点である。
5.この三点のいくつが該当しているかによって、相当の修正係数を適用し、以下の公式によって、修正後ベースライン・ミチゲーション・クレジットを確定していく。
さらに、人的要因としての修正係数として、河川沿岸のレクリェーション的な利用度や、環境教育的な利用度などをカウントし、修正していく。
修正後ベースライン・ミチゲーション・クレジット=最大可能ベースライン・ミチゲーション・クレジット×修正係数(修正係数は、�/綣舛呂匹Δ�?、�⊃綫言己�のコミュニティが確保されているか?、�4�少性水生生物種や絶滅危惧水生生物種がいるか?、の三つのうちのいくつに該当するかによって、該当する割合が多いほど修正係数は大きくなる。)
6.このダム除去によって生まれる環境価値をクレジット(Credit)として、ミチゲーション・バンキングにデポジット(Deposit)し、対価として、環境にやさしい公共事業の開発権をデビット(Debit)として引き出す(Withdraw)というスキームである。
以上に見たように、ダム除去によって、膨大なクレジットをミチゲーション・バンキングにデポジットすることによって、このデポジットしたクレジットを基に、環境にやさしい大規模開発の開発許可権を得ることで、総体としては、ダム除去以前よりも、社会全体の環境価値のたくわえが大きくなっていく、というスキームである。
前原国土交通大臣も、いまのような、エキセントリックなダム潰しばかりに奔走されるのでなく、上記のようなミチゲーション手法を使った、総体として、日本の国土の環境資産が増大していくような、新しい公共事業のスキームを、そろそろ、それこそ、いまはやりの出口戦略として、用意すべき時期に来ているのではなかろうか?
その社会的使命として、より多くの環境インフラを創出すべき立場にある国土交通省は、不可逆的なNGO的主張のみをしてばかりいてはいけないのである。
参考 凍結対象ダム一覧
北海道
幾春別川総合開発
夕張シューパロダム■
<沙流川総合開発>
<サンルダム>-本体未着工-
留萌ダム▲
青森
津軽ダム■
岩手
胆沢ダム■
宮城
鳴瀬川総合開発※
秋田
森吉山ダム■
成瀬ダム-本体未着工-
鳥海ダム※-本体未着工-
山形
長井ダム■
茨城
霞ケ浦導水
栃木
湯西川ダム■
<思川開発>
群馬
八ッ場ダム-すでに凍結-
吾妻川上流総合開発※
利根川上流ダム群再編※
埼玉
滝沢ダム■
荒川上流ダム再開発※
富山
利賀ダム-本体未着工-
福井
足羽川ダム-本体未着工-
愛知
設楽ダム-本体未着工-
岐阜
新丸山ダム
<木曽川水系連絡導水路>
上矢作ダム※●-すでに凍結-
三重
川上ダム
滋賀
大戸川ダム-すでに凍結-
丹生ダム-本体未着工-
奈良
大滝ダム■
和歌山
紀の川大堰▲
鳥取
殿ダム■
島根
尾原ダム■
志津見ダム■
愛媛
<山鳥坂ダム>-本体未着工-
高知
中筋川総合開発
福岡
<小石原川ダム>-本体未着工-
福岡・大分
筑後川水系ダム群連携※
佐賀
嘉瀬川ダム■
城原川ダム※-本体未着工-
長崎
本明川ダム-本体未着工-
熊本
川辺川ダム-すでに凍結-
立野ダム-本体未着工-
七滝ダム※-本体未着工-
大分
大分川ダム-本体未着工-
大山ダム■
沖縄
沖縄東部河川総合開発■
沖縄北西部河川総合開発■
<>内文字は今年度凍結
※は建設着手前
▲は今年度完成予定で今後の建設段階移行はないため、実際には完成する
●は来年度中止が決定済み
■は本体工事中で今後の建設段階移行はないため、完成まで工事が進む見込み
国と水資源機構が建設中の直轄ダムは全国56、うち48ダムで現段階の工事は行うものの、次段階に進まないことになり、ダム建設が一時ストップする。
今年度は新たに用地買収や本体建設工事の契約手続に進まない。
来年度は来年度に対応する。
中止されるのはダム本体工事であって、周辺整備事業は中止にならない。
国直轄56ダムのうち、すでにダム本体があり、放流能力増大など維持管理段階にある8ダムは除く。
・48ダムは建設中だが、現段階から▽用地買収▽生活再建工事▽水の流れを切り替えるための転流工工事▽本体工事の次段階に移ることは今年度はしない。
お知らせ:
日本からシカゴのオプション売買ができるためのマニュアル「シカゴ・オプション売買戦略マニュアル」(A4版273ページ、5,900円)をこのたび書き上げ、発刊しました。
内容・目次のご確認やお求めについては、こちらをクリックしてください。
お徳用なダウンロード版-電子書籍PDFファイル(273ページ、3,980円)ご希望の場合は、こちらをクリック してください。 |
2009年10月9日
国土交通省は、いよいよ、本体未着工のダムについて、今年度中は、これ以上、次段階での工事の進捗はせずに、いちから、費用対効果を見直すという。
なるほど、政権交代直後なのだから、これほどドラスティックな方向転換を図らないと、ダム事業はとまらないのだろう。
しかし、ただ、工事をとめればそれでいいということではないのだろう。
つまり、政府はNGOではないので、公共事業廃止のスキームをさけぶだけではだめなので、責任政権としては、出口戦略のスキームが必要になるというわけだ。
また、本体着工前のダムのみの事業凍結というのも、素人考えにありがちな直線的な考えにもとづくもののような感じもする。
すなわち、既存のダムの除去なども含めた生態系の回復という視点が、ここでは、抜け落ちているようにも見える。
ダムのオルタナティブとして、どのような環境にやさしい公共事業を起こしていくのかは、これからの国土交通省にとって、今後の大きな課題になりうるし、そのことが、これからの国土交通省の大きな社会的存在の基盤にもなりうるものと思われる。
ここにおいて、ミチゲーションの手法が、クローズアップされうる。
ミチゲーションについては、私のサイト「日本にミティゲーション・バンキングは可能か」をご参照
日本では、「環境振替」という言葉で、本来のミティゲーションの趣旨とはまったく異なる概念(というか、まったく正反対の意味)で使われている場合が多いので、此の点、要注意だ。
ミチゲーション・バンキングの手法とは、簡単に言えば、環境価値をクレジットとし、環境破壊をデビットとし、そのデポジット(預け入れ)とウィズドゥロー(引き出し)によって成り立つ、バンキング・システムといえる。
ここで、
環境価値=環境創造される空間の現在の環境価値=クレジット
であり、
環境破壊=開発許可となる空間における環境価値の損傷=デビット
となる。
この二つが クレジット=デビット となることによって、ノー・ネット・ロス原則(No-Net-Loss)が確立しうる、というものだ。
クレジットを預けいれることによって、ウィズドゥローとして、開発許可が下りる。
アメリカ・ノースカロライナ州では、ダム除去(Dam Removal)に、このミチゲーション・バンキング手法を使っている。
以下は、その概要である。
アメリカ・ノースカロライナのミチゲーション・バンキング手法によるダム除去(Dam Removal)手法
1.まず、除去するダムまでの本流の河川長と、支流の河川長を確定する。
2.つぎに、その本流と支流において、護岸度がどの程度か、河川幅がどの程度かを確定する。
3.以下の公式によって、最大可能ベースラインのクレジットが確定する。
最大可能ベースライン・ミチゲーション・クレジット(水生生物や人的要因による要素の修正前)=ダムにいたるまでの本流の河川長×係数+ダムにいたるまでの支流の河川長×係数
係数は、
護岸度が高いほど低く、護岸度が低いほど高い。
河川幅が狭いほど高く、河川幅が広いほど低い。
4.つぎに、この本流・支流における環境状況の度合いに応じて、この3の最大可能ベースライン・ミチゲーション・クレジットを修正していく。
修正の要素としては、
�/綣舛呂匹Δ�?
�⊃綫言己�のコミュニティが確保されているか?
�4�少性水生生物種や絶滅危惧水生生物種がいるか?
の三点である。
5.この三点のいくつが該当しているかによって、相当の修正係数を適用し、以下の公式によって、修正後ベースライン・ミチゲーション・クレジットを確定していく。
さらに、人的要因としての修正係数として、河川沿岸のレクリェーション的な利用度や、環境教育的な利用度などをカウントし、修正していく。
修正後ベースライン・ミチゲーション・クレジット=最大可能ベースライン・ミチゲーション・クレジット×修正係数(修正係数は、�/綣舛呂匹Δ�?、�⊃綫言己�のコミュニティが確保されているか?、�4�少性水生生物種や絶滅危惧水生生物種がいるか?、の三つのうちのいくつに該当するかによって、該当する割合が多いほど修正係数は大きくなる。)
6.このダム除去によって生まれる環境価値をクレジット(Credit)として、ミチゲーション・バンキングにデポジット(Deposit)し、対価として、環境にやさしい公共事業の開発権をデビット(Debit)として引き出す(Withdraw)というスキームである。
以上に見たように、ダム除去によって、膨大なクレジットをミチゲーション・バンキングにデポジットすることによって、このデポジットしたクレジットを基に、環境にやさしい大規模開発の開発許可権を得ることで、総体としては、ダム除去以前よりも、社会全体の環境価値のたくわえが大きくなっていく、というスキームである。
前原国土交通大臣も、いまのような、エキセントリックなダム潰しばかりに奔走されるのでなく、上記のようなミチゲーション手法を使った、総体として、日本の国土の環境資産が増大していくような、新しい公共事業のスキームを、そろそろ、それこそ、いまはやりの出口戦略として、用意すべき時期に来ているのではなかろうか?
その社会的使命として、より多くの環境インフラを創出すべき立場にある国土交通省は、不可逆的なNGO的主張のみをしてばかりいてはいけないのである。
参考 凍結対象ダム一覧
北海道
幾春別川総合開発
夕張シューパロダム■
<沙流川総合開発>
<サンルダム>-本体未着工-
留萌ダム▲
青森
津軽ダム■
岩手
胆沢ダム■
宮城
鳴瀬川総合開発※
秋田
森吉山ダム■
成瀬ダム-本体未着工-
鳥海ダム※-本体未着工-
山形
長井ダム■
茨城
霞ケ浦導水
栃木
湯西川ダム■
<思川開発>
群馬
八ッ場ダム-すでに凍結-
吾妻川上流総合開発※
利根川上流ダム群再編※
埼玉
滝沢ダム■
荒川上流ダム再開発※
富山
利賀ダム-本体未着工-
福井
足羽川ダム-本体未着工-
愛知
設楽ダム-本体未着工-
岐阜
新丸山ダム
<木曽川水系連絡導水路>
上矢作ダム※●-すでに凍結-
三重
川上ダム
滋賀
大戸川ダム-すでに凍結-
丹生ダム-本体未着工-
奈良
大滝ダム■
和歌山
紀の川大堰▲
鳥取
殿ダム■
島根
尾原ダム■
志津見ダム■
愛媛
<山鳥坂ダム>-本体未着工-
高知
中筋川総合開発
福岡
<小石原川ダム>-本体未着工-
福岡・大分
筑後川水系ダム群連携※
佐賀
嘉瀬川ダム■
城原川ダム※-本体未着工-
長崎
本明川ダム-本体未着工-
熊本
川辺川ダム-すでに凍結-
立野ダム-本体未着工-
七滝ダム※-本体未着工-
大分
大分川ダム-本体未着工-
大山ダム■
沖縄
沖縄東部河川総合開発■
沖縄北西部河川総合開発■
<>内文字は今年度凍結
※は建設着手前
▲は今年度完成予定で今後の建設段階移行はないため、実際には完成する
●は来年度中止が決定済み
■は本体工事中で今後の建設段階移行はないため、完成まで工事が進む見込み
国と水資源機構が建設中の直轄ダムは全国56、うち48ダムで現段階の工事は行うものの、次段階に進まないことになり、ダム建設が一時ストップする。
今年度は新たに用地買収や本体建設工事の契約手続に進まない。
来年度は来年度に対応する。
中止されるのはダム本体工事であって、周辺整備事業は中止にならない。
国直轄56ダムのうち、すでにダム本体があり、放流能力増大など維持管理段階にある8ダムは除く。
・48ダムは建設中だが、現段階から▽用地買収▽生活再建工事▽水の流れを切り替えるための転流工工事▽本体工事の次段階に移ることは今年度はしない。
お知らせ:
日本からシカゴのオプション売買ができるためのマニュアル「シカゴ・オプション売買戦略マニュアル」(A4版273ページ、5,900円)をこのたび書き上げ、発刊しました。
内容・目次のご確認やお求めについては、こちらをクリックしてください。
お徳用なダウンロード版-電子書籍PDFファイル(273ページ、3,980円)ご希望の場合は、こちらをクリック してください。 |
2009年10月9日
国土交通省は、いよいよ、本体未着工のダムについて、今年度中は、これ以上、次段階での工事の進捗はせずに、いちから、費用対効果を見直すという。
なるほど、政権交代直後なのだから、これほどドラスティックな方向転換を図らないと、ダム事業はとまらないのだろう。
しかし、ただ、工事をとめればそれでいいということではないのだろう。
つまり、政府はNGOではないので、公共事業廃止のスキームをさけぶだけではだめなので、責任政権としては、出口戦略のスキームが必要になるというわけだ。
また、本体着工前のダムのみの事業凍結というのも、素人考えにありがちな直線的な考えにもとづくもののような感じもする。
すなわち、既存のダムの除去なども含めた生態系の回復という視点が、ここでは、抜け落ちているようにも見える。
ダムのオルタナティブとして、どのような環境にやさしい公共事業を起こしていくのかは、これからの国土交通省にとって、今後の大きな課題になりうるし、そのことが、これからの国土交通省の大きな社会的存在の基盤にもなりうるものと思われる。
ここにおいて、ミチゲーションの手法が、クローズアップされうる。
ミチゲーションについては、私のサイト「日本にミティゲーション・バンキングは可能か」をご参照
日本では、「環境振替」という言葉で、本来のミティゲーションの趣旨とはまったく異なる概念(というか、まったく正反対の意味)で使われている場合が多いので、此の点、要注意だ。
ミチゲーション・バンキングの手法とは、簡単に言えば、環境価値をクレジットとし、環境破壊をデビットとし、そのデポジット(預け入れ)とウィズドゥロー(引き出し)によって成り立つ、バンキング・システムといえる。
ここで、
環境価値=環境創造される空間の現在の環境価値=クレジット
であり、
環境破壊=開発許可となる空間における環境価値の損傷=デビット
となる。
この二つが クレジット=デビット となることによって、ノー・ネット・ロス原則(No-Net-Loss)が確立しうる、というものだ。
クレジットを預けいれることによって、ウィズドゥローとして、開発許可が下りる。
アメリカ・ノースカロライナ州では、ダム除去(Dam Removal)に、このミチゲーション・バンキング手法を使っている。
以下は、その概要である。
アメリカ・ノースカロライナのミチゲーション・バンキング手法によるダム除去(Dam Removal)手法
1.まず、除去するダムまでの本流の河川長と、支流の河川長を確定する。
2.つぎに、その本流と支流において、護岸度がどの程度か、河川幅がどの程度かを確定する。
3.以下の公式によって、最大可能ベースラインのクレジットが確定する。
最大可能ベースライン・ミチゲーション・クレジット(水生生物や人的要因による要素の修正前)=ダムにいたるまでの本流の河川長×係数+ダムにいたるまでの支流の河川長×係数
係数は、
護岸度が高いほど低く、護岸度が低いほど高い。
河川幅が狭いほど高く、河川幅が広いほど低い。
4.つぎに、この本流・支流における環境状況の度合いに応じて、この3の最大可能ベースライン・ミチゲーション・クレジットを修正していく。
修正の要素としては、
�/綣舛呂匹Δ�?
�⊃綫言己�のコミュニティが確保されているか?
�4�少性水生生物種や絶滅危惧水生生物種がいるか?
の三点である。
5.この三点のいくつが該当しているかによって、相当の修正係数を適用し、以下の公式によって、修正後ベースライン・ミチゲーション・クレジットを確定していく。
さらに、人的要因としての修正係数として、河川沿岸のレクリェーション的な利用度や、環境教育的な利用度などをカウントし、修正していく。
修正後ベースライン・ミチゲーション・クレジット=最大可能ベースライン・ミチゲーション・クレジット×修正係数(修正係数は、�/綣舛呂匹Δ�?、�⊃綫言己�のコミュニティが確保されているか?、�4�少性水生生物種や絶滅危惧水生生物種がいるか?、の三つのうちのいくつに該当するかによって、該当する割合が多いほど修正係数は大きくなる。)
6.このダム除去によって生まれる環境価値をクレジット(Credit)として、ミチゲーション・バンキングにデポジット(Deposit)し、対価として、環境にやさしい公共事業の開発権をデビット(Debit)として引き出す(Withdraw)というスキームである。
以上に見たように、ダム除去によって、膨大なクレジットをミチゲーション・バンキングにデポジットすることによって、このデポジットしたクレジットを基に、環境にやさしい大規模開発の開発許可権を得ることで、総体としては、ダム除去以前よりも、社会全体の環境価値のたくわえが大きくなっていく、というスキームである。
前原国土交通大臣も、いまのような、エキセントリックなダム潰しばかりに奔走されるのでなく、上記のようなミチゲーション手法を使った、総体として、日本の国土の環境資産が増大していくような、新しい公共事業のスキームを、そろそろ、それこそ、いまはやりの出口戦略として、用意すべき時期に来ているのではなかろうか?
その社会的使命として、より多くの環境インフラを創出すべき立場にある国土交通省は、不可逆的なNGO的主張のみをしてばかりいてはいけないのである。
参考 凍結対象ダム一覧
北海道
幾春別川総合開発
夕張シューパロダム■
<沙流川総合開発>
<サンルダム>-本体未着工-
留萌ダム▲
青森
津軽ダム■
岩手
胆沢ダム■
宮城
鳴瀬川総合開発※
秋田
森吉山ダム■
成瀬ダム-本体未着工-
鳥海ダム※-本体未着工-
山形
長井ダム■
茨城
霞ケ浦導水
栃木
湯西川ダム■
<思川開発>
群馬
八ッ場ダム-すでに凍結-
吾妻川上流総合開発※
利根川上流ダム群再編※
埼玉
滝沢ダム■
荒川上流ダム再開発※
富山
利賀ダム-本体未着工-
福井
足羽川ダム-本体未着工-
愛知
設楽ダム-本体未着工-
岐阜
新丸山ダム
<木曽川水系連絡導水路>
上矢作ダム※●-すでに凍結-
三重
川上ダム
滋賀
大戸川ダム-すでに凍結-
丹生ダム-本体未着工-
奈良
大滝ダム■
和歌山
紀の川大堰▲
鳥取
殿ダム■
島根
尾原ダム■
志津見ダム■
愛媛
<山鳥坂ダム>-本体未着工-
高知
中筋川総合開発
福岡
<小石原川ダム>-本体未着工-
福岡・大分
筑後川水系ダム群連携※
佐賀
嘉瀬川ダム■
城原川ダム※-本体未着工-
長崎
本明川ダム-本体未着工-
熊本
川辺川ダム-すでに凍結-
立野ダム-本体未着工-
七滝ダム※-本体未着工-
大分
大分川ダム-本体未着工-
大山ダム■
沖縄
沖縄東部河川総合開発■
沖縄北西部河川総合開発■
<>内文字は今年度凍結
※は建設着手前
▲は今年度完成予定で今後の建設段階移行はないため、実際には完成する
●は来年度中止が決定済み
■は本体工事中で今後の建設段階移行はないため、完成まで工事が進む見込み
国と水資源機構が建設中の直轄ダムは全国56、うち48ダムで現段階の工事は行うものの、次段階に進まないことになり、ダム建設が一時ストップする。
今年度は新たに用地買収や本体建設工事の契約手続に進まない。
来年度は来年度に対応する。
中止されるのはダム本体工事であって、周辺整備事業は中止にならない。
国直轄56ダムのうち、すでにダム本体があり、放流能力増大など維持管理段階にある8ダムは除く。
・48ダムは建設中だが、現段階から▽用地買収▽生活再建工事▽水の流れを切り替えるための転流工工事▽本体工事の次段階に移ることは今年度はしない。
お知らせ:
日本からシカゴのオプション売買ができるためのマニュアル「シカゴ・オプション売買戦略マニュアル」(A4版273ページ、5,900円)をこのたび書き上げ、発刊しました。
内容・目次のご確認やお求めについては、こちらをクリックしてください。
お徳用なダウンロード版-電子書籍PDFファイル(273ページ、3,980円)ご希望の場合は、こちらをクリック してください。 |
2009年10月9日
国土交通省は、いよいよ、本体未着工のダムについて、今年度中は、これ以上、次段階での工事の進捗はせずに、いちから、費用対効果を見直すという。
なるほど、政権交代直後なのだから、これほどドラスティックな方向転換を図らないと、ダム事業はとまらないのだろう。
しかし、ただ、工事をとめればそれでいいということではないのだろう。
つまり、政府はNGOではないので、公共事業廃止のスキームをさけぶだけではだめなので、責任政権としては、出口戦略のスキームが必要になるというわけだ。
また、本体着工前のダムのみの事業凍結というのも、素人考えにありがちな直線的な考えにもとづくもののような感じもする。
すなわち、既存のダムの除去なども含めた生態系の回復という視点が、ここでは、抜け落ちているようにも見える。
ダムのオルタナティブとして、どのような環境にやさしい公共事業を起こしていくのかは、これからの国土交通省にとって、今後の大きな課題になりうるし、そのことが、これからの国土交通省の大きな社会的存在の基盤にもなりうるものと思われる。
ここにおいて、ミティゲーションの手法が、クローズアップされうる。
ミティゲーションについては、私のサイト「日本にミティゲーション・バンキングは可能か」をご参照
日本では、「環境振替」という言葉で、本来のミティゲーションの趣旨とはまったく異なる概念(というか、まったく正反対の意味)で使われている場合が多いので、此の点、要注意だ。
ミティゲーション・バンキングの手法とは、簡単に言えば、環境価値をクレジットとし、環境破壊をデビットとし、そのデポジット(預け入れ)とウィズドゥロー(引き出し)によって成り立つ、バンキング・システムといえる。
ここで、
環境価値=環境創造される空間の現在の環境価値=クレジット
であり、
環境破壊=開発許可となる空間における環境価値の損傷=デビット
となる。
この二つが クレジット=デビット となることによって、ノー・ネット・ロス原則(No-Net-Loss)が確立しうる、というものだ。
クレジットを預けいれることによって、ウィズドゥローとして、開発許可が下りる。
アメリカ・ノースカロライナ州では、ダム除去(Dam Removal)に、このミティゲーション・バンキング手法を使っている。
以下は、その概要である。
アメリカ・ノースカロライナのミティゲーション・バンキング手法によるダム除去(Dam Removal)手法
1.まず、除去するダムまでの本流の河川長と、支流の河川長を確定する。
2.つぎに、その本流と支流において、護岸度がどの程度か、河川幅がどの程度かを確定する。
3.以下の公式によって、最大可能ベースラインのクレジットが確定する。
最大可能ベースライン・ミティゲーション・クレジット(水生生物や人的要因による要素の修正前)=ダムにいたるまでの本流の河川長×係数+ダムにいたるまでの支流の河川長×係数
係数は、
護岸度が高いほど低く、護岸度が低いほど高い。
河川幅が狭いほど高く、河川幅が広いほど低い。
4.つぎに、この本流・支流における環境状況の度合いに応じて、この3の最大可能ベースライン・ミティゲーション・クレジットを修正していく。
修正の要素としては、
�/綣舛呂匹Δ�?
�⊃綫言己�のコミュニティが確保されているか?
�4�少性水生生物種や絶滅危惧水生生物種がいるか?
の三点である。
5.この三点のいくつが該当しているかによって、相当の修正係数を適用し、以下の公式によって、修正後ベースライン・ミティゲーション・クレジットを確定していく。
さらに、人的要因としての修正係数として、河川沿岸のレクリェーション的な利用度や、環境教育的な利用度などをカウントし、修正していく。
修正後ベースライン・ミティゲーション・クレジット=最大可能ベースライン・ミティゲーション・クレジット×修正係数(修正係数は、�/綣舛呂匹Δ�?、�⊃綫言己�のコミュニティが確保されているか?、�4�少性水生生物種や絶滅危惧水生生物種がいるか?、の三つのうちのいくつに該当するかによって、該当する割合が多いほど修正係数は大きくなる。)
6.このダム除去によって生まれる環境価値をクレジット(Credit)として、ミティゲーション・バンキングにデポジット(Deposit)し、対価として、環境にやさしい公共事業の開発権をデビット(Debit)として引き出す(Withdraw)というスキームである。
以上に見たように、ダム除去によって、膨大なクレジットをミティゲーション・バンキングにデポジットすることによって、このデポジットしたクレジットを基に、環境にやさしい大規模開発の開発許可権を得ることで、総体としては、ダム除去以前よりも、社会全体の環境価値のたくわえが大きくなっていく、というスキームである。
前原国土交通大臣も、いまのような、エキセントリックなダム潰しばかりに奔走されるのでなく、上記のようなミティゲーション手法を使った、総体として、日本の国土の環境資産が増大していくような、新しい公共事業のスキームを、そろそろ、それこそ、いまはやりの出口戦略として、用意すべき時期に来ているのではなかろうか?
その社会的使命として、より多くの環境インフラを創出すべき立場にある国土交通省は、不可逆的なNGO的主張のみをしてばかりいてはいけないのである。
参考 凍結対象ダム一覧
北海道
幾春別川総合開発
夕張シューパロダム■
<沙流川総合開発>
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胆沢ダム■
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秋田
森吉山ダム■
成瀬ダム-本体未着工-
鳥海ダム※-本体未着工-
山形
長井ダム■
茨城
霞ケ浦導水
栃木
湯西川ダム■
<思川開発>
群馬
八ッ場ダム-すでに凍結-
吾妻川上流総合開発※
利根川上流ダム群再編※
埼玉
滝沢ダム■
荒川上流ダム再開発※
富山
利賀ダム-本体未着工-
福井
足羽川ダム-本体未着工-
愛知
設楽ダム-本体未着工-
岐阜
新丸山ダム
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三重
川上ダム
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大戸川ダム-すでに凍結-
丹生ダム-本体未着工-
奈良
大滝ダム■
和歌山
紀の川大堰▲
鳥取
殿ダム■
島根
尾原ダム■
志津見ダム■
愛媛
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高知
中筋川総合開発
福岡
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福岡・大分
筑後川水系ダム群連携※
佐賀
嘉瀬川ダム■
城原川ダム※-本体未着工-
長崎
本明川ダム-本体未着工-
熊本
川辺川ダム-すでに凍結-
立野ダム-本体未着工-
七滝ダム※-本体未着工-
大分
大分川ダム-本体未着工-
大山ダム■
沖縄
沖縄東部河川総合開発■
沖縄北西部河川総合開発■
<>内文字は今年度凍結
※は建設着手前
▲は今年度完成予定で今後の建設段階移行はないため、実際には完成する
●は来年度中止が決定済み
■は本体工事中で今後の建設段階移行はないため、完成まで工事が進む見込み
国と水資源機構が建設中の直轄ダムは全国56、うち48ダムで現段階の工事は行うものの、次段階に進まないことになり、ダム建設が一時ストップする。
今年度は新たに用地買収や本体建設工事の契約手続に進まない。
来年度は来年度に対応する。
中止されるのはダム本体工事であって、周辺整備事業は中止にならない。
国直轄56ダムのうち、すでにダム本体があり、放流能力増大など維持管理段階にある8ダムは除く。
・48ダムは建設中だが、現段階から▽用地買収▽生活再建工事▽水の流れを切り替えるための転流工工事▽本体工事の次段階に移ることは今年度はしない。
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2009/10/08 Thursday
2009年10月8日
鳩山さんが、教条主義的に、2020年までに温室効果ガス排出量を90年比で25%削減する目標を高らかにうたい上げたのはいいのだが、その達成のための具体的な戦略の中身が、みえてこない。
つまり、90年比25%削減は、国内削減だけの”真水”なのか、それとも、海外での削減分もカウントできる京都メカニズムもカウントに入れての削減なのか、という点がはっきりしていないのである。
各国での温室効果ガス排出量をキャップの水準にとどめるためには、単に、自国での削減による目標達成によるほか、他国での削減量を自国の削減としてカウントできる京都メカニズムがある。
(ちなみに、平成17年4月閣議決定の「京都議定書目標達成計画」における京都メカニズム活用分削減は△1.6%にすぎない。その他、GIS(グリーン投資スキーム、Green Investment Scheme)△3.8%がある。)
もし、鳩山さんが、その京都メカニズムによる削減分もカウントして、90年比25%削減といっているのであれば、それは、説明不足といわざるを得ない。
マーケットメカニズムを利用して、他国での削減量を自国の削減としてカウントできる京都メカニズム(Kyoto Mechanismsまたは、Mechanisms under the Kyoto Protocolともいう。)には、次の三つがある。
�’喀侘娘莪�(排出権の売買によるもの)
��CDM(クリーン開発メカニズム、Clean Development Mechanism)(途上国対応の削減プロジェクト実施、削減できた部分について、クレジットを受領するもの)、
��JI(共同実施、Joint Implementation)(先進国対応の削減プロジェクト実施し、削減できた部分について、クレジットを受領するもの)
からなっている。
この「Mechanisms under the Kyoto Protocol」を採用している国としては、カナダ、中国、オーストラリア、ニュージーランド、EUなどがある。
アメリカは、京都議定書には、署名はしていないが、シカゴ気候取引所でのFINRA(the Financial Industry Regulatory Authority)の承認下での排出権取引では、世界を引っ張っている。
世界におけるカーボン削減のためのシェーマは、排出権市場も含めて、断片化されており、京都メカニズムを除いては、アメリカのCCX、Green Exchange、RGGI、WCI、California Climate Act、EUのEEX、EUETS(EU 排出量取引制度)、北欧のBlue Next、Nord Pool、ロンドンのLEBA、ECX、オーストラリアのAustralia Carbon Trading Scheme、NSW Abatement Scheme、NSW、ACX、そして、日本の経団連環境自主行動計画に基づくシェーマなどがある。
参考「State and Trends of the Carbon Market 2008」
このほか、現在、新たなスキームとして検討されているのが、「REDD」(途上国の森林維持に与えるクレジット)「セクトラル・クレディティング・メカニズム(SCM)」(産業部門別に達成部門に対して与えるクレジット)「NAMAクレジット」(途上国に与えるクレジット)などである。
ここで、注目すべきは、排出権取引の活発化である。
日本は、完全にこの分野では出遅れている。
日本にあるのは、「環境省自主参加型国内排出量取引制度」と「中小企業などCO2排出量削減制度」のみである。
前者は、一応は、キャップ・アンド・トレード方式ではあるが、自主参加のキャップ・アンド・トレードということなので、擬似的なキャップ・アンド・トレード方式といえる。
一部に日本に排出権取引市場を設けようとの構想もあるようだが、日本では、参加人も少なく、流動性の乏しい市場では、設立はもはやムリである。
むしろ、以下に述べるユーロのECXやシカゴ気候取引所のCCXでの取引のほうが現実的であろう。
ユーロのECXとシカゴ気候取引所のCCXは、この分野で世界的な主流を行くものである。
シカゴでは、CO2も含め6種類(二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、HFC-ハイドロフルオロカーボン、PFC-パーフルオロカーボン、SF6-六フッ化硫黄、最後の三つは代替フロン)の温暖化ガスの排出権取引が可能である。
シカゴでは、これに加えて、先物取引のCCFEも、加わった。
また、ECXを原資産としたオプションとして、ICE ECX CER Futures Options があるが、これらをヘッジにした各企業の取引もよりいっそう活発になって行くのではなかろうか。
ECXの排出権取引高は、月間500メトリックトンに達している。
また、シカゴ取引所でのCCX排出権取引高も、月間432メトリックトンに達している。
ちなみに、現在の時価相場は、ECXで13.72ユーロ、CCXで10.60ドル程度となっている。
CCXのメンバー・リストを見ると、その多彩さに驚かされる。
航空機では、ロールスロイス、自動車では、フォード、化学では、デュポン、商業では、クノール、その他、コダックなどなど、多士済々である。
中に、変わり種としては、デンマーク大使館やフィンランド大使館なども混じっているのが面白い。
また、地方自治体のアスペン市、オーストラリアのメルボリン市の名前なども見ることができる。
今後、CCXは、インドのNGOや北京のエネルギー関係会社などをも、会員に含めていくようだ。
また、シカゴ気候取引所では、今後、中国やインドでも、排出権取引市場を作っていく計画のようである。
こうしてみると、世界の温室効果ガス排出量削減対策は、マーケットメカニズムに頼った削減策に、大きく傾いているようだ。
鳩山さんのように、削減のキャップを低く(削減目標を高めに)すればするほど、排出権枠の需給関係は、排出権の売り手市場になっていく、という構図のようだ。
鳩山さんへの各国の拍手が、自国内削減の手法によってはできもしないことを言ってしまって、結局は、日本は、京都メカニズムの手法に依存せざるをえなくなり、そのつじつまを合わせのために、京都メカニズム排出権の巨大な買い手となることを見込んでの、巨大なお客さん出現を歓迎する拍手だった。鳩山発言が「日本がキャップ・アンド・トレードを受け入れる」公式宣言となったことへの欧州勢の歓迎拍手だった。などとしたら、情けない。
だから、これらのマーケットメカニズムが働くには、排出枠の売り手と買い手とがバランスをとれたキャップ水準でないと、いたずらな、マーケットの暴走にもつながってしまう可能性も大きいということだ。
たとえ、需給バランスの失調によって、排出権枠の暴騰となっても、では、それをインセンティブにして、マクロで、削減枠の拡大が進むかといえば、そうでもなさそうなのだが。
低ければいい(削減目標が高ければいい)という代物でもないようだ。
その辺も考えての鳩山発言なのかどうか、非常に疑問もある。
はたして、鳩山さんの今回の発言は、この京都メカニズムによるカウントをも含めないで、自国のみの削減努力で、削減目標25パーセントとしているのか、それとも、京都メカニズムによるカウントを含めて、削減目標25パーセントといっているのか、その辺が、ちょっとわからないのだが。
茅陽一さんの指摘によれば、当初民主党は公約に30%目標を掲げていたが、これは“真水”ではなく、森林吸収と京都メカニズム分(現在は京都メカニズム△1.6%+GIS△3.8%=合計5.4%)を含んでおり、これをさらに大きくすることは国際社会も反発するだろうとの指摘もあり、森林吸収と京都メカニズム分を現状とすれば、、削減目標は30-5.4≒25%となる。というあたりが、今回の25パーセント削減の根拠らしいのだが。(つまり、この茅さんの指摘に従えば、今回の25パーセントは、京都メカニズム分を入れない真水分ということになってしまう。となれば、今度は、当初の、そもそもの30%削減目標の根拠はなに?ということになってしまうのだが。)
その辺を白黒はっきりさせないと、いたずらな、削減目標25パーセント目標提示は、産業界に恐怖感をあたえてしまうばかりとなる。
そして、もし、後者だとすると、世界の削減目標到達の多くがカーボン・マーケット・メカニズムに依存しているという現状からすれば、あまりに低いキャップの設定(高すぎる削減目標)は、かえって、健全な排出権市場の育成の妨げになることだけは確かだろう。
後記
このサイト「国連気候変動枠組条約AWG会合@タイ・バンコク 中間まとめ」によると、「タイ・バンコクで開催されていた国連気候変動枠組条約のAWG会合で、南アフリカから「日本の目標は『真水』なのか?」という質問があり、これに対して日本は、「今後の交渉次第(it’s up to negotiation.)であり、現時点ではなんとも言えない」と回答。また、京都議定書の延長を意図していないことについても説明。」との記述がある。
この辺を、日本側はあいまいにしてはおられない状況のように見えるのだが。
さらに後記
経済産業省の近藤洋介政務官は10月13日夜に出演したCS放送「日経CNBC」の番組で、2020年時点の温室効果ガス排出量を90年比25%削減する鳩山政権の中期目標について「基本的には真水(での達成)を目指すべきだ」と述べ、排出権購入以外の国内対策主体で削減を進める考えを明らかにした。
近藤経産政務官は、90年比25%減は「主要排出国が加わるのが大前提。実現可能かと言えば難しい」と指摘する一方、「税金で海外から排出権を買ってくることは目指すべきでない。あらゆる政策と技術力を駆使して実現したい」と強調した。
鳩山政権は90年比25%のうち、どれだけを国内対策で達成するのか明らかにしていないが、この近藤発言が本当だとすれば、鳩山発言は、クレージーといえる。
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2009/10/06 Tuesday
2009年10月6日
沖縄県の慶良間諸島の周辺海域のサンゴ礁を守るため、地元の渡嘉敷村と座間味村の両村は、エコツーリズム推進法の定める特定自然観光資源への立ち入り制限を利用し、周辺海域でダイバーの立ち入り人数の制限を図ろうとしている。
この慶良間では、エコツーリズム推進法制定以前に慶良間エコツーリズム推進協議会をすでに立ち上げているが、この協議会をエコツーリズム推進法の定める推進協議会とし、ここで環境保全策や規制内容を定めた「全体構想」を策定し、環境省など4省に対し、10月中に申請する方針とのことである。
そして、4省の構想の認定を得た上で、エコツーリズム推進法第八条に規定している特定自然観光資源の指定を可能とするため、サンゴ礁を特定自然観光資源に指定する内容の関連条例を両村で策定し、早ければ、両村議会12月定例会で関係条例を提案するという。
この条例の制定によって、サンゴ礁が特定自然観光資源に指定されることになり、これによって、エコツーリズム推進法第九条にもとづく特定自然観光資源に関する規制を可能にさせるという。
協議会の構想によると、各島周囲の水深30メートルより浅い範囲を「特定自然観光資源」に設定するという。
また、特定自然観光資源となるサンゴ礁への立ち入りには、関係村長の承認が必要となり、その許可の対象は、ダイビングガイドなど事業者になるという。
許可を与える上限の人数については、半減規制を目処とし、一番人数の多い8月で渡嘉敷村1万1100人、座間味村1万1500人、一番少ない2月で渡嘉敷村1800人、座間味村1200人に制限されるという。
以上が、慶良間海域におけるサンゴ礁への、エコツーリズム推進法を利用した立ち入り規制の動きの概要である。
総論としては、まことに時宜を得た動きだとは思うが、法的に見ると、いろいろな問題点も、浮かび上がっている。
海域の特定自然観光資源に地先権は、及ぶのか?
それは、今回、両村が特定自然観光資源として指定しようとしているサンゴ礁が、当然のことながら、海域の底地にあるということである。
海域における特定自然観光資源を地先の原点となる村が指定するということである。
いわば、海域にある特定自然観光資源に対し、これらの村は、地先権を有している、という考え方にたったものだ。
平成8年11月の東京高裁「静岡県沼津市大瀬崎ダイビング訴訟」においては、ダイビングスポットで、大瀬崎の内浦漁協が、ダイバーたちから、徴収する潜水料は、違法とする判決が出された。(ただし、その後、最高裁から高裁へ差し戻しとなり、2000年11月30日に東京高裁で原告の請求が棄却。)
許可の対象を、ダイビングガイドなど事業者に限定すると言う、今回の慶良間海域での立ち入り規制に対しては、将来、訴訟がおきうる可能性を、この大瀬崎ダイビング東京高裁訴訟は、しめしている。
すなわち、現在、全国レベルでは、地先の海をスクーバダイビング事業者などが使用することについて、漁協が利用料という名目で金銭を徴収することについて、トラブルが生じている例が見られるが、もし、今回、慶良間が、特定自然観光資源についても実質地先権を及ぼし、地元のエコツーリズム推進協議会がダイバー業者から利用料を徴収するというスキームを作り上げると、現在の漁協などとの間にあると同様のトラブルが生じかねないということだ。
そのほか、各島周囲の水深30メートルとなると、相当の広い範囲での指定となってしまうことについての疑問もある。
では、その海域への立ち入り規制とは、海の底地のフローラなのか、それとも、その特定自然観光資源の上の海上をもふくむのか?
サンゴ礁の上の海上へのグラス・ボートなどによる立ち入り規制も、含むのであろうか?
店を通すダイバー客と異なり、店を通さないシュノーケリング客の規制はどうするのか?
海人などの伝統漁法に基づく人々への立ち入り規制はどうなるのであろうか?
などの疑問点も、沸いてくる。
私も、この海域の島々にたびたび行っており、上記の座間味島、渡嘉敷島のほか、阿嘉島や、ちょっと離れるが、渡名喜島や粟国島などにも、足を伸ばしている。
幸か不幸か、これらの島々には、漁業者は、稀有である。
渡名喜島では、昔は、カツオ漁が盛んだったが、いつのころより漁業資源が枯渇してしまい、今は、近海魚の一本釣り程度のようである。
座間味島などには、漁業者はあまり見当たらない。
ただ、今回の慶良間の例に倣って、他の全国の市町村が、共同漁業権区域内にある特定自然観光資源を指定するようになったら、そして、その地域に漁業権をもつ漁業者が存在していたとしたら、相当な混乱を起こすことになりかねない。
エコツーリズム推進法施行規則第七条では、「立入りの承認を要しない行為」として、次のような規定がある。
(立入りの承認を要しない行為)
第七条 法第十条第二項 ただし書の主務省令で定める行為は、次に掲げるものとする。
一 農林水産業を営むために必要な行為
二 農山漁村における住民の生活水準の維持改善、森林の保続培養並びに水産資源の適切な保存及び管理を図るために行う行為
このエコツーリズム推進法施行規則第七条に基づく、行為の範囲については、この慶良間海域についても、慎重な取り決めが必要のように思える。
今回の措置について、結果、特定の自然観光資源に地先権を及ぼすことにつながっているところから、「この規制は、慶良間のダイビング業者が、那覇のダイビング業者を排除するための囲い込み措置である。」との見解を示す向きもある。
まさに、「海は誰のもの?」という永遠の課題に、この場合も、行き当たってしまうのである。
コモンズへのアクセス権は、侵害されないか?
さらに、対象海域へのコモンズとしてのアクセス権は、これによって侵害されないのであろうか?
たとえば同じ沖縄・石垣島の名蔵アンバル干潟などは、まさに、コモンズとしてのアクセスをする人でにぎわっている。
そこには、用と美をかねそなえたコモンズとしての理想的な海域利用の形が具現化されている。
エコツーリズム推進法制定の議論の過程においては、これらの民法263条規定の共有の性質を有する入会権や入浜権など、地域における慣行化した権利(「旧慣」または、「旧習」と呼ばれる権利)との調整についての対応が、すっぽり抜け落とされていた。
入浜慣行という社会事実を基盤とした入浜権は、�ヽど佑房�由に立ち入りし、自然物を自由に使用出来る権利、��海浜に至るまでの土地を自由にアクセス・通行できる権利、からなる。
この権利は、現在の法解釈では、妨害排除請求権をもつものの、それは漁業権や付近の住民の生活権(人格権)に劣後するものであるとされている。
参考「『海を守る』とはどういうことか?」
「憲法論議に環境権を明確に位置づけるために 」
海浜の自然公物の自由使用権や海浜までのパブリック・アクセス権を含んではいるが、私権という性格が強いとされている
これらを争点にして訴訟が起こった場合、エコツーリズム推進法にもとづく、海域の特定自然観光資源立ち入り規制は、法的に耐えられるものかどうか、環境省は、じっくり吟味しておく必要があるのではなかろうか。
なお、今年6月3日に「自然公園法及び自然環境保全法の一部を改正する法律案」が交付され、この改正によって、自然公園法に「海域の保全」が書き込まれたことになったが、エコツーリズム推進法第八条の「ただし、他の法令により適切な保護がなされている自然観光資源として主務省令で定めるものについては、この限りでない。 」との関係で、慶良間海域も国定公園のようなので、この点での海域での利用規制の整合性も、あわせて考えられたいものだ。
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2009年10月6日
出典がIndependentのニュースなのできわめてネタくさいのだが、今日のこのニュース「The demise of the dollar」は、為替相場に一時的に与えた影響は大きかったようだ。
で、このニュースの中身なのだが、次のようなものである。
湾岸産油国が、中国・ロシア、日本、フランスの四カ国と協調して、極秘裏に次のような計画を立てているという。
すなわち、これまでの原油の決済がドル・ペッグであったのを、これからは、中国の元、日本の円、ユーロ、金、それに湾岸協力会議(GCC)関係国が計画している統一通貨、の各相場のバスケット相場で決済するというものである。
この計画に携わっているのは、サウジアラビア、アブダビ、クウェート、カタールの湾岸協力会議(GCC)のメンバーであるという。
これに関する秘密会合は、すでに、ロシア、中国、日本、ブラジルの各国の大蔵大臣、中央銀行総裁が集まって開かれたという。
アメリカは、この国際的な陰謀の中に、これまでアメリカに忠実だった日本やガルフ・アラブが入っていることにたいして、戦うとしている。
これらの陰謀が広がることについて、中国の前中東特使のSun Bigan氏は、「このことで、中国と米国との間に溝ができることを懸念する」と警告している。
また、気の早い向きは、中東の石油をめぐっての、中国とアメリカとの経済戦争が勃発するのではないか、と、予測する向きもある。
こうして、このニュースを読んでみると、かなり、いい加減なソースのようにも見えるのだが。
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日本からシカゴのオプション売買ができるためのマニュアル「シカゴ・オプション売買戦略マニュアル」(A4版273ページ、5,900円)をこのたび書き上げ、発刊しました。
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2009/10/06(Tue)
今回ピッツバーグで行われた20カ国・地域(G20)首脳会議(金融サミット)時に、アメリカから暗に提案があったとされるG4(米国・日本・欧州・中国)構想について、各国の首脳は、「そんなことはなかった、なかった」と一様に否定している。
また、もっともポンドの帰趨をめぐってG4構想では蚊帳の外になりかねないイギリスのAlistair Darling蔵相も、「G4提案は長い間議論されてきたことだ。考え過ぎは、しないほうがいい。」
(These proposals have been around for a long time. You shouldn’t read too much into these proposals)
と、平静を装った発言はしている。
しかし、なぜ、今回のG4サミットで、 わざわざ、声明文で「われわれは、中国がより柔軟な為替レートへ移行することについて、持続的コミットメントをすることを示したことを歓迎する。」
(We welcome China’s continued commitment to move to a more flexible exchange rate, which should lead to continued appreciation of the Renminbi in effective terms and help promote more balanced growth in China and in the world economy. )
という趣旨の一文がもりこまれたのか?不思議である。
その根底には、弱くなったドルを回復させる唯一無二の政策は、「中国人民元の切り上げにしかない。」との発想に立って、「そのためには、G20以前にG4-米国・日本・欧州・中国による合意が必要になる」との筋書きがあったのではなかろうか。
つまり、このG4構想は、G20には入っているが、G7には入っていない、中国のための、中国元切り上げを図るためのお仲間作りということだったのではなかろうか?
この場合、日本は一応は入っているが、刺身のツマ的存在に過ぎないのだろう。
そうかんぐれば、G20直前に、わざわざIMFのゼーリック氏が「もし、アメリカの財政赤字が好転しなけば、アメリカのドルは、世界の準備通貨としてのランクを失うであろう。」
(it may lose its rank as the only reserve currency if budget deficits aren’t curbed. )
などと発言した発言の意図もわかってくるのである。
また、ガイトナー氏は、G20後、次のような発言をしている。
「しかし、米国の貯蓄と投資が国内で行われれば、世界は将来の成長を米国の支出に依存できなくなる。つまり、世界経済の高い成長率を望むなら、米国以外の国が輸出に頼ることのない内需主導の成長へと構造的な変化を遂げることが必要になる。 」
つまり、もう、アメリカを各国の輸出市場として頼ってくれるのは、やめてくれ、とのメッセージのようにも聞こえてくる。
そこで、明確になりつつつあるのは、中国の元切り上げこそが、アメリカの貿易構造を変え、アメリカの双子の赤字を解消しうる唯一無二の有力手段になるという構図が浮かび上がってくる。
では、肝心の中国は、その辺をどうかんがえているのか?
このサイト「China shuns efforts to boost yuan」では、その辺を次のように見ている。
「中国が、各国からの暗黙のプレッシャーを得て、柔軟な為替政策に転じようとしている節は見られるが、それほど、乗り気であるようには見えない。
その理由の一部には、アジア共通に見られるIMFへの不信感も一因としてある。
しかし、その柔軟化への胎動らしきものは垣間見られる。
先週、中国は、八億七千九百万ドル相当分のボンドを元で発行し、香港に売却した。
そのことは、クロスポーター取引で、中国元を実質自由化する試みとも見られる。」
まあ、こうしてみると、アメリカのドルを救うのは、唯一、中国の元切り上げであり、これによって、アメリカは、双子の赤字の解消に努めることができるという筋書きのように、私には、見える。
この場合、内需振興というのは、アメリカ側の中国に対する「元切り上げ」への形をかえたメッセージなのであり、それを日本の財務大臣が、鸚鵡返しに言うべきことではないようにも、思える。
中国元切り上げへの思惑の増大は、ツレ高としての円高にもつながりうる。
つまり、中国の元切り上げの功罪論に立てば、アメリカへの輸出減と中国への加工資材輸出減とのダブルパンチをうけることになるのだから、日本の財務大臣としては、そんな、ノー天気なことは、言ってはいられないはずなのだが。
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2009/10/06(Tue)
民主党がマニフェストで打ち出した各種の直接支払い的な補助金(子供手当て、農業者戸別所得補償、高速料金無料化などなど)が、どのような経済効果をもたらすのか、については、あんまり、経済学者たちの検証がないようにみえる。
ただ、ざっと考えただけでも、歳出段階では意図した政策目的を持った直接支払い的な補助金が、マニフェストで打ち出した政策への整合性を持って、意図したインセンティブでの家計の支出に回ると考えるのは、あまりに高校生的な経済学の発想なのだろう。
ある病に効くとして飲み込んだ薬が、確実にその疾患を持った臓器に到達するとはかぎらないのだ。
おそらく、歪曲化された支出構造に、家計の段階では、なっていくのだろう。
ましてや、所得制限がないということでのモラルハザードは、血税納税者にとっては、反吐が出るほどのものとなるであろう。
高所得の家計では、子供手当てが、ペットの餌の支払い代金に消えることなんて、ザラだと考えたくらいのほうがいいのだろう。
流動性の罠(Liquidity Trap)というのは、次のようなトラップだ。
「金利を下げる→景気の見通しが悪く、通貨供給量(マネーサプライ=現金流通量+預金など)が増えない→不況やデフレがとまらない→供給した金が貯蓄や債券の購入にまわり、銀行に戻るため、通貨流通量が増えない。」
まあ、今の日本経済はますます、このトラップにはまって、身動きのできない状態にあるのだが、この罠にかかっている日本の家計経済に、これらの直接支払い的な補助金をぶっこんでも、砂漠の中に染み入る水のごとく、家計の中にしみこんでいくのだろう。
しばらくの間は、意図的にポンプアップしても、消費者需要としては顕在化せずに、消費者の先行き見通しがかなりブリッシュなものにならない限り、家計の中に沈潜した地下水として滞留しつづけるのであろう。
これらの罠から脱出できるのは、ビッグ・プッシュ的な政策の施行しかないのだ。
むしろ、今、民主党が志向すべきは、新しい公共事業のスキームなのだろう。
それは、人的なインフラ構築的な、ソフトインフラ構築のための諸策なのだろう。
現在苦境にあえぐ地方の土建業者の出自は、昭和恐慌時の救農土木を元祖とするものである。
それの平成版というのは、人材ソフト多使用型のソフトとハードの入り混じった新公共事業である。
それを、ただ、民間にまかぜるのではなく、官民一体で、そのような新インフラの基礎を立ち上げることが必要のように思えるのだが。
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