2009/02/03(Tue)
渡りを6回も繰り返したとして、元水産庁長官の佐竹五六さんばかりが、たたかれているが、昔から佐竹さんをよく存じ上げている私からすれば、なんで、佐竹さんだけが、という同情を禁じえない。
私の過去のサイト「ファクト・ファインディングのすすめ 」に書いたとおり、佐竹さんは、官僚の世界の中では、どちらかと言えば、学究肌のかたである。
最近では、「ローカル・ルールとコモンズ」と言うような問題意識で、非常にユニークな視点からの本も書かれている。(参考「ローカルルールの研究−海の『守り人』」)
それだけに、見識も豊かであり、また、若い頃、当時の国土庁(初代・国土庁土地局土地利用調整課長(1974年))に出向されたり、後年、環境庁水質保全局長をつとめられたりと、農林水産省という狭い枠にとらわれない考え方をもたれたかたである。
その学究肌であるがために、弁解をせず真実を堂々と言われたことが、今回の一件では、かえって、あだになっている感じさえ、見られる。
佐竹さんのみを攻める民主党さんも、もっと、他の事例を探ってみてはいかがなものであろうか。
巧妙な手口を駆使した例が、みつかるはずである。
参考
‘09.1.24の
「みのもんたのサタデーずばッと」でのA氏(78)すなわち佐竹氏へのインタビュー
取材者: (辞めた後「次ここありますから」と紹介は?)
A氏(78): 「そういう言い方ですよねえ,もちろん。」
取材者:(役所を辞めた直後,最初に天下る際の待遇について)
A氏(78): 「昔はねえ,公務員の給与は低かったからねえ,3割増しとかなんとかいう時代もありました。」
取材者: 「よく秘書付き,車付き,部屋付きだとか言われていますが,そういうもんなんですか。」
A氏(78): 「あのーまあそうですね。それは事実でしょう。」
(「渡り」のあっせんの禁止について)
A氏(78): 「言えないというか,分からないから,判断の材料がないから何とも言えません。」
取材者: 「昔は,必要だったですか。」
A氏(78): 「だから,ぼくはーあのーあれですねえ,要するに,組織に対する忠誠心をきちっとしている,という意味で必要だったと思いますねえ。要するに,きちっとした仕事をして,それなりにまあいわゆる偉くなるっていうかな,ならば,それだけのことは報いてもらえるものだという,そういうこう安心感ですよ。」
(天下りの禁止について問われて)
A氏(78): 「それは,難しいんじゃないんですかねえ。」
「今の人事管理を支えているシステムなんですよね。」
「今のやり方っていうのは,それこそその組織に対する忠誠心の根底にあるわけですから。」
「それをなくしちゃったら,ガタガタに人事管理ができなくなるということじゃないかと思うんですよ。」
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