2007/12/22(Sat)
金曜日(2007年12月21日)に、インドネシアのジャカルタで、6人が、ヒト感染鳥インフルエンザの疑いでBanten郡SerangにあるPersahabatan病院に入院した。
この6人は、 8才から30才にいたる一族で、病気で死んだ15羽のダックのうちの1羽を食した後、発熱などの症状を示したという。
これらの患者の名前は、Mubin, Nujul, Najad, Muchlas, Iklima 、 Ainunといい、男女別には、男4人、女2人だという。。
なお、この入院した6人のほかに、2人が、入院せずに、自宅で療養しているという。
これも、非常に流動的な情報のようだ。
で、このところ感じるのだが、私のこのサイトのように7年前から鳥インフルエンザ問題を扱ってきた側から言わせてもらうと、今のようにヒト感染鳥インフルエンザ情報が頻繁にメディアに載ることは、歓迎すべきことなのかもしれないが、やや、H2H (human-to-human transmission of bird flu )問題について、過敏すぎる報道がされていないか、ということである。
ちなみに、上記の写真は、インドネシアのテレビ局Metro TV の病室内の画像である。
また、別に、救急車に運び込まれる8歳の子供の写真まで、左記のように公開されているし、さらに、上記のように、家族の固有名詞まで、公表されてしまっている。
どう見ても、この報道振りは、異常である。
H2H (human-to-human)問題について、やや、先走りした情報が、サイト上でも走っているという自体は、果たして、真の問題の所在を探る上で、健全な事態なのだろうか、という点についての疑念である。
特に、医療関係者のサイトでは、その点について、より、慎重にあるべきなのかな、と思う。
これは、このサイトでもよく引用するrecombinomics.comでもいっていることなのだが、ことの重要性は、その現地で、クラスターがどのように形成されているのか、いないのか、ということについての検証なのであり、H2H (human-to-human)問題を狼少年のごとく騒ぎ立てることばかりが、能ではないということなのだろう。
追記 2007/12/22 鳥インフルエンザ狼少年にご注意
上記で、どうも怪しいなと指摘したインドネシアのヒト感染疑い鳥インフルエンザ騒動は、結局、昨日になって、全員シロと判明した。
また、家族クラスターもなかったと、発表された。
それにしても、搬送される救急車での子供の写真まで公表され、挙句の果ては、病室内の家族の状況まで、テレビに公開され、さらにさらに、家族の実名までも公表された一家は、とんだご災難というしかない。
「Flu-Like」(擬似的フル症状)な症状を示しただけで、このような大騒ぎになってしまうと、肝心の初期的センチメント指標となりうる「Flu-Like」な症状を訴える人がいなくなってしまうという、マイナスの社会的効果が発生してしまいかねない。
もっと、マスコミ関係者・医療関係者は、ほかにやるべきこと、あるんと違うんだろうか?
医療関係者は、情報の真贋を見極めるフィルタリングの働きをしてもらわなければならない。
単なる海外情報の口移しでは困る。
そして、家族クラスターの確認と、パンデミックのレベルがどの程度なのか、についての冷静な確認が必要な気がする。
「フル・ネタで、世間・マスコミの受け狙い」なんて、いけません。
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