2007/11/22(Thu)
原油が1バーレル100ドルに近くなるにつれ、世界的なスタグフレーションになるのでは、との懸念が広まっている。
つまり、原油高が、生産設備など、供給側のコスト増となり、それが、ひいては、供給サイドの縮小につながり、持ち直した雇用状況が再び悪化して、失業率の増加につながり、これに、インフレ進行による消費減が、追い打ちをかけていく、という構図だ。
フィリップス曲線においては、「失業率を低下させようとすればインフレーションが発生」し、「インフレーションを抑制しようとすれば失業率が高くなる」というトレードオフの関係になるのだが、スタグフレーションにおいては、インフレと高い失業率とが、ともに起きることになる。
ご承知のように、日本の金利水準は、非負制約のもとにあり、これ以上の引き下げは出来ないわけなので、手足が縛られた状態になっている。
さらに、金利を引き上げていないのに、円高状態となり、円キャリートレードの巻き戻し(ワンワインド)が起きている。
きわめて、スタグフレーションを引き起こしやすい環境にあるようだ。
日銀の取り得る道は、円高となっているにもかかわらず、追随的に金利引き上げを行うのかどうなのか、それとも、そのまま、現在の低金利を維持するのか、日銀総裁の任期は迫っているだけに、難しい舵取りが、今後予想される。
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