Sasayama’s Weblog


2007/08/03 Friday

ユニペクチン社の「Vidocrem」リコール問題は、日本へも波及

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 14:46:08

2007/08/03(Fri)
 
nullスイスの新聞であるTages-Anzeigerが伝えるところ(元記事はこちらご参照)によると、スイスのユニペクチン(Unipektin)という名の会社から世界に輸出されている増粘安定剤として食品添加に使われる、商品名「Vidocrem」に、EU基準値(6ピコグラム/グラム)を遙かに上回る12−156ピコグラムのダイオキシンとペンタクロロフェノールが、ドイツの研究機関によって7月13日に検出されたという。

スイスのトゥルガウ(Thurgau)州当局は、「Vidocrem」という商品名の添加剤のリコールを開始した。

このVidocremという添加剤は、主に、ヨーグルトやビネグレットやマヨネーズやケチャップなどの増粘剤に使われているという。
(用途−アイスクリーム、シャーベット、カスタードクリーム、プリン、冷凍デザート、デリカテッセン、ソーセージ、マヨネーズ、チーズスプレッド、ダイエット食品、製パン、クッキー、コーヒーホワイナー、育児用食品、ホイップクリーム、マヨネーズ、ソース、サラダドレッシングなど)

EU当局も、7月25日付で、加盟各国に対して警告を発した。

このユニペクチン(Unipektin)からの「Vidocrem」の輸出先は、スイス、ドイツ、フランス、オーストリア、イギリス、フィンランド、スペイン、ハンガリー、チェコ、ポーランド、オーストラリア、トルコ、
そして、日本
とのことである。

このVidocremは、もともとは、インドやパキスタンに生えるguar flour を原料として、これからインドのGlycols Limited社がグアーガム(guar gum)というガム状のものを作り、これを元に、ユニペクチン社がVidocremをつくり、輸出したものである。

なお、日本の「Vidocrem」の総輸入元は、双日食料株式会社のようだ。

(追記−後日-2007/08/06-の双日食料株式会社さんからのご説明によりますと、
日本に輸入されているロット番号は、今回問題のものとは異なるということ、
製品名について、問題の製品名がVidocremBなのに対して、日本へ輸入のものは、VidocremA(1%水溶液粘度40〜80mPa・s 粒径:150μm(98%以上)用途−アイスクリーム、冷凍デザート、ホイップクリーム、マヨネーズ、ソース、サラダドレッシング)であり、この両者の違いは、粘度の差によるものである
とされています。)

それらの元で、ユニテックフーズ株式会社などが卸しているようだ。。

ちなみに、ユニテックフーズ株式会社では、「ビドフィックス」という商品名で販売されている。

また、お菓子の材料などとして、通販サイトでも、このサイトのように、1キロ四千円程度で、売られているようだ。

備考
ユニペクチン(Unipektin)社が出しているリコール問題についての2007年8月3日現在での一問一答

参考「FREQUENT ASKED QUESTIONS IN CONNECTION WITH THE DIOXIN CONTAMINATION IN GUAR GUM

1.汚染されたGUAR GUMの総量はどのくらいの量ですか。これからどのくらい回収・除去されなければならないのですか。すでに処理されたのは、どのくらいの量なのですか。

答え−私どもは、まだ、正確な総量を定量化できないでいます。
私どもの調査は、進行中です。
まだ、すべての顧客からのフィードバックは、受けていません。

2.どの製品に、このGUAR GUMは、処理されていたのですが。

答え−食品メーカーは、このGUAR GUMを他の材料の中に加えていたもので、それは、デイリーミート、デザート、調製食品などに及んでいます。
もちろん、私どもでは、その最終製品の荷姿が何であるのかについては、知りません。

3.すでに加工処理された製品についても、リコール可能なのですか。

答え−州の研究機関での評価に従えば、このGUAR GUMを増粘材にしたことによって、消費者に、著しい健康リスクを及ぼすことはないとしています。
すべての顧客に対しては、すでに通知していますので、これ以上、汚染されたGUAR GUMを使うことはないでしょう。

4.今回、汚染されたGUAR GUMを届けたサプライヤーと、これまで、どのくらい長く、協力関係にあったのですか。

答え−この(インドの)サプライヤーと、当社とは、これまで、2年の取引があります。
このサプライヤーは、我が社のメインのサプライヤーではありません。
他のサプライヤーからのGUAR GUMについても分析をした結果、同様の汚染は発見されませんでした。

5.今回の汚染は、どうして、もっと早期に検出できなかったのですか。

答え−私どものリスク管理標準であるISO 9001 とIFSに基づけば、この種の物質についての検査は、求められていなかったということです。
植物性低脂肪製品のカテゴリーに、GUAR GUMは、入っていなかった、ということです。

6.今回のダイオキシン問題のユニペクチン社に与える影響は、どのようなものと考えられますか。

答え−私どもは、今回の事件については、大変申し訳なく思っています。
環境保護と製品の安全性は、私どもにとって、大変重要な問題です。
私どもの会社で処理した製品がダイオキシンによって汚染されていたと告げられたということが、私どもにとって、どのような意味を持つのか、皆様方、十分、想像がつくと思われます。
今回の原因をいち早く、探り出し、問題解決をし、それを今後に生かすための行動をおこすことが、私どもに課せられた義務であると思っています。

7.今後、同様な事件が起こることを回避するために、原材料のチェックをより強化する必要があると思われますが、どうですか。

答え−もちろん、安全な原材料を確保し、処理することが、常に求められます。
これを機会にして、何が汚染を引き起こしたかについての、別の角度からの調査を実行中です。
この後、必要な中期的対策と、実行が、取り決められます。
緊急対策としては、到着する原材料についてのチェックを強化します。

8.今回の事件によるユニペクチン社の損害額は、どのくらいに上るでしょうか。
また、今回の事件に対する顧客の反応はどんなものでしょうか。

私どもは、まだ、この時点では、損害額を把握できていませんが、おおよその予想損害額は、頭にあります。
私どもも、私どもの顧客も、汚染された原材料については、非常に心配をしております。
幸いにも、私どもは、顧客の多くの皆様のご理解と、今後の協力関係の継続を、当てにできるという状況にあります。

参考
Dioxin found in Swiss food thickener


为翻译对汉语, 使用这
http://translate.livedoor.com/chinese/

Translate
http://www.google.com/translate_t

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