Sasayama’s Weblog


2007/03/08 Thursday

がんの仕組みは、遺伝子120個の変異が主因と、イギリスの研究チームが解明

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 08:17:40

2007/03/08(Thu)
 
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英ウエルカム・トラスト・サンガー研究所(Wellcome Trust Sanger Institute)を中心とする国際研究チームの研究によると、肺や胃など、人間のさまざまながん細胞を網羅的に調べたところ、約120個の遺伝子の変異が細胞のがん化やがんの進行に直接かかわる主因であることがわかった。

3月8日付の英科学誌ネイチャーに発表したものだが、これは、論文ではなくて、News and Viewsの中で、『Cancer: Drivers and passengers 』との表題のもとに紹介されているもののようだ。

この研究チームでは、ヒトゲノムの三分の一のシーケンスのなかで、癌ゲノムのデコーディングを解明し、二億五千万のDNAコードの中で、200種を超える癌から、それに関連する518のキナーゼ試料を選んで塩基配列を解読した。

その結果、癌の進行を促す腫瘍形成遺伝子の変異は、以前に考えられていたよりも、多く、1000以上のものが明らかになった。

さらに、癌にいたるドライバーとしての変異ばかりでなく、その過程で、ヒッチハイクで乗り込んでくる乗客としての癌に至る変異というものがあり、これが、複雑にさせているのだという。

そこで、どれが、癌進行にいたるドライバーであり、どれが、途中から乗り込んでくる乗客なのかを、区別してかからなければならないとしている。

このチームの研究では、これまで、キナーゼとよばれる500以上の遺伝子に注目し、これが、最初に癌を引き起こす主因であるとしていた。

癌進行のドライバーとしての遺伝子変異は、がん細胞を増殖させる遺伝子変異であり、乗客としての遺伝子変異は、がん細胞を増殖させることには、かかわりあっていない遺伝子変異であるという。

そこで、研究の結果、このドライバーとしての遺伝子変異は、これまで知られていなかった120の遺伝子変異であることを突き止めたという。

研究チームでは、これまで考えられてきた遺伝子変異のほとんどは、癌の増殖には、かかわりあっていない、乗客としての遺伝子変異であったと、語っている。

しかし、それらの乗客としての遺伝子の中にうずもれているドライバーとしての遺伝子変異は、かなり多くのものであったという。

また、キナーゼたんぱく質の変異の役割としては、細胞分裂などの細胞の行動をコントロールするスイッチ・オン・オフの役割や、リレーの役割をしているのだという。

さらに、変異自体には、そのなかに、重要なコード化されたメッセージを運ぶ役割があり、その中には、10年以上前に活動的であった変異プロセスを伝えるものもあるのだという。

その考古学的な変異メッセージのなかには、過去における紫外線照射、タバコなどに含まれる発がん性化学物質への曝露、などが含まれているという。
参考
Drivers and passengers on the road to cancer
Researchers Discover New Cancer Genes
Genome study finds 100 new cancer genes
Largest Genome Study Of Cancer Types Finds Many Mutations
DNA map sheds light on cancer genes
100 mutated cancer genes discovered
‘More genes involved in cancer than first thought’
More Mutations than Previously Thought Are Implicated in Cancer


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