2006/11/17(Fri)
フィリピンで、犬にかまれて狂犬病になり死亡した京都の60代の男性のニュースで、テレビは、もちきりだが、肝心の『狂犬病は犬ばかりのものではない。』という点がしっかり伝えられていないような気がする。
狂犬病を人に伝染させる動物としては、犬のほかには、次の動物が含まれるようだ。
猫(Cat), アライグマ(Raccoon), キツネ(Fox), スカンク(Skunk)、こうもり(Bat)、ウッドチャック(げっ歯目リス科マーモット属で、groundhog ともいう。)、ジャッカル(jackal )などがある。
このビデオは、猫の狂犬病の話、
このビデオは、アライグマの狂犬病の話、
このビデオは、こうもりの狂犬病の話
このビデオは、キツネの狂犬病の話
である。
また、2003年に南米のボリビアで、狂犬病のハムスターにかまれ、すくなくとも、40人が治療を受けたようだ。
参照「RABIES, HAMSTER - BOLIVIA EX PERU: ALERT」
もっとも、このハムスター、クリスマスプレゼント用に、買ってきたもののようで、南米の別の国から輸入されてきたもののようだが.
別のサイトによると、ハムスター自体は、狂犬病ウイルスの宿主となることはなく、犬などの唾液に、ハムスターが接触する場合としている。
ちなみに、狂犬病のウイルスは、ラブドウイルス(rhabdovirus、HIRRV)科で、このウイルスは、鯉、うなぎ、ひらめ、雷魚などの魚にもあるという。
狂犬病のウイルスは、このラブドウイルス科(Rhabdoviridae)のなかの、リッサウイルス(lyssavirus )とされている。
これに対するワクチンとしては、HDCV(Chiron Behring社Sanofi-Pasteur社), PCECV(Chiron Behring社)、AVA/Biothrax(Bioport社),PHKCV(地方メーカー) PVRV(Sanofi-Pasteur社)などがある。
参考「Zoonotic Infections:Rabies」
発症すると、恐水病(hydrophobia)となる。
この文字通り、水を恐れる症状で、水を飲めなくなってしまうという。
凶暴性狂犬病(Furious Rabies)と、寡黙性狂犬病(Dumb Rabies)とがあるようだ。
感染から、発症までには、次の三段階があるとされる。
第一段階
前駆期(prodromal period)といわれる期間で、およそ、1日から4日までの間。
この期間は、熱、頭痛、筋肉痛、食欲不振、吐き気、セキ、咽頭炎などが続く。
動物にかまれた跡が、うずくような引きつるような感じになる。
第二段階
脳炎のような症状を見せ始める。
神経過敏となり、幻覚症状を見せ始める。
筋肉の痙攣が始まり、異常な姿勢をとり始める。
音や、触感に、きわめて敏感になる。
唾液や涙が絶え間なく出始め、声帯が麻痺して、声が出なくなる。
最終段階
神経系の破壊が始まる。
顔の筋肉を動かすことができなくなり、呼吸をすることが困難になり、つばを飲み込むこともできなくなる。
その結果、口から泡を吹いてくる。
最後は、昏睡状態になり、呼吸停止となる。
狂犬病の症状が出てから、4日から20日以内に死に至る。
参考
「Rabies - rare but deadly infection」
2006/11/22追記 狂犬病発症2例目、フィリピンから帰国の男性
厚生労働省は22日、フィリピンから一時帰国した横浜市の65歳の男性が狂犬病を発症したと発表した。
マニラ近郊で8月に犬に手をかまれたという。
国内での狂犬病患者は16日に京都市の男性が36年ぶりに確認されたばかりで、今年2例目。
厚労省は海外渡航者向けに全国の検疫所を通じ空港や港に狂犬病への注意を促すポスターを張り出した。
男性は仕事のためフィリピンに滞在、今年10月22日に一時帰国した。11月15日に風邪のような症状と右肩の痛みを訴え、19日に病院で受診、いったん帰宅したが夜に呼吸困難になり翌日に再度受診した。
狂犬病の疑いがみられたため、別の病院に転院。現在は人工呼吸器を付け重体という。
厚労省によると、京都の男性との関連性はない。
との記事。
私の掲示板でのやりとりが、現実の脅威になりつつある感じですね。
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