2006/05/16(Tue)
イリノイ大学のGregory Berlowitz 氏が、USDAのBSE検査体制のあり方に対して、批判する記事を、書いた。
この中で、Gregory Berlowitz 氏は、「USDAは、公共の福祉に先立って、アメリカ牛肉産業の福祉と、販売促進への懸念のほうを重視している。」と批判している。
そして、2005年6月24日発見のBSEをカナダ経由ではないアメリカ初のBSEとしているが、2004年11月において、BSE疑惑となった牛こそが、アメリカ初のBSE牛であるとしている。
Gregory Berlowitz 氏は、USDAの検査体制のあり方について、これまでのhead-in-the-sand (「現実逃避的な」という意味、ダチョウは危険が迫ると、砂の中に頭を突っ込み、現実を見ようとしないといわれるところから来ている。)な方法を改めて、消費者からの信頼を得られる強制検査と、ボランタリー検査のミックス体制を志向すべきときであるとしている。
また、ダウナー牛に偏ったサンプリングをやめ、月齢24ヶ月以上の牛についての全頭検査に改めるべきであるとしている。
クリークストーンが要望している自主検査に対して、the 1913 Virus-Serum-Toxin Actの存在を盾にUSDAが拒否していることは、本来、この法律が持っている意味を、USDAが曲解して、都合のいいように使っていると、非難している。
そして、議会は、自主検査を可能とするような法制の整備に努め、USDAは、自主検査のための基準作りをすべきであるとしている。
また、FDAの飼料検査のあり方についても、飼料検査についての一定のプロセスについての手続きの定めが無く、過ちを繰り返していると、している。
このGregory Berlowitz 氏のUSDA検査体制批判論の題名は、「”Food Safety vs. Promotion of Industry: Can the USDA Protect Americans From Bovine Spongiform Encephalopathy?” 」」(「食品安全vs.牛肉産業促進:USDAは、アメリカ人をBSEから、まもることができるのか?」)というものである。
参照
「U.S. must change mad cow testing」
「Federal testing for mad cow disease a failure, law review editor says」
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