Sasayama’s Weblog


2006/03/29 Wednesday

レトリックの消えたバーナンキ氏初のFOMC声明

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 10:01:05

2006/03/29(Wed)
 
null米連邦準備制度理事会(FRB)は28日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、短期金利の指標となるフェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標を0・25%引き上げて年4・75%とすることを全会一致で決め、即日実施した。

公定歩合も同率引き上げ、年5・75%とした。

FRBの利上げは2004年6月以来、15回連続。今回は2月に就任したベン・バーナンキFRB議長が初めて主宰したFOMCだった

グリーンスパン氏の後をうけ、 二月に米連邦準備制度理事会(FRB)議長に就任したベン・バーナンキさんが、どのようなコメントをするかで注目された連邦公開市場委員会(FOMC)のメッセージだが、概略下記のとおりである。

前任のグリーンスパンさんが、レトリックを駆使した、謎めいた声明文(“The Enigma of Alan Greenspan” )だったのに対して、今回のバーナンキさんの声明文は、いたって、平易にして平明な、わかりやすいものである。

この声明文の中のキーとなるのは、次の部分であるとされる。

「委員会は、 さらなるpolicy firmingによって、 持続的経済成長と、物価安定とが、 おおむね、均衡を保ちうるよう、あえて、 達成する必要がある、と、判断した。」( “some further policy firming may be needed to keep the risks to the attainment of both sustainable economic growth and price stability roughly in balance.”)

これについて、エコノミストたちは、今後の5月での方針について、金利据え置きとも、新たな利上げ発動とも、両方とりうる「駆け引きの余地」(the maneuvering room)を与えたものとの評価をしている。

ちなみに、ここでの、「policy firming」という言葉は、グリーンスパン時代にも、「慎重な引き締め政策(measured policy firming)」または、「ある程度の引き締めは必要(some further policy firming may be needed)」という形で使われていた表現である。

参照
Fed lifts rates, stands ready for more

以下は、声明文の概訳である。
参照「FOMC Statement

連邦公開市場委員会は、本日、 フェデラル・ファンド金利の誘導目標を0・25%引き上げて年4・75%とすることを決定した。

2005年第4四半期の実質GDPの成長低下は、 一時的な、そして、特別な要素を反映してのものと見られる。

経済成長は、現在の四半期に入ってからは、著しく、反転しているが、よりサステイナブルなペースに落ち着きそうな見通しである。

今までのところ、エネルギー価格や他の商品価格の急上昇は、コアインフレに対し、小幅な影響を与えているようにみえるが、生産性上昇の進行中であり、そのことが、単位労働コストの上昇を 抑えるのに寄与しており、また、インフレ期待は、いぜんとして、 内に秘められたものとなっている。

それでも、エネルギー価格や他の商品の価格上昇と合わさって、資源活用の確実な増加が、インフレ圧力を増大させる可能性はある。

委員会は、 さらなるpolicy firmingによって、 持続的経済成長と、物価安定とが、 おおむね、均衡を保ちうるよう、あえて、 達成する必要がある、と、判断した。

いかなることがあっても、委員会は、 これらの目的促進のために必要であれば、景気見通しの変更に応じるであろう。

以上


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