2006/03/27(Mon)
「In Japan, Aussie Beef Makes a Comeback」との記事だが、この中で、これまで、日本人の間では、オーストラリア・ビーフは、アメリカ牛肉に比して、硬くて、味ワイがない、との不評を得ていたが、ここにきて、飼料が草からグレーンに代えたりして、日本人の味覚にあわせようとする努力も実り、オージー・ビーフを見直す動きが急であり、さらに加えて、今回のアメリカの不始末が、アメリカ牛肉へのイメージを急速に低下させている。との趣旨が書かれている。
また、すき家の新メニュー「牛丼イタリアーノ」に、「安全なオーストラリアの牛肉を使っている」ことをうたっていることから、すき家の話として、「われわれが、アメリカ牛肉を完全に安全だと言い切れる状態には、ない」(このすき家のアメリカ牛肉輸入解禁目前の2005年12月9日時点での「米国産牛輸入再開についての当社の見解」では、「使いたいけれども、使えない。」との見解を出している。今、思えば、先見性のある見解であった。)との言をのせている。
ちなみに、オーストラリアの検査体制は、以前にも、この掲示板にも取り上げたが、ここで下記に再掲しておく。
オーストラリアのBSE検査体制は、National Transmissible Spongiform Encephalopathies Surveillence Program(NTSESP)と、いわれるものだ。
このプログラムは、次の三つの意味をもつ。
第一は、開業獣医や、と畜場の獣医が、臨床学的に見て、神経症の兆候を見せ、TSE(transmissible spongiform encephalopathy)が疑われる牛について、政府の獣医がフィールド調査を行うこと。
第二は、そのうち、TSE(transmissible spongiform encephalopathy)でなく、単に、神経症症状を見せるものを摘出するため、過去の臨床学的履歴を提出させ、研究所の獣医によるスクリーニングを行う。
第三は、TSE診断について訓練された獣医の組織病理学者が、二才齢以上のすべての牛の脳について、神経症の履歴を持ったものかどうかについてスクリーニングをし、TSEの障害を持つものを検出し、それ以外の牛については、TSEでない診断を下す。
このスクリーニングの方法によって、たとえ、それが、オーストラリア全土の牛や羊の1パーセントに神経障害が生じたものであっても、90パーセントの確率で、BSEやスクレイピーへの罹患を検出することが出来るという。
このためには、少なくとも、オーストラリア全土で、牛については、400、羊については450の数についてのスクリーニングを行う必要があるとしている。
以上に見たように、オーストラリアのBSE検査体制は、確率論に基づくものであり、日本の検査体制とはまったく異なるものである。
ちなみに、オーストラリアの2003年における 検査数 464 と畜数 9,229,000 これまでのBSE牛総発見数 0である。
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