Sasayama’s Weblog


2006/03/27 Monday

業界と官庁との関係ルート再構築の必要性を感じさせたPSE問題

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 08:10:43

2006/03/27(Mon) 07:52
 
nullessaさんが、今回のPSE問題をケースに、官庁と業界団体との情報提供のWin-Win関係の齟齬が、ボタンのかけ違いを生み出しているという趣旨の興味深い考察をしている。

PSE法で経産省は誰に話を聞けばよかったのか?」というブログ記事である。

その中で、「つまり、ロビイング団体が行政に対して的確な情報を提供できなくなっているのだ。」とされ、

本来、「ロビイングの中に情報提供の部分があれば、部分的にはWin-Winの解が存在する。」のだが、

「たぶん今はあらゆる業界団体が、自分たちの敵を正しく認識できなくなっている。」うえに、

ネット世界が、「(業界と官庁との癒着)を批判して「団体」と官僚を引きはがすことで、官僚は情報源を失なう。」結果

「適切な情報源を失なったら、いかに優秀な官僚と言えどもタダの人でしかない」こととなり、

迷走を繰り返した。

との論調ですね。

なかなか、面白い考察ですね。

また、 「ヤフー・インターネット・ガイド」に私のブログを推奨いただいたfinalventさんも、同様の考察をされている。

同じようなことは、官庁と議員との関係にも言えそうです。

やはり、官庁は、既成のルートにない、コミュニケーション・ルートを、この際、開発すべきときです。

その場合には、ぜひとも、専門家によるモデレーターの介在が必要ですね。
(つまり、既成の業界団体ではない、フォーカス・グループの形成と介在ということでしょうか。)

今回のPSE問題で、いち早く「ノーアクションレター制度」(行政機関による法令適用事前確認手続き)の活用を提案された、小倉秀夫弁護士の存在のようなモデレーターの必要性ですね。

つまりは、ネット世界も、これによって、やや、層別対応、スキミング化されうるというわけです。

また、そのほうが、これまでの代議制に基づく、または、既成の業界団体経由によるルートよりも、早期で、効率的な意見集約が図れるはずです。

現に、旧来の代議制のほうは、野党というハンディはあるにせよ、すでに実質結論が出た今となっても、質問主意書や委員会質問は繰り返しても、現時点でも、なお具体的成果は、得ていませんよね。

そして、業界の私利私欲的な変節・抜け駆けに対しては、ネットが厳しくウォッチドッグし、適切な時期に、たたき、その方向修正を迫り、逆に、その変節をネタに、彼らに勢子を駆け、推進力とさせる–−これは、別に今回の坂本龍一署名問題のことを言っているのでは決してありませんが—というようなことがいえるような気がしています。
(参考
PSE反対署名改ざん問題発生前
中古楽器をPSE法の適用除外に - 坂本龍一氏らが要望

PSE反対署名改ざん問題発生後
「全中古家電をPSE対象外に」坂本龍一氏ら要望 」)

その意味では、今回のPSE騒動も、無駄ではなかったような気がしますが。

となると、例の炎上ブログの主の女性官僚は、ドツボにはまった経済産業省を結果的に救ったジャンヌダルクだったってわけでしょうか?

それと、いいにくいことなんですけれども、これまでは、PSE問題に関しては、中古業者と中古愛用消費者との利害は、一致していたようですけれども、果たして、現在の音響機器などの中古価格設定が、適切なものかどうかについては、中古消費者としては、大いに言い分があるのではないでしょうか。

中古業界も、この際、中古消費者に対する社会的責任問題を真剣に考えるべきときです。

参考「電気用品安全法問題、勝手にまとめ(懐疑派向け)

私のブログ記事「音楽家・坂本龍一さんらが電気用品安全法(PSE法)に対する反対ネット署名開始


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