Sasayama’s Weblog


2006/01/23 Monday

カナダは引き続き日本へ牛肉を輸出し続けるというのだが。

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 11:10:30

2006/01/23(Mon)
 
null日本のアメリカ牛肉に対する再輸入禁止措置についてのカナダ側の反応であるが、「Canada exports beef to Japan despite US ban」に見るとおり、the Canadian Food Inspection AgencyのMarc Richardさんは、アメリカの問題にかかわらず、カナダは日本へ牛肉を輸出し続けるといっている。

また、カナダのthe Canadian Beef Export FederationのArno Doerksenさんは、
「これはアメリカの問題であって、カナダとは関係のない問題だ。
カナダでも同様のことが起こらないように、the Canadian Food Inspection Agencyによる厳格な検査を続けていきたい。」
と、アメリカとの友連れにならないように、必死の防衛線を張っているようだ。
Japan renews beef with U.S.」参照

また、the Canadian Food Inspection Agency の Mark Van Dusenさんは、アルバータ州で、BSE疑い牛が発見されていることについて、「BSE疑い例については、、 Winnipeg研究所で確定検査中であり、48時間以内に、結果判明する。」と、している。
Ottawa looks into possible mad cow case
New Canadian BSE case probed」参照

農水省、厚生労働両省はカナダからの牛肉については停止の対象としないとの発表をしたが、実際、スーパーなどの店頭では、カナダ産の牛肉も、棚から引き上げざるを得ない事態が、当分続くだろう。。

なるほど、理論的にいえば、今回の危険部位牛肉は、アメリカのものであって、カナダからのものではないのだから、カナダからの牛肉輸入を妨げるものは、ない。

しかし、ここにも、日本のアメリカ・カナダ一体としての、リスク評価をし、一体としての再開を認めたほころびが見えてきてる。

日本の食品安全委員会は、昨年12月8日付けで、米国及びカナダ産牛肉等に係る食品健康影響評価の結果の通知をし、それに基づいて、農林水産省は、アメリカ・カナダ一体としての牛肉輸入再開を認めた。

その前提としては、アメリカ・カナダ両国のリスク管理が完全に行われたとしての前提のもとであった。

今回の一件で、アメリカ側のリスク管理の不完全性が浮き彫りになったのだから、アメリカ・カナダ一体としての両国のリスク管理の不完全性に、クエスチォンマークがついたものと見るべきであろう。

ということは、それらを前提とした昨年暮れの食品安全委員会の答申にも、クエスチョンマークがついたと見るべきであろう。

とすれば、そもそも、アメリカとカナダ一体としてのリスク評価をしたのであるのなら、当然、アメリカ一国のみ、輸入再開禁止とするのではなく、カナダからの牛肉輸入も、一体のリスキーなものとして、見るべきものなのだろう。

日本向け輸出プログラムのアメリカ(USDA Beef Export Verification Program(BEV) for Japan)とカナダ(Export Program (Bovine))との差については、この食品安全委員会のこのサイトにある。

カナダの特定危険部位の国内基準についてみると、アメリカとの違いは、扁桃についてであり、アメリカでは、全月齢の牛について、危険部位なのに対して、カナダでは、30ヶ月以上月齢についてのみ、危険部位としている。

となると、今度は、アメリカからカナダ経由の抜け穴-ループホール-も、警戒しなければならなくなるのかも知れない。

昨年、米連邦地裁判事Richard F. Cebull 氏は、特に、カナダでの飼料管理の不徹底さが、アメリカ牛肉の危険性にまで及んでいるといったが、今度は、立場が逆転し、「アメリカでの危険部位管理の不徹底さが、カナダ牛肉の危険性にまで及んでいる。」という事態になりそうだ。

R-CALFのBill Bullard氏は、「そもそも、月齢30ヶ月以上のカナダ牛をアメリカに入れることを許したことが、すべての誤りの元だ。」とのコメントを発表している。
R-CALF “Disappointed” By Japan Beef Situation」参照

2006/01/24 追記 カナダで、4例目のBSE発生

今日、カナダで、4例目のBSEが確認された。

Canadian Food Inspection Agency が発表したところ、この牛は、アルバータ州の6歳のホルスタイン・ヘレフォード種とのことである。

Canadian Food Inspection AgencyのBrian Evansさんの話によると、この牛は、この農場で、生まれ、育てられた交雑種であるという。

きた、Brian Evansさんは、この発見によって、直ちに、カナダ産の牛肉の禁輸措置がとられるかどうかについて話すのは、時期尚早であるといい、30ヶ月齢以下の牛を禁輸する科学的根拠はないとしている。

また、カナダでの発生例は、今回で4例目であるが、孤発的にBSEが発生している状況はノーマルな状況であるとも話している。
Canada finds new case of mad cow disease」参照

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