2005/12/22(Thu)
日本の金融機関から低利の円を借りて、高金利の米社債などに投資することを『円キャリー・トレード』(yen-carry trade)というが、このロイターの記事『ANALYSIS-Yen still viewed as “carry trade” funding currency』では、来年も、円は、キャリー・トレードの主役を演じるであろうとしている。
ロイターが、17人の外国為替銀行のアナリストに対して、この点について聞いたところ、17人中10人が、『円は、来年も、キャリー・トレードの中心となる。』とこたえたという。
そして、第二の主役としては、スイスフランを上げたという。
その理由として、次の要因を挙げている。
第一に、日銀は、来年も、少なくとも、上半期までは、融資コストを上げるようなことはしないであろう(ゼロ金利脱出はしないであろう。)ということ。
アナリストの予測としては、必ず反対の予測をするものがあるものなのだが、この点に関しては、アナリストの見方は、ほぼ、一致しているということ。
第二は、今年のドルのパフォーマンスを見ると、如何に市場心理が、来年の円の行方に影響を及ぼしているかがわかるということ。
今年の年初は、ドルは、円に対しても、ユーロに対しても、弱いと見られていたが、ドルは、相次いでの連邦準備金利の引き上げに支えられて、結果、強いドルとなってしまった。
つまり、日米金利格差が厳然と存在する限り、円安ドル高の基調は続き、円は、キャリー・トレードの主役にとどまるであろうということ。
第三は、日銀は、ゼロ金利脱出は図りたいのだろうが、実際は、デフレがインフレに確実にターンするまでは、ゼロ金利脱出は困難なのではなかろうかということ。
一方、アメリカ、カナダ、ヨーロッパ、スイス、ニュージーランドは、今年、金利引き上げをし、来年も、利上げを続けるであろうという事で、アメリカ対日本を除く他の諸国との金利格差は、縮まるであろうということ。
以上の見方のようである。
なんか、日本としては、ほめられたのか、けなされたのか、わからないような世界のアナリストたちの見方ですね。
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