2005/12/08(Thu)
食品安全委員会の入ってるプルデンシャル・タワービルの前には、クリスタル状のクリスマスツリーが飾ってあって、とても、ハイソな雰囲気。
それに、ビルの前にズラーっと並んだ黒塗りのハイヤーは、ひょっとして、食品安全委員を送るためのもの?
なんか、日本の食を守る雰囲気とは、ちょっと場ちがいのような????
で、委員会では、冒頭、吉川プリオン調査会座長の愚痴ともボヤキともつかぬ話から始まりました。
吉川座長
「諮問の条件について、どこまで踏み込むかが難しかった。」
「諮問の背景をもっと、事前に討議すべきであった。」
「どこまでを仮定に入れて、評価するかが、今後の課題。」
「諮問に答えられないという回答もありうる。」
「北米一体としてのリスク評価のほうがわかりやすかったのではないかと、今になって思っている。」
「結果として、『質問が二つに答えが二つ』というような答申案になってしまった。」
「結論への付帯事項には、特にアメリカのサーベイランスの拡大・強化について、もっと強く書くべきだった。」
「上流からの暴露汚染検証が中心となってしまい、交差汚染・CWD問題などについては、完全には、言い尽くせなかった。」
その後、委員の方からは、まず、
坂本委員
「今回の答申では、アメリカの輸出プログラム遵守が条件という事を、深く認識しなければならない。」
小泉委員
「日本のリスク管理が完全で、アメリカのリスク管理が不十分というように、果たしていえるのか。日本の検査実態も、アメリカ並みにディスクロージャーすべき。」
「OIEの小澤氏が、紹介しているように、アメリカの検査の研修プログラムに学ぶ点もあるのではないのか。検査予算も使っているのだから、国際共同研究の成果も、途中経過でいいから、公表すべきであるし、ネガティブデータも公表すべきである。」
「米国の科学的評価方法についても、日本は学ぶべき点があるのではないのか。」
「今度は、アメリカが、日本の安全性について検証する番なのだから、その点は、どのような手法を使うのか、日本側としても、研究しておくべきである。」
寺尾委員
「今回のパブリックコメントで寄せられた国民の意見は、リスク管理官庁に、十分伝える必要がある。」
「アメリカに輸出プログラム遵守させる義務が、日本のリスク管理官庁にはあるし、その検証結果を食品安全委員会に報告する義務がある。食品安全委員会は、そのことを今度は、国民に開示する必要がある。」
「リスク管理についての国際規格のようなものは、ないのか。」
中村委員
「今回の答申案の最大の欠点は、わかりにくいということである。改めて、諮問案を読んでみると、不思議な構成になっている。」
「吉川座長が先ほど『いつも、このような形になるとは限らない。』といわれたが、この言葉は大切にしなければならない。」
「BEVプログラムについてだが、これは、日本人が想像する以上に厳格なものである。このことを、日本の国民も理解しておく必要がある。」
「日本から今後輸出されるであろう神戸牛などについても、これまでは、アメリカが現地に来て、厳密な調査をしていった。温州みかんの輸出の場合も、そうであった。」
「アメリカの輸出プログラムの根底にある条件を、日本は理解すべき。」
見上委員
「これからは、国際的決め事にしたがってやっていくことが必要。日本のBSE牛の、21.23ヶ月月齢の接種実験のデータも公開しながら。米国産牛肉の安全性を検討してほしかった。」
以上ご報告まで。
ご参考
「アメリカ牛肉輸入再開に関するパブリックコメントの内容」
(私のコメントに対する回答は、19.64.68.78.83.86 に書かれています。)
「2005年11月29日に「アメリカ牛肉輸入」に関し、私が食品安全委員会に対し提出した、パブリックコメントの内容」
「2005年4月27日に私が食品安全委員会に提出した「我が国における牛海綿状脳症(BSE)対策に係る食品健康影響評価(案)に関する審議結果(案)についての意見」
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