Sasayama’s Weblog


2005/08/18 Thursday

いよいよ現実のものとなった鳥インフルエンザの、ロシアからヨーロッパへの拡大

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 09:30:58

2005/08/18(Thu)

null 今日のワシントンポスト「Experts Discuss Possible Bird Flu Spread」では、鳥インフルエンザが、渡り鳥を通じて、ロシアからウラル山脈を越え、ヨーロッパへ感染拡大することが、いよいよ、現実のものとなったことを伝えている。

専門家は、渡り鳥の、ロシアから、アフリカにいたるフライウエイで、西ヨーロッパとクロスする点を監視の対象としている。

そして、今年の年内に、黒海とカスピ海に、ウイルスが到達し、その後、中東や地中海を経て、来年の春までには、ヨーロッパ・ロシア全域を席捲するという。

水曜日にアメリカ・ミネソタ大学のthe Center for Infectious Disease Research and Policyの専門家であるMichael Osterholm氏が語ったところによると、ヨーロッパへの鳥インフルエンザウイルスの感染拡大は、必至の状態であるという。

しかし、面倒な状態であるにもかかわらず、ヨーロッパは、東南アジアよりも、より周到な鳥インフルエンザ対策を準備しているという。

国連FAOの動物衛生問題専門家のJuan Lubroth氏によれば、ヨーロッパにおける鳥インフルエンザ対策は、東南アジアでの鳥インフルエンザ対策とは、いくつかの点で異なるという。

第一は、東南アジアと違って、ヨーロッパでは、人間と家きんとの同居が無いということである。

第二は、過去のイタリアやオランダでの経験で、家きんと野生の鳥との接触が遮断されているということである。

第三は、人間についてのヘルス・ケア・システムが、完備しているところも、東南アジアとは、異なる点であるとしている。

「早期の人間への感染探知で、人間への鳥インフルエンザ感染拡大は防げる。」と、Juan Lubroth氏は、見ている。

ロシアでは、多くの野鳥が鳥インフルエンザに感染したが、これが、ヨーロッパに入ってきて、如何に変異してくるかがポイントであるとしている。

Michael Osterholm氏のいうに、ウイルスにとって、人間に感染しやすい変異の機会というものがあり、これは、遺伝子のルーレットのようなものだ、という。

オランダの Erasmus 大学のAlbert Osterhaus氏は、毎週、野鳥から綿球採取や糞の採取などで、サンプルを集めているが、これまでのところは、アジアからのH5N1侵入の気配は無いという。

追記 2005/08/19
ロシアの鳥インフルエンザは、カスピ海の北西岸に達する。

8月17日、ロシア当局は、ロシア連邦カルムイキア( Kalmykiya)共和国
http://horsecare.stablemade.com/images/Articles/Maps/kalmykiya.jpg
で、鳥の大量死が発見された、と発表した。
カルムイキア共和国は、黒海とカスピ海の両海にはさまれた国(首都はエリスタ Elista)
http://maps.fallingrain.com/perl/map.cgi?kind=topo&lat=46.3078&long=44.2558&name=Elista&scale=10&x=240&y=180
で、これまでの発生地
http://www.recombinomics.com/H5N1_Map_2005_QinghaiL.html
よりも、大幅に南下したことが注目される。
このことで、今後、黒海や地中海、中東での鳥インフルエンザ拡大が懸念される事態となった。
いよいよ、西シベリアの鳥インフルエンザは、ヨーロッパへ侵入したというわけだ。

http://cnn.co.jp/science/CNN200508170026.html参照

参考
最近の世界の鳥インフルエンザ事情サイト
http://www.sars.com.sg/birdflu/bfindex.php
http://www.sars.com.sg/birdflu/bfnews.php
http://birdfluprotection.com/current_news/index.php

为翻译对汉语, 使用这 ⇒http://translate.livedoor.com/chinese/

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