2004/11/04
サイト「Election Analysis-Five Key Facets of the Bush-Kerry Race 」By Mike Pescaでは、ブッシュ勝利を決めた五つの要素について述べている。
その一
副大統領候補選択での、ケリー側のミス
ブッシュはチェィニーを、ケリーは、エドワードを選んだ。これが、ケリー陣営の最大のミスだった。エドワードでは、票はとれなかった。
当初、選択しようとしたニューメキシコ州知事のBill Richardson氏を選べば、事態は変わっていたかもしれない。
その二
共和党大会の間、民主党が沈黙してしまったこと
ケリー候補の伝記において、ベトナム戦争におけるケリー候補の功績としてあげている「「小型高速艇の指揮官として、戦火の中、川に落ちた特殊部隊員を船に引き揚げて助けた功績」として、1969年3月に青銅星章が授与されたが、その申請の際、事実を捏造したとの、告発に対して、共和党大会の間、ケリー候補陣営側が沈黙を守ったことが、ネガティブとなって、結果、ネガティブが何もなかったブッシュに票が流れた。
その三
ケリー陣営の実験的な科学的に研ぎ澄まされたテレビ広告の功罪
局地戦的なテレビ広告よりも、圧倒的な量のテレビ広告を出したほうが、勝った感じ。
http://www.google.co.jp/search?q=cache:cuGskkmSuTEJ:www.johnkerry.com/tv/+Kerry++TV+Ads+&hl=ja 参照
その四
票を引き出す(get out the vote)戦術の違い-
組織的な宗教票狙いのブッシュがマイノリティー票狙いのケリーに勝った
ブッシュは、福音主義者などの宗教票を狙ったのに対して、ケリーは、同性愛主義者などのマイノリティー票を狙った。
民主党は、宗教票マーケットに対して、それを刺激するキャンペーンをしたのが、裏目に出た。
その五
選挙のフレーミングの違い
多くの現職の再選選挙は、現職の信任投票と化すのであるが、ブッシュ陣営の選挙参謀であるKarl Rove 氏は、それを逆に、ケリー氏の信任投票に変えてしまう戦術を取った。
そして、問題を、「現在の失業問題」でなく、「将来の失業問題」へと摩り替えた。
効果はてきめんで、まだどちらに投票をするとも決めかねている人は、「確かに、今の大統領がやっていることは、気に喰わないが、だからといって、ケリー候補に投票に行きたいとも思わない。」というような反応をさせるまでにいたった。