Sasayama’s Weblog


2007/04/03 Tuesday

「米韓FTAは、苦痛以上の喜びを与えてくれるであろう。」との韓国側の論説

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 09:20:29

 
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韓国のアメリカ牛肉輸入再開問題をめぐっては、今回の明らかになった「米韓FTA」と、アメリカ牛肉輸入再開問題と、どちらを優先させるべきかとの確執(韓国政府内の財経部と農林部との衝突)が、韓国政府内部でも、かねてからあった。

しかし、こうして、その全容が明らかになると、アメリカ牛肉輸入再開問題などというものは、いかにも、小さな問題であり、逆に、日本にとっての、今回の「米韓FTA」実現が、いかに大きなショックであるかが、わかるのだが。

この論説「The Korea-U.S. FTA Will Bring More Gain Than Pain 」
は、韓国側から見たその意義付けを、よく語っている。

このサイトでは、まず、もちろん、今回の米韓FTAの実現が、韓国農業やサービス産業に与える打撃は大きいであろうが、韓国経済は失う以上のものを得るであろうとしている。

その例として、この論説では、カナダとメキシコの例を挙げ、北米自由貿易協定の締結が、擬似植民地の発生をもたらすことはなかったとしている。

また、この協定によって、カナダ、メキシコに、敗者や貧者を生むことはなかったとしている。

むしろ、敗者は、これらのドラスティックな連帯を生むことができない国々にもたらされているという。

韓国内部の準備ができていないという批判もあるが、韓国は、土壇場にならなければ改革の進まない国なのだから、外部からのこのようなショックが必要なのだという。

そして、WTO交渉が行き詰っている今の時点での米韓FTAの実現だからこそ、いっそう意味があるのだという。

以上が、この論説の概略だが、翻って、日本にとってみての、頭越しの、この米韓FTAの実現は、かなりのショックである。

それは、今後のWTO交渉の行き詰まりが予測されればされるほど、日本にとっての選択肢は、限られたものとなる。

ブッシュ大統領のファスト・トラック権限は、今年の6月末で終わる。

その時点で、ブッシュ大統領は経済外交面では、実質、レイムダックとなる。

その意味で、今回の米韓FTAの実現は、ブッシュ大統領が放った最後の矢なのかも知れない。

今回の米韓FTAについて、東亜日報
http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2007040343028
に次のような社説が載っている。

「盧大統領のFTAリーダーシップは隣国の日本とも対比される。米国の官民はずっと昔から日本に「日米同盟の深化のためにも両国間のFTAが必要だ」と助言してきたが、日本の政治指導者たちは勇気が出せなかった。日本も農村問題がかかっているためだ。盧大統領のように農民に向かって、「いまや農業も市場論理に支配されるほかない」と話せる指導者がいなかったのだ。日本では今になって、韓米FTAが日本経済に不利に働く可能性を懸念する声が出始めている。」

なるほど、日本にとっては、耳の痛い話ではあるが、もっとも、これからのノムヒョン大統領は、韓国国会での批准問題という内なる敵に向かって、駒を進めることになる。

この難関を克服できるかどうか、米韓大統領のレイムダック競争にならなければ、と念じている。

http://english.chosun.com/w21data/html/news/200704/200704030008.html


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