2006/07/28(Fri)
私の掲示板にもたびたびおいでいただいている外岡立人さんのサイトでも、二三日前から取り上げられているグラクソ・スミス・クライン社(GlaxoSmithKline)開発の人用新規鳥フルワクチンの話であるが、グラクソ・スミス・クライン社の臨床試験では、ワクチン投与後、血液を採取して抗体の産生程度を分析したところ、抗原量がわずか3.8マイクログラムで、2回の接種で80%以上のボランティアで十分量の抗体が産生されたという。
その秘密として、使用された抗原と一緒に混ぜられる、抗体産生を高める作用を保有する免疫賦活剤(アジュバント)にあるといわれている。
外岡さんのサイトでは、「使用されたアジュバントは企業秘密とされているが、同社の幹部によると、他製品で既に用いられていると言う。同氏は”それをどのように抗原とミックスし、適合させるかが、企業秘密なのだ”、と語る。」と、書いてあるのだが。
そこで、調べてみると、次のようなことらしい。
グラクソ・スミス・クライン社が使っている免疫賦活剤(アジュバント)は、従来の alum adjuvant(アルミニウム塩(aluminum salt ))に、2005年2月9日から使用が開始された、もともとは、アメリカの会社Corixa Corporationが開発したMPLを加えた免疫賦活剤(アジュバント)のようである。
参考「GSK’S Innovative Adjuvant In Candidate HPV Vaccine (Cervarixtm) Induces Stronger & Sustained Immune Response Compared To Conventional Adjuvant」
そこで、グラクソ・スミスクライン社の別のサイトを見てみると、グラクソ・スミスクライン社が現在開発中の子宮頸がん予防ワクチンにおいても、「グラクソ・スミスクライン社独自開発のアジュバントAS04を組み込んだワクチンは、従来のアルミニウム塩をアジュバントとして使用しているワクチンと比べて確実に強く、そして長期間、免疫応答を高める効果を有することが認められました。ワクチン接種後少なくとも3年半に渡ってこの効果を維持しています。」とある。
とすると、今回の人感染鳥インフルエンザワクチンで使用されたアジュバントにおいても、グラクソ・スミスクライン社は、同様の、「AS04アジュバント」アジュバントを使ったと考えられる。
この「AS04アジュバント」については、まだ詳しくは、読んではいないが、下記のサイトに詳しいようだ。
「AS04 in Addition to Cervical Vaccine Boosts Immune System」
問題は、この「AS04アジュバント」の成分なのだが、このサイト『Adjuvant Index page』によると、
「グラム陰性菌の中から発見された脂質A分子から派生したもので、バクテリア細胞壁から抽出したもので、正式名称は、『monophosphoryl lipid A (MPL) 』(リポ多糖の部分分解産物)とのことである。
1992年にGustafson, GLと MJ Rhodesとが、発見したもののようである。
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