Sasayama’s Weblog


2005/08/28 Sunday

ウインドウレス鶏舎に対する防疫上の特別扱いは、やめるべし。

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 16:58:25

2005/08/28

null 8月18日に埼玉県鴻巣市の養鶏場「イセファーム堤向農場」の鶏から鳥インフルエンザウイルスの抗体陽性反応が確認され、つづいて、8月22日になって、この関係会社であり、この養鶏場に納入していた茨城県石岡市のつくばファーム、美野里町のイセファーム美野里農場、水戸市のイセファーム涸沼(ひぬま)農場においても、H5亜型のA型インフルエンザウイルス抗体陽性が確認された。

各鶏舎ごとの感染状況は下記のとおりであった

石岡市−ウインドウレス型12棟 抗体陽性率91.7パーセント 1棟にウイルス+
水戸市-開放型9棟 抗体陽性率77.8パーセント ウイルス−
美野里町−ウインドレス型9棟 抗体陽性率84.2パーセント ウィルス−

そして、8月25日になり、茨城県小川町の養鶏場「愛鶏園小川農場」のウインドウレス鶏舎でも、抗体陽性反応が出た。(ウイルス分離検査は陰性)

この事態に対応して、農林水産省は、8月22日、家きん疾病小委員会の了承を得て、「高病原性鳥インフルエンザ対策本部決定事項」と題する防疫対応を決めた。
http://jca.lin.go.jp/innfuru/puresu/H17.8kara/17.8.22puresubesshi.htmもご参照

その中で、農林水産省は、ウインドレス鶏舎については、
「今後のリスク管理措置として、鶏舎ごとの厳格な飼養管理を実施すれば、万一ウイルスが存在していたとしてもウイルスが拡散するリスクは低い」
ものとして、
「ウイルスが分離された鶏舎については、ウイルスが存在するかぎり強毒タイプに変異するリスクがあるため、殺処分等の防疫措置を講じる」
が、
「抗体陽性であっても、ウイルスが分離されない鶏舎 については、直ちにとう汰を行わず、厳格な飼養管理と継続的な検査により、監視を強化する」との方針を決めた。

つまり、ウインドウレスの鶏舎についての特別対処方針の変更を決めたのである。

しかし、ウインドウレス鶏舎は、そもそも、防疫対策として有効な構造にあるのであろうか。

ウインドウレス鶏舎には、次の方式がある。
http://www.hytem.com/ly/news2005-04.htm
http://www.shimane-egg.com/keisya/keisya.html
http://jliadb.lin.go.jp/qa/cgi-bin/result.pl?786+4+2
参照

1.陽圧換気-空気を押込む。排気側に換気扇がない。

2.陰圧換気-排気側に換気扇を取付ける。屋上排気、横断換気、縦断換気の三つの方式がある。

屋上排気-換気扇が建物屋上。

横断換気-最近ではほとんど使用されない。

縦断換気-トンネル換気。最近は9割以上がこの換気方式。鶏舎妻面から入気。

これらのウインドウレス鶏舎には、もともと、防疫機能は働いていないとする見解がある。

すなわち、ウインドレス鶏舎の本来の目的は、寒冷地の防寒と光線管理であり、もともと防疫目的にはされていないというのである。

となると、今回の農林水産省の方針転換について、二つの二律背反する疑問が浮かんでくる。

その第一は、ウインドウレス鶏舎でこのように抗体陽性反応がでたということは、ウインドウレス鶏舎システムの無力さが証明されたというなのか。

そのリスク評価なしに、、ウインドウレス鶏舎を地域防疫対策の除外とする農林水産省の方向転換は、間違っているのではないのか?

第二は、たとえ、ウインドウレス鶏舎システムが防疫的に効果があるとのことで、地域防疫対策除外の方針転換をしたとして、では、なぜ、ウインドウレス鶏舎にこのような過去の抗体陽性反応がみられたのか?

また、その説明責任がつかないままに、なぜ、急にウインドウレス鶏舎についての特別扱いをしたのか?

ましてや、茨城県では、同じウインドウレス鶏舎であっても、すでに淘汰をされたところも、今回淘汰をされなかったところもでてくる。

十分な科学的根拠なくして、ある日、突如としての方針転換に対しては、養鶏業者の間からも、不公平との不満が漏れている。

農林水産省の石原事務次官は、8月25日の記者会見で「我々あくまでリスクを高めることになるのかならないのか、その辺に配慮してあくまで合理的な措置として今回の取り扱いを決めた」と述べておられるが、その言われる「リスクを高めることになるのかならないのか」についての、明確な説明責任を、農林水産省は、果たされていないのではなかろうか。

今回の農林水産省のウインドウレス鶏舎の特別待遇に対して、食品と暮らしの安全基金(旧日本子孫基金)からも、8月26日に、「科学的な根拠なくウインドレス鶏舎を優遇するのはやめ、鶏を健康に飼って消費者に支持されている開放鶏舎や自然派養鶏の方に優遇措置を講じられるよう」との申し入れがあった。

この際、農林水産省は、今回の方針転換について、しっかりした説明責任を果たすべきである。

また、このような方針転換に際しては、単に、家きん疾病小委員会の了承で済ませるのではなく、パブリックコメントを徴しての方針転換とすべきものであると思う。

追記 ウインドレス鶏舎での、殺処分除外対象鶏舎一覧

2005年9月3日時点での殺処分除外の農場別内訳
http://www.agri.pref.ibaraki.jp/news/tori/img/h170905.pdf参照

石岡市の(有)つくばファームのウインドウレス型12棟100万羽、
美野里町のイセファーム衄野里農場のウインドレス型9棟80万羽、
小川町の愛鶏園小川農場のウインドレス型5棟30万羽、
小川町の愛鶏園倉数農場のウインドレス型1棟24万羽、
小川町のウインドレス型1棟の(有)中村養鶏場10万羽、
小川町のウインドレス型1棟18万羽、
合計6戸ウインドレス型29棟約2,620,000羽

このほかに、スギヤマファーム第3農場は、農水省方針転換前のため、ウインドレスにもかかわらず、39,991羽を殺処分。

(有)つくばファーム農地の一鶏舎については、ウインドレスであるが、ウイルス+のため100,450羽を殺処分。

为翻译对汉语, 使用这 ⇒http://translate.livedoor.com/chinese/

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