Sasayama’s Weblog


2004/05/14 Friday

インド下院選挙で使用された電子投票について

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 11:46:49

  
2004年5月14日(金) 

インドでおこなわれた下院選挙投票(Lok Sabha election )は、電子投票で行われましたが、ソニア・ガンジーさん率いる野党の国民会議派が、予想外の勝利を遂げたということです。

ここで、日本でもあまり報道されていない、肝心のインドの電子投票ですが、これまでにも、このシステムは、インドの各種選挙で実績をあげてきたもののようです。

概要は、サイトhttp://www.eci.gov.in/EVM/index.htmのスライドショーをごらんください。

インドでは、1952年以来、下院選挙では、投票用紙が使われてきましたが、今回は、七十二万五千台の電子投票機械(EVM)を使用して行われました。

この選挙の様子を、マレーシアやイギリスが代表団を送って、視察したようです。

この機械は、the Electronics Corporation of India Limited という会社と、the Bharat Electronics Limitedという会社が作ったということです。

この電子投票システムは、http://www.eci.gov.in/EVM/Slide3.GIFにみるように、コントロールユニットと投票ユニットとがケーブルでつながれているものです。

投票までの流れは、http://www.eci.gov.in/EVM/Slide5.GIFにあるとおり、まず、PollingOfficer1 と2で、本人確認を済ませたあと、PollingOfficer3の投票ユニットで、投票を済ますと、ケーブルでつながれた、投票者の顔が見えないよう目隠しされたVotedConfirmentで、投票済みが確認され、PrebidingOfficeを経て、投票者は投票場を退出します。

投票の際には、http://www.eci.gov.in/EVM/Slide4.GIFに見るように、投票者は、この投票ユニットの左側にある 補者名とシンボルマークの書いたBallotPaperScreen を見て、該当する候補者を見つけ、その右側にあるCandidate’s Buttonを、押すと、記録が確認されたあと、ボタンの左側のランプがつきます。。

この電子投票に際しては、顔写真つきのIDカード(voter identity cards)が使用されたことも話題になっていますが、同時に、http://www.tribuneindia.com/2001/20011026/ldh2.jpgにみるように、同一人物で、年や顔の違う偽造カードが現れているのも事実です。。

一方で、今年の二月、Satinath Choudharyさんらから、この電子投票の有効性に疑問を呈しての訴訟がなされています。

また、Ravi Visvesvaraya Prasad氏によると、このシステムには、多くの欠陥があり、また、意図的に改ざんできる裏口があるとしています。

すなわち、複数のキーの組み合わせで、ボタンを押すことによって、特定の候補へのカウントに誘導できる謀議の可能性が、このシステムにあるということのようです。

さらに、インド政府が、すべてのアルゴリズムとソースコードを知っていない限りは、このシステムの公平さを国民に保証することはできないといする意見もあるようです。

詳しくは、下記のサイトも、ご参照ください。

http://www.indian-elections.com/electoralsystem/

http://www.linuxjournal.com/article.php?sid=7561

http://www.dae.gov.in/ar2001/ecil.htm

http://www.telegraph.co.uk/news/main.jhtml?xml=/news/2002/12/12/windia12.xml

http://www.bel-india.com/Website/Asp/ProductDetails.asp?CategoryId=65&ProductId=138
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