2003年06月02日
http://news.ft.com/servlet/ContentServer?pagename=FT.com/StoryFT/FullStory&c=StoryFT&cid=1051390429175 の概訳
好況の時代は、その国の政策は、地理的な要因に左右されることは少ないが、不況期には、その国の地理的な要因に大きく制限されることが多い。
デフレの問題とは、煎じ詰めれば、その国が、ネットで債権国なのか債務国なのかによる。
債権国であれば、インフレに反対、デフレに賛成、債務国であれば、インフレに賛成、デフレに反対、となる。
その意味では、債務国アメリカが、債権国日本に対して、もっとインフレになれと望むのは、望んでも無理な話である。
本来、債権者はデフレに、債務者はインフレに賛成なのだから、あなたが債権国であったのなら、あなたがインフレに賛成するのは、七面鳥がクリスマスに賛成すのと同じことである。
そんな観点から見ると、世界で、もっともデフレがおこりそうなのは、日本、スイス、イタリア、ドイツであって、もっともデフレがおこりそうでないのは、アメリカ、カナダ、オーストラリア、イギリスである。
しかし、今後、ネット債権国となるかネット債務国になるかを決めるのは、その国の人口の老齢化度と、富裕度である。
その意味で、将来デフレの懸念がある国は、自国通貨の意識的な切り下げで、デフレを輸出しようと試みる。
346