Sasayama’s Weblog


2002/11/14 Thursday

タイムズの記事「日本は銀行国有化のかまえ」

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 11:22:31

 
2002年11月14日

以下は、11月14日付けTimesの記事「Japan poised to nationalise bank」(日本は銀行国有化のかまえ)の仮訳である。

少なくとも、日本のビッグ4の銀行のうち、一つは、来月、強制的に国有化される可能性がある。

それによる株式移動は、数十億ポンドに上るであろう。

この国有化は、おそらく、今年の年末までに、もっとも今負債のある30社のうちの、ひとつの象徴的な破産があることで、急がされることであろう。

これらのことは、昨日、日本の最有力の団体であり、そのメンバーには、大銀行をも含む団体である経団連の奥田会長(世界第二位の自動車会社のトヨタ会長)によって、明確に予言された。

奥田氏は、これらの物議をかもす動きは、10月30日からの厳しい会計基準の導入からもたらされものであろうと、述べた。

奥田氏は、大規模の銀行破たん見込みは、薄らいだと見ており、昨日発表のGDPの予想以上の手堅い数値によっても確信できる日本経済の再生を、損なうことなくして、政府は結果に対応することができるであろうとの自信を示した。

奥田氏は、政府の金融危機への不測自体対応計画にも緊密にかかわっているが、奥田氏は、小泉首相が、銀行システムの抜本改革を強くサポートしている、とも述べた。

先月発表の改革プランの元で、日本の銀行は、支払不能に陥り借り手を苦しめている不良債権の処理について、過去にも増してのいっそうの厳しい対策を示さなければならない。

日本の金融システムにおける不良債権総額は、少なくとも、50兆円はあると、一般に見られている。

もし、これらの新しい不良債権処理対策による損失が銀行の自己資本比率をBIS基準以下に下げることになると、政府は新たな公的資金注入をはかり、経営権を持たなければならない。

このプロセスは、結局は、強制的な国有化につながり、現在の株主を一掃するか、今の株主の力を大幅に弱めるか、させる。

奥田氏は、日本のビッグ4の銀行は、すべて、改革プロセスを生き延びるであろうというが、その生き延び方が、民有化によるのか国有化によるのかに付いては、疑問である。

奥田氏は、不吉な付け加え方をされていわく、「4銀行の内、2銀行はきわめてしっかりしているが、残りの二行は、もろい。」といった。

奥田氏は、明確にその両者のグループに属する銀行名をあげなかったものの、アナリストのあいだでは、しっかりした銀行が、東京三菱と三井住友であり、もろい銀行は、UFJホールディングスと総資産量世界最大のみずほであることについては、暗黙の了解がある。

早ければ来月に銀行危機が訪れるのでは?との問いに対して、奥田氏は、新しい信用評価制度の厳しさで、1-2の大手借り手が急速に破綻においこまれるであろうし、このことが、貸し手である銀行を脅かすであろうと述べた。
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