Sasayama’s Weblog


2005/06/25 Saturday

アメリカのBSE確認検査結果は、陽性。

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 11:09:17

  
2005/06/25(Sat)
nullUSDAは「セーフガードが、有効に機能していることを立証」と胸を張るものの

イギリスのWeybridgeのThe Veterinary Laboratories Agencyでの確認検査では、アメリカのBSE疑惑牛は、陽性と判断された。

この結果に対して、ジョハンズ農務長官は、『われわれのセーフガードが、有効に機能していることを立証できたことで励まされた。これで、アメリカ人は、引き続き、アメリカの牛肉が、安全であることに、自信を持つことが出来る。』といった。

(アメリカのサーベイランスシステムが、有効であったということを示したといいたいのだろう。)

ジョハンズ長官は、アメリカの牛肉の安全性を強調するくだりで『アメリカにおける人間に対するBSEの脅威は、あまりにも、低いので、あなたが買った食料品の牛肉のBSEにより傷つけられる確率よりも、あなたが、食料品店へ向かって肉を買いに道路を横切ることにより、傷つけられる確率のほうが高い。』(The BSE threat to humans in this country is so remote that there’s a better chance you’ll get hurt crossing the street to get to the grocery store than by the beef you buy in the grocery store.)と、いった。

USDAは、検査プロトコルの変更を明言

また、ジョハンズ長官は、今後、ルーティンの検査として、より敏感な検査をすると発表した。

すなわち、迅速検査が病気の存在を示したときには、確認検査として、IHC検査とウエスタンブロット検査を行うとした。

この二つの確認検査の結果が陽性の場合には、陽性と判断するとした。

これまでの検査プロトコルが、今後変更されるということである。

このサイトhttp://nebraska.statepaper.com/vnews/display.v/ART/2005/06/27/42c02ebef29f5では、今回USDAに対して、強硬にウェスタンブロット検査を主張し、それをUSDAにやることにまでこぎつけた立役者として、USDAのInspector General であるPhyllis Fongさんを紹介している。

アメリカのことわざ「 it’s easier to get forgiveness than it is to get permission」(許可を得るよりも許しを請うほうが常に簡単である。)(アメリカ海軍ではじめて女性海軍大将となったグレース・マリー・ホッパー (Grace Murray Hopper)の名言)まで持ち出し、まるで、アメリカの牛肉産業を救った、ジャンヌダルクのようなまでの賞賛を送っている。

なぜ同じIHC検査で、異なる結果がでたのか?

今回、同じIHC検査で、アメリカの検査結果とイギリスの検査結果とが、相反する結果となったことについて、USDAは、記者会見で、次のように言っている。

「まず、イギリスでの各種検査の結果では、迅速ウエスタンブロット検査の結果を除いては、その他の検査は、すべて陽性であった。
そして、イギリスでのIHC検査も陽性であった。
一方、昨年11月にアメリカで確認検査のために行ったIHCの二つの検査は、ともに陰性であった。
この、同じIHC検査でも違いが出たのは、エラーによるものではなく、多くのファクターを包含しているが故である。
IHC検査においては単に、検査キットを買っただけでは、標準化できるものではなくて、いくつかの変換を要するものである。
そこが、IHCの検査結果に違った結果が生まれる原因となっている。
また、IHC検査に使用する抗体についてみれば、アメリカの検査での抗体と、イギリスの検査での抗体とは、違ったものを使っていた。
このことがIHC検査の欠点であるかといえば、USDAとしては、そうではないと思っている。
世界のIHC検査では、一つとして同じものはない。
IHC検査というものは、ケーキを焼くのに似ていて、そこでは、抗体が重要な働きをする。
現在のUSDAのIHC検査のプロトコルは、二年前に決められたもので、この二年間に、そのプロトコルは、変えられるべきものであったかもしれない。
このプロトコルにもとづく、これまでのUSDAのIHC検査では、三つのサンプルが使われてきた。
バイオラド検査では、これらのサンプルを検出できて来た。
IHC検査の標準化についてであるが、市場に出回っている既成のIHC検査方法では、今のところ、利用可能のものはない。
たとえ、同じ方法を使ったとしても、たとえば、試薬の均質化についてみれば、水のように同一の品質を得られるものはない。」

以上のように、USDAは、IHC検査の標準化の難しさを説明している。

サンプルのミスラベルがあったことで、手間取るBSE牛の出生地確定

なお、肝心のBSE牛の詳細については、「歩行困難牛であった。」「1997年8月の飼料規制以前に生まれた牛で、少なくとも、8歳そこらの肉用種の牛であった。」「この牛が来たと畜場は、3D, 4D facilityと呼ばれるsalvage slaughter(salvage slaughter (3D/4D)plants) で、そこは、死亡牛や、病気の牛、または、ダウナー牛がと畜される場所である。」「昨年11月に、同じような疑わしい牛が、合計5頭おり、これらの死骸を、ともに保存していたこと。これら5頭は、同じ群れのものではなかったということ。」ということ以外について、出生地や性別などを、USDAは、まだ明らかにしていない。
(注 salvage slaughter (3D/4D)plantsについて

この3D/4Dというのは、決して、「牛の立体裁断」(!!!)という意味ではなくて、4Dが、「dead, down, diseased、 disabled」あるいは、「Dead,Downer, Distressed, Diseased」あるいは、「diseased, disabled, dead、dying」の牛(死亡牛、ダウナー牛、病気牛、障害牛)を対象にした処理場という意味です。
3Dというのは、4Dから死亡牛(dead)を除いたものをさします。)

特に性別を明らかにしていないのが、気がかりである。

これについて、USDAは、「出生地などについては、まだ確認されておらず、更なるDNA検査が必要である。」と述べた。

また、ワシントンポスト紙によれば、「USDA当局は、陽性となったサンプルを明らかに、ミスラベルしていた。USDA主任獣医の John Clifford氏によれば、「感染牛の育成地を示すラベルは、明らかにミスラベルであって、そのことが、BSE牛がどこから来たのかを確定するプロセスを遅らせている。」といっている。

このサイトhttp://www.picayuneitem.com/articles/2005/06/25/news/20madcow.txtでは、USDAの主任獣医師John Clifford 氏がAP記者に語ったところによれば、「牛が、糞尿にまみれていて品種確定が間違ってしまい、また、サンプルの組織が他の組織と、混ざってしまっていたためではないか?」としている。

John Clifford 氏によれば、ラベル記載のオーナーに照会したところ、この持ち主が出荷した品種は、肉用種でない、他のものであったことで、ミスラベルがわかったという。

したがって、現在、USDAは、そのオーナーもプラントも、識別し得ない状態であるという。

( USDAへのサンプル提出書類である「USDA BSE Surveillance Data Collection Form」の欄には、『Breed (Select one)』という欄があり、ここに該当のBreedをチェックするようになっている。以上のことから類推すると、この「USDA BSE Surveillance Data Collection Form」の用紙とサンプルとがはなればなれになってしまったように思われる。)

サンプルは、五頭の牛の組織のミックスしてしまったものであったという。

本来は、この五頭の組織を別々の容器に分けいなければならなかったのに、何らかの理由で、容器を一緒にしてしまい、BSE罹患の牛のサンプルに、BSE罹患していない他の4頭の組織が一部混じってしまっていたという。

そして、この牛は、生まれた時期と、飼料を給与された時期と、肥育時期と、と畜された時期と、4つの州を渡り歩いてきたのではないかと、推測されている。

現在のDNA検査状況であるが、The Dallas Morning NewsのKAREN ROBINSON-JACOBS 氏による「Mad cow answers may take time」http://www.pe.com/sharedcontent/health/stories/062705ccjcbizmadcow.4eac0eac.html
(登録が必要)では、
USDAのスポークスマンの Jim Rogers氏がかたるところにによれば、サンプルは、他の組織と混ぜられてしまっており、その他の組織は焼却済みという状況の元で、現在、DNA鑑定が続けられているという。

焦点は、このBSE牛がどの集団に属しているかの確定にあり、このサンプルに、どれが遺伝子的にマッチするかの検査に入っている。

この検査によって、このBSE牛が属していた仲間の牛、兄弟の牛、子の牛を、確定する作業をしており、完了までには、数週間を要するという。

アメリカのBSEサンプルコレクションの実際 については、サイト「Bovine Spongiform Encephalopathy (BSE) Surveillance Plan」http://www.rendermagazine.com/news/BSE_Surveil_Plan03-15-04.pdfの7ページ、「Collection sites: Samples may be collected at any of the following sites:」をご参照。

また、BSEサンプルコレクションの書式については、このサイト「USDA BSE SURVEILLANCE SUBMISSION FORM」http://www.agriculture.state.ia.us/pdfs/BSESurveillanceSubmissionForm.pdf
「USDA BSE Surveillance Data Collection Form』http://www.agriculture.state.ia.us/pdfs/BSESurveillanceDataCollectionForm.pdf
『USDA BSE SURVEILLANCE SUBMISSION CONTINUATION FORM』
をご参照

テキサス生まれの牛との説が濃厚

また、この牛がテキサスからのものでないかとの観測は、強まっている。
http://www.dfw.com/mld/dfw/news/nation/11984986.htm参照

Cattle Buyers Weekly紙のSteve Kay氏によれば、高度に信頼できる牛肉産業の筋からの情報として、今回のアメリカの二頭目のBSE牛は、『テキサス東部』の農場から来た12歳の牛であるとしている。
また、この情報ソースは、USDAにとっては、都合のいいものではなかったともいっている。
http://www.nwaonline.net/articles/2005/06/25/business/01madcow.txt参照

一方、USDAのRon DeHaven氏は、the Chicago Mercantile Exchangeのパネル討論会で、「この牛は、8歳の肉用牛で、pet food plantで見つかったものだ。」と発言した。
http://desmoinesregister.com/apps/pbcs.dll/article?AID=/20050625/BUSINESS01/506250335/1030参照
(まさか、昨年4月に問題になったTexasのSan Angeloにある, Lone Star Beef slaughterhouseではないんでしょうね?)

(追記 2005/06/30 アメリカBSE牛は、テキサス生まれと判明 )

USDAの発表によると、このBSE牛は、テキサス生まれで、通算12年間をテキサスで過ごした牛であるという。

(ただし、USDAの発表では、年齢については、違う場合もあるようなニュアンスである。
USDAのこの点に関する公式発表
If the age of the animal cannot be pinpointed, then we may expand our inquiry to include all animals in this herd before the feed ban went into place in 1997.)

この牛は、brahma-cross種のブリーディング(交配)用のメスの肉牛であるが、USDAは、具体的な地名や同じ群のサイズなどについては、公表していない。

すでに、同じ群集団にいた二頭の牛を発見済みであるという。

これらの牛は、このBSE牛の子(offspring)であるか、母(dam)であったであろうとしている。

また、このBSE牛と同年または数年前に生まれた牛の把握、この二年間に生まれた子牛の把握につとめているという。

また、Cattle Buyers Weeklyの編集者であるSteve Kay氏によれば、通常は、少なくとも、三歳前にブリーディング(交配)をはじめ、また、少なくとも、二頭の子を生んでいると思われるが、母子感染でBSEが感染するかどうかについては、定説がないとしている。

このBSE牛のオーナーは、Benjy Bauer氏で、氏によると、このBSE牛は、死亡の後、テキサス州 のWacoにあるグレイハウンド犬向け(the Greyhound industry)のペットフードを作っているChampion Pet Foods 社に、2004年11月15日に引き取られ、その際、そこには、検査カテゴリーに適合する5頭の牛がいたが、そのうちのサンプル検査の対象になったという。
(となると、サンプルが混同した五頭の牛とは、このことをさすのか?)
inconclusiveとなった死体は、Texas Veterinary Diagnostic Laboratory で、焼却されたという。

Champion Pet Foods 社からのコメントは、このサイト「Statement on USDA Investigation of BSE Case by Benjy Bauer, President/Owner of Champion Pet Foods, Inc.」をご参照

その他
http://seattletimes.nwsource.com/html/nationworld/2002352786_madcow30.html参照

USDAからの公式発表はこちらのサイトhttp://www.aphis.usda.gov/lpa/issues/bse/BSE_statement6-29-05.pdfご参照

http://www.record-journal.com/articles/2005/06/29/ap/headlines/d8b1j1eg0.txthttp://www.ntxe-news.com/artman/publish/article_26948.shtml
http://www.cbc.ca/cp/world/050629/w062982.html
http://edition.cnn.com/2005/HEALTH/06/29/mad.cow/
http://www.capitalpress.info/main.asp?SectionID=67&SubSectionID=792&ArticleID=18129&TM=69919.45
http://www.grandforks.com/mld/grandforks/news/nation/12017275.htm
もご参照


USDAに対する牛肉関連産業の不満

今回、USDAが、BSE牛の出生地を明らかなしなかったことに対して、R-CALFのテキサスのメンバーであるChuck Kiker氏は、『今回のBSE牛は、テキサスの牛であるとのこれまでのうわさを、USDAの発表では払拭できなかった。』として、不満を示した。

また、R-CALF USAのBullard氏は、「(USDAの不手際で)アメリカの牛肉産業は、価格の点で、同じ一頭の牛で二回の打撃を受けた。」と、同様の不満を示した。

さらに、このサイト『Questions On BSE Infected Cow Remain Unanswered By USDA』http://www.cattlenetwork.com/content.asp?contentid=5492では、今回のUSDA発表の謎として、「なぜ、と畜場の場所をUSDAは、明示しなかったのか?」「今回のBSE牛の属する群れを、USDAは、なぜ、確定せず発表しているのか? 」「USDAは、今回のBSEを、第一頭目のワシントンの牛のものとは異なって、フランスの非定型BSE牛に似た、Atypicalなものであり、イギリスなどに見られる定型的なものとは異なる。としているが、それは、カナダから来た牛でないことを指し示しているのか、定かでない。』としている。

強まるUSDAへの風あたり

AP電「U.S. refused to do extra mad-cow test」http://www.duluthsuperior.com/mld/duluthsuperior/news/nation/11991898.htmは、「なぜ早くにウエスタンブロットを確定検査に採用しなかったのか」、「昨年11月にUSDAは、なぜ、早々と、安全宣言をしてしまったのか」、としている。

ニューヨークタイムズ紙では、「For Months, Agriculture Department Delayed Announcing Result of Mad Cow Test」http://www.nytimes.com/2005/06/26/national/26beef.htmlと題して、「昨年11月にUSDAのAgriculture Department laboratory では、二つのテストをし、ゴールドスタンダード検査が陰性となった後、USDAは、該当牛が陰性であることを宣言したが、その後、同じ研究所で、実験的検査をして、違う結果を得ていた。」との暴露記事をかいている。

一方、韓国では、ジョハンズ長官の『肉を買いに道路を渡るときの交通事故のほうが確率がたかい。』発言を非難し、「アメリカは、輸入国に牛肉輸入再開の圧力をかける以前に、情報公開をするべき」との怒りをぶちまけている。
The Korea Herald「Beef imports from U.S.」http://www.koreaherald.co.kr/SITE/data/html_dir/2005/06/27/200506270008.asp参照

また、デイリー読売「U.S. may have concealed BSE test results」http://www.yomiuri.co.jp/newse/20050627wo41.htmは、「アメリカは、7ヶ月間、検査結果を隠していたに違いない。どうしてUSDAは、実験検査結果をかくしていたのか。」と、日本の新聞には珍しい調子で、USDAを非難している。

さらに、このサイト「USDA stance on mad cow a tough sell」http://www.chicagotribune.com/business/chi-0506270164jun27,1,1832414.story? coll=chi-business-hedでは、ジョハンズ農務長官が、今回のBSE発見で、「枯れ草の中から、針を見つけた。」と、喜んでいるのに対して、そのジョハンズ長官の最大の支持者たちからでさえ、「そもそも、現在のUSDAの拡大サーベイランス・プログラムは、抜本的な改革が必要なのではないのか?」と、冷や水を浴びせている。
さらには、「現在のUSDAの検査システムは、BSEを発見するためのシステムというよりは、BSEを隠すことに集中したシステムである。」との、酷評も書かれている。

参考 今回行った検査方法は下記の通りである。

イギリスWeybridgeのThe Veterinary Laboratories Agencyでの検査方法
IHC,
OIE指定 Western Blot
NaTTA Western Blot
Prionics Western Blot

アイオワにあるUSDAのAmes研究所での検査方法
BioRad
IDEXX
IHC
OIE指定 Western Blot
DNA

参考サイト

USDAの記者会見の全容はこちら
http://www.usda.gov/wps/portal/!ut/p/_s.7_0_A/7_0_1OB?contentidonly=true&contentid=2005/06/0233.xml

USDAからの発表記事はこちら
http://www.usda.gov/wps/portal/!ut/p/_s.7_0_A/7_0_1OB?contentidonly=true&contentid=2005/06/0232.xml
参照
こちらの記事も参照
http://www.agweb.com/get_article.asp?pageid=118798
http://www.dallasnews.com/sharedcontent/dws/bus/stories/062405dnbuscow.3fcf4cee.html
http://www.drovers.com/news_editorial.asp?pgID=675&ed_id=3148
http://biz.yahoo.com/prnews/050624/dcf052.html?.v=5
http://www.kansas.com/mld/kansas/news/11978643.htm
http://www.agriculture.com/ag/story.jhtml?storyid=/templatedata/ag/story/data/agNews_050624crBSE5dl.xml&catref=ag1001
http://quote.bloomberg.com/apps/news?pid=10000006&sid=a.FeInsM0W90&refer=home
http://www.cattlenetwork.com/content.asp?contentid=5493
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2005/06/24/AR2005062401638.html

为翻译对汉语, 使用这 ⇒http://translate.livedoor.com/chinese/

nullTranslate
HOME-オピニオン-提言-情報解説-発言-プロフィール-図書館-掲示板
299
 

No Comments »

No comments yet.

RSS feed for comments on this post. | TrackBack URI

Leave a comment

XHTML ( You can use these tags): <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <code> <em> <i> <strike> <strong> .