Sasayama’s Weblog


2010/01/29 Friday

今日の鳩山総理の施政方針演説の「いのち」のネタ元は?

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 21:07:48

2010/01/29(Fri)
 
今日の鳩山さんの施政方針演説なんだが、生硬な表現が目立ちましたね。

意外に、鳩山さんは、レトリック下手なんですね。

安倍さんの『美しい日本』にも鼻白むものがありましたが、今日の『いのち』には、それ以上の『くささ』がありましたね。

『人間圏』なんて、英語の”Humanosphere”の直訳なんだろうし『いのち』ってのも、英語の”Biosphere”の直訳なんだろうし。

これをそのまま、もっとも大衆的・俗物的な国会の場にもってくるのには、所詮ムリがあるんですよね。。

妙な環境学者の入れ知恵があったのかしら?

そうか。鳩山さんのネタがわかってきたぞ。

国連開発計画(UNDP)による「人間開発指数(HDI)」やBritish Columbia 大学の「Human-Ecological Dysfunction」や京都大学の杉原薫さんたちのグローバルCOEプログラムの「生存基盤指数」の概念などの直訳的な演説への導入なんだな。

あっさりネタばれとは、なさけないですね。

おそらく、鳩山さんの今日の演説ネタは、京都大学グローバルCOEプログラムの「生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点」 に多くをよっているようですね。 

ここにも、稲盛さんの影かな?

ひょっとして、松井孝治官房副長官か平田オリザさんが、環境理論にそぐわない余計な情緒的修文加工を施しすぎて、「ワケワカメ」になってしまったのかもしれないのだが。

参考

京都大学のGlobal COEプログラム

生存基盤指数のひとつの基礎、HDI 

「生存基盤指数」では、

地球圏(Geosphere)・ 生命圏(Biosphere)を中心とした環境関連指標と、
人間圏(Humanosphere)を中心とした人間関連指標を統合することで、
両者のもつ問題点を乗り越えることを目指している。

実験

鳩山総理の施政方針演説の冒頭部分の『いのち』を『生存基盤』に変えてみました。

たった、これだけで、ぐーんと格調高く、また、切実さを伴った主張となり、かつ、わかりやすくなりますよ。

つまり、たった一つの言葉の変換によって、酒の甘口が辛口に変化するようなものとなるわけです。

やはり、ゴーストライターの入れ替えが必要のようですね。

【1・はじめに】
 いのちを、守りたい。
 (あらゆるいのちの)生存基盤を守りたいと、願うのです。
 生まれくるいのち、そして、育ちゆくいのち(の生存基盤)を守りたい。
(まさに、沖縄の言葉「ぬちどう宝」こそ、政治の原点なのです。)
 若い夫婦が、経済的な負担を不安に思い、子どもを持つことをあきらめてしまう、そんな社会を変えていきたい。未来を担う子どもたちが、自らの無限の可能性を自由に追求していける、そんな社会を築いていかなければなりません。
 働く(ひとびとのベースとなる)生存基盤を守りたい。
 雇用の確保は、緊急の課題です。しかし、それに加えて、職を失った方々や、さまざまな理由で求職活動を続けている方々が、人との接点を失わず、共同体の一員として活動していける社会をつくっていきたい。経済活動はもとより、文化、スポーツ、ボランティア活動などを通じて、すべての人が社会との接点を持っている、そんな居場所と出番のある、新しい共同体の在り方を考えていきたいと願います。
 いつ、いかなる時も、人間を孤立させてはなりません。
 一人暮らしのお年寄りが、誰にもみとられず孤独な死を迎える、そんな事件をなくしていかなければなりません。誰もが、地域で孤立することなく暮らしていける社会をつくっていかなければなりません。
 世界の(あらゆるいのちの源泉となりうる)生存基盤を守りたい。
 これから生まれくる子どもたちが成人になった時、核の脅威が歴史の教科書の中で過去の教訓と化している、そんな未来をつくりたいと願います。
 世界中の子どもたちが、飢餓や感染症、紛争や地雷によって(彼らの安寧のための)生存基盤を奪われることのない社会をつくっていこうではありませんか。誰もが衛生的な水を飲むことができ、差別や偏見とは無縁に、人権が守られ基礎的な教育が受けられる、そんな暮らしを、国際社会の責任として、すべての子どもたちに保障していかなければなりません。
 今回のハイチ地震のような被害の拡大を国際的な協力で最小限に食い止め、新たな感染症の大流行を可能な限り抑え込むため、(ライフラインとしての)生存基盤を守るネットワークを、アジア、そして世界全体に張り巡らせていきたいと思います。
 地球の(環境がはぐくむ、あらゆる種のいのち、そして、)生存基盤を守りたい。
 この宇宙が生成して137億年、地球が誕生して46億年。その長い時間軸から見れば、人類が生まれ、そして文明生活を送れるようになった、いわゆる「人間圏」ができたこの1万年は、ごく短い時間にすぎません。しかし、この「短時間」の中で、私たちは、地球の時間を驚くべき速度で早送りして、資源を浪費し、地球環境を大きく破壊し、生態系にかつてない激変を加えています。約3000万とも言われる地球上の生物種のうち、現在年間約4万の種が絶滅していると推測されています。現代の産業活動や生活スタイルは、豊かさをもたらす一方で、確実に、人類が現在のような文明生活を送ることができる「残り時間」を短くしていることに、私たち自身が気付かなければなりません。
 私たちの英知を総動員し、地球というシステムと調和した「人間圏」はいかにあるべきか、具体策を講じていくことが必要です。少しでも地球の「残り時間」の減少を緩やかにするよう、社会を挙げて取り組むこと。それが、今を生きる私たちの未来への責任です。本年、わが国は生物多様性条約締約国会議の議長国を務めます。かけがえのない地球を子どもや孫たちの世代に引き継ぐために、国境を越えて力を合わせなければなりません。
 私は、このような思いから、2010年度予算を「(いのち、そして、喫緊の)生存基盤を守る予算」と名付け、これを日本の新しい在り方への第一歩として、国会議員の皆さん、そして、すべての国民の皆さまに提示し、活発なご議論をいただきたいと願っています。

 

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