Sasayama’s Weblog


2004/10/25 Monday

政府は小千谷市の地震の原因を長岡平野西縁断層帯によるものとはせず。

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 07:11:36

 
2004/10/25
地震が、すぐ迫っているとも知れなかった今月10月14日に次のような報道がされた。
「政府の地震調査委員会は13日、新潟市の沖合から小千谷市にかけて延びる長岡平野西縁断層帯について、地震が起きればマグニチュード(M)8程度で、今後30年以内の発生確率は2%以下とする評価をまとめた。」との報道である。
平成16年10月13日 に地震調査研究推進本部 地震調査委員会 がまとめたのが「長岡平野西縁断層帯の長期評価について」である。
新潟の地震活動についてはhttp://www.hp1039.jishin.go.jp/eqchr/terms/search2term.asp参照。
なお、今回震度5強に見舞われた新潟県三島郡出雲崎町では、このブログhttp://blog.goo.ne.jp/dachasnowman/e/bd41ff4f411fb350e9f9b200e2bd0680に書いてあるように、10月18日時点で、断層露頭が見られたという。
いろいろな兆候はあったと見るべきだろう。
しかし、政府の地震調査会(津村建四朗委員長)は24日、都内で臨時会議を開き、地下の断層の傾きなどから「長岡平野西縁断層帯は動いていない」との見解をまとめた。
それによると、「地震を起こしたのが周辺の活断層なのか、未知の断層なのか現段階では特定できない」としている。 震源域周辺には、六日町断層や十日町断層などの活断層もある。
これらの活断層の分布図は、http://www.hp1039.jishin.go.jp/eqchr/f6-44.htm参照。
なお、これとは一応関係のない話ではあるが、原子力発電所と地震の関係について、心配する声が、ネットhttp://d.hatena.ne.jp/TomCat/20041023などで出されている。

原子力発電所の自動停止機能は、原子力発電所内の地震計が、震度5程度以上の揺れを感知すると、原子炉が自動的に停止する。
このばあいの震度5程度以上を感知するのは、岩盤の上に立った建物内の「原子力発電所内の地震計」なのだが、それを勘違いされて、「なぜ、昨日の地震は、震度5以上なのに、原発は自動停止しないの?」という、上記サイトのような疑問となってしまったようである。
原子力発電を緊急停止させることを、スクラム (scram 緊急停止 との意味)というが、原子力建屋の中に、大地震が起きたときに、原子炉を自動的に停止させるスクラム用の地震感知器があって、これが、ある設定値に達すると、それを感知して、原子炉が止まるというわけだ。
これらの仕組みについては、サイトhttp://www.atom.pref.fukui.jp/monjyu/H140726/H140726-watanabe-4-P18-P33.PDFにくわしい。
ちなみに、柏崎刈羽原子力発電所が立っている地層は、上から順に、新砂丘、その下に、番神砂層(四万六千年前)、安田層(九〜十三万年前、第四紀層)、西山層(新第三紀 ・鮮新世 500万年前 )、椎谷層(新第三紀泥岩層 1500万年前)があり、そのうちの西山層にある基礎岩盤に立っている。
地下40メートルにある岩盤だ。
これらの地層に断層があるか否か、安田層の形成年代が、九〜十三万年前なのか、それとも炭素測定法によって推定の二万八千年から三万五千年前なのか、などについて、国会などにおいて、かねてから論争があるようだ
今回の内陸型地震が、いかなる断層から発したものかによっては、これまでのこれらの論争に、再び、火を付ける可能性なしとはいえない。

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