Sasayama’s Weblog


2009/09/02 Wednesday

石破農林水産大臣、今からでも、インドでのWTO非公式閣僚会合に出席してください。

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 09:35:35

2009/09/02(Wed)
 
null今回のインドで行われるWTO非公式閣僚会合の重要性については、私のブログ
意外と重要な合意への一里塚になりそうな、9月のWTO非公式閣僚会合」で、すでに指摘したところです。

つまり、今回の会合は、単に、昨年決裂したドーハラウンドを再活性化させるためのものにとどまらず、今回は、モダリティについてあれこれ話すのではなく、モダリティの段階をスキップして、参加国が、それぞれの関心項目や重要品目について、コミットメントし、WTOに通告するという手法をとるとされています。

ということは、これ以上新しいモダリティの改訂版は、先(2008年12月)の第四次改訂版テキストを最後として出ずに、今回の新しい合意形成の方式によって、事実上の11月末-12月のジュネーブ会議(Geneva Ministerial.11月30日から12月2日まで)の各国の発言の範囲がきまってしまうということになりえます。

いわば今回の会合は、今月24日のピッツバーグてのG20へのprecursor(先行者)でもあり、続く、11月末-12月のジュネーブ会議へのprecursor でもあるのです。

ですから、重要品目を抱える日本としては、いわば今回が意見表明の最後のチャンスなのです。

二階さんが言うような、「今回はたいしたことは決まらず、スケジュールの話し合いのみ」というのは、間違いではないにしても、その中身を含めた合意形成へのロードマップが事実上決まるということなのです。

ですから、石破大臣、いろいろ、政権交代後の責任云々のお思いもあるでしょうが、ここは、日本の農業にとっての、一大マイルストーンだと、大局的な見地に立たれて、今からでもおそくない、今日は事務会合(次官級高級事務レベル会合)で明日がThe ministerial discussionsですから、明日の会合に向けて、今からインドに飛び立たれてはいかがでしょうか。

民主党さんに、その辺の危機的状況は、いまのところはわかろうはずもないのですから、現体制でできるだけのことはやっておかないと、迷惑するのは、日本の農業農村です。

参考
今回のインドでの非公式閣僚会合の性格付けについては、このサイト「WTO meet aimed at consensus-building: Govt」に、よく書かれています。

つまり
‘団蠅離▲献Д鵐世鯡榲としたものではない。
各国の閣僚が、いかに、最優先のプロセスで合意を目指せるのか?についてのコンセンサスを目指すものである。
今回の会合の目的は、議論の再開とその強化を目指すもので、技術的なディスカッションは、行わない。
ぅ鼻璽魯薀Ε鵐匹料甦の終結のみを目指すものであるので、中身の問題ではなく、そのプロセスの問題が重要となる。
イ靴燭って、モダリティについての新たな内容の追加はされない。
Δ海譴蕕僚点についての各グループ(G-10, G-33, G-20, Nama-11, LDCS.SVE.ACP, CARICOM, Cotton-4.アフリカ・グループ など) のplurilateralな合意が最重要課題となる。

参考
US sees WTO ministerial talks key to Doha success
Seventh WTO Ministerial Conference news archive
「India against change in Doha Round modalities at Delhi
‘We need to step up pace to get to a deal in 2010′


後日記
石破さんが、ご自身のブログで、以下のような記述をされています。

2009年9月 8日 (火)
WTO非公式閣僚会合に出席しなかったことについて
 石破 茂 です。

 9月3日、4日にインドのニューデリーでWTO非公式閣僚会合が開催されました。
 この会合に私が出席しなかったことについて、「出席すべきだったのではないか」とのご批判を多くいただいております。
 ご意見に感謝しますとともに、私が出席をしないと判断した理由について、見解を述べさせていただきます。

 先般の総選挙の結果、現在の政府・与党と政策を全く異にする民主党への政権交代が確実となりました。これが、私が会合に出席することは適切ではないと判断した最大の理由です。

 民主党はそのマニフェストにおいて、「日米FTAを締結する(後で「交渉を促進」と修正しましたが、基本的には同じことです。締結するべく交渉を促進する、とするのが日本語としてはより正しいのでしょう)」と公約しております。
 FTAとは、原則として関税を撤廃することであり、これを日米間で締結するという方針はこれまでの政府の通商政策の方針とは本質的に異なります。
 こうした考えを持つ政党が政権に就くことが確実な状況下で、私がWTO非公式閣僚会議に出席したとしても、今後の日本国政府の方針を責任を持って打ち出すことはできませんし、すること自体が一種の越権行為であると考えました。

 また、今回の非公式会合の内容に鑑みれば、今時会合は、例えば農業分野の個別論点について具体的に交渉・決定したりするものではなく、今後の交渉の全体的な進め方について議論する場として設けられるものであることが事前に開催国であるインド政府から各国に伝達されておりました。
 敢えて平易に申し上げれば、今後とも交渉を加速するため、互いに協力しようとの意思を再確認する場であったということです。

 なお、他国の例においても、政権移行期には(閣僚が出席する会合と政権移行期が重なったという事例はあまり多くありませんが)閣僚が出席せずにこれに代わる者が代理を務めることが通例となっております。
 昨年12月に開催された気候変動枠組条約第14回締約国会議(COP14)に、ブッシュ政権からオバマ政権への移行期にあった米国は、閣僚ではなく、国務省のドブリアンスキー次官を出席させました。
 また、WTOの閣僚会合についても、本年1月31日にスイスのダボスで開催された非公式閣僚会合には、担当閣僚が承認される前の米国は、アルガイヤ在ジュネーブ大使を出席させています。
 
 今回の会合には、私と二階経済産業大臣に代えて、山田農林水産審議官(副大臣級)と石毛経済産業審議官がそれぞれ出席しました。
 WTOのドーハ・ラウンド交渉は2001年に始まり、足かけ8年にわたり交渉を積み重ねているものであり、その内容は、関税率をはじめ非常に専門的・技術的な事項が含まれるものです。
 こうした会合の歴史・性格を踏まえた上で、今回私が出席することが適当でない以上、次善の策として、専門的な事項や交渉の経緯に精通する事務方トップを代理で出席させることとしたものです。

 両名は、国益を踏まえ、我が国として、
・交渉プロセスを明確化すべきこと
・閣僚会合の開催には内容の十分な進展が必要であること
などを適切に主張しました。ですので、本会合において我が国に不利な事項が決定されたというような事実は全くありません。

 「出席すべきであった」とのご議論を正面から否定するつもりは全くありませんが、「異なる政策を掲げた政権への移行期であること」や「具体的な交渉・決定の場ではないこと」などの情勢判断を踏まえ、私は「民意を反映しない立場で責任の持てないことはいささかなりともすべきではない」との自らの判断に基づき、このたびのWTO非公式閣僚会議に出席しないこととした次第です。

 重ねて、お寄せいただきましたご意見に厚く御礼申し上げます。

 

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