2009/08/07(Fri)
韓国とインドとのCEPA(包括的経済協力協定)が、今日、ソウルで署名される。
現在、韓国がインドに輸出しているのは計5227品目。
このうち85%にあたる4459品目に課す関税が今後廃止または削減される。
韓国がインドに輸出する品目で最多を占める自動車部品は、関税が8年内に1〜5%に引き下げられ、韓国産の冷蔵庫、カラーテレビに課す関税は8年内に50%削減される。
逆に、インドから韓国へは、 韓国のIT業界を中心に、インドのソフトウエア開発者やゲームプログラマー、コンピューター専門家、経営コンサルタント、英語の補助教師、自然科学者などの専門人材が、大量に流れ込むものとみられる。
インドから韓国への製品輸出としては、ナフタ・鉄鉱石など原資材が中心となる。
これらについて、品目数ベースで93%、輸入額ベースで90%の関税が即刻または段階的に撤廃あるいは削減される。
韓国へのインドからの輸入については、米、牛肉、豚肉、冷凍太刀魚、冷凍ワタリガニ、ゴマ、トウモロコシ、ニンニク、たまねぎなどは、これまで通りの関税が維持される。
韓国サイドでは、日本や中国に先駆けてインドとのCEPA協定を締結、正式発効することで、インドビジネスで優位に立てると期待しており、特に、韓国の対インド輸出最大品目である自動車部品の関税率引下げが、インド自動車市場での競争力を高めることになるとの期待が高まっているようだ。
ところで、韓国の国会での批准議会承認の日程だが、9月、国会に上程となっているが、アメリカのFTAがまだ批准議会承認されていないところから、これらの間でのバランスがどう保たれるのかが、これからの課題のようだ。
インドは、すでに7月に、閣議承認を済ませており、また、インドでは議会による承認は不要なので、発効は、韓国の議会しだいということになる。
韓国内で批准同意案が可決されれば、60日後、直ちに発効される見通しで、両国は、来年1月1日に発効させる見通しをもっている。。
今回、インドとの貿易協定をFTAではなく、実質FTAと同じCEPAにしたのは、インド・韓国内のFTAアレルギーを考慮してのものと言われている。
特にインド国内では、ケララ州が、これらの自由貿易協定が、ケララ州地域内の天然ゴム、茶、胡椒、食用油、カルダモン、その他の換金作物の栽培農家の利害を損なうものだとして反対してきた。
日本の民主党も、FTAでなくCEPAとマニフェストに書いとけば、こんなに国内のFTAアレルギーに合わずにすんだのかもしれない。
後の祭りか—
お知らせ: 日本からシカゴのオプション売買ができるためのマニュアル「シカゴ・オプション売買戦略マニュアル」(A4版273ページ、5,900円)をこのたび書き上げ、発刊しました。 内容・目次のご確認やお求めについては、こちらをクリックしてください。 お徳用なダウンロード版-電子書籍PDFファイル(273ページ、3,980円)ご希望の場合は、こちらをクリック してください。 |
---|
Check Page Rank of any web site pages instantly: |
This free page rank checking tool is powered by Page Rank Checker service |