2009/06/29(Mon)
いよいよ南半球でのH1N1の感染拡大が懸念されているが、その中でも注目なのが、アルゼンチンでのH1N1による死亡者の拡大だ。
最新時点で、1587人の感染、26人の死亡ということで、特に、死亡率の高さに注目が集まっている。
死亡者は、CONURBANO BONAERENSEとよばれるブェノスアイレス周辺地域のスラム地区に集中しているのも特徴のようだ。
参考
「ブェノスアイレスでの地区別感染者数一覧」
これらのスラム地区には、移動医療車を出して、治療に当たっているようだ。
また、ブェノスアイレス近郊の農場では、人から豚へのインフルエンザ感染があったの報道がある。
これはthe National Agricultural Health and Quality ServiceのJorge Amaya氏が, Mitre ラジオでつたえたものだが、真偽のほどは、まだ、定かではないようだ
参照
「Human-to-swine A/H1N1 virus contagion in Argentine hog farm」
「Swine flu detected at Argentina pig farm」
これらの公式発表の感染者や死者の数よりも、実態の数字は相当大きいのではないかと、専門家は見ているようだ。
現にブェノスアイレスの病院は、押し寄せる感染疑い者たちで、崩壊寸前であると、この記事「As Country Votes, Argentina on Verge of Declaring Swine Flu “Emergency” 」では伝えている。
これらのことで、アルゼンチンに隣接する南米諸国にも警戒心が広がっている。
ブラジル(感染者数627名で、初の死亡者1名)では、アルゼンチンへの渡航制限を勧告した。
また、ブラジルでは、H1N1変異(mutation)が見つかったようである。
これはA/Sao Paulo/1454/H1N1というウイルスで、E627K変異はなかったものの、二つのセグメントでの変異があったようである。
ひとつはセグメント4のHA(GQ247724)
そして、
セグメント7のMP(M1とM2)(GQ250156)
の変異のようだ。
シーケンスは、このサイト
「Influenza A virus (A/Sao Paulo/1454/2009(H1N1))segment 4 hemagglutin (HA) gene, complete cds」
や
このサイト
「A/São Paulo/H1N1 - mutation on Hemaglutinina 」
に詳述されている。
参考
「New H1N1 virus mutation found, what it means」
チリもひどいようだ。
5186名の感染者というのだが、当初、この数字をみて、季節性とごっちゃになっての数字なのかな?と思ったのだが、そうではないようだ。
毎日のように、千人単位でどんどん感染者が膨らんでいるようだ。
死亡者は、7名となっている。
その他ベネヅェラ感染者180名、コスタリカ210名、ペルー145名、キューバ46名、エクアドル84名、ウルグアイ36名、パラグァイ25、スリナム13名などとなっている。
オセアニアでは、オーストラリア3280名、ニュージーランド507などとなっている。
どうも、季節性インフルエンザとH1N1新型インフルエンザとの境が、統計面でも対策面でも、どう区別されているのか、よくわからないのだが、ともかくも現時点では、予想を上回る南半球でのH1N1の猖獗ぶりではある。
参考
「As Country Votes, Argentina on Verge of Declaring Swine Flu “Emergency” 」
「South America bears winter brunt of H1N1 pandemic」
「Argentina reinforces hospitals as flu deaths rise」
お知らせ: 日本からシカゴのオプション売買ができるためのマニュアル「シカゴ・オプション売買戦略マニュアル」(A4版273ページ、5,900円)をこのたび書き上げ、発刊しました。 内容・目次のご確認やお求めについては、こちらをクリックしてください。 お徳用なダウンロード版-電子書籍PDFファイル(273ページ、3,980円)ご希望の場合は、こちらをクリック してください。 |
---|
Check Page Rank of any web site pages instantly: |
This free page rank checking tool is powered by Page Rank Checker service |