2009/06/11(Thu)
今回のH1N1のPB2のポジション627がEであることについて、いろいろ、論議が交わされているようだ。
例によって、ニーマン博士(Henry L Niman)のご説なのだが、通常の季節性インフルエンザのPB2のポジション627はK(lysine)であるのに対して、今回のH1N1のPB2のポジション627がE(glutamic acid)であるとして
このポジション627がEであるということは、温度が高ければ高いほど、replication(RNA複製効率)が早いとしている。
これに対して、ポジション627がKである場合には、温度が低ければ低いほど、replication(RNA複製効率)が早いとしている。
今回のH1N1が、南半球を回って、北半球に戻ってくるまでの間に、E627Kへの変異(ポジション627でのEからKへの変異)があった場合には、第二波のウイルスの毒性に影響があるとしている。
したがって、今後6月から12月までのH1N1対策には、両面作戦がとられるべきであるとしている。
ひとつは、北半球では、E627K変異がおこっていないH1N1が、北半球での暑い夏の間も、感染拡大を続けるであろう事への対策
もうひとつは、南半球では、E627K変異がおこったH1N1が、南半球での寒い冬の間、感染拡大を続けるであろう事への対策
であるとしている。
まあ、ニーマン博士特有の、やや、とってつけたような解釈がちょっと気になるのだが、一応の見解として紹介しておく。
このE627K変異は、例のサイトカイン・ストーム誘導を起こす変異とされているものだ。
参考
「Swine H1N1 Summer Spread Raises Pandemic Concerns」
「Recombinomics: Swine H1N1 Outpaces Seasonal Flu In the United States」
「Swine flu: genetics of the novel virus」
「Swine flu: fast track publishing and marketing」
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