Sasayama’s Weblog


2005/02/05 Saturday

三重苦にたたされているアメリカUSDA新長官

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 10:37:39

  
2005/02/05(Sat)

null三重苦のひとつとは、カナダとの牛肉輸入国境再開問題。
来月3月7日が予定されているのだが、ここに来て、30ヶ月以上の牛も対象にするかどうかで、もめている。
マイク・ジョハンズ(Mike Johanns)USDA新長官は、全国肉牛生産者・牛肉協会(NCBA)のジャン・リヨンズ(Jan Lyons)総裁と6500人のNCBA会員の前でカナダとの国境規制緩和を確約したが、30ヶ月以上の牛もその対象にするかどうかについては、明言しなかった。。
この規制緩和は、米国食肉協会が、先月、カナダから31ヶ月以下の牛のみ輸入を認めることに対して、最高裁に提訴したことも、視野に入れているものだ。
しかし、ここにきて、NCBA国際市場委員会は、「アメリカが日本や韓国などへの輸出再開にこぎつけるまでは、カナダとの国境再開に反対する。」との決議を、昨日午後に採択した。
「隣人ががけから落下しようとしていることと、自分自身ががけを飛び越えることとは、違う。でも、もし、隣人が落下を免れて、生き延びていたなら、そのときは、助ければいいのだ。」と、NCBAの幹部の一人は言ったという。
(If my neighbor falls off a cliff, that doesn’t mean I have to jump over,But you see if he survived the fall, and if he is still alive, you help your neighbor)
「カナダの苦境はわかるが、まずは、アメリカの御身大切に」という意味か?
そのほか、アメリカ上院では、例の検査抜け穴問題の証言が行われるし、これに加えて、日本のvCJD発生問題があり、まさに、マイク・ジョハンスUSDA新長官は、「がまの油のかえる」のような心境なのだろう。

2005/02/05 追記
本日、NCBAは、牛肉貿易再開に当たっての、以下11項目にわたる決議を採択した。

01.(カナダからの)月齢30ヶ月以上の生体牛と牛肉製品の輸入禁止

02.カナダにおけるBSE防止措置が、特に飼料規制措置について、適切に機能するように保障すること。

03.特に、ブルータング病やアナプラズマ病 についての動物健康基準についての、(カナダとの)一致した合意がなされるまでは、肥育牛の輸入はできない。

04.カナダからアメリカへの生体牛の移動は、市場の混乱をできるだけ少なくするように管理する。

05.国が緊急のと畜のため輸入した牛は、輸入の時点で、月齢30ヶ月未満でなければならない。

06.国が緊急のと畜用に輸入したメス牛からの牛胎児血清の使用禁止

07.USDAのグレードならびにスタンプは、カナダの牛には使用してはならない。

08.カナダ産肥育牛には、「CAN」との焼印を押し、個々に、と畜の時点で月齢30ヶ月未満であることを証明する耳標を確認しなければならない。
また、出荷にあたっては、封印されたトラックで、カナダ−アメリカの国境から、直接に、飼育場に出荷され、さらに、それから、封印されたトラックで、直接、と畜場に移動しなければならない。

09.カナダからアメリカへ輸入される肥育メス牛については、卵巣の除去をしなければらない。

10.USDAは、カナダからの生体牛や牛肉の輸入が増えることによって、アメリカからの牛肉輸出が、いかなることがあっても、危険にさらされることのないように、保証しなければならない。

11.ブッシュ政権は、日本、韓国、メキシコと、牛肉や、その他の牛肉副産物の貿易が再開されるよう、そして、必要ならば、経済制裁をそれらの国に対して取るよう、われわれと協定を結ばなければならない。

http://www.cattlenetwork.com/content.asp?contentid=3815参照。

以上

参照
http://www.napanews.com/templates/index.cfm?template=story_full&id=10D63339-4047-4573-BE55-74F0390F4477
http://www.agriculture.com/ag/story.jhtml?storyid=/templatedata/ag/story/data/agNews_050204crCHECKOFF.xml&catref=ag1001
http://www.capitalpress.info/Main.asp?SectionID=94&SubSectionID=801&ArticleID=15133
http://www.agriculture.com/ag/story.jhtml?storyid=/templatedata/ag/story/data/agNews_050203crCANADA.xml&catref=ag1001

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