Sasayama’s Weblog


2005/02/04 Friday

中国広東省の鳥インフルエンザ隠蔽疑惑

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 11:41:30

2004年02月04日

このサイト記事は、香港 The Standard紙 2月4日付の Dennis Chong 氏署名記事” Guandong ‘hid deaths’”の仮訳です。

最近続いて発生している鳥インフルエンザ問題について、その発生の原因を調査した結果、広東省当局が、昨年10月に発生した鳥インフルエンザを隠蔽していた事実が明らかになってきた。

これによると、H5N1鳥インフルエンザは、昨年10月に広東省の中山市にある二つの大規模養鶏場で発生し、これら養鶏場の三分の一の家禽が死んだ。

さらに、この消息筋によると、病気の発生と、その隠蔽は、この二年間、中国のいたるところで繰り返されてきたという。

TheStandard紙の姉妹紙である「東方報」では、最近、華南農業大学の畢英佐教授の話として、2001年からH5N1鳥インフルエンザが、中国本土に見られ、広東・福建・広西・河北・山東・湖南各省では、繰り返し隠蔽工作が行われていたという。

これとは別の報道として、ハーバード大学のバイオ・エンジニアリング専門家の話として、近年、中国の各地方において、広範囲にわたって鳥インフルエンザが発生していたという苦情を裏付ける証言がある。

ハーバード大学メディカルスクールのバイオ・エンジニアリング・インストラクターのヘンリー・ニーマン(Henry Niman)氏は、遺伝子配列解析によれば、致死的ウィルスの新しい菌種が、この二-三年前から存在していたという。

ニーマン氏は、同時に、鳥インフルエンザ蔓延を阻止するためにアジア各国が行った殺処分についても、苦情を述べている。

これらの殺処分が、実際には、これまで養鶏農家が所有していた鶏を売り払ったり、他の国へ密輸することを促進する働きをしてしまったという。

しかし、WHOや、地方の研究家たちは、この殺処分命令が間違っていたと結論付けるのは、尚早だという。

ニーマン氏によれば、最近流行している鶏インフルエンザの菌種は、早くも2001年には、ヴェトナムのハノイで発見されていたという。

「2001年には、このウィルスは、ハノイの生鮮市場に存在していた。このウィルスの存在が、香港の鳥インフルエンザにつながった。」としている。

ニーマン氏は、アメリカに本拠を置く遺伝子バンクから、中国から金門島・台湾に渡ったウィルスのサンプルや、最近ヴェトナムで死んだ人から検出されたウィルスのサンプルを得ているという。

「一連のアヒルの密輸は、一連の病人の発生につながり、2001年に香港で発生した孤立症例にもつながっている。」と、ニューマン氏はいう。

「1997年香港で発生してた鳥インフルエンザの孤立症例は、最近流行のウィルスの孤立症例とは、異なるものである。だから、ウィルスは、この間において、ある重要な突然変異をするに十分な機会があったのだ。」とも、ニューマン氏はいう。

ニューマン氏は、もっと多くのサンプルがないと、確定的なことはいえないとしながらも、これらのサンプルは、共通の源を持っているように見えるとしている。

香港で6人死んだ鳥インフルエンザの大発生以来、これらウィルスは、時々、家禽の中から検出されてきた。

2001年7月には、1997年の大発生の原因となったH5N1の菌種が、長沙灣の家禽マーケットで死んだ14羽の便のサンプルから検出された。

そして、昨年2月、香港の家族二人が、福建省を訪れた後に、死亡した。

この香港で死亡したのは、娘と、その父であったが、その父にH5N1ウィルスが発見されたにもかかわらず、死んだ娘については、何の検査もないまま、埋葬された。

ニューマン氏がいうに、「これらのウィルスは、しばらくの間、低い検知されがたいレベルで、存在していたのだが、多くの人がSARS問題に忙しかったため、後回しにされてきた。」という。

鳥インフルエンザが、このように早く蔓延したことについて、ニューマン氏は、殺処分命令が、重要な役割を果たしているという。

「今回も、インドネシアで鶏が見当たらなくなっているという報告がある。農家の人たちは、鶏の殺処分をしても、販売価格の十分の一の補償しかもらえない。」として、広範囲にわたる密輸が鳥インフルエンザの大発生につながったことを示唆している。

しかし、鳥インフルエンザ撲滅のため、各国へ殺処分履行を要請したWHOは、「これは、憶測に過ぎない。」という。

WHOのスポークスマンであるPeterCordingleyさんは、「ニーマン氏は、どうして、このようなことをいえるのだろう。テレビでも見て知ったんだろうか。」という。

どうして、ウィルスが、三ヶ月もたたないうちに、少なくとも十カ国に蔓延するなど、このような驚くべき速さで蔓延したのかということについては、諸説がある。

ある人は、渡り鳥の飛行ルートが取りインフルエンザ汚染地域と一致するところから、渡り鳥が原因であるとする人もいる。

また。ある人は、感染した家禽の密輸が原因であるとする人もいる。

英国のTheTimesが、今週掲載したレポートによれば、中国本土では、何十人もの家畜卸商や鶏肉取り扱い業者たちが、家禽市場で、鳥に接触したあと、鳥インフルエンザで死亡したという。

地方紙などによれば、これらの事実については、WHOには報告されていないといわれ、また、中国本土メディアは、現状では、これらのいきさつについての報道を差し止められているといわれる。

これらの報道について、ニーマン氏は、「このような感染パターンは、確かに面倒なことであり、ウィルスは、現状では、中国で、人間や動物に広がっていると見なければなららない。」としている。

中国政府当局は、中国では、人間への鳥インフルエンザの感染例はないとしている。

ニーマン氏の調査によれば、中国の農家で、ワクチン接種が誤って使用されたことで、一見健康そうに見える鶏のなかに、ウイルスの発生と変異を可能としてしまったという。

しかし、香港大学のウィルス専門家であるLeoPoon氏によれば、ワクチンの誤った使われ方が、H5N1ウィルスの突然変異をひきおこしたとするに十分な証拠はないとしている。 

終わり
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